らくがんの休日

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Rakugan is Kitten

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2007.02.23

１９９７年８月１８日　講談社より。

軽井沢でお盆を過ごす主人公。
過去の対人関係で負ったトラウマを、靄に包まれた森での不思議な体験により癒していくという話。

奥田英朗さんは精神に傷を負った人の救いの話が好きなんでしょうか？
これにもまた、心療内科の医師が出てきます。
まあ、伊良部と違って、普通のまともなお医者さんですが。
その病院の帰り道に、靄に包まれた森に迷い込むわけです。

ウランバーナというのは、サンスクリット語で「苦しみ」という意味、
お盆＝盂蘭盆会（ウラボンエ）の語源となったものだそうです。

釈迦の知恵を借りながら、お供え物やお祈りで母親を助けた。
それを記念して釈迦が旧暦７月１５日を「ウランバーナの日」としたことから来ているそうです。
すると、タイトル的には「お盆の日の森」ということになるのかな？

別にいいんですが、主人公の設定が６０～７０年代に大活躍した４人組の世界的ポップスターで
リバプール出身、名前がジョン、妻は日本人ってどうなのよ？
別にそんな設定でなくても描けそうな世界観なのに、わざわざこうした意図がよくわかりません。

まあ、そういう細かい点はおいておくとして、普通におもしろい話です。
ただ、ドクター伊良部の話の後に読むと、ちょっと物足りない。
まあ仕方ないですかね。