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Rakugan is Kitten

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2007.05.22

２００４年３月　講談社より。

主人公・水野理瀬は百合の花の咲き乱れる古い洋館に住んでる１６歳の少女。
イギリスに留学中であったが、「理瀬が半年以上ここに住まない限り、家は処分してはならない」
という祖母の遺言により戻ってきた。
一緒に洋館に住む２人の叔母。
祖母の一周忌のために戻ってくる２人の従兄弟。
祖母の残した遺産をめぐって、登場人物たちの思惑が絡み合う、という話です。

最初にタイトルを見た時に、「ずいぶんと耽美なタイトルだね」と言われました。
うん、ほんとにね。

私的には、それが個性として楽しめるギリギリ範囲内でした。
もう少し進むと、雰囲気が鼻について鬱陶しかったかも。

洋館は近所からは「魔女の館」とも呼ばれていて、謎がいっぱいです。
差出人不明の脅迫状が届いたり、行方不明事件が起きたり、人が死んだり。
その死は事故なのか、殺人なのか？
そもそも祖母の死は本当に突然の病死だったのか？
この館に隠された秘密とは？

登場人物たちもみんな裏がありそうで、一筋縄ではいかない感じ。
特に主人公・理瀬。
婚約者がいるんですが、その相手ともども、幸福な道を歩めない運命の少女らしい。
このあたり、この本には詳しく書いていないから、詳細はわからないんですが。

最後には予想もしなかったどんでん返しで、びっくりでした。

で、読んでいてこの本、前とか後とかがありそうだと思っていたんですが、調べてみたら
やっぱりシリーズものの真ん中でした。
前が「麦の海に沈む果実」で、後が「薔薇のなかの蛇」。
他にも関連の本があと２冊。

とりあえず次は、いま図書館から来ている「麦の海に沈む果実」かな。