生活日記

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2004年05月13日
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バブル経済に踊った広告マンが、不況のあおりでリストラに遭いホームレスになった境遇を、はし袋やレシートに綴った短歌集「たそがれはまだ早い」を刊行した。東京都内で暮らす関節夫さん(54)で、時代の寵児(ちょうじ)」と一時代はもてはやされ、いまや「のけ者」とされる団塊の世代への応援歌になれば」と放浪歌人の生活を続ける。

心のファイル 団塊世代へのエールに



 関さんは愛知県新川町生まれ。国文学者で大学教授だった父や高校の恩師から短歌を学んだ。学園紛争に明け暮れた大学時代を経て広告マンになった。
大手自動車会社などのCM を手がけ、バブル期には東京・杉並区に注文住宅を建て、外車を乗り回すなど、豪華な生活を楽しんだ。

「キャバクラで若き娘と話題合わずされど家路遠し高円寺の夜」

 これは広告主や社内の接待を頻繁に受けていた当時を歌った作品だ。
 しかし、バブルが崩壊し、不景気が度を増すのに合わせ生活に暗雲がたれ込める。
 一九九八年に離婚。家を売り、妻と娘二人に養育費を払いながら賃貸マンションへ。
 九九年八月に「仕事を回すから辞めてくれ」と勤務先からリストラされ、有限会社の広告会社を設立し独立。ふたを開けてみると、仕事は一度も来ずに、あげくの果てに5百万を騙しとられる被害にまで遭い、半年で会社をたたんだ。
 その後パソコンの組み立て工場で働くが、作業についていけなかった。

 就職した別の会社は2003年3月に倒産。同年秋には、家賃滞納でマンションを追い出され、ボストンバッグ3ツでホームレス生活。新宿の地下街やカプセルホテルを転々とすることになる。

「啄木は十円なりぬ宮部みゆき百円なりて我の飢え満ち」



「あの頃はイ夕メシ食べて西麻布いま吉野家で小銭かぞえ」

 世田谷区の教会や友人宅にも身を寄せ、はし袋やレシートに短歌をしたためた。
 「なんという落差かと思うが、生きていればなんとかなる」と関さんは言う。
 現代社会に疲れ果てた同世代の人々 に向けて「それでも自殺なんかしないで」とエールを送る。






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最終更新日  2004年05月13日 21時36分55秒
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