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フェルメールファンなどと自称できないほど、こんな遅くになってようやく国立新美術館のフェルメールとオランダ風俗画展に行ってきた。最終日間近の夜間延長日にようやく間に合った。 今回の目玉はフェルメールの「牛乳を注ぐ女」。誰もが表するように静謐な空間で、牛乳を注ぐという極めて日常的な行為が、わけもわからず神々しく見えるのがフェルメールらしさなのだろう。会期末だからであろうか、立ち止まって観て良い列(前)と立ち止まらずに流して観る列(後)に列が分けられ、混雑を緩和していた。他のフェルメールの作品もそうだが、思った以上に小さい絵だ。題材自体が日常の1コマなので、大きい絵ではなくて当たり前なのだけれど、なぜかもう少し大きな絵なのではないかと錯覚させられてしまう。実際に観ると意外にも小ぶりなのだ。 ネーデルラント絵画史は、通常の美術史で漏れてしまう画家が多く、扱う題材も風俗画が中心。だから、フェルメールを除くと、あまり目立つ物がないせいか、会期終了間際だというのに思ったほど混んでいなかった。前回、上野で行われたフェルメールと似たような物であった。 面白かったのは、フェルメールと同時代の楽器を展示する空間で、楽器をケースの中に陳列するのではなく、フェルメールの絵の世界を切り取った部屋を再現し、そこのテーブルなどに楽器を置くという見せ方。床もフェルメールの絵に出てくる白黒の幾何学模様だった。
2008/01/31
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今年は、数年続いた万三郎さんの能会もパスし、今日が能の初鑑賞。今年の「翁」は辰巳満次郎さん。大柄で迫力のある方だが、やはり「翁」というのは特別なのであろうか。後半はいつもの気迫が半減しているような気がした。たとえば、三川泉さんなどは非常に小柄でほっそりしているけれども、体格とは別次元で、「うわ~」っと声が出てしまうような気の広がりを見せたりする。これは本当に不思議だ。 春の可憐な佳品「胡蝶」(今回は梅の作リ物はナシ)をはさんで、當山孝道さんの「国栖」。前に書いたかもしれないが、物狂いを扱ったものが幾つか続いたときにすっかりはまった當山さんだが、ここ2、3回は切り能が続いているような気がする。予想通り、素敵な爺さん(前場)で、大音声ではないのに、張りつめた緊張感がある。「何、キヨミバライ?」っていうボケとその後の緊迫感の落差が、能のシテ方としては珍しいところだと思うが、クッキリと描かれていて、この爺さん、ただ者ではないぞ……と思わせるのに充分な気迫だった。帝を勤める子方は高橋希くん。2年くらい前の「鞍馬天狗」に出ていたかは定かではないが、顔立ちが利発そうで、ただひたすらじっとしていることを苦痛に感じさせない落ち着いた子方であった。お名前の付け方からすると、亘さんのお子様であろうか。順調に健やかに育って欲しいものである。
2008/01/13
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