PR
Keyword Search
Comments
Freepage List
以前住んでいた最寄り駅の前にあった本屋さんが、この前、閉店になっていました。
子供の頃から、何度も通い、本を買っていた店だったので、寂しいものがあります。
個人で経営されていたお店で、ここまで、よくやってこられた方でしょう。
最盛期には、この駅の周りでは、私の行動範囲の中に、5件の本屋さんがありました。
駅の近くでも、私が足を向けないところもありましたので、まだ、あったかもしれません。
5件のうち、3件は、個人経営のお店。2件は、1~3駅先に本店のある中堅の書店会社の支店でした。
そして、この店が閉店したことで、5件のうち、残るは、中堅書店の支店、1件のみになってしまい、後は、DVD・CDレンタルショップの中の書籍販売コーナーが1件あるだけになりました。
出版界では、東販や日販といった、出版社と書店の間にある取次会社の力が大きいため、発行部数の少ない人気書籍は、なかなか個人書店に回ってこず、しかも、毎日の新刊点数が多いため、昔から、個人書店は、大手書店に比べて、形勢が不利でした。
私も、書店に勤めていたことがあるので、書店経営の難しさは、少しは、わかっているのですが、私が書店を辞めて以降、コンビニやネットショップの台頭、活字離れ(活字離れは、若者だけではないと思います。逆に、若者でも、本が好きな人も結構いますが)の進行など、環境が厳しさを増していますし、取次店などとの、オンライン整備など、個人経営では、なかなか難しいハード面の整備の問題もあって、本当に、経営には、苦労されていると思います。
再販制度もありますが、基本的に、雑誌や新刊書籍などは、定価販売で、どの店で買おうと同じ値段なわけですが、元々、少量多品種だったことに加え、さらに、個人の趣味が多様化していて、店舗も小さい書店では、いろいろ限界を感じられることもあったと思います。
子供の頃、漫画や雑誌を立ち読みしていると、少し怖い顔で睨まれた覚えもありますが、小さな書店は、ちょっと立ち寄るには、本当にいい場所でした。
漫画の新刊を取り置きしておいてもらったり、お小遣いがもらえるまで、預かってもらったり、ほしい本を取り寄せてもらったり…
閉店した本屋さんを経営していた人は、今は、どうしておられるのか、本屋さんのあった場所の前を通るたび、思っています。
今住んでいるところの最寄の駅前には、まだ、1件、個人で経営されている小さな本屋さんが健在です。
私も、時刻表とか、雑誌とか、なるべくそのお店で買うようにしていますが、やっぱり、マニアックな書籍などは、大手書店やネットで買うことが多くなってしまいます。
街の小さな本屋さんも、時代の彼方へ、消えてしまうのでしょうか。