アインス宗谷の雑記ノート

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sugi-g@ Re:リーズナブルダウト~静かなる検事記録~(01/15) このドラマ観てました。 懐かしいですね~…
jiyma21 @ Re:南海南紀直通急行「きのくに」(05/22) こんにちは。南海「きのくに」、懐かしい…
赤いスイートピー@ Re:リーズナブルダウト~静かなる検事記録~(01/15) 私、見てました。マーリーマトリンの美し…
モリゾー@ Re:「こんなステキなニッポンが」よみがえる鉄路の誇り(01/25) はじめまして、モリゾーと言います。 以…
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2010.09.19
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カテゴリ: カテゴリ未分類
この前、書店、本屋さんについて、日記を書きました。
実は、私は、昭和の最後の頃、書店員として働いていた時期があります。

当時は、取次店と書店のオンラインが登場した頃で、まだまだ、本の取り寄せに時間のかかっていた時代。
もちろん、インターネットの書店などもなく、書店に在庫がない場合、取り寄せに2週間くらいかかるのが、常識でした。


人気の新刊の確保も大変でした。

人気が高い作家の本でも、初回配本が数冊程度。

「うる星やつら」などで人気の漫画家、高橋留美子さんの注目作品、「めぞん一刻」第1巻の初回配本が、僅か7冊だったときは、思わず、膝から力が抜けたことを覚えています。

出版社は、人気作品でも、印刷部数を絞っていましたし、出版社と書店の間で、大きな力を持っていた取次店は、実績の高い書店から、その限られた部数の本の配本数を決めていたので、小さな書店では、人気の本でも、配本数が僅か1~2冊、配本なしという所もあったりして、重版されるまで、満足な数を手に入れることは、ほとんど不可能でした。


そんな中、本好きの書店員達は、自分の担当するジャンルの人気作品、好きな本が大量に入荷すると、手を叩いて喜んだものです。



文庫本などは、フェアを企画するのですが、それが当たったときの喜び。
これは、売れそうだと思った作家の本を早めに手配して、それが後々、人気が出てきたときの嬉しさ。

そんなことをしながら、本に対する知識も深めていって、ベテランの書店員の中には、作家や作品名、その一部を聞いただけで、すぐにお客さんの目的の本を探し当てることができました。

当時の書店員達は、自分の担当する本をわが子のように思っている人がいました。

だから、それを愛する人、その本を楽しみにする人が買ってくれると、すごく嬉しかったし、反対に、ただ、「適当に何冊かほしい」みたいに、無造作に買っていく人は、いくら上得意さんでも、買われていく本がどこか、可哀そうに感じたりしたものです。

やはり、好きな本は、その発売を心待ちにしている人、大切に読む人に買ってほしい。

だから、コミックなど、次の巻はいつ出るの?とか、この作家の新作は、いつ出るの?なんて、待ち遠しそうに訊いてくるお客さんには、どこか、親近感を覚えたものです。


今は、そんなお客さんや書店員は、どのくらい居るんでしょう?

欲しい本は、ネットで手軽に買える。
それは、便利で、いいことでもあるのですが、書店に足を運び、「出ているかな?」と、棚を覗くときのワクワク感と、見つけた時の喜び、せめて、あの気持ちだけは、今も大事にしたいと思います。


本を愛する書店員、読者達に、乾杯!!





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Last updated  2010.09.19 21:28:09
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