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今年のニシキハギは例年とは一寸違っている。春から夏にかけて出た葉は、当然もう3週間以上も前に黄葉して完全に落ちているが、夏以降に伸びた枝葉はまだ緑色のままで残っているのである。こんなことは今までになかった様な気がする。どうも秋にキチョウの幼虫が活躍しなかったせいらしい。しかし、その葉も漸く一部が枯れ始めた。 先日、その枝先に枯れ葉の様なものがあるので、その中に何か隠れていないかと思って虫眼鏡代わりのマクロレンズで覗いてみた。すると、枯葉の下に何やら虫らしきもの脚が見える。しかし、何だかよく分からない。もう日没時でかなり暗くなっており、肉眼では良く見えないのである。 撮った写真を拡大表示して、ビックリした。何と、コミスジの幼虫であった。枯葉と思ったのは、幼虫の背中なのであった。ストロボの光を浴びて逃げ出し始めたコミスジの幼虫(終齢)(2008/09/24) 全体を撮った最初の写真を上に示す。頭が伸びている。これは移動態勢に入った形である。 恐らく、写真を撮り始める前は、下の写真の様な格好をしていたのであろう。これが普通の静止状態の姿勢、上の写真は、ストロボの光を散々浴び、身の危険を感じて逃げ始めたところである。静止状態のコミスジ幼虫.次の日に撮影(2008/09/25) コミスジの幼虫は一昨年の秋に紹介している。その幼虫が蛹化し、羽化した成虫も載せているが、今回の幼虫には、一寸別の意味がある。先日紹介したカネタタキやハギオナガヒゲナガアブラムシは、何れ近日中にあの世に行く運命にある。しかし、このコミスジ幼虫はこれから越冬するのである。方向転換するコミスジの幼虫(2008/09/24) 幼虫の体長は15mm程度、以前紹介した老熟幼虫と較べるとかなり小さい。しかし、体の構造を比較すると、これも終齢幼虫の様である。調べてみると、コミスジの越冬態は終齢幼虫とのこと。 下は移動中のコミスジ幼虫を背側から見たものである。何方かと言うと、余り見たことのない写真である。移動中のコミスジの幼虫(2008/09/24) コミスジの幼虫は、御覧のようにかなりキッカイな形をしているが、勿論、基本的な体の作りは、以前紹介したナミアゲハの幼虫と変わるところはない。 下の写真は、移動中のコミスジ幼虫の頭部と胸部である。右の丸い部分が頭で、右下に突き出しているのは触角、頭部の左には3つの胸脚が見える。これらは、それぞれ第1胸節~3胸節に1つずつ付いているので、第1胸節には気門があり(黒で縁取りされた楕円形の部分)、背中の突起の小さいのは第2胸節、一番大きいのは第3胸節にあることが分かる。その左に見える丸い気門は第1腹節の気門である。 6個の単眼は頭部の下側にある。しかし、ブツブツが多すぎて、この倍率ではよく分からない。コミスジ終齢幼虫の頭部と胸部(2008/09/24) 頭部を正面から撮ることは出来なかったが、斜めからの写真(下)を見ると、三角形の前頭、その上側にある狭い副前頭、黒っぽいぼやけた筋のある大きな頭頂が見分けられる。 しかし、随分デコボコしてますな!!斜めから見たコミスジ終齢幼虫の頭部(2008/09/24) 2番目に載せた、静止状態にある幼虫の場合はどうであろうか。この場合は少し分かり難いので、コントラストを少し上げ、また写真に印を付けておいた(下)。露出不足を増感で補っているので、かなり荒れている 数字の1~3は、それぞれ第1胸節(前胸)、第1腹節、第2腹節の気門である。英字のaは触角、胸脚は良く見えないが、bで示したのが第1胸脚(前胸脚)ではないかと思われる。 一つ上の写真と比較してみると、随分無理をして?体を曲げていることが分かる。2番目の写真から頭部胸部を部分拡大.印に付いては本文参照のこと(2008/09/25) さて、この幼虫、これからどうするか。もう植木屋さんも入って庭は整頓されているから、ハギの枝も切らないと一寸みっともない。調べてみると、コミスジの幼虫は、オオムラサキやゴマダラチョウの越冬幼虫と同じで、落葉の中で越冬するとのこと。昨年から今年にかけて紹介したツマグロヒョウモンの越冬幼虫の様に、越冬中に摂食することはない。特にコミスジの場合は、越冬後も摂食せずにそのまま蛹化するらしい。 オオムラサキやゴマダラチョウは、自分から樹を降りて落ち葉の中に入るそうである。しかし、このコミスジは、葉や枝先と一緒に落下することにより地上に降りるのが一般的らしい。それならば、枝先を切って、他の落ち葉と一緒に何処か、風の当たらない日当たりの良い場所にでも置いておくことにしよう。
2008.12.30
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2週間ほど前のある朝、植木に水をやるときに使うバケツの中でクサヒバリの様な小さな虫が1匹溺れているのを見付けた。上向けに腹を出してひっくり返っている。もう御臨終の様である。 しかし、柄杓で掬ってスレートの上に移してやると、僅かだが動いた様に感じられた。其処で、手で一寸突っついてみると、更にまた動いた。どうやらまだ一応生きているらしい。早速、木の葉で掬って、近くのビョウヤナギの葉の上に移してやった。溺れていたカネタタキの雌.体にまだ水が付いている右の尾毛(お尻の先にある長い突起)が欠けているその下に産卵管が見える(2008/12/16) ビョウヤナギの葉上に移っても、当然のことながら、元気はまるでない。葉の上でグタッとしたまま殆ど動かない。触角も妙な具合に曲がったままである。お尻の左右にあるはずの細長い突起(これを何故か「尾毛」と呼ぶ)の片一方が欠けている。水に落ちてもがいている間に取れたのだろうか。それとも、もう死期の迫った、ボロボロの体なのだろうか。如何にも力が無いと言う姿(2008/12/16) お尻から産卵管が出ているのが見える。と言うことは、雌の成虫である。しかし、翅は全く無い。何とも変な虫である。カネタタキの横顔.複眼が一寸面白い(2008/12/16) 私は昔からこの連中(直翅目)が苦手である。図鑑を見ることも殆ど無い。しかし、調べてみると、直ぐにカネタタキの雌であることが分かった。コオロギ科カネタタキ亜科(或いは、コオロギ上科カネタタキ科)に属す。 雄は、チッチッチッ、或いは、チンチンチンと鳴くが、この雄の方も変な虫で、翅は腹部の1/2にも達せず、腹背の大半は露出している。そんな小さな翅でも結構音が出るのだから不思議なものである。元気になったカネタタキの雌(2008/12/16) 1時間程してから見に行くと、近くの別の葉に移ってジッとしていた。もうかなりシッカリしていて、触角もピンッと伸びている。しかし、その長さは左右で違っている。左の方は先端が折れたらしく少し短かい。正面から見たカネタタキ.意外に普通の顔をしている(2008/12/16) ストロボを何回も焚くと、身の危険を感じたのか、葉の付け根の方へ逃げようとした。どうせ逃げるのなら、もっと暖かい所が良いであろう。そこで、掌の中に入れて、陽の当たっているブルーベリーの木に移してやった。ところが、ブルーベリーの葉上に降りた途端、大きく跳躍して何処かへ姿を隠してしまった。 まァ、これだけ元気になれば、後は安心であろう。斜めから見たカネタタキ.触角の片側が短い(2008/12/16) しかし、調べてみると、カネタタキは卵越冬だそうである。と言うことは、あの雌はもう務めを果たし、余生はあと幾ばくもないことになる。 やがて何処かの葉陰で、誰知ることもなく、静かにあの世へ旅立って行くのであろう。
2008.12.28
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前回、ニシキハギに妙な虫がくっ付いていたと書いたが、今日はその「変な虫」を紹介することにしよう。 まァ、本当のことを言えば、別に変な虫ではない。カイガラムシの1種である。カイガラムシの種類については、詳しい文献も手元にないし、Internetで調べても必要な情報が得られないが、タマカイガラムシの1種(タマカイガラムシ科)であろうと思われる。 よく分からないのだが、Internetで調べると、ヒラタタマカイガラムシと言うのに似ている。しかし、この虫の学名で外国のサイトを検索すると、かなり違った像が沢山出て来るし、日本では主として温室で発生するとのことなので、ヒラタタマカイガラムシではないらしい。ハギの幹に付いていたカイガラムシ妙にスベスベしており、渋い色合いをしている(2008/12/22) タマカイガラムシなど何処にでも居て、普通は面白くもない虫である。しかし、このカイガラムシ、妙にスベスベしており、色も鼈甲色を濃くしたような感じで、何故か妙に好感が持てる。しかも、その幼虫か、或いは、成虫になったばかりなのか分からないが、妙に色の薄いのもすぐ隣に居て、これもまた中々味のある色合いである(下)。色が薄く、洒落た模様をしている幼虫か未成熟成虫と思われる(2008/12/22) しかしこの他に、普通のカイガラムシ的な形をした個体も居る(下)。これが本当の成虫で、上のはまだ幼虫なのかも知れない。写真は出来るだけ拡大してあるので分かり難いが、上の2個体は体長4mm弱、下の個体は5mm強で、大きさがかなり異なる。また、上の写真の個体からは横から白黒マダラの触角の様なものが出ている。これは一体なんであろうか。普通のカイガラムシ的な個体(2008/12/24) 本当は、まァ、カイガラムシと言うのはよく分からない虫である、と言って逃げてしまう積もりであった。しかし、それでは余りに無責任であろう。カイガラムシをひっぺ返して見れば何か分かるかも知れない。 そこで、細かい仕事用の+3度の強老眼鏡をかけ、シャーレとピンセットを持ってカイガラムシを剥がしに行った。2番目と同じ様な個体を剥がしてみたところ未だ生きている(2008/12/25) 色の薄い個体は柔らかく、綺麗に剥がすことが出来た。裏面を見ると上の写真の様である。触角の様なものは全然見当たらない。どうやら、虫とは関係ないものであったらしい。 この虫、幼虫なのか未成熟の成虫なのか、よく分からないが、少なくともまだ生きている虫である。 一方、色の濃い方は殻が固く、少し力を入れるとパリッと剥がれ、同時に細かい粉状のものが多量にこぼれ落ちて来た。粉状と言っても小麦粉の様な感じではなく、ある程度の大きさがあり、しかもその大きさは一定している様に感じられた。色の濃い個体を剥がしたもの.卵が一杯詰まっていた大半はこぼれ落ちてしまったが、まだこの程度残っている(2008/12/25) これはカイガラムシの卵に違いない。早速等倍接写をしてみると、上の写真の通り、正しく卵であった。ウメに付くタマカタカイガラムシの丸い殻と同じで、中の虫はもう死んでおり殻の中は卵で満たされていたのである。 一番目の写真のすべすべした虫も同じで、殻の中からは卵が出て来た。少し小型であったが、もう務めを果たした成虫であったのだ。カイガラムシの卵.美味しそうに見えるピクセル等倍(2008/12/25) タマカイガラムシの殻の中には卵がギッシリ詰まっている、と言う話は色々な所に書かれている。しかし、実際の卵の写真と言うのは、余り見た記憶がない。そこで、卵のピクセル等倍写真を掲げておいた。 超接写をすれば、もっと詳細な構造(例えば卵表面の模様)が見えるかも知れない。しかし、もう後1週間で新年、余りWeblogに時間をかける訳にも行かない。ここらで御勘弁願いたい。
2008.12.25
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特に新しいネタも無いのだから、そう無理をすることもあるまい、と思って更新をサボっていたら、もう6日も空けてしまった。何か書かざるを得まい。 ・・・と言う訳で、またアブラムシと相成る。今回は有翅虫も居らず面白みが更に少ないが、他に新しいネタがないのだから何とも致し方ない。 ハギオナガヒゲナガアブラムシ、アブラムシ科アブラムシ亜科ヒゲナガアブラムシ族の、如何にもアブラムシらしいアブラムシである。ハギオナガヒゲナガアブラムシ.ハギに付くアブラムシは普通この種類(2008/12/09) 実を言うと、このアブラムシ、もう既に何回か登場している。ヒメカメノコテントウとダンダラテントウに食べられているところである。些かブザマな姿しか紹介していないので、今日は威勢の良いところを、と言いたいが、今回もまた、余り景気は芳しくない。体は緑色で、脚や角状管は黒い.時に橙色のもいる角状管は先端近くで少し括れる(2008/12/09) と言うのは、あと数日で寄主であるニシキハギの葉が落ち尽くし、枝も枯れてしまうのは明らかだからである。アブラムシの運命もこれに伴うことは言うまでもない。アブラバチの寄生によるマミー(mummy:ミイラの意)普通のマミーとは異なり葉との間に台状のものがある左はアブラバチに寄生された個体.マミーになる直前(2008/12/09) 読者諸氏は、晩秋に木から落ちた紅葉(黄葉)の葉裏に、屡々アブラムシがしがみ付いているのを御存知だろうか。寒さと栄養不足で、まだ少しはマシな葉に移動する力もなかったのであろう。 アブラムシの捕食者やその卵もまたこれと運命を共にする。晩秋~初冬は越冬態勢に入れなかった虫達の「残酷物語」の季節なのである。1週間後、左の個体はマミーにならずに死んでいたアブラバチの幼虫が寒さで死んでしまったのだろうか?(2008/12/16) 先日、日本海に低気圧が発達して時ならぬ「春一番」が初冬に吹いてしまった。ニシキハギの幹や枝は細い。薄の穂の如く風に揉まれ、アブラムシ達は屹度風でみな吹き飛ばされてしまっただろう、と思った。しかし、次の日見に行くと、健気にも枝の付け根に移動して風を避けていた。もう枝が枯れるのも間近に迫っているのだが、それでもまだ精一杯生きようとしている・・・。風を避けて枝の付け根に集まるハギオナガヒゲナガアブラムシ(2008/12/22) ハギの枝には、まだ他にも妙な虫がくっ付いていた。次回はこの虫でも紹介することにしよう。
2008.12.23
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もう木々の葉も殆ど落ち、陽の射す暖かい日に飛んでいる虫も、ホソヒラタアブとクロヒラタアブ位になってしまった。 ・・・と思っていたら、先日トリバが1頭ヨロヨロと飛んで来た。別に寒さで弱ってヨロヨロしているのではない。トリバの翅は、何故か余り飛行に向いていない構造をしているので、ヨロヨロとしか飛べないのである。今年は外庭のヤブガラシを放置したせいか、ブドウトリバ(葡萄鳥羽)が多い。しかし、今頃まだ生きているのだろうか。それとも別のトリバか。越冬中のブドウトリバ.これでも蛾の1種開張は約1.5cm(2008/12/13) データをコムピュータに移して詳しく見てみると、やはりブドウトリバ(Nippoptilia vitis)であった。少し意外であったので、Internetでブドウトリバの越冬形態を調べてみると、何と、成虫越冬するとのこと。 ブドウトリバはトリバガ科に属す。この科の蛾の越冬形を図鑑その他で調べてみると、何も書かれていない種類の方がずっと多い。しかし、記載のある場合は全て成虫越冬であった。この仲間は成虫越冬が一般的なのかも知れない。翅後端の羽毛状の部分.色々な太さ長さの「羽毛」がある(2008/12/13) ブドウトリバはこの秋に掲載済みである。しかし、その時は全体に焦点を合わせる為に絞り込んで撮ったので、高解像度は高くなかった。其処で、今回は解像力を少し上げて(絞りを開く)翅の後縁にある羽毛状の部分を撮ってみた。 一言で「羽毛状の翅」と言っても、部分によりかなり太さや長さに差があるのが認められる。しかし、まだこの程度ではまだ解像力が足らない。そこで、もう一度更に絞りを空けて撮ろうと思ったら、トリバ君、身の危険を感じたらしく、またヨロヨロと飛んで、木々の枝の間に逃げ込んでしまった。ブドウトリバの頭部と胸部.まるで鎧を着ている様(2008/12/13) トリバは飛翔力の無い蛾である。屹度、このブドウトリバもこの辺り、と言うか、我が家の庭で越冬するのだろう。ヒョッとすると、春までにまた会えるかも知れない。
2008.12.16
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我が家にはトベラの木が1本ある。私が好きで特別に注文して手に入れた木である。このトベラに関しては、その葉裏に付くトベラキジラミやその他の昆虫は掲載したことがあるが、トベラ自体は花も実も紹介したことがない。其処で、今日はトベラの実を出すことにした。トベラの果実.我が家の木では2~3個しか着かない(2008/12/10) 植えてからまだ6年半、樹高は3m程度。花は3年位前から咲いているが、どうも黄ばんで汚れた感じのする花が多いので今まで紹介していない。実の方も、本来はもっと沢山着くのだが、我が家のトベラは上の写真の様に2~3個チョボチョボと着くだけである。果実の拡大.真ん中に細長い突起がある(2008/12/10) 果実を良く見てみると、花柱の残りらしい細長い突起が真ん中にあって、一寸面白い形をしている。この写真を見て想像が付く様に、果実は熟すと3つに裂け、中から真っ赤な種子が出て来る。3つ割れて種子が出て来た(2008/12/10) これも本来は赤い種子が溢れんばかりに出て来るのだが、我が家の木ではチャンとした赤い種子は2~3つで、他は茶色の出来損ないの種子ばかり。種子はベタベタした粘液に被われている。 トベラの学名はPittosporum tobiraである。この属名Pittosporumのpitto(ギリシア語起源)とは英語のpitch(ピッチ、瀝青、松ヤニ)、sporumは種子のことで、種子がネバネバしているのでこの様な名前を頂戴したものらしい。本来は赤い種子が10数個も出て来るのだが、我が家では極く僅か(2008/12/10) また、種名のtobiraはトベラそのもののことである。Wikipediaに拠れば、トベラの枝葉は切ると悪臭を発し、節分にイワシの頭などと共に魔避けとして戸口に掲げられたので、扉の木と呼ばれ、これが訛ってトベラとなった、のだそうである。種子はネバネバした粘液に被われている.一見甘そうだが全くの無味無臭であった(2008/12/10) このベタベタの種子、一寸見たところ甘そうである。早速舐めてみたのだが、全くの無味無臭。種子は固くてカチカチである。これでは鳥にも無視されるであろう。現に我が家ではヒヨドリもメジロも全く興味を示さない。しかし、調べてみると、メジロがトベラの実を食べている動画を載せているサイトがある。我が家のトベラはまだ木自体が若いので、甘くないのかも知れない。種子の落ちた殻.一寸ツバキに似ているがトベラはトベラ科に属しツバキとは遠縁(2008/12/10) 我が家の庭はもうすっかりネタ切れ状態になっており、3日に1度更新出来ればよい方、と言う感じになってしまった。しかし、もう一方のWeblogではネタが目代押しに並んでいて更新するのに忙しい。虫の写真を御覧になりたい方は、其方をどうぞ。
2008.12.14
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今日は、「出し惜しみ」をしていた虫の写真を出すことにする。シマバエ科のHomoneura属の1種と思われるハエである。11月の中頃に我が家の庭に2日余り逗留していた。 肉眼的には殆ど真っ赤に見えたが、写真にしてみると少し茶色を帯びている。尤も、赤~褐色~緑間の色調変化は、モニターの色調整で微妙に違って見えるので、読者諸氏のモニターでどの様な色に映っているかは知り得ない(尚、ここに掲載している写真は最大限圧縮してあるので、原画よりも彩度がやや低下し、緑が少し赤味を帯びる。また、このWeblogの設定では写真の周囲を薄い緑色にしているので、補色の関係で更に赤っぽく見える)。シマバエ科のHomoneura属の1種?(2008/11/16) 一見したところ、以前掲載した「ショウジョウバエ属の1種」と似ている。しかし、当然のことながら、種々の点でショウジョウバエとは異なる。先ず、大きさがまるで違う。このシマバエ科のハエは体長約4.5mm、翅端まで6mmだが、ショウジョウバエの方はずっと小さく体長約2.5mm、約1/2である。ハエと言うのは面白い虫で、体長が10倍近く違っても体の形は殆ど変わらないことが屡々ある。この程度に剛毛がハッキリ見えると検索が出来る(2008/11/15) 決定的に違うのが、頭部や胸部に生えている剛毛の配置である。これが非常に重要で、双翅目の科の検索は、主にこの剛毛配列と翅脈の走り方を参照して行われる。 このハエの様に翅を重ねて留まる種類の場合、翅の先端近くの翅脈は見えても、検索で重要となる基部に近い部分の翅脈は殆ど見えない。それ故、私の様な写真しか撮らない者は、剛毛の配置を中心に科の検索を行うことになる。頭部の諸剛毛の有無を始め、前腿節下面の剛毛列、脛節端の剛毛胸部側面の剛毛などによりシマバエ科と判断される(2008/11/16) しかし、毛の有無だけでは不安が残る。そこで、このハエの場合も双翅目のBBS「一寸のハエにも五分の大和魂」に御伺いを立ててみた。やはり、翅脈が問題となった。しかし、アノニモミイア氏が助け船を出して下さり、学術論文ではないので、シマバエ科のハエとすることと相成った。 Homoneura属への検索は、(株)エコリスが載せている「日本のシマバエ科 属への検索試案」に従った。このページは、前書きに拠れば、「環境省目録発行後,日本産シマバエ科の属数は倍以上に増加した」ので作成されたそうで、Homoneura属には33種が属すと記されている。しかし、「一寸のハエにも五分の大和魂」に参加されている市毛氏のお話では、Homoneura属は既に40種以上記録されているそうで、シマバエ科の検索は現時点ではかなり困難とのこと。まァ、これも学術論文ではないとの理由で、「Homoneura属の1種?」としたのである。身繕い中.動き回らないので写真が撮り易い(2008/11/16) どうもハエの話となると、最近はこう言う無味乾燥な検索の話が主になってしまう。何とも困ったものであるが、ハエと言う虫は一寸見ただけでは全く所属の分からない虫なのである。シマバエ科にはこの写真の様なハエもいれば、まるでミバエ(例えばツマホシケブカミバエ)の様な翅に複雑な斑紋を持つHomoneura属の近縁種もいる。更にシマバエ科の未記載種Steganopsis sp.に至っては、遠目には甲虫かカスミカメムシと間違えるような外見をしている。 同属の近縁種とはまるで外観が異なるが、別科或いは別属の遠縁の種にはよく似ている、と言うことがハエの世界では屡々起こるのである。全く厄介な連中だが、容易に分からないが故に、また面白いとも言える。手を擦っているハエ(2008/11/16) 我が家は、東京都23区内のある私鉄駅前商店街から僅か150mの場所にある。庭の広さは猫の額の如し。その狭い庭にやって来る虫は、当然多くはない。大きな目立つ種類は最早紹介し尽くしてしまった感がある。 しかし、ハエ類だけはまだ掲載していない種類が沢山ある。種類が容易に分からないから敬遠しているのである。来年はそう言うややこしい連中を相手に奮闘することになるのだろうか。
2008.12.11
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最近はもう一方のWeblogの方に力が入っていて、此方の方は、ボヤボヤしている間に5日も穴を空けてしまった。ネタがない訳ではない。しかし、近日中にネタ切れに陥るは必定なので、「出し惜しみ」をしているのである。出来るだけ新しいネタを探して、繋がなくてはならない。 ・・・と言うことで、今日はその繋ぎとしてドウダンツツジの紅葉(黄葉)を紹介することにした。ドウダンツツジの紅葉と黄葉(2008/12/08) ドウダンツツジは普通、紅葉であり、黄葉ではない筈である。ところが、この我が家のドウダンツツジ、今年はかなりの部分が黄葉した。しかも、まだ緑色の部分も残っている。 こう言う色々な色の混ざった「こう葉」が一番味わいがあると思う。掲載することにした所以である。少し赤黒い部分もある(2008/12/08) また、妙に赤黒い色をした葉もある。恐らく、これはその内に真っ赤になるのであろう。どうも背景をぼかす撮り方は苦手である(2008/12/09) 今年は除草をサボっただけでなく、ツツジやドウダンツツジの剪定もサボってしまった。今、シッカリ剪定すると花芽も切ってしまうことになる。しかし、正月までには植木屋さんが入るから、もう少し格好を整えないと、周りとの調和が取れなくなる。徒長枝だけでも切ることにするか・・・。
2008.12.09
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昨日は肌寒い陰鬱な天気ですっかり滅入ってしまったが、今日は朝から快晴、しかもこの時期の晴天としては珍しく全くの無風である。私は天気で気分が簡単に左右される性格なので、今日は早朝から大変御機嫌が宜しい。 今日の写真は最近としては珍しく、昨日の夕方近くに撮ったばかりのホヤホヤ?である。しかし、残念ながら1枚しかない。写真の撮れ具合を確認している間に逃げられてしまったのである。 虫の名は、クロスジホソサジヨコバイ、少し長い名前だが「黒筋細匙横這」の意である。ヨコバイ科ホソサジヨコバイ亜科に属す。体長は4.5mm、やや小さめのヨコバイと言える。 この虫、晩秋から初春にかけて、少し離れた林の有る付近に行って木々の葉裏を探せば必ず見つかる普通種、しかし、住宅地の中で見るのは初めてである。ヤツデの葉裏に居ることが多いが、その他の木の葉裏にも居る。多くの場合、一緒に幼虫も見つかるので、かなり広食性の種類と思われる。クロスジホソサジヨコバイ.雄と思ったが雌らしい体長は4.5mm(2008/12/02) クロスジホソサジヨコバイの雄は基本的に淡い黄色と黒の2色なのに対し、雌はこれに真っ赤な部分が入ってずっと色鮮やかになる。多くの昆虫では、雌よりも雄の方が綺麗だが、このクロスジホソサジヨコバイは断然雌の方が美しい。 この写真の個体は、殆ど黄色と黒なので始めは雄だと思った。しかし、良く見ると極く少しだが赤い部分があり、また、お尻の先が翅端から飛び出している。どうも、雌の様である。 今日は写真が1枚なので、文章だけダラダラと書いても全体の締まりが無くなる。色々な角度から撮った成虫幼虫の写真やこの虫に関する種々の話題は既に別のWeblodgに載せてある。其方を御覧頂ければ幸である。
2008.12.03
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とうとう12月になってしまった。もう直ぐ正月、一年の経つのが速い。些か速すぎるのではないか。こうしている内に、何れ御迎えがやって来るのだろう、などと思う。まァ、まだ大部余裕はあると思うが・・・。 11月以降、我が家では殆ど写真を撮っていない。撮るものが無いのである。花を着けている雑草は全て紹介済みだし、虫の新顔もやって来ない。やはり、こんな狭い庭の生き物を紹介するのには自ずから限界がある、と言うことであろう。 ・・・と、ブツクサ言っていても仕方がないので、先日撮ったチャバネアオカメムシの越冬準備中?の姿を紹介することにしよう。越冬前のチャバネアオカメムシ.翅以外の部分も茶色くなっている(2008/11/17) チャバネアオカメムシの成虫は昨年に紹介済みである。しかし、それは初夏であったので、翅以外の部分は普通の緑色をしていた。今日のは、それが茶色に変色した越冬前の個体である。 カメムシの仲間には、成虫で越冬するものが多い。その中には、夏は緑系の色をしていても、晩秋になると茶色系に変わるものがある。勿論、緑色のままの種類も居て、どの種類が変色しどの種類が変色しないのかは、よく知らない。チャバネアオカメムシにかなり近縁のツヤアオカメムシは冬でも鮮やかな緑色をしているらしい。横から見ると、腹部下面は真っ白(2008/11/17) 今年はカメムシ類の幼虫を随分見たし紹介もした。ところが、成虫の方は何故か少なく、ハリカメムシの他はこのチャバネアオカメムシ位なものである。クサギカメムシは数箇所に卵塊があって、何れもチャンと孵化しているのだが、この分では結局成虫を見ないで年を終わりそうである。何となく、寂しい。正面から見ると2個の単眼が随分離れているのが分かる(2008/11/17) 去年の今頃、一体何を掲載していたか調べてみると、コナラの葉裏に居るアブラムシに関する話が多い。今年もコナラの葉裏にアブラムシは居るのだが、既に紹介済みのヤノイスフシアブラムシばかりで、これでは話題にならない。 しかし、コナラ以外の葉裏にも、結構アブラムシは見つかる。ヤブガラシのもう既に黄色くなった葉の裏に、まだ少数のアブラムシが居るのを見付けた。何れ、数日中に葉と運命を共にすることになろう。オマケにもう1枚.実はこれが最初に撮った写真(2008/11/17) どうも、晩秋の肌寒い曇り日は陰鬱で気が滅入る。天気予報に拠れば、午後には晴天になるとのこと。早く燦々と降る様な天日を仰ぎ見たいものである。
2008.12.02
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