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寒い!! 昨日の夜などは木枯らしが吹いていた。今朝の気温はほぼ零度。前回、「昨年3月の気温を調べてみると、何と、今年と大して変わらない」と書いたが、取り消す。気象庁の「過去の気象データ検索」で調べてみると、西暦2000年以降3月の下旬の最低気温が3℃を割った日は3日しかなく(その内の1日は昨日)、1.5℃を下回ったのは1回もない(気象庁の「東京」とは大手町のことなので、我が家付近よりも1℃以上暖かい)。 しかし、寒くとも陽が射すと流石は春、虫達が彼方此方を飛び回っている。今日、紹介するのはツヤヒラタアブ(Melanostoma orientale)の雌、2年前に「ツヤヒラタアブの1種」を紹介したので重複掲載になるかも知れないが、今回のはその個体とは少し雰囲気が違うし、写真も大きくしてあるので、敢えて掲載することにした(ネタ切れの為)。クリスマスローズの花に留まるツヤヒラタアブ(雌)(写真クリックで拡大表示)(2010/02/26) 2年前のツヤヒラタアブは体長5.5mm、今日のは8.3mm、かなり大きさが違う。大型なので、飛んでいるところを見ると、小さめのホソヒラタアブの様な感じがする。ツヤヒラタアブ類は、留まる時に必ず翅を畳む。ホソヒラタアブは普通は翅を開いて留まるが、気温の低い時には翅を閉じるので、少し遠くから見ると区別が付き難くなる。 今年はこの大きなツヤヒラタアブをまだ寒い頃から時々見ている。この辺りでは、冬や早春に見ることのない種類なので、或いは、同一個体なのかも知れない。こんな狭い庭に飽きもせず、冬の間ず~と居るとは考え難いのだが・・・。横やや上側から見たツヤヒラタアブの雌(写真クリックで拡大表示)(2010/02/26) 実は、今日の個体は以前、もう一つのWeblogで紹介した「ツヤヒラタアブの1種」と細部に至るまで同じである。此方の方は、以前、双翅目の掲示板「一寸のハエにも五分の大和魂」で見て頂いた。ハナアブに詳しいPakenya氏の御話では、「(ツヤヒラタアブ類は)関東地方の平野部には4種が普通に見られ、全種顔面は黒く、似通った黒地に黄色の斑紋を持ちますが、斑紋の形や大きさは相当な変異の幅があるようで、斑紋で区別することは危険なようです.確実には、腹部の腹板の形状を見る必要がありますが、全ての脚が暗色部を持っていないので、ご推察のM. orientaleツヤヒラタアブの♀と思われます」とのこと。今日のヒラタアブを、「ツヤヒラタアブの1種」ではなく、「ツヤヒラタアブ」と断定した所以である。ツヤヒラタアブの顔.触角下側の基部寄りは赤褐色(写真クリックで拡大表示)(2010/02/26) ツヤヒラタアブは、ハナアブ科(Syrphidae)ヒラタアブ亜科(Syrphinae)ツヤヒラタアブ族(Melanostomatini)に属す。ホソヒラタアブやキタヒメヒラタアブ等、黒と黄色の模様があるヒラタアブの多くは、ヒラタアブ族(Syrphini)所属である。この両族で、生態がどう異なるのか良く分からないが、ハナアブの研究者である市毛氏に拠ると、ツヤヒラタアブ族のヒラタアブはイネ科の花穂の花粉を好む様で、他のヒラタアブ類でイネ科の花穂に来るのはクロヒラタアブ類など数種しかいない、とのことである。成虫の食性は多少違いがあるらしい。 幼虫はどうか。多くのヒラタアブ類の幼虫はアブラムシやダニ等を補食する。このツヤヒラタアブの幼虫は何を食べるのか調べてみたら、Melanostoma属の幼虫が捕食するアブラムシの種類や補食速度に関する文献が見付かった。ツヤヒラタアブもやはりアブラムシを食べるらしい。略真横から見たツヤヒラタアブ(雌)(写真クリックで拡大表示)(2010/02/26) 上に書いた様に、ハナアブ科はラテン名ではSyrphidae、ヒラタアブ亜科のラテン名はSyrphinaeである。ラテン名の綴りは語幹が同じ(idaeは科を示す語尾、inaeは亜科の語尾)だが、和名の方はハナアブとヒラタアブで異なる。ラテン名の語幹はSyrphus(ヒラタアブ)属から来ており、オオフタホシヒラタアブやマガイヒラタアブ等がこれに属す。だから、Syrphinaeをヒラタアブ亜科とするのは良いが、Syrphidaeは本来ハナアブ科ではなくヒラタアブ科とすべきところである。しかし、名前としてはハナアブの方が一般的なのでハナアブ科としたのであろう。 また、ハナアブやヒラタアブは、何れも双翅目短角亜目環縫短角群に属す広義の「ハエ」であり、アブ類が属す直縫短角群ではない。それ故、保育社の原色日本昆虫図鑑では「ハナアブ」を「アブバエ」、「ヒラタアブ」を「ヒラタアブバエ」と置換えた新称を使用したが、日本語としては何とも落着きが悪く、結局普及しなかった。和名の付け方は難しい。手を擦るツヤヒラタアブの雌(写真クリックで拡大表示)(2010/02/26) 今日は、早朝は真冬並みの気温であったが、一点の雲もなく、春の陽射し照らされて次第に暖かくなって来た。明日はもっと暖かくなるらしい。徐々に花弁を開き始めていたサクラもこれで一気に満開になるに違いない。今週末辺りが見頃となりそうである。
2010.03.30
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ここ数日、本格的な春を前にして、肌寒い日が続いている。全く、餌を前に「おわづけ」を強いられている犬の様なものである。今年はどうしてこうも寒いのだろうと思い、昨年3月の気温を調べてみると、何と、今年と大して変わらない。人間、どうも希望的観測が好きな生き物の様である。 しかし、天気は悪くとも、花は順序正しく咲いて、今はユスラウメ(Prunus tomentosa:バラ科)の花が満開である。毎年、咲く頃に春の嵐がやって来て花を台無しにしてしまうのだが、先日の暴風の日には風から少し保護したせいか、今年は綺麗に咲いている。ユスラウメの花.満開に近い枝が1本だけあった(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) 写真を撮ったのは少し前で、まだ三分咲きと言ったところ。茶人の薫陶を受けた者としては、この頃が撮り頃である。しかし、一個所だけ満開に近い枝があり、上の写真をそれを撮ったもの。満開時の雰囲気を示したつもりである。咲き始めたユスラウメの花(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) このユスラウメ、全体としては盆栽風になっているのだが、昨年全く剪定をしなかったので枝が伸び放題。格好良いとは言い難いので、全体像は撮らなかった。もう少し沢山花の着いた枝.花弁は薄くペラペラ(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) 花は径2cm程で、肉眼的には殆ど真っ白、赤味を帯びない(保育社の原色日本植物図鑑木本編では白色~淡紅色となっているが・・・)。花弁は、ズミ(コリンゴ)に似て、ペラペラで薄く、少し皺が寄っている。まァ、言ってみれば、些か頼りのない花である。まだ咲きかけの花.以下でこの花を拡大する(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) 花弁の基部は細まっており、隣接する花弁との間に隙間を生じている。その隙間は、丁度萼の形になっていて、萼全体が見える。別に何も意味はないと思うが、一寸面白い。上の花の拡大.ストロボで撮ると少し青味が付く(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) 図鑑には「雄ずい多数」とある。しかし、「多数」と言うほど多くはない。充分に開花した花で調べてみると18本位、極く短い雄蕊もあって、実体顕微鏡が無いと正確には調べ難い。「多数」とあるのは、数が一定しないのかも知れない。花糸の基部は、淡紅色を呈している。正面から見た雄蕊と雌蕊.まだ伸びていない雄蕊もある雌蕊は細く小さく、花糸と同じ位の大きさ(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) 雌蕊は花糸(雄蕊の軸)と同じ程度の太さと長さで、肉眼では強度の老眼鏡を掛けても、葯の取れた花糸と区別がし難い。写真で見ると、花糸は基部を除いて白いのに対し、花柱は葯と同じ黄色をしている。柱頭は殆ど膨らまず、先が少し拡がっている程度。 なお、写真では見えないが、図鑑には「花柱の中部から子房に絨毛を密生する」とある。同じ花を横から見た図.雌蕊は全体が黄色(写真クリックで拡大表示)(2010/03/23) ユスラウメの果実はかなり以前に掲載した。小粒だが色は綺麗だし、昔の酸味のあるサクランボの様な味がして、私はかなりこれが好きである。今年は花付きが例年になく良いので、実もそれに応じて沢山付くであろう。 しかし、ユスラウメの実は日持ちがしない。アッと言う間に熟して、直ぐに過熟になってしまう。今年は、食べきれなかったら果実酒にしてしまおう、と思っている。
2010.03.28
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今日は、先日の「チャタテムシの卵塊と初齢幼虫[ヨツモンホソチャタテ]」の続きである。前回は、全卵12個の内、4個が孵化したところで掲載したが、その後数日掛けて全てが無事孵化し、その内の5頭がまだ同じ葉の裏で生活している。他の7頭のその後の運命は不明である。 昨日の朝、そのトベラの葉裏を調べてみると、一寸様子に変化が見られた。何やら脱皮殻の様なものが見える。どうやら2齢になったらしい。トベラの葉裏で成長中のチャタテムシの2齢幼虫体長は約0.9mm(初齢は0.75mm)下にチャタテムシの張った網が見える(写真クリックで拡大表示)(2010/03/22) 撮った写真(約2倍の超接写)を見てみると、確かに、顔付きが少し大人っぽく?なっている。しかし、体長は0.9mm弱、初齢時の0.75mmに比して僅かしか大きくなっていない。チャタテムシは、一般に脱皮をしても体長は余り増加しないものなのだろうか。 その代わり、体の幅は全体として大部広くなり、頭部や腹部もかなりそれらしい形になって来た。また、胸部背側にある茶色をした翅の原基らしきものが少し大きくなり、斜め上に伸びて突起状になっている様に見える。 腹部に黒っぽい影の見える個体もある。これは模様ではなく、消化管内の内容物であろう。上の写真より少し上の部分に居た個体真ん中の腹部に黒い影が見える個体は最初の写真の最上部に居る個体と同一右側に丁度3個見えるのは脱皮殻(写真クリックでピクセル等倍)(2010/03/22) チャタテムシの餌は、菌類(黴)である(中には地衣類や苔を食べる種類もあるとのこと)。何処に黴が生えているのか超接写をしても良く分からないが、これらのチャタテムシの幼虫が餌を求めて移動しなくても良い様に、此の葉裏の黴には大いに増殖してもらいたい(??)。[追記]この幼虫は無事成虫にまで成長し、ホソチャタテ科(Stenopsocidae)のヨツモンホソチャタテ(Graphopsocus cruciatus)の幼虫であることが判明した。表題や本文中にある[]の中は判明後に追加訂正したものである。以下に、以前とその後のヨツモンホソチャタテ幼虫の成長記録一覧を示しておく。 内 容 掲 載 日 撮 影 日 卵と初齢幼虫 2010/03/13 2010/02/25,03/12 3、4齢幼虫 2010/04/19 2010/04/10 5齢幼虫 2010/04/25 2010/04/18,20 6齢幼虫 2010/04/29 2010/04/20 成 虫 2010/05/11 2010/04/20,24
2010.03.23
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この頃はすっかりサボり癖が付いてしまい、気が付くと前回の更新から1ヶ月近くが経っている。まァ、ネタらしいネタが無かったのだから仕方がないが・・・。 実は、先月の25日にトベラの葉裏にチャタテムシの卵塊を見付けた。しかし、チャタテムシの卵塊の上には母虫が張った網がかかっていて余り綺麗な写真にならないし、やはり孵化した虫を撮らなければ面白くないであろう。そう思って、孵化を待っていた。 卵の内部には既に黒い筋が見えていて、孵化は間近と思ったのだが、これが中々孵化しない。昨日になって、漸く4頭が孵化したので、早速写真を撮り掲載することにした次第。トベラの葉裏で見付けたチャタテムシの卵塊卵の長径は0.50~0.55mm(写真クリックで拡大表示)(2010/02/25) チャタテムシの卵塊を我が家の庭で見付けたのはこれが始めてである。卵は全部で12個、今まで見た卵塊に較べるとかなり小さい。チャタテムシの種類により違いがあると思うが、普通葉裏に見られる卵塊は20~30位のものが多いと思う。 卵の長径は約0.50~0.55mm、卵塊の上にかかっている網の主要部が3×4mm位だから、肉眼では殆ど何だか分からない存在である。孵化したチャタテムシの初齢幼虫体長は0.75mm.卵塊の傍から離れない(写真クリックで拡大表示)(2010/03/12) 孵化した初齢幼虫は体長0.75mm、ルーペ代わりの+3度の強老眼鏡を掛けても、単なる粉と殆ど区別が付かない。それでも何やら動いているので、漸く虫だと分かる程度。ストロボの光を浴びて、右往左往していたが、卵塊から遠く離れることはなかった。チャタテムシの幼虫は可愛い.如何にも赤ちゃんと云う感じ(ピクセル等倍、拡大不可)(2010/03/12) このチャタテムシの種類は当然分からない[羽化するまで観察しヨツモンホソチャタテ(Graphopsocus cruciatus)であることが判明した]。我が家でチャタテムシを見たのは、月桂樹の葉裏に集団で居たのと、空中を浮遊していたものの2回だけで、何方もウスイロチャタテ科に属すと思われる。しかし、この科の虫は何れも小さく、成虫の体長は1.3~2.2mm(「富田・芳賀:日本産チャタテムシ目の目録と検索表」に拠る)だから、初齢幼虫が0.75mmと云うのは幾ら何でも大き過ぎる。 葉裏に産卵してあるのだから、成虫が葉裏で生活するホソチャタテ科かケチャタテ科の可能性が高いと思う。しかし、確証は全く無い。奇跡的に運が良ければ、このまま成長を観察出来るかも知れないが、全部無事孵化したとして12頭、トベラの木全体に分散してしまえば、先ず見付からないだろう(ホソチャタテ科やケチャタテ科の虫は集団を作らず単独で生活する)[ホソチャタテ科(Stenopsocidae)であった]。寂しいのでもう1枚出すが、実は後ピン写真(ピクセル等倍、拡大不可)(2010/03/12) 尚、ホソチャタテ科、ケチャタテ科の虫や、チャタテムシの卵塊、或いは、母虫が網を張っているところ等を御覧になりたい方は、こちらをどうぞ。 今日の気温は20℃を超え、昼過ぎには22℃近くまで上昇した。春も直ぐそこまでやって来た、と云う感じである。このまま、暖かい日が続けば良いのだが・・・。[追記]この幼虫は無事成虫にまで成長し、ホソチャタテ科(Stenopsocidae)のヨツモンホソチャタテ(Graphopsocus cruciatus)の幼虫であることが判明した。表題や本文中にある[]の中は判明後に追加訂正したものである。以下に、その後のヨツモンホソチャタテ幼虫の成長記録一覧を示しておく。 内 容 掲 載 日 撮 影 日 2齢幼虫 2010/03/23 2010/03/22 3、4齢幼虫 2010/04/19 2010/04/10 5齢幼虫 2010/04/25 2010/04/18,20 6齢幼虫 2010/04/29 2010/04/20 成 虫 2010/05/11 2010/04/20,24
2010.03.13
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