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暫く昆虫ばかりが続いているので、今日はクモを紹介することにした。 ワカバグモ(Oxytate striatipes)、カニグモ科(Thomisidae)に属す極くフツーのクモである。林のある方へ行けば特に沢山居て、もう一つのWeblogでは既に2回(「ワカバグモ」、「ワカバグモ(その2:捕食)」)も紹介しているし、更に、共食いと思われる奇妙な絡み合いも撮影しているのだが、些か食傷気味で、未だに掲載していない程である。 しかし、何故か我が家の庭では殆ど見た記憶がない。住宅地の中には少ないのだろうか?クチナシの葉裏に居たワカバグモの幼体or亜成体(写真クリックで拡大表示)(2010/10/12) 我が家に何時も居る似た様な習性のクモはササグモである。何となく、ワカバグモに近い様な感じもするが、ササグモはコモリグモ上科のササグモ科(Oxyopidae)に属し、ワカバグモはカニグモ上科のカニグモ科(Thomisidae)なので、かなりの遠縁である。 ササグモの写真と比べると、ワカバグモとは、4対の眼の配置が相当異なっていることがお解り頂けるであろう。斜め横から見たワカバグモ(写真クリックで拡大表示)(2010/10/12) 写真の個体は、まだ幼体か亜成体である。眼の下にあるのが上顎で、それと第1歩脚との間にある小さい細長い脚の様なものを触肢と言うが、成体雌ではこれがずっと太くなり丸みを帯びる。また、成体雄の場合は、特殊な形をした移精器官に変わる。 その何方でもないから、この個体は幼体か亜成体なのである。正面から見たワカバグモ.中々カッコいい(写真クリックで拡大表示)(2010/10/12) クチナシのほぼ垂直に立った若い葉の裏にジッとしていた。3日位同じ所に居たが、その後どうなったかは知る術もない。 写真には写っていないが、直ぐ隣にオオスカシバの4齢位の幼虫が居た。しかし、これを襲うことはなかった。カマキリは芋虫毛虫を食べるが、クモが食べているのは見たことがない。屹度、習性として食べないのだろう。ワカバグモの顔.触肢は幼体か亜成体であることを示している(写真クリックで拡大表示)(2010/10/12) 別に大した問題ではないが、最近、アクセス記録がおかしい。このサイトは、楽天ブログ内の定期的読者諸氏の数が少なく、大半の訪問者はRSSか、Googleその他の検索結果を見て来られる様である。だから、3日も書き込みをしないと「最近のアクセス一覧(最新50件)」の利用者名欄には殆どURLだけが並ぶことになる。 ところが昨日から突然、広告目当て?の訪問者の数が増え、酷い時には3/5(最新50件の内の約30件)がその様な訪問者である。数日前に、楽天が投稿記事の紹介の仕方(新着記事の表示、アクセス数ランキング等)を変えたせいなのだろうか。私以外の楽天ブログの読者諸氏のサイトでは如何であろうか。
2010.10.30
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よく我が家の庭を訪れ、大きさも手頃で姿も可愛らしいのに、まだ掲載していない虫が居る。ニホンミツバチ(Apis cerana japonica)である。 何故、掲載していないのかと言うと、落ち着きなくチョコマカと動くので焦点合わせが難しく、ついつい面倒な感じがして写真を撮らないのである。撮ろうと思えば何時でも撮れるだろうし、撮っても無駄写真の比率が高く整理に時間がかかるに決まっている・・・。 しかし、我が家にやって来る虫の大半を既に紹介してしまったのか、最近では新顔の虫が中々現れなくなって来た。其処で仕方なく、ニホンミツバチを撮ることにしたのである。セイタカアワダチソウに留まるニホンミツバチやや小さく、腹部は黒い部分が多い今日の写真は全て同一個体(写真クリックで拡大表示)(2010/10/24) ニホンミツバチは、ミツバチ科(Apidae)ミツバチ亜科(Apinae)に属し、アジアに広く分布するトウヨウミツバチ(Apis cerana)の日本亜種である。ミツバチ属(Apis)は世界に10種程度が知られており、1種を除いて東南アジアを中心に分布している(詳しい文献を持っていたのだが、探しても見付からない)。 その唯一の例外が日本にも移入されているセイヨウミツバチで、これはアフリカからヨーロッパに分布する。横から見たニホンミツバチ.後肢脛節に花粉を付けている(写真クリックで拡大表示)(2010/10/24) セイヨウミツバチは昔は良く見たのだが、最近は全く見なくなった。これは、セイヨウミツバチは養蜂家が飼うものだけで野生化していないのに対して、ニホンミツバチは在来種だから何処かの木の洞にでも巣を作って自生しているからであろう。昔は、この辺り(東京都世田谷区西部)には畑地が多く、蜜源が豊富で養蜂家の巣箱(セイヨウミツバチと思う、ニホンミツバチは逃亡=逃去し易く飼い難い)を見た記憶があるが、畑地は次第に住宅地と化し養蜂家も来なくなった。これがセイヨウミツバチを見なくなった理由と思われる。ハナバチ類は円らな眼をしていて可愛い.しかしミツバチの複眼にも毛があるとは知らなかった(写真クリックで拡大表示)(2010/10/24) ニホンミツバチは住宅地の中でも平気で巣を作る。人の出入りなど殆ど気にしない様である。都内の電環内に所在するある国の大使館にVisaを申請に行ったところ、人の出入りの多い玄関の直ぐ横に生えているスダジイの祠にニホンミツバチが巣を作っており、多数の働きバチが飛び交っていた。 我が家に飛んでくるニホンミツバチが何処から来るのか些か気になっていたのだが、電環内にある大使館の玄関近くに巣を作る位なのだから、この辺りであれば巣を作る所など幾らでもあろう。同じ様な写真だが、もう1枚(写真クリックで拡大表示)(2010/10/24) ニホンミツバチはやや小さく色が黒っぽいのに対し、セイヨウミツバチはやや大型で黄色い部分が多い。しかし、大きさは測定するか比較しなければ分からないし、黄色っぽいニホンミツバチも居れば黒っぽいセイヨウミツバチも居る。 決定的な違いは後翅のM脈(中脈)の形状である。下の写真で白い矢印が示しているのがM脈の先端で、その右側に見える太く翅端近くまで届いているのがRs脈(径分脈)である。矢印の少し上で両者が接している様に見えるが実際は横脈で繋がっており、この接続点でM脈が終わっているのがセイヨウミツバチ、下の写真の様にM脈がまだ少し続いているのがニホンミツバチである。残念ながら、最近はセイヨウミツバチを見ないので比較写真を出せないが、違いはお分かりであろう。ニホンミツバチの翅脈.右の長い大きな翅が前翅、左の小さい翅が後翅白い矢印の先端がM脈の末端で、その上のRs脈との接続点よりも少しだけ先に延びている.セイヨウミツバチではこの部分がない(写真クリックで拡大表示)(2010/10/24) 今年の秋は芋虫毛虫が結構居たので、飼育をして写真は撮ってあるのだが、前蛹化したまま蛹化しない。どうも、来春になってから蛹化し羽化するつもりらしい(この手の虫は結構多い)。羽化してからでないと種の確定に不安が残るので、今年はこれらを掲載することが出来なくなる。・・・とするとまたネタの心配をしなければならない。ニホンミツバチを掲載したのは、そんな理由からでもある。[追記1]その後、セイヨウミツバチも撮影したので、翅脈の違いを示す対照写真も添えて、此方に掲載した。[追記2]2番目の写真の解説で、後肢第1付節に花粉を付けているとしていたが、穂高氏に花粉を付ける毛があるのは後脛節であるとの御指摘を頂いた。全くその通りなので解説を訂正した。穂高氏には御指摘を感謝する。(2012/02/17)
2010.10.27
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最近は写真の撮影や調整に忙しく、文章を書く時間がない。其処で、今日もまた写真1枚だけにしてサボることにした。今月の中旬に我が家の庭に何回か訪れたコバチなのだが、かなり敏感でこの1枚以外はまともな写真を撮ることが出来なかった。 後腿節が非常に太いのでアシブトコバチの1種だと思うのだが、後腿節の太いコバチは他の科にも居る。何分にも横からの1枚なので、翅脈や胸背が良く見えず、確信が持てない。其処で、「蜂類情報交換BBS」に御伺いを立ててみた。 翌日、管理人の青蜂(セイボウ)氏より「アシブトコバチの仲間です.種の同定には顕微鏡で見ないとわからないのですが、チビツヤアシブトコバチが近いような感じです」との御回答を得た。チビツヤアシブトコバチの雄かと思われるコバチ後腿節、後基節が太く、触角がやや長い(写真クリックで拡大表示)(2010/10/15) 早速「チビツヤアシブトコバチ」でGoogle検索してみた・・・。呆れたことに、先頭に出て来たのは昨年掲載したこのWeblogの記事であった。年を取ると自分で調べて書いた虫のことまで忘れてしまうのかと、めげること頻り。 チビツヤアシブトコバチ(Antrocephalus japonicus)は、アシブトコバチ科(Chalcididae)Haltichellinae(亜科名:和名なし)Haltichellini(族名:和名なし)に属す。昨年の掲載したのは雌で、北隆館の圖鑑には雌の特徴しか書いておらず、雄は全身真っ黒の様である。 写真のコバチは真っ黒だし、触角が長くて何となく雄と言う感じがする。昨年のは8月13日撮影、少し季節はずれているが、今年は少し虫の出が遅れているので、雌雄が我が家に訪れたと考えてもおかしくはない。しかし、根拠は薄いし、青蜂氏は「チビツヤアシブトコバチが近い様な感じ」としか書かれていない。其処で、此処では「アシブトコバチ科の1種(チビツヤアシブトコバチ:雄??)」と、「?」を2つ付けて置くことにした。
2010.10.25
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前回、東京都未記録のシママメヒラタアブが我が家の庭に出現し、更に、町の奥の方ではそれが多産している、と云う話をした。体長6mm程度の小型のハナアブだが、虫に興味を持っている者にとっては、目に付くのに充分過ぎる程の大きさである。東京都内に在住する「好虫家」の数は相当なものであろうから、これまで記録が無いと云うのは、やはり基本的に個体数が相当に少ないのだと思われる。それがこんな住宅地に多産していると云うのは、やはり今年は異常な年なのだろうか? そう思っていたら、また奇妙な事態に出っ喰わした。コスモスの花被に居たサトクダマキモドキの初齢幼虫左の触角が途中で折れている右下の黒い影はアブラムシ(写真クリックで拡大表示)(2010/10/19) 先日、虫集め用に買ってあるコスモスの花弁(舌状花)に、キリギリス類の若齢幼虫が居るのを見つけた。体長は5mm程度、良く見てみると、以前掲載したことのあるサトクダマキモドキ(Holochlora japonica:キリギリス科(Tettigoniidae)ツユムシ亜科(Phaneropterinae))の初齢幼虫であった(他に2齢、2~3齢もあり)。 サトクダマキモドキは卵越冬で、初齢幼虫が出没するのは5月下旬、今頃はとっくに成虫になっている筈である。何故、こんな時期に初齢幼虫がいるのか?? 同じ虫を重複して紹介しないのがこのWeblogの基本方針だが、季節外の出現なので、特に掲載することにした。横から見たサトクダマキモドキの初齢幼虫体側に太い黒帯のあるのが特徴(写真クリックで拡大表示)(2010/10/19) これまで、このWeblogでサトクダマキモドキの雌と雄の双方を紹介しているが、雌の方は9月22日、雄は9月30日に撮影したものである。しかも、前者はもうかなり弱っていて、余命幾ばくもない、と云う感じであった。拡大してみたサトクダマキモドキの初齢幼虫(写真クリックで拡大表示)(2010/10/19) サトクダマキモドキは、産卵管にあるギザギザの部分で小枝に長い列状の傷を付け、其処に多数の卵を整然と産み付ける。かなり細い枝に産卵し、しかも傷が深いので、それより上部の枝が枯死することが屡々あり、果樹やバラ栽培などの園芸家には害虫として嫌われている。 多数の卵を産み付けるのだから、孵化した幼虫も、以前紹介した様に、狭い範囲に多数が見られて良い筈である。しかし、今回はこのコスモスの上にいた個体1頭のみで、幾ら探しても他には見付からなかった。前から見たサトクダマキモドキの初齢幼虫(写真クリックで拡大表示)(2010/10/19) ところで、サトクダマキモドキはいつ頃産卵するのだろうか。Web上で調べてみると、既に8月下旬に新しい産卵痕が見付かっている例がかなりある。今は10月下旬、8月に産卵した卵の一部が、その後の高温でおかしな事になり、越冬せずに孵化してしまったものと思われる。オマケにもう1枚(写真クリックで拡大表示)(2010/10/19) サトクダマキモドキの幼虫は、以前観察した時と同じく、昼間は同じコスモスの花の上で一日中ジッとしていた。しかし、次の日の朝ベランダに出てみると、もうその姿はなかった。 今頃はどうしているのか、次第に寒くなるこの時期に何時まで生きていられるのか、自然の摂理に従う意外に道はないが、些か気になることではある。
2010.10.23
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我が家に庭にはヒトスジシマカが多い。普段は蚊取り線香を焚いているのだが、丁度備蓄が切れてしまい、集って来る蚊を捕虫網で捕まえては網全体を丸めて蚊を潰していた(1匹ずつ潰す余裕は無い)。 すると、その中に蚊ではない少し大きめの虫が居た。蚊は簡単に死んでしまうが、この少し大きめの虫はまだ辛うじて生きていた。よくハナバチが一緒に入るのでそれだと思い、逃がしてやろうとしたら、何とハナアブの1種である。しかも、今までこの辺りでは見たことのない種類!!シママメヒラタアブ(東京都未記録種)の雌.体長は6mm弱腹部背板3節以降に明瞭な横帯を持つ(写真クリックで拡大表示)(2010/10/12) 早速、マクロレンズで覗いてみると、眼に縞があり、腹部には黒と橙色の縞がある。マメヒラタアブ属マメヒラタアブ亜属(Paragus(Paragus))のハナアブである。汚れたネットの上に居るのを撮るのではモデルに対して失礼だろうから、虫集め用に買ってきたコスモスの花の上に載せて撮ったのが上の写真。 このマメヒラタアブ亜属は日本に3種が生息し、この辺りに居る可能性のあるのはノヒラマメヒラタアブとシママメヒラタアブの2種だけである。双翅目の掲示板「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に拠ると、シママメは河川沿いなどの草地に特異的に生息する種と考えられており、あまり一般的な種ではないそうである。・・・と云うことは、ノヒラマメか?次の日見つけたシママメヒラタアブの雌.多分上と同一個体小楯板の色が少し違うが、照明の方向の違いであろう(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) 掲示板にはシママメとノヒラマメに関する過去の投稿が幾つかある。しかし、どうも両者の区別が今一つ良く分からない。其処で、急いで写真を調整してノヒラマメか否か御伺いを立ててみた。 早速、ハナアブに詳しいpakenya氏から御回答を賜った。これは典型的なシママメヒラタアブ(Paragus fasciatus)の雌とのこと。ハナアブ科(Syrphidae)ヒラタアブ亜科(Syrphinae)マメヒラタアブ族(Paragini)に属す。シママメは東京都本土部昆虫目録にも記録が無く、かなりビックリした。真横から見たシママメヒラタアブの雌.各基節は黒い後腿節の中程先端寄りに幅の広い黒色の輪がある(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) pakenya氏に拠ると、「腹部背板3節以降に明瞭な横帯を持つのはシマです。特に末端節が黄色いノヒラの例はないようです。また、触角の第2節が第1節より明らかに短いこと、翅の中央部に微毛microtrichiaが認められないこともシマの特徴です」とのこと。写真のハナアブは正にその通りになっている。略正面から見たシママメの雌.顔は白く見えるが実際は黄白色触角第3節下部は黄褐色を帯びる(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) また、pakenya氏の御話には、「シマは河川敷の草地に主に生息するようです。ご自宅は多摩川や野川の近くでしょうか?」とあった。我が家は野川からは約500m、仙川(川の仙川)からは約300mだが、両方とも崖を下った所を流れている。川から来たとすれば急斜面を上がってくる必要があるが、以前大型種のヒゲナガカワトビケラが飛んで来たこともあるし、飛翔の出来る虫にとって多少の勾配は大した問題ではないかも知れない。斜め前から見たシママメヒラタアブ(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) 実を言うと、最初のコスモスの花に載せた背面からの写真を撮った後、横から撮ろうとしたら、コスモスの鉢が倒れてアブさんは何処かに行ってしまい、見えなくなってしまった。 それでは2枚目以降はどうしたのかと言うと、次の日にまた現れたのである。虫集め用に買ったカラミンサの花に留まっていた。しかし、かなり弱っていて、時々花から落ちてしまう。同じ雌だし、恐らく同一個体で、昨日蚊を潰した時にかなりのダメージを受けたのだろう。可哀想なことをしてしまった。 コスモスとカラミンサは隣同士なので、或いは、コスモスが倒れた時に飛んで行ったのではなく、近くに放り出されて、カラミンサまで歩いて来たのかも知れない。其処で、落ちる可能性の少ないコスモスの花に載せてやった。既に掲示板に問い合わせた後であり、東京都未記録のシママメと分かっていたので、シッカリ写真を撮った。頭部を超接写.触角第2節は第1節よりも短い.複眼のシマは地色の違いではなく、白色毛の有無に拠るものらしい(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) 写真を撮り終わり、コムピュータにデータを移して写真の出来を見た後、あることに気が付いた。東京都未記録なのだから虫体を確保して「双翅目談話会」の何方か(「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に書き込みをされている方の多くは「双翅目談話会」のメンバー)に送って何らかの記事にして頂ければ、シママメヒラタアブの分布に関する「新知見」になり、また、東京都本土部昆虫目録の種類数が1つ増えることになる(写真では確実な証拠とはならない。何らかの印刷物にする必要がある)。 私は、写真のモデルになって貰った虫は殺さないのを基本としている。しかし、もう余命幾ばくもない様だし、何時もお世話になっている「一寸のハエにも五分の大和魂・改」の皆様(特に東京都本土部昆虫目録の双翅目を担当されているケンセイ氏)のお役に立てれば幸いと思ったのである。確実なシママメヒラタアブの写真はWeb上に余り多くないので沢山貼っておく(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) 其処で、シャーレを持って(毒ビンで殺す気はしなかった)庭に出たところ、シママメが居ない。ハナアブを狩るギングチバチは最近見ていないし(昨日のギングチバチは昨年9月に撮影)、飛んで逃げるだけの力があったとはとても思えず、やはり下に落ちてスレートの上を這い回っているのではないかと思い、周りの植木鉢をみな退けて探したのだが、残念ながら何処にも見当たらなかった。一体何処へ行ってしまったのだろう・・・。オマケの1枚目(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) その後、2日目に撮った写真を「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に載せようとしたところ、そのスレッドの最後にケンセイ氏からの書き込みがあり、東京都では未記録なので再度出現したら虫体を確保して採集報告を書いて欲しい、とのこと。上記の顛末を書いて、残念ながら・・・、とお詫び申し上げた次第である。オマケの2枚目(写真クリックで拡大表示)(2010/10/13) ところが、その数日後、この東京都では珍品の筈のシママメヒラタアブが沢山飛んでいる場所を町の奥の方で見付けたのである。今までに何回も撮影に行っているところで、こんな所にシママメが多産するとは、やはり今年は異常な年らしい。 急いで家にとって返し、採集道具を持って来て久しぶりに虫屋を演じた。私は採集報告を書くのに必要な専門的な文献も持っていないし、機関誌を発行しているの昆虫関係の組織にも所属していないので、採集した虫体は早速ケンセイ氏に送付した。これで少しはお役に立てたことであろう。
2010.10.21
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今年の秋は虫が少ないかと思っていたら、1週間程前から色々新顔が現れ始めた。写真を沢山撮るとその調整に相当な時間を食われるし、東京都未記録種や同定が厄介なハナアブが出現したり、また、飼育中の幼虫が複数種居たりして、中々Weblogの更新をする時間が取れない。 其処で、今日は昨年の9月下旬に撮影したギングチバチの1種を紹介することにした。写真が1枚しか無いからである。ブルーベリーの葉に留まるギングチバチの1種(写真クリックで拡大表示)(2009/09/26) 以前、ハナアブやハエを狩っていた「ギングチバチの1種」を紹介したが、今日のはそれとは明らかに別種である。ギングチバチの仲間(アナバチ科(Sphecidae)ギングチバチ亜科(Crabroninae))は90種以上も記録されているし、文献も持っていないので種類は不明、「ギングチバチの1種(その2)」とするしかない。 今までお蔵にしていたのは、向かって右側の眼の上に太陽光の反射と思われるブレがあるからである。しかし、やはりギングチバチは可愛いので、敢えて紹介することにした次第である。
2010.10.20
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気が付いてみると、前回の書き込み(9月17日)から一ヶ月も経っている。別にサボっていた訳ではない。毎日の様に虫を探して庭をウロウロ、動物園の白熊の如く徘徊していたのだが、今年の夏の猛暑とやら(私は日本に居なかったので実感がない)の影響らしく、ヤブカ以外の虫の姿が殆ど見えない。 我が家には初秋に咲く花が少ない。其処で園芸店に行って、虫が特に沢山集っている洋花(我が家の庭には余り相応しくないが・・・)を何種類も買ってきたのだが、時々小型のハナバチやホソヒラタアブがやって来るだけ。やがて、虫集め用に植えてあるセイタカアワダチソウが咲き始めた。しかしこれにも、時折ツマグロキンバエや小型のハナバチ、ヒメハラナガツチバチが来る程度で、例年ならば常に数頭は群がっている筈のキンケハラナガツチバチ(特に雌)も全くやって来ない。こんな年は初めてである。 しかし、クチナシを食害するオオスカシバの幼虫と、北米原産シオンの1種(紫花)についたエゾギクキンウワバの幼虫だけは、何故か知らぬが、沢山居た。それが、いつの間にか全く居なくなってしまった。クチナシの方は外庭に植えてあるので良く分からないが、シオンの方はベランダの椅子の横にあるから、その原因はハッキリしている。クロスズメバチである。一日に何回もやって来てはシオンの株の中に入って何やらやっている。エゾギクキンウワバの幼虫を探しているのである。エゾギクキンウワバの幼虫から肉団子を作るクロスズメバチ(写真クリックで拡大表示)(2010/10/14) 上の写真は、そのエゾギクキンウワバの幼虫を解体して、肉団子を作っているところ。シオンの株から飛び出して僅か10秒後位であるが、もう消化管内の内容物を殆ど分離し終わっている。或いは、株の中の見えないところで大体の処理は済ませていたのかも知れない。 生憎、ハチの留まったところがサンザシの株の丁度反対側で、横からの図を接近して撮影することが出来なかった。その結果として写真はかなりの部分拡大となってしまい、相当に荒れている。サイズも最大幅750ピクセルが限界。肉団子を抱えて飛び去る直前.頭楯の黒紋が口に達していない(写真クリックで拡大表示)(2010/10/14) クロスズメバチ属(Vespula:スズメバチ科(Vespidae)スズメバチ亜科(Vespinae))は、2005年出版の高見澤今朝雄著「日本の真社会性ハチ」に拠れば、6種7亜種。その内、白黒模様でこの辺りに居そうなのは、クロスズメバチとシダクロスズメバチの2種だけである。この2種の見分け方は簡単、頭楯を見ればよい。頭楯とは、大まかに言えば、左右の触角の根元より下側で口器との間にある部分。 その頭楯の中央部にある太い錨の様な形をした黒い紋(周囲は白い)が、頭楯の最下部に達していればシダクロ、下部に届かずに口との間に白い部分が残っているのが只のクロスズメバチである。上の写真をみれば明らかな様に、これはクロスズメバチ(Vespula flaviceps)である。 虫がいない居ないと思っていたら、一昨日辺りから急にやって来る様になった。キンケハラナガツチバチも昨日は多数飛来し、セイタカアワダチソウで花粉まみれになっていた。どうも今年は例年よりも発生が1週間~10日程遅れているらしい。暫く休業状態を強いられていた拙Weblogも、これで漸く再開出来そうである。
2010.10.18
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