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今日の早朝、ベランダでコーヒーを飲んでいると、目の前にあるセイタカアワダチソウの茎に何か極く小さな虫がくっ付いている。雰囲気からして、何となくハモグリバエ風。その時は、一寸事情があってその儘にしておいたのだが、4時間程経ってからベランダに一服しに行くと、まだ同じ所に留まっている。やはりこれは撮るべきであろう、と考えてカメラを持って来た。 マクロレンズで覗いてみると、翅に模様があり、お尻の先が出っ張っている。ハモグリバエの雌もお尻の先が出っ張っているが、翅に模様はない。模様があってお尻の先が飛び出しているのはミバエ(例えばツマホシケブカミバエ)である。しかし体長は約2.0mm、こんな小さなミバエが居るのだろうか??セイタカアワダチソウの茎に張り付いていたアワダチソウグンバイ展翅した様な格好、グンバイムシの後翅を見たのはこれが初めて体長は約2.0mm.約2倍の超接写(テレプラス使用)(写真クリックで拡大表示)(2010/09/17) 撮影した写真を拡大してみると・・・、何と、翅を開いた状態のグンバイムシであった。セイタカアワダチソウを始め、多くのキク科植物等に寄生する、アワダチソウグンバイ(Corythucha marmorata)である。 このアワダチソウグンバイ、実は3年も前に紹介済みだが、こんな展翅した様な格好で翅を開いたグンバイムシの写真はこれまで見たことがない。もう一つのWeblogでトサカグンバイの飛び出す瞬間を紹介したことがあるが、それは横から撮った写真で、背面からではない。同じ種類は重複掲載しないのがこのWeblogの基本方針だが、こう云う「珍しい」格好であれば、また別である。既に御臨終であった.右の触角が折れている後に見える棒状のものは後翅(写真クリックで拡大表示)(2010/09/17) 翅を開いたまま、ジッとしている。生気が無く、何となく御臨終という感じ。撮影が終わってから、草の茎で一寸突いてみたら、翅を開いたままの格好でポトリと落下した。やはり既に御臨終であったのだ。 このグンバイムシ、雄か雌か良く分からない(何となく雄の様な気がするが・・・)が、雌だとすると、卵を産み終わって天寿を全うした可能性が高い。もし、そうであれば、今後アワダチソウグンバイが大発生する可能性もある・・・。しかし、まァ、そうなれば、アワダチソウグンバイの成長過程が紹介出来る訳で、暫くはネタ切れの心配が無くなり、それはそれでまた大いに結構。もし、数が多過ぎたら適当に処分すればよい。 尚、アワダチソウグンバイは在来種ではない。新大陸原産の外来昆虫で、平成11年に兵庫県西宮市で始めて確認され、次第に北上して数年前から関東地方にも進出し始めたとのこと。キク科以外の植物にも寄生するので、要注意の害虫である。
2010.09.17
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昨夜、前線が南下して太平洋上に抜けてしまった。御蔭で今日は少しは秋らしい風が吹いている。しかし、陽射しはまだ強く、余り涼しいと云う感じはしない。虫の方も、まだ夏枯れ状態のままで、サッパリである。 其処で、昨年の8月中旬に撮った虫を紹介することにした。シマバエ科(Lauxaniidae)Homoneurinae亜科(和名ナシ)のHomoneura tridentata、和名は未だ無い。体長は約5mm、シマバエ科としては大きい方である。シマバエ科のHomoneura tridentata.体長約5mm前縁脈はR4+5脈の合流部まで黒色の小剛毛列を持つ(写真クリックで拡大表示)(2009/08/17) ハエとなると、またややこしい検索の話になってしまう。まず、シマバエ科の特徴。鬚刺毛を欠き、後ろ向きの強い額眼縁刺毛を2対具え(下の写真)、触角第2節背面に1本の剛毛を持ち(下)、更に、脛節端付近の背面に1本の剛毛を具え(下)、且つ、後単眼刺毛が収斂する(3番目の写真)。写真のハエは確かに、その通りになっている。他に、触角刺毛に軟毛を持つ、Cu融合脈が翅縁に達しない、前縁脈に切れ目がない等の特徴があるが、これらは写真からは余り判然としない。しかし、まァ、シマバエ科で問題なし、としておく。横から見たH. tridentata.後ろ向きの額眼縁刺毛は太く長い触角第2節背面に短い剛毛が1本見える脛節端付近の背面に1本の剛毛がある(写真クリックで拡大表示)(2009/08/17) シマバエ科の属への検索は、(株)エコリスの「日本のシマバエ科 属への検索試案」を使った。この検索表の最初にある「C脈はR4+5脈の合流部まで黒色の小剛毛列を具える」でHomoneurinae亜科となり、更に「翅に模様がある場合,前腿節には櫛状の小剛毛を持つ」でHomoneura属に落ちる。このハエ、翅は殆ど透明だが、横脈(r-m脈とm脈)の周囲に僅かな曇りが見られる。略正面からみたH. tridentata.後単眼刺毛が交差しているのが見える横脈(r-m脈とm脈)の周囲に影が認められる(写真クリックで拡大表示)(2009/08/17) Homoneura属に関する論文としては、「Sasakawa & Ikeuchi (1985), A Revision of the Japanese Species of Homoneura」(Download可)がある。3部に分かれた長い論文だが、第3部にある検索表を辿ると、H. tridentataに落ちる。 この検索に関しては、少しややこしいので此処では省略する。写真のハエの顕著な特徴として腹部第5節に1対の黒斑が見られる(最後の写真)。検索表の最後のキーで漸くこの腹部第5節の黒斑の出て来たので、検索に誤りは無かったらしいと安心した。クリスマスローズの葉を舐めている.口器は複雑前腿節には櫛状の剛毛列がある.鬚剛毛は無い(写真クリックで拡大表示)(2009/08/17) 種の記載を読むと、何と、腹部第5節背面に1対の黒斑があるのは、日本ではこのH. tridentataのみとのこと(他に台湾に2種ある)。日本産ならば、検索表を辿らなくても、この特徴だけでH. tridentataと云うことになるのである。 しかし、検索表ではこの特徴は一番最後の段階に書かれている。恐らく、斑紋の様なものは変化し易く、それよりも、翅の構造や毛の生え方の方がより本質的な分類学的特徴なのであろう。H. tridentataの翅脈(写真クリックで拡大表示)(2009/08/17) しかし、双翅目の掲示板「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に拠ると、シマバエ科に関しては上記論文が出版された後に新種がかなり記載されたとのこと。或いは、腹部第5節に黒斑を1対持つ新種が出たかも知れない。そこで、一応「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に、この点に関して御伺いを立ててみた。 何方からも異論は出なかった。また、バグリッチ氏もこのハエをH. tridentataとしているとのことである。H. tridentataとして問題無いと判断した次第である。腹部第5節背面に1対の黒色斑を持つ(写真クリックで拡大表示)(2009/08/17) 昼を過ぎて、またかなり暑くなって来た。気象レーダー像を見ると、近畿から北海道にかけて、彼方此方で雷雲が発達している。関東地方でも強い雨の降っている所が何個所かある。この辺り(東京都世田谷区西部)は余り雷雲の来ない場所だが、是非ともやって来て、ドンガラガッシャンと景気よくやって欲しいものである。
2010.09.14
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一昨日帰朝した。丁度3ヶ月間日本を離れていたことになる。 大雨の中の着陸で、都内に行くバスを待っている時には、時々管制塔の上部が雲の隠れて見えなくなるほど雲底が下がっていた。聞くところに拠れば、東京(日本)はこの夏は猛暑が続き、この雨で漸く涼しくなったとのこと。強雨ではあったが、恵みの雨でもあったらしい。 さて、帰朝後の第1回目は、タケノホソクロバ(Artona martini)の雌。マダラガ科(Zygaenidae)クロマダラ亜科(Procridinae)に属す。全長は15~7mm位。幼虫の方は以前紹介したことがあるが、黄色い毛虫で、毛は少ないが毒針毛を持っているとのこと。タケノホソクロバ(雌).ササの葉の上を忙しく歩き回っていた青味が強く写っているが、実際はもっと茶色っぽい(写真クリックで拡大表示)(2010/09/09) 実を言うと、この蛾が本当にタケノホソクロバか否か、形態的には全然確信がない。大体に於いて、このマダラガ科の属への検索法が分からないのだからArtona属なのか否かも定かではない。かなりスレた個体だし、翅脈も良く見えない。しかし、以前幼虫を撮影した時に付いていたササの葉に御執心であったこと(場所も同じ)と、時期的に他の可能性が殆ど無いことから、消去法でタケノホソクロバと判断した。 かなり以前に紹介した我が家最大の害虫、ウメスカシクロバに大きさや外観が良く似ている。しかし、これはもっと青味が強く、翅の透明度が高いし、我が家での発生時期は6月である。上の写真ではかなり青味が強く写っているが、これは多分構造色、実際の色はもっと茶色っぽく、下の写真に近い。翅の透明感は殆ど感じられなかった。また、ウメスカシクロバは何とも頼りない蛾で動も緩慢だが、今日の蛾は元気一杯、忙しなく歩き回る。こう云う点でもウメスカシクロバとはかなり異なっていた。クリスマスローズの葉の上に逃げたタケノホソクロバ(写真クリックで拡大表示)(2010/09/09) 此処では、学名その他の分類学的な位置付けは「みんなで作る日本産蛾類図鑑」に従った。東京都本土部昆虫目録でも学名はArtona martiniとなっている。しかし、「幼虫図鑑」や九州大学の日本産昆虫目録ではBalataea funeralis、保育社の古い蛾類図鑑を見るとArtona funeralisとされている。この辺りの事情について、私は判断する情報を、残念ながら、全く持っていない。
2010.09.10
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