買ったばかりの最初の頃は、面白くて、いろいろと遊んでみたものである。今では、すっかり、棚の飾り物の一つと化していたが、可愛いルックスのルシーは、無理に起動させなくても、こうしてフィギュアやヌイグルミ感覚で置いていても、けっこうオシャレなアイテムになるのだ。
しかし、思えば、 このルシーだって、未来のシリコニーのプロトタイプみたいなものなのである。我々人類の敵の片割れなのだ。そんな事も知らずに、こんなものを買ってきて、楽しげに遊んでいたなんて、私はなんてバカだったのだろう。
その時だった。
「違うよ。君は完全に間違えているよ」
ルシーが、いきなり喋り始めたのだった。 (つづく)
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