若かったから、何をするのも初めてで、泊りがけのドライブ、国道から標識をかっぱらって来たり彼女の下宿に外泊したりと、今思うと申し訳ないことをしてきました。
ケンカも真剣だったと思います。理由はしょうもないことだったでしょうが。
ケンカでよくあるのは、
「帰る!」
というケース。
彼女は部屋を出て行ったのですが、何となく様子がおかしい。
私の部屋は2階だったので、カーテンを開けてみると、彼女は外に立っています。
下の通りを隔てて、向かいの建物の前に。
そのまま立たせておくわけにも行かないので、迎えに行きます。
それで仲直り。
外に立つ行為を、どちらからともなく、「亡霊」と呼んでいました。
2-3度あったと思います。
彼女とは1年と少し付き合いました。
短い間でしたが、真剣に恋をしたのでとても密度の濃い1年でした。
次に付き合った彼女も真剣に恋しました。
こっちが真剣だと、あっちも真剣になってくれます。
もちろん、ケンカも。
また、恋愛の素晴らしいところは、好きな音楽を共有できることではないでしょうか。
徳永英明さんの「Rainy Blue」は、二人でよく聞きました。
当時はすでにリピート機能が付いたレコードプレイヤーを持っていたので、「Rainy Blue」を繰り返しかけたまま、会話を楽しんでいました。
楽しんでいたはずなのに、若い二人はまたケンカをしてしまいます。
きっかけはどちらかの過ちなのでしょうけど、喧嘩両成敗だから、どっちもどっちです。
彼女も
「帰る!」
といって部屋を出て行きました。
また様子がおかしい。
カーテンを開けると、通りの向かいに立っているんです。前と同じ場所に。
今度も、どちらからでもなく「亡霊」と呼んでいました。
だけどあのとき、私は許せなかったんですね。
こっちも辛い思いをしながら、しばらく迎えに行きませんでした。
その間にも「Rainy Blue」はかかったままでした。
最近、聞いていたのはStingばかりで、さすがに飽きてきました。
今朝バスを待ちながら、何を聞こうか考えていたら、この歌を聞きたくなりました。
この歌は、好きな歌ではありますが、忘れられない少し切ない思い出になっています。
あの時代に、思い出に残る歌はたくさんたくさんあります。
中でも強く印象に残る歌を、何曲か挙げておきます。
Flashdance Michael Sembello
1974 (16光年の訪問者) TM NETWORK
哀しみのトワイライトゾーン 相曽晴日
ふたりの愛ランド 石川優子/チャゲ
I Like Chopin Gazebo
そして僕は途方に暮れる 大沢誉志幸
初恋 村下孝蔵
いっそセレナーデ 井上陽水
シャイニン・オン 君が哀しい LOOK
ミス・ブランニュー・デイ サザンオールスターズ
Bye Bye My Love (U are the one) サザンオールスターズ
12月のエイプリル・フール EPO
ff (フォルティシモ) ハウンド・ドッグ
ガラス越しに消えた夏 鈴木雅之
FOUR SEASONS アン・ルイス
償いの日々 財津和夫/原みどり
スキップ・ビート (SKIPPED BEAT) KUWATA BAND
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