富士宮を出たのは、午後3時半、もうすぐ夕暮れです。
行くあての無い旅、さてこれからどこへ行くか、考えた挙句結論は伊豆半島。
天城峠です。
初めに思い浮かぶのは、やっぱり石川さゆりの「天城越え」がまっさきに思い浮かびます。
もう一つは、「伊豆の踊り子」でしょうか。
川端康成の「伊豆の踊り子」の小説の出だしのシチュエーションが「天城峠」です。
(以下小説より)
道がつづら折りになって、 いよいよ天城峠が近づいたと思うころ、雨足が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から わたしを追って来た。
(中略)
重なり合った山々や原生林や深い渓谷の秋に見とれながらも、わたしは一つの期待に胸をとき めかして道を急いでいるのだった。そのうちに大粒の雨がわたしを打ちはじめた。折れ曲がった急な坂道をかけのぼった。ようやく峠の北口の茶屋にたどり着いてほっとすると同時に、わたしは その入り口で立ちすくんでしまった。
あまりに期待がみごとに的中したからである。
そこで旅芸人の一行が休んでいたのだ。
つっ立っているわたしを見た踊り子がすぐに自分の座布団をはずして、裏返しにそばへ置いた。
( 川端康成の「伊豆の踊り子」より )
山口百恵の入浴シーンの映画が話題になったと思いますが、映画館で見たのではなくTV放送でずっと後にみました。
自分の場合は一応本を読んでいたので、そのことのほうが記憶に残っています。
映画やテレビよりも、文字として小説を読んだほうが、自分ま想像や推測でより綺麗で印象深く感激しますよね。
本を読んだ後、映画化され見ると、がっかりしてしまうのも多々ありますよね。
そんなことで、やっぱり、伊豆の温泉よりも天城峠へ行ってみようと思ったんです。
で、一般道富士宮から天城峠まで・・・・到着は真っ暗、6時半頃でした。
国道414号線は、ほとんど車は通りません。
ましてや、旧道の砂利道、一応整備はされているようですが、真っ暗です。
トンネルまで数キロはあるのではと思いますが、街灯ひとつありません。
照らすのは車のヘッドらいとだけです。
まだかまだかと運転しているとようやく、トンネルが見えてきました。
でも、真っ暗で怖くて、車から出られません。
よって、車のガラスを下げてカメラ撮影です。
まあ、まわりの景色は見えませんでしたが、一応行って見たという事実で良しとしましょ。
大介です。時間も費用も体力も車中泊2日が限界です!
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同じ検索でも出てくるジャンルや物がまったく違います。
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