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posted by fanblog
2022年12月10日
最前線から人が引いていく
巷で騒がれている以下の報道です。
空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221209-OYT1T50038/
結構衝撃的な内容ですが、まぁそうなるだろうなと思える内容でもあります。ただ、こう堰を切ったように出てくるのは、ぽっと出の思いつきではなくて、以前からこういうことを考えていた人間が官側にはいたということだと思います。
件の報道の内容を見てみます。
U-125Aの廃止と海空の救難組織の統合
画像引用元: 藤谷良秀 - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11671245 による
廃止する航空機は、空自の救難捜索機「U125A」。現在、全国の救難隊に26機を配備している。戦闘機のパイロットが脱出した際、上空からレーダーや赤外線暗視装置で捜索し、パイロットの位置を特定するのが主な任務だ。救出は、救難ヘリが担当している。
パイロットが脱出すると、身に着けた位置情報を知らせる電波受発信機「ビーコン」が作動するなど、ヘリだけでも捜索や救助が可能なことから廃止を決めた。海上自衛隊の救難ヘリは、空自に移管する方向だ。
引用元: 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化 (読売新聞)
U125A導入時のひと悶着(欧州機導入)を知っている身としては、隔世の感があります。後ほど述べますが、味方のエアカバーから外れたところまで出張らなければならない救難機は損耗の可能性が高い機種です。このような任務は無人機へ引き継ぐべきでしょう。
海空の救難ヘリ部隊の統合は随分前から言われていたことですが、将来的には無人機化により長距離SARは余り重要では無くなるかもしれません。それを考えると多くのリソースを投じて維持している救難飛行艇も議論の的とすべきでしょう(海の航空では一番優秀な人間が救難飛行艇に行くと言われています)。
AHとOHの全廃
画像引用元: JGSDF - 観測ヘリコプター, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=31859623 による
陸自は、戦闘ヘリ「AH64D」(12機)と対戦車ヘリ「AH1S」(47機)、観測ヘリ「OH1」(33機)を廃止する方向だ。
引用元: 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化 (読売新聞)
これは非常に評価すべきと思います。使えないアセットに何時までもリソースを賭けて入れる程の余裕はないからです。また、AHの脆弱性が今回のウクライナで再認識されたことも影響しているでしょう。基本的にAHは空飛ぶFHですが、代替えとして長距離精密火力、無人機、汎用ヘリの軽武装化の方向へと向かうでしょう。
UH-2はMIL-STD-1553Bデジタルデータバスを搭載していますので、必要によってはAGM-114や中多などのストアも搭載可能でしょう。UH-60系はV-280の状況を見つつ、そちらへ移行するのでしょう。その際は、陸がV-22で得られた知見が生かされると思います。場合によっては、武装型の導入も有りうるかもしれません。
OHはレガシー搭載品の更新又はCOTS化が検討されてましたが、AH化やUH化が失敗した時点で命運が尽きていたと考えるべきでしょう。小ヘリ時代に同じ時期に三宿へ通っていた者としては寂しい限りです。AH化されてMPMS8発を積んで飛ぶのを是非見てみたかった気もしますが。
哨戒機と哨戒ヘリの削減
画像引用元: 海上自衛隊, CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=57291096 による
海自は、P1哨戒機(33機)や哨戒ヘリ「SH60K」(75機)をそれぞれ削減する。海自は来年度から、海自八戸航空基地(青森県八戸市)に米国製の無人航空機「シーガーディアン」を配備し、試験運用を開始する予定で、将来的に保有数を増やし、監視活動の省力化と効率化を両立させる。
引用先: 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化(読売新聞)
救難機でも言いましたが、自国のエアカバーを外れたところに飛んでいく哨戒機は損耗の可能性が高い機種です。そのような任務は無人機がやるべきですし、有人の哨戒機はターミナルではなくてノードになるべきでしょう。つまり、前線には無人機を押し立てて一歩引きさがったところにいるべきです。そうなると、そのコンセプトから外れているP-1はその低稼働率と能力不足も相まって増勢は見込めないでしょう。
大石先生のご意見
P-1。これは最終的に70機配備ということで落ち着いたわけですが、さらに減数されることはみんな覚悟の上のことだった。ここで言う「削減」が、さらにそこから削られて50機前後に落ち着くという話なのか? あるいは現在発注分の42機で終わるという話なのか? 可能性としては42機で終わりの可能性が高い。
たぶん、性能問題に関して、メーカーも幕も、財政当局を納得させる説明が出来なかったということでしょう。稼働率他を考えると、ドローンで補完して足りるとは思えない。恐らくこれは、近い将来、P-8導入が決まる可能性ありと見ます。
今後とも性能向上が見込めないのであれば、早めに退役&P-8へ切り替えた方が良いでしょう。
引用元: 大石英司の代替空港(2022.12.10)
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2022/12/post-bcc599.html
管理人もこの大石先生のご意見に同意です。現在の海の航空の不具合の最大の要因がこれですから、早めの政策の修正が行われると見ます。
上記の様々な施策を見るに、管理人が思うことは最も高価なアセットである人間は損耗の可能性が高い前線から遠ざけられて、無人機や長距離スタンドオフ火力に取って代わられるというトレンドはもはや避けられないということです。
今まで前線に出張っていた有人の戦闘機や哨戒機、AHなどは末端の一ユニットからノードへ昇格して前線から一歩下がり、戦闘機などは体育会系Pが呼吸を切らしながら機動する存在ではなく、文科系Pが大画面パネルを操作しながら、随伴する無人機や他のユニットに対して指示を与える立場になります(逆に言うと操縦は重要ではなくなる)。
F-35は既にそのような存在ですが(某軍事評論家曰く簡易AWACS)、その傾向は戦闘機だけに留まらないでしょう(F-35がソフトの未成でSRMが運用出来無いことをポンコツと罵った記者がいましたが、それがどんなに枝葉末節な話であるか、お分かりかと思います。)
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