放浪の旅を続ける盲目の按摩師 座頭市 は、ある 宿場町で牢屋に入っていた。飯の時間、飯と汁物が配られると市の周りにごろつきが集まり、市はご飯を奪われて汁物は地面にこぼされてしまうのだった。市は地面を這いずり回りながら地面の窪みに溜まったわずかな汁物をすする。
さらに、茶碗にわずかに残った米粒を食べていると 鶴 という男から茶碗に飯を分け与えてもらう。市は鶴に感謝しながら、飯にがっついた。その後、きつい罰を受けた市は出所し、海の傍にある知り合いの 老人 が住む家へと向かう。そこで老人と酒を酌み交わしながら、旅の話をする。
話が盛り上がる中、市は老人から 着物 と博打の種金を貰うと 五右衛門一家 が取り仕切る 賭博場へとひと稼ぎしに向かった。その賭博場の二階では、役人の 八州 と親分の 五右衛門 が盃を交わすための 会談 が行われていた。その頃、市は賭博で順調に稼いでいた。
たんまり 一両銭 を稼いだ市は、賭博場を後にしようとすると五右衛門一家の輩から言いがかりを付けられ、袋叩きに遭ってしまうが菩薩一家の女親分 おはん によって助けられる。すると、市は 提灯 を持たされ丁重に見送られるのだった。
この映画には、勝新太郎の息子や今は亡き、 緒形拳 や 蟹江敬三 やその他にも陣内孝則や片岡鶴太郎などが出演しています。(若い)名優ばかりなので演技に味があります。 勝新太郎 の 流れるような太刀筋 は観ていて気持ちが良いですね。座頭市シリーズは、旅の先でのいろいろな人との出会いや物語が描かれていて好きです。