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2019年08月04日

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

こころの病気の原因と対策

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

適応障害


最も多いものが「適応障害」だと言われています。

適応障害の発症を引き起こす原因として、
病気、大切な人との離別、人間関係のもつれなどのストレス
入学、結婚、転居、仕事の引退などの人生におけるイベント
が、あります。

これらが生じてから 3ヶ月以内に
抑うつ感や不安などの感情面の異常や、
気力や思考力、集中力の低下、
イライラ感、人付き合いに対して過敏になるなどの
行動面の異常が見られます。

適応障害では、これらの症状が、ストレスの程度より
過剰な反応だったり、
仕事の停滞、引きこもりなどといった、
社会的な機能が損なわれるほどの重症になったります。

しかし、ひとたびストレス原因がなくなったら、
症状がその後6ヶ月以上続くことはなく、回復の早い病気です。

心的外傷・ストレス因関連障害 スクリーンショット 2019-08-04 17.20.30.png


心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは、
戦争や大災害などを体験したことで
受けた心的外傷後ストレス(トラウマ)に対して、
潜伏期を経て、しばらくしてから発症する障害です。

PTSDの有病率は約7%です。
ベトナム戦争に従軍した退役軍人では、
15%がPTSDと診断されています。

1995年3月20日に発生した地下鉄サリン事件の
被害者299人への調査では、
事件発生から20年経っても、
PTSDに苦しんでいる人たちが3割にのぼるという結果です。

2011年3月11日に発生した東日本大震災におけるPTSDの調査では、
宮城県の沿岸に暮らす3744人を調査した結果、
約5%の人がPTSDの疑いがあることが判明しました。

クリニックにもPTSDの患者さんが来院します。

職場でのハラスメントによってうつ病を起こしたり、
過重労働で適応障害を起こしたりした患者さんが、

通勤で使用していた電車に乗れなくなったり、
職場近くに行くと動悸、発汗、呼吸促迫などの
パニック発作、自律神経症状を起こしたり、

ハラスメントの加害者と似たシルエットの人物を見ただけで
フラッシュバック(出来事が急に頭に浮かんでくること)を起こしたりします。

もう一つ、PTSDを起こす身近な例として、
熱傷があります。

80%の子供は、その1〜2年後に
なんらかのPTSDの症状を示すことが知られています。

成人が熱傷から症状を示す割合は30%程度であることから、
年齢、社会的サポート、ストレスへの脆弱性などによって、
発症率は変わると言われています。

トラウマ体験から時期をおいて発症

多くの場合、トラウマとなった体験から
3ヶ月以内に発症します。

経過は一定ではなく、安定しませんが、
最終的にはほとんどの人が回復します。

ほとんどの患者が軽度以上に回復

治療は薬物療法と認知行動療法の併用になります。

薬物療法では主に、
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)
が使われます。

まずは、安心感の提供、
外傷体験と関連した場所や状況から隔離する
ことが治療の第一歩になります。

トラウマ体験を表現させて感情を吐き出させたり、
症状の対処法を学んでもらったり、
患者さんが望むなら
同様の障害を持つ患者さんを集めたグループ療法を行うこともあります。

PTSD患者の脳では、扁桃体、前頭前野と海馬に特徴がある

脳内で恐怖が作られる経路
(感覚野?視床?扁桃体?海馬?前頭前野)
の中で、喜怒哀楽を司る『扁桃体』、
扁桃体の過剰反応を抑制する『前頭前野』、
記憶の固定・再生を行う『海馬』が
特に重要な役割を果たします。

扁桃体の活動性亢進による“恐怖条件づけ”反応

恐怖を司る扁桃体が興奮して恐怖を感じると、
?@視床下部が亢進して
視床下部ー下垂体ー副腎皮質HPA系
および交感神経系が活性化、
?A中脳中心灰白質が活性化して
すくみ・回避行動が惹起、
?B橋・結合腕傍核が過活動と
なって呼吸数が増大、
?C橋・青斑核が亢進して血圧・心拍数の上昇と警戒反応の高まり、
といった情動・身体反応が引き起こされます。

これら一連のプロセスは“恐怖条件づけ”と呼ばれます。

前頭前皮質の機能低下による
“恐怖記憶の減弱”の障害

扁桃体の興奮により“恐怖条件づけ”が引き起こされたとしても、
通常は前頭前皮質(特に内側前頭前皮質)から
扁桃体に投射する神経回路が
扁桃体の興奮を抑制して、
恐怖記憶を減弱(消去)する
ように働きます。

しかし、前頭前皮質の機能が低下した状態では、
恐怖記憶の減弱プロセスが働かず
(消去の失敗)、恐怖記憶が維持されつづけます。

海馬の機能不全による“恐怖記憶の再生”の亢進

一方、“恐怖記憶の再生”では
記憶を司る海馬が重要な役割を果たしています。
記憶の保持・強化を司る海馬が機能不全となると、
海馬から扁桃体に投射する神経回路が
前頭前皮質—扁桃体の恐怖記憶トラウマ の減弱メカニズム
を抑制してしまい、
恐怖記憶の再生を引き起こすようになります。


【参考文献】
ニュートン別冊 精神科医が語る 精神の病気
心の病気の原因と対策が、この1冊でよくわかる!
監修 仮屋暢聡 株式会社ニュートンプレス 2019年4月5日発行

トラウマ体験に苦しむストレス症候群
心的外傷後ストレス障害
を診る
2014年10月作成
監修
公益財団法人 東京都医学総合研究所 副所長
飛鳥井 望 先生
http://www.amel-di.com/kyowa2/files/handbook/PTSD_handbook2.pdf

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総合診療科 医学博士 元外科学会専門医指導医、元消化器外科学会専門医指導医、元消化器外科化学療法認定医、元消化器内視鏡学会専門医、日本医師会産業医、病理学会剖検医
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