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2018年08月12日
次の予約診療日
マーカー値が上昇したのがわかってからの
１ヶ月の間に 年度が変わった
次男は就職 娘は大学進学
長男と娘の学費はまだ続く・・・
予約診療日 火曜日
今回は午前診療の最後だった
「採血とレントゲンの結果は・・・
肺はとても綺麗で 影もない うん」
しかし すぐにO先生の表情が曇る
「マーカー値がまた上がって来てるね」
前回 16.7だった数値が21.7になっている！
止めてよ！と叫びたいくらいにショックだった
「薬が弱いのかな？
GW明けに入院して 抗がん剤を打ちましょう」
何気に話す先生に向かって 全力で否定した！！！
「お願いです！
数値が確実に上がって来ているのは
どこかに 転移・再発しているっていうことですよね？
それが どこに どのくらいの大きさであるのか
確認していただけませんか？
自分の体の中で 何が起きているのか把握しないまま
抗がん剤の点滴を始めることは 絶対したくないんです！」
後にも先にも O先生の方針に異を唱えたのは
この時だけだ
とにかく 抗がん剤は 引き伸ばせるかぎり
先延ばしにしたかった
副作用が怖いということも勿論だが
その時の自分は
抗がん剤に頼ったらもう最後だ、という認識に染まっていた
肺腺がんという病気の特性で
抗がん剤が効きにくいということを知っていたし
ファーストラインの標準治療といっても
効かなければ どんどん薬が強くなっていくのは
目に見えていたし・・・とにかく 怖かった
「それもそうですね
話を事務的に進めてしまい 失礼しました。
では 前回の病院と同じ放射線科に
PET検査の予約をお願いしましょう
念のために ここでもMRI検査をしますね」
先生がすぐに電話をしてくれて
金曜日の午前中に PETの予約を取ってくれた
よかった
とにかく 検査をしてもらえることになった！
状態によっては 抗がん剤も点滴ではないものに
変えてもらえるかもしれない と一息ついた
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タグ： #総合病院 #通院 #O先生
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2018年08月11日
検査結果を受けて
翌月の予約を取って帰宅したものの・・・
こんな気持ちで 当然 落ち着くはずもなく
職場に行っても 家族といても
頭の中に いつも「16.7」という数字がチラついていた
CEAについてのこと
肺腺がんの転移・再発等に関して
暇さえあれば グーグル先生を使って検索ていた
調べれば調べるほど 確実に 転移か再発だな、と
グーグル先生は 多岐にわたって
たくさんの事柄を示してくれた
参考になると言えばなるし ならないと言えば
それも本当だ
肺腺がん いや あらゆる病気にも言えるが
たとえ同じ病気や怪我であっても
個人個人で 全く 違うのは当たり前のことだ
発症のタイミング その時の体調 それまでの病歴
手術の有無 生活環境全般・・・・・
同じ人間など 家族にすらいないのだから
ただ これからのことを思うにつけ
自分が どんな経過をたどっていくのか？
どんな闘い方をすればいいのか？
どんな終わり方に持っていけばいいのか？
それらの事柄に 無関心ではいられなくなった
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2018年08月10日
通院日
今回の通院予約は午後
職場を早退して 昼食を自宅で摂ってから
いそぎ病院へ
採血とレントゲンのみなので気楽は気楽
２つとも終わらせて 外来待合でおとなしく待つ
採血結果等が出た後で 診察室に呼ばれた
O先生から にこやかに体調のことなど
職場復帰してからのことを 色々と聞かれる
ひとしきり 近況報告をした後
先生から 検査の数値を見せられた
CEAという腫瘍マーカー値が
4.4から16.7まで上昇していた！！！
ちょっと待って！？
CEAの正常範囲は MAX5.0だったはず！
・・・・・ということは
再発？ 転移？
４倍近くに跳ね上がってるって 確実に
悪い方へと 向かっているよね？
O先生は 私の表情を見て
ゆっくりと 諭すように話してくれた
「UFTを飲み続けている状態なので 何かしらの
反応が出ているのでしょう」
「がん治療薬を飲み始めると 一時的にマーカー値が
上昇する人もいるので もう少し様子を見ましょう」
納得できない私を見ながらも
原因を見つけるのは
次回の通院日以降ということになった
放っておいてもいいのかな？と
不安で モヤモヤしてきた
実際 自覚症状は無いし
確定診断が出ないうちに 心配しても、と思い直す
結局 １ヶ月後の予約を取って帰宅した
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タグ： #総合病院 #通院 #O先生
2018年08月09日
いつまで頑張れるかな
職場復帰してから 3週間後
通院日前日に 運転免許の更新に出かけた
ゴールド免許を受け取り 嬉しいながらも
５年後 この免許の更新はできているのだろうか？
と ふと思った
手術後マーカー値が下がったときの 達成感とは違う
不安なのか 焦りなのか うまく言えない感情が湧いて来た
この時初めて
「将来」とか「余命」の言葉が
ドン！！っと突き付けられた実感があった
5年生存率
「５年」って長いのか 短いのか
今まで考えるのを無意識に避けて来た
急に怖くなって来た
・・・というのも 何となく嫌な予感がしていたからだ
処方していただいた薬だが 何となく自分には合わないような
そんな気がしていた
顆粒状なのだが 飲むたびに
何だか 言いようのない心持ちになった
本能的というか 直感的というか
” 多分 効かないだろうな・・・” と感じていた
先生には申し訳ないが ２年飲み続けることはないだろうと
自分の正直な感覚が 合っているのか いないのか？
いやでも 翌日の通院日にわかることだ
腹を決めて その夜は早めに休んだ
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2018年08月08日
職場復帰と日々の生活
先生から処方された薬を服用しながら
退院１ヶ月ちょっとで 職場復帰できた
仕事は基本内勤なので 特に身体を使うことはない
けれど 復帰初日に大雪が降ってビックリ！
職場をオープンするところからの仕事なので
どうしても 雪かきをせねば！！
雪かきが辛い もう痛くて痛くてたまらない
スコップを持って 雪に差し込むだけでも
右半身がズキズキする
退院してから これほど力を入れることは
何もしてこなかったな
お風呂洗いだって そろそろゆっくり 優しく（笑）
少し遅れた営業さんたちが 無事に綺麗に雪かきしてくれた
初日はそれだけで グッタリ
腕が痺れて ペンを持つのもままならない
退院後 寒さをいいことに ほとんどの時間
こたつとお友達だったツケが回って来た
何と お客様にお茶出しするのに
お盆を持つのがひどく辛い
そして 右手でお茶碗をお出しすることが
痺れて痛くて 不自然に震える！
筋力が落ちるとはこういうことなんだな・・・と
実感すると同時に 何だか情けなくなって来た
と同時に 毎日の生活の中で あらゆる動きが
以前と同じに出来るように リハビリだと思って
１つ１つの所作を 力の入る部位を意識しながら
丁寧にすることを心がけた
痛みは右半身に集中しているので
そこを 突発的に動かないように意識していた
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タグ： #職場復帰
2018年08月06日
退院後１ヶ月
職場復帰を翌日に控えた 退院１ヶ月後
久しぶりに O先生と会うために病院へ向かう
すっかり春めいてきたまわりの景色とは裏腹に
何となく不安がよぎる
外来は相変わらずのすごい人の数
特に 検査等はなかったので
思っていたよりも早く呼ばれた
退院後 体調も良くなって来ているし
前回 再発転移はない、と言われていたので
” 安否確認 "みたいだな〜と診察室へ
すると O先生が にこやかながらも
神妙な面持ちで
「今日はお薬を処方しますね」
「UFTという薬で がん治療薬の１つです
がん細胞の増殖を抑える働きがあります」
「２年間飲み続けること
副作用もありますが
それほど重篤なものはありません」
先生は 副作用として現れる代表的な症状について
１つ１つ丁寧に説明していってくれた
正直 この時点で 薬に対する拒否反応的な
モヤモヤした気持ちがあった
” 抗がん剤と２年もお付き合いしていかなきゃならないのか"
手術で 右肺上葉やリンパ節を切除しているし
退院後の血液検査の結果では
再発転移の恐れもないって言ってたのに
「切ったら終わり」という 安直な思いがあったので
わざわざ 毒物を身体に取り込むのか・・・という
何とも言い切れない やるせなさで 急に疲れが出た
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タグ： #総合病院 #O先生
2018年08月04日
ガンはどうなったの？
退院はしたものの 体は痛くて
入院前のように スッと動くことはできない
早く以前のように動きたいし
何より 再発転移はご勘弁願いたい！
ひょっとして これから
新しい治療が始まるのだろうか？
抗がん剤？ 放射線？
自分の中で ガン患者はガン自体ではなく
抗がん剤で弱って行く・・・と思い込んでいた
副作用がほとんど無い と言われても
「ほとんど」でしょ？・・・と
退院10日後 手術後初めての外来では
術中のインスタント診断ではなく
詳細な病理診断で 「肺腺ガン」との確認ができたと
更に 今のところ 腫瘍マーカーも正常値範囲内で
再発転移の徴候はないと O先生に言われた
心の中で 思いっきりジャンプして叫んだ！！！
「バンザ〜〜イ！！！ 取ったら治った！！！」
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2018年08月03日
普通の生活
「お務め」を終えて 塀の外に出てくる映画のカット
そこには久しぶりに見る 高く 青い空
・・・・なんてことはなかった（笑）
とにかく寒い！！！ 雪も降っている
けれども 空気だけは 恐ろしく澄んでいた
滑らないように 体に余計な力が入らないように
ゆっくり ゆっくり歩いた
車に乗ってから 夫にお願いした
「帰る途中に スーパーに寄りたい」
「え？ 買い物があったら後で行ってあげるのに」
主婦としては 料理も下手だし 家事全般
あまり得意な方ではない
けれど その時には 無性に 本当に無性に
スーパーに行きたかった
まるでそれが「退院」を証明する 唯一の手段のように
自分にとっての「普通の生活」に戻る証明が
まずは スーパーだったなんて
今でも 笑ってしまうほど意外な思いつきだった
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2018年08月02日
退院の日
いよいよ 退院だ
天気予報通りの雪の朝
”ひぇ〜〜〜 しんしん降ってるんですけど”
”節分過ぎたんだから 春っぽいお天気の中
退院したかったのにな・・・”
真向かいのベッドの方も 同じく退院
感じてはいたが・・・・この方 結構 がさつ（笑）
他の方達が 朝食を味わっているというのに
レジ袋を盛大にガサガサとさせて 退院準備をしている！
”いやいや あなたの退院 午後なんだから 今やらなくても・・・
退院日決まってから 少しずつ 準備してなかったの？”
結局 私が退院する11時頃まで ずっと ガサガサされてました（汗）
O先生がやってきた！
「さ、傷を確認しますよ！・・・・・
ドレーンのところもキレイになったね！
抜糸しちゃおう スッキリ退院できるもんね」
いつもながら スパッと判断 スッキリ抜糸！
「退院後 10日したら来てね
あまり張り切り過ぎず １ヶ月くらいは仕事休んで」
開胸部が大きかったこともあり 先生も心配してくれた
外の空気は 半月ちょっとぶり
雪で冷え込んでいたせいもあるけど
本当に 空気が新鮮な気がして
今までしたことのないような 深く 大きい 深呼吸をした
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タグ： #退院
2018年08月01日
退院へ 2
シャワーも浴びられるし
階段の昇り降りもできる
手術直後から見れば ずっと自然に
ストレスなく動けるようにはなって来た
けれど「入院生活の中 病院の中での動き」という
日常生活とは また違う環境の中においての話だ
家族や 職場のみんなに心配をかけた分
早期退院を望んではいたのだが・・・
いざ 「普通の生活」の戻るとなると
途端に 自信が無くなってきた
翌朝 O先生ではなく
明るく朗らかなY先生が 元気一杯にやってきた！
「残り半分の抜糸しますヨォ！
明日 退院だってね よかったよかった」
手際よく抜糸してくれた
「一ヶ所残しといたからね」
またまた 謎！
どうして 一ヶ所残すの？ 何かあるの？
「ドレーン抜いたところは 明日退院前に
O先生に確認してもらってね」
そういうことか！
傷が開きそうにでもなったのか！？と
いらぬ心配だった
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タグ： #総合病院 #退院
