おはようございます。あるへです。
本作品にはどうやら元となる作品があるようですが、私はまったく知らずにプレイしました。ストーリーの繋がりもなさそうなので、まったくの新規で始めて構わないと思いますが、もし元祖シルフィードをご存知だと少し違和感や拒絶反応を起こす方もいるかもしれません。このゲームについては「新しいゲーム」「別ゲー」と割り切ってプレイした方が、余計な先入観のせいで醍醐味を阻害されずに済みそうです。
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さて、このプロジェクトシルフィードですが、戦闘機もの、と聞いて想定されるようなフライトシミュレーションをイメージしてしまうと、実際のプレイでがっかりしてしまうと思います。エースコンバットやH.A.W.Xなどのような、自分が機体に乗って空(宇宙)を自由自在に飛び回るのは間違いないのですが、宇宙戦は宇宙戦でもSFですから、まるで最初期のガンダムをオマージュしているかのようなセリフ回しなどともに、アニメのようなスペースオペラが展開されます。王道を押さえ、メリハリも利かせていますから一定の質は保たれていますが、評価できるほどではありません。キャラも今では若干見た目が気持ち悪いです。
実際にプレイしてみて「これはフライトシミュレーションか……?」と思われた方は発想を転換してください。
製作者が無双のようなゲームを作りたかった、という話を聞いたことがあります。これは多数の敵機をこれでもかというくらいにロックオンして、一気に破壊していく、戦闘機をテーマにした無双ゲーだと捉えると、たぶん感じ方はがらりと変わってくると思います。
すごく良いゲームですよ、これ。
何十機もロックオンした後、一気にミサイルを放ち、それらが一斉に敵に向かって不規則な軌跡を描きながら飛んでいく様は本当に爽快です。
また、舞台が宇宙である、というフィーチャーもうまく調理されていまして、非常にオリジナリティを感じます。
たとえば、宇宙ですから大地がありませんし、空気もありません。本格的なフライトシミュレーターのように、地面に激突したり、失速したりと「墜ちる」不安がありません。宇宙には敵味方の戦艦や隕石、小惑星なども浮いていますので激突の危険はあります。より手軽に、自由に空を飛ぶ、ということにおいて宇宙を舞台にしたことで、一定の緊張感を残しつつも、余計なことに気を囚われずに飛べる、とうまく敷居を下げられたんじゃないかと思います。
ヨーの利きもすさまじいですし、ミサイルの誘導性能もかなり強力で、フライトシミュ独特のフワフワした感覚、景色が360度ぐるぐる回るあの画面に慣れれば、非常に初心者向けとも言えます。
それよりももっと素晴らしいと思ったのが、重力や空気抵抗の概念がありませんから、大気圏内での戦闘よりももっと自由に、そしてSFらしいアグレッシブな動きが出来る、ということです。
たとえば180度ターン。ボタンとスティックを組み合わせるだけですから誰でもできます。その場で瞬間的に180度宙返ります。自機の後ろをぞろぞろとくっついてくる敵機に対して、突然、正面からミサイルをぶちかますことが出来るのです。
たとえば慣性移動。飛行中にブーストを完全に切ることで、慣性移動することができます。
敵の大型艦の真横についてブーストを切り、敵と同じスピードで同じ方向へと進みながらも、機首を敵艦へ向け全弾を発射する、といった芸当が出来るわけです。
敵とすれ違った瞬間エンジンを切って180度ターン、必殺技で全弾を叩き込み、撃破後再び180度ターンして飛び去っていく、とか出来た日にはアドレナリン量は半端ではないと思われます(笑)。
無双ゲーということで自機はとても強いです。強力な装備をカスタマイズできますし、必殺技の存在がさらに無双感に拍車をかけます。
SF戦闘機らしい1000km/h、2000km/hの高速で空を駆け回り、宇宙ならではアクロバットで敵を翻弄し、無数のミサイルや爆弾を撒き散らして戦場を掃除していく爽快感、うまくハマれたのならストーリー一周や二周では物足りなく感じるかもしれませんね。
隠れた名作、という位置づけの作品です!
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