晴れ着
晴れ舞台
この場合の 「晴れ」
天候のことではないですね。
儀礼など特別な場合、
人生で一度の大事な場面、
などを意味する 「晴れ」 です。
つまり、
「滅多にないこと」=晴れ
というニュアンスですね。
実はもともと、天候を現す「晴れ」も同じでした。
江戸時代ごろまで、「晴れ」とは
「長雨が続いたあとの好天」
のみを表していたようです。
してみると、「晴れ」が特別のものだった時代が
確かにあったようです。
では、その反対の言葉は・・・?
何と、その言葉は
1603年刊行の書物に書き残されていました。
しかも、書き残したのはポルトガル人。
「日葡辞書」(にっぽじしょ)。
(画像引用 Wikipedia)
日本語をポルトガル語によって解説した辞典で
32000語を収録しています。
この辞書のなかに、
「ハレ(Fare)」 の項目があります。
ハレの日には、当時の日本人は
尾頭付きの魚や赤飯など
日常食べることのない食材を食べていたようです。
そして、「日常」を示す語も載っています。
「ケ」
です。
「Qe」 と表記されています。
これは、漢字で書くと
「 褻 」。
つまり、
「晴れの日」⇔「褻の日」
ということになります。
「褻」
という字は
音読み:セツ
訓読み:
け
あなど(る)
けが(れる)
な(れる)
はだぎ
ふだんぎ
などの読みを持ちます。
音読みの「セツ」は
猥褻(ワイセツ) でおなじみですね。
しかし、「ケ」という表現は消えてしまいました。
明治時代までは使用されていたといいますが、
我々現代人が使うことはありません。
それだけ、特別なものが特別でなくなってきた、
ということですかね・・・。
では、
そろそろ語呂合わせしておきましょう。
「 ケ 」「 日常 」 なので
「 毛 のある 日常 」
(出典 昭和プロダクション)
ちなみに対義語の一方が残り、
一方が消えてしまった例としては
「上り坂は坂ではない話」
https://fanblogs.jp/huun/archive/104/0
もご参考に...。
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