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タナカマツヘイ
総合診療科 医学博士 元外科学会専門医指導医、元消化器外科学会専門医指導医、元消化器外科化学療法認定医、元消化器内視鏡学会専門医、日本医師会産業医、病理学会剖検医

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2019年04月02日

夢とひらめき?@

最終的には、心の働きの脳内メカニス?ムについて述べていきます。

ひらめき力

夢とひらめき?@

あの名画、名作、名発想も夢の産物だった?

歴史に名を残す天才的な芸術家、小説家、科学者たちが、ひらめいた瞬間の時を次のように語る逸話は多い。
彼らが眠っている間に見た夢が、偉大な芸術作品や、常識を変えてしまうような科学の発見・発明に繋がったというのだ。

例えば、名画「記憶の固執」など多くの作品を描いたスペインの天才画家サルバドール・ダリ(1904〜
89)は、夢で見た光景を絵に描いたという。
名作『ジキル博士とハイド氏』を描いたイギリスの作家ロバート・ルイス・スティーブンソン(1850〜
94)は、この小説のテーマとなる二重人格の元になる夢を見たという逸話を残す。
ケクレの記念切手.jpg

科学の世界で言えば、ドイツの化学者アウグスト・ケクレ(1829〜96)は、原子が連なってヘビのような動き、頭の部分が尾の部分に噛み付いた姿を夢に見て、炭素原子6個が六角形状の構造に並ぶベンゼン環を思いついたという。

ケクレは、ヘビの夢からベンゼンの感情構造を思いついた

ベンゼンは、19世紀に普及したガス灯から発見された分子である。
その形は発見からしばらくの間は不明だったが、ドイツの化学者ケクレが明らかにした。
彼は1865年、尾を噛んでいるヘビの夢を見たことをきっかけに、炭素が環を作る構造(6個の炭素が、単結合と二重結合で結びついて環状になっている構造)を思いついたと言われている。

アウグスト・ケクレ(1829〜1896)
ドイツの化学者。
リービッヒの薬学校で学んだ。
1858年に「炭素は四つの手を持つ」という説(構造説)を唱えた。
またケクレは、1860年に世界会議を開催し、ケクレの説が広まるきっかけを作った。
この会議には、のちに周期表を発明するメンデレーエフも参加していた。

参考文献:ニュートン別冊 脳力のしくみ 2014年7月15日発行
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