2024年03月26日
令和4年第23問 −解答− 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
昨日までに、用語の意味を明確に認識できていないものについては、よく理解できました。
では、本日は、早速、財務会計より、令和4年第23問の解答を導き出してみましょう!
最初に、 財務・会計 の令和4年第23問を再掲します。
[財務会計 令和4年第23問]
配当政策に関する記述として、最も適切なものはどれか。ただし、他の条件は一定とする。
ア,1株当たり配当金額を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず配当性向は変わらない。
イ,自己資本配当率(配当額÷期首自己資本)を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず1株当たり配当金額は変わらない。
ウ,当期の利益額のうち投資に必要な支出分を留保し、残余を配当する政策では、当期の利益額にかかわらず配当性向は変わらない。
エ,配当性向を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず自己資本配当率(配当額÷期首自己資本)は変わらない
[設問ア]
ア,1株当たり配当金額を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず配当性向は変わらない。
それでは、設問アから見ていきましょう!
設問アでは、配当金額を一定にした場合の、 配当性向 について問われています。
このような問題の場合、配当性向を求める式を思い出すことが重要です。
配当性向 = 配当総額 ÷ 当期純利益
以上の式で分かるように、 当期純利益 は、期ごとに不定です。従って、これは、間違いです。
[設問イ]
イ,自己資本配当率(配当額÷期首自己資本)を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず1株当たり配当金額は変わらない。
イでは、 自己資本配当率 の式が与えられ、 自己資本比率 を一定にした場合の、1株当たりの 配当金額 について問われています。
昨日のブログにも書きましたが、 自己資本 とは、 株主資本 (株主の出資)と 利益余剰金 (前期の利益のあまり)で構成されています。従って、期中の取引により、株主資本が変動することはありません。その一定の自己資本で、配当額を除する場合で配当額を一定とした場合、自己資本配当率も一定です。
以上から、イが正解です。
[設問ウ]
ウ,当期の利益額のうち投資に必要な支出分を留保し、残余を配当する政策では、当期の利益額にかかわらず配当性向は変わらない。
解答イが正解ということは分かったのですが、ウ、エについては、どこが間違っているのか見ていきましょう!
ウでは、配当性向が不定かどうか問われています。配当性向は以下の式で求めることは先ほど解説しました。
配当性向 = 配当総額 ÷ 当期純利益
以上の各項目で、設問ウでは、当期純利益から投資に必要な支出を保留した上で、分母に当たる、当期純利益を求めようとしています。
分母が不定である以上、求めようとしている、配当性向が一定のはずはありません。従って、ウは間違えです。
[設問エ]
エ,配当性向を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず自己資本配当率(配当額÷期首自己資本)は変わらない
配当性向を一定にした場合の、自己資本配当率について問われています。
配当性向は、先ほど解説した通り、以下の式で求めることができます。
配当性向 = 配当総額 ÷ 当期純利益
以上の配当性向を一定にするということは、分子、分母で使用する、配当総額、当期純利益も一定ということになります。以上の文章から、自己資本配当率の配当額は一定であることは分かります。
しかし、期首の自己資本は不明です。
では、イの解説に戻りますが、自己資本とは、株主資本(株主の出資)と利益余剰金(前期の利益のあまり)で構成されています。その期首のものということは、前期の利益で自己資本が増えている可能性があります。ようは、期首における自己資本は毎期不定です。従って、一定の配当を不定の 期首自己資本 で除した値は、不定です。
ということで、エは間違えです。
[あとがき]
ひとつひとつ調べていくとそんなに難しい問題ではありませんでしたね?サービス問題といっていいいような問題でした。
ちなみに、財務会計 令和4年第23問を、 ChatGPT 、 Bard はイと解答しましたが、 Copilot は、見方がそれぞれ違うので、どれがあっている、間違っているとは言えないという解答でした。やる気を感じません(笑)。
以上で、 Studying の財務・会計の、スマート問題、過去問セレクト演習に出題されている、難解だと思われる問題をすべて制覇しました。次回からは、経済学・経済政策に入ります。ただ、来月から、令和5年から過去5年間の問題を解きます。多分ですが、また、ブログで扱うネタが増えるんでしょうね?ちょっと、憂鬱です。
では、また!!!
2024年03月25日
令和4年 第23問 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
今日は、 中小企業診断士 試験の問題を解いていて難解なモノについて、深掘りをしていきます。
財務・会計 より、令和4年第23問からです。
では、さっそく、問題を見ていきましょう!
[財務・会計 令和4年 第23問]
配当政策に関する記述として、最も適切なものはどれか。ただし、他の条件は一定とする。
ア,1株当たり配当金額を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず配当性向は変わらない。
イ,自己資本配当率(配当額÷期首自己資本)を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず1株当たり配当金額は変わらない。
ウ,当期の利益額のうち投資に必要な支出分を留保し、残余を配当する政策では、当期の利益額にかかわらず配当性向は変わらない。
エ,配当性向を一定にする政策では、当期の利益額にかかわらず自己資本配当率(配当額÷期首自己資本)は変わらない
[配当性向]
まずは、いつも通り、きちんと理解していないと思われる用語について深掘りをしていきたいと思います。
まずは、設問アから 配当性向 について調べてみましょう!今日は、 Bard に聞いてみました。
配当性向とは、企業が当期純利益のうち、株主への配当金として支払う割合をパーセンテージで表した指標です。具体的には、以下の式で計算されます。
配当性向 = 配当金支払総額 ÷ 当期純利益 × 100
・配当性向は、企業の株主還元姿勢を測る指標として用いられます。
・配当性向が高いほど、企業は当期純利益を配当金として株主に還元することに積極的であると言えます。一方、配当性向が低いほど、企業は当期純利益を内部留保に回し、将来の事業投資や成長に向けた資金として活用することに積極的であると言えます。
・配当性向の適正な水準は、企業の業種、成長ステージ、財務状況などによって異なります。一般的には、30〜50%程度が好ましいとされています。
・配当性向の高い企業は、高配当銘柄として投資家から人気があります。一方、配当性向の低い企業は、将来的に成長が見込める成長株として投資家から注目されます。
・配当性向は、投資判断を行う際の参考指標の一つとして活用できます。
配当性向について、以下の点に注意する必要があります。
・配当性向は、過去の実績に基づいて算出される指標であり、将来の配当金を保証するものではありません。
・配当性向のみで投資判断を行うのではなく、企業の財務状況や将来展望などもしっかりと確認する必要があります。
・業種によって配当性向の平均値が異なるため、同業他社と比較することで、より客観的な評価を行うことができます。
配当性向は、投資家にとって重要な指標の一つです。配当性向を理解することで、企業の株主還元姿勢や財務状況をより深く分析することができます。
自分の記憶と、大きくは違いませんでした。
では、設問イから、 自己資本配当率 について調べて見ましょう!
[自己資本配当率]
引き続きBardに聞いてみます!
自己資本配当率とは、当期純利益のうち、株主への配当金として支払う割合を株主資本で割った指標です。具体的には、以下の式で計算されます。
自己資本配当率 = 配当金支払総額 ÷ 株主資本 × 100
・自己資本配当率は、株主資本に対する配当金の支払い率を示す指標であり、企業の株主還元姿勢と資本効率を同時に評価することができます。
・自己資本配当率が高いほど、企業は株主資本に対して多くの配当金を支払っていることになります。これは、株主への還元に積極的な企業であることを示しています。
・一方、自己資本配当率が低いほど、企業は株主資本に対して少ない配当金しか支払っていないことになります。これは、内部留保を重視し、将来の事業投資や成長に向けた資金として活用することに積極的な企業であることを示しています。
・自己資本配当率の適正な水準は、企業の業種、成長ステージ、財務状況などによって異なります。一般的には、20〜30%程度が好ましいとされています。
・自己資本配当率は、高配当銘柄の選定や、企業の財務健全性の分析などに役立ちます。
自己資本配当率について、以下の点に注意する必要があります。
・自己資本配当率は、過去の実績に基づいて算出される指標であり、将来の配当金を保証するものではありません。
・自己資本配当率のみで投資判断を行うのではなく、企業の財務状況や将来展望などもしっかりと確認する必要があります。
・業種によって自己資本配当率の平均値が異なるため、同業他社と比較することで、より客観的な評価を行うことができます。
・自己資本配当率は、投資家にとって重要な指標の一つです。自己資本配当率を理解することで、企業の株主還元姿勢と資本効率をより深く分析することができます。
自己資本配当率は、英語で DOE (Dividend on Equity) と言われ、分母の株主資本は、株主が出資した出資金に加え、 利益余剰金 の蓄積であり、経年変動が比較的小さいものとされています。そのため、DOEは、 純利益 と比べると変動は小さく、より安定的に株主に利益還元することが可能だとされています。
Copilot によると、
高いDOEを掲げる企業は、長期的に株主に対する還元を増やそうという姿勢を示しており、安定的な配当を見込める企業として、特に海外の機関投資家から注目されています。
中小企業診断士の勉強をして、初めて知った指標ですが、近年Copilotが指摘した理由により注目され、カブドットコム証券、資生堂などは、経営指標として利用し注目されています
これにつきましては、勉強になりました。
[あとがき]
今回は、不明の単語も少なく、下調べは以上です。
明日、今まで調べた情報から、答えを導き出したいと思います。
では、また!
2024年03月23日
2024年3月19日 日銀決定会合について調べて見る 〜経済学・経済政策〜
こんにちは!
EVE2です。
昨日のブログを振り返ってみて、日本経済かなり微妙だよね?ただ、昨日の Bard の回答、実は、いろいろと不備があったのですよ・・・。だから、その微妙な感じが合っているかどうかは不明だし、信じるにたるかどうかは、微妙です。
[日銀決定会合を受けてのテレビの反応]
そんな、Bardの回答とは別に、テレビをはじめとするマスコミ関連に出演しているエコノミスト達は、「想像通りでした」とか、「当然の政策変更だ」とか言っていましたが、本当でしょうか?しかも、その政策変更により、円高になるということまで、織り込み済みと言った発言がありました。
テレビ出演している人って基本、嘘つきなんですよ(笑)。理由は、テレビの影響力を考慮に入れた発言だから・・・。影響力があるメディアで、うかつにした発言が、いろいろなところで波紋を投げかけるようなことになったら大変じゃないですか?だから、基本テレビに出演している人は本音を言っているとは思っていません。
[日銀決定会合の私の予想]
私はどうかというと、最初聞いた瞬間やり過ぎだろうとか思いました。そのやり過ぎの結果として、大きく株式市場が暴落し、為替相場は円高に向かうのかと思ったのですが、株式相場はほぼ無風・・・。為替相場は、大きく円安・・・。予想とは違う反応になっています。
今回の 日限決定会合 ですが、ここまで大きく政策変更するとは思っていなかったので、ノーマークでした。しかし、大きな政策変更があると想像できるタイミングでは、 AI を駆使して、その結果を予想して、株式、為替、ビットコイン等の金融取引を扱った方が良いかもしれませんね。もし、為替相場が安くなると最初っから分かっていれば、もしかしたら、為替相場で儲けることができたかもしれません。ただ、自分の想像と反対の結果ってなかなか対応しづらいんですよね?AIも完璧じゃないの知っているし・・・。
[?長期国債以外の資産の買入れの終了]
では、ここからは、昨日の続きで、不明な用語について調べて見ましょう!
まずは、「?長期国債以外の資産の買入れの終了から」 ETF です。
ETF(Exchange Traded Funds)は、 上場投資信託 のことです。 投資信託 というのは、多数の投資家から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、投資運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。上場と言うことなので、株式市場に上場している投資信託と考えていいのでしょう?
そのETFを、今まで以下のスケジュールで購入していました。以下はBardの調査結果です。
■2010年
12月18日:日銀、ETF購入を決定
12月20日:日銀、初のETF購入を実施
■2011年
1月:日銀、ETF購入額を月額7,000億円に設定
3月:日銀、ETF購入額を月額1兆円に増額
10月:日銀、ETF購入額を月額1.2兆円に増額
■2012年
1月:日銀、ETF購入額を月額1.4兆円に増額
4月:日銀、ETF購入額を月額1.6兆円に増額
■2013年
4月:日銀、ETF購入額を年間10兆円に増額
■2014年
10月:日銀、ETF購入額を年間12兆円に増額
■2016年
10月:日銀、ETF購入額を年間18兆円に拡大
■2020年
3月:日銀、ETF購入額を年間12兆円に減額
■2023年
12月:日銀、ETF購入額を年間12兆円で維持
現在、株式市場はうなぎ登りという状況なので、ETFを止めるのはいいのですが、今度はそれを市場に戻さなくてはいけません。市場全体から見たら、どのくらいのインパクトがあるのかBardに聞いたところ、日銀の保有するETFは市場全体から見た場合、株式市場では、8%で、社債については、20%だそうです。
株式市場限定で見た場合、現在まだまだ上昇余地があるような雰囲気があるので、現在日銀が株式ETFを放出した場合でも、値下がり幅は限定的かもしれません。ただ、社債の方は、ちょっと、微妙です。
社債の買入は、2020年に新型コロナウイルス感染症による経済危機への対応として行われ、同年から急激に伸びたモノです。その目的と日銀の保有比率を見ると、こっちは、かなりインパクトがあるかもしれません。
市場に悪影響があるようなことはしないと思うので、心配はしませんが、ちょっと気になります。
[J-REIT]
続きまして、 J-REIT ですが、これは、不動産の投資信託だそうです。現在、 バブル 期以上に高値を迎えていて、今年いっぱいは下がる余地がないと不動産会社が話しています。だから、こっちは心配ないかな〜、っと思ったのですが、日銀が市場全体に占める割合を調べると驚きです。35%です。バブル期を超えるぐらいに不動産投資が過熱している現在、日銀も一般投資家と同様に購入していたのです。どのくらいのペースで購入していたのでしょうか?Bardに聞いてみました。
■2013年
10月:日銀、J-REITの購入を開始
12月:購入額、年間300億円に設定
■2014年
10月:金融緩和追加策の一環として、購入額を年間900億円に拡大
■2016年
7月:マイナス金利政策導入
■2020年
3月:新型コロナウイルス感染症による経済危機への対応策として、J-REIT購入ペースを加速
■2021年
3月:年間購入額を約18兆円に拡大
■2022年
10月:年間購入額を約12兆円に縮小
■2023年
12月:日銀のJ-REIT保有残高、約30兆円に達する
2022年に購入を縮小とは書いてありますが、それでも引き続き購入しています。以下が、全国の不動産価格の上昇の推移です。
■全国における不動産価格推移(過去10年間)
全国の不動産価格は、過去10年間で上昇を続けています。しかし、東京ほど上昇率は高くありません。
■土地価格
2013年:坪単価約100万円
2023年:坪単価約120万円
上昇率:約20%
■マンション価格
・新築マンション
2013年:平均価格約3,000万円
2023年:平均価格約3,600万円
上昇率:約20%
・中古マンション
2013年:平均価格約2,000万円
2023年:平均価格約2,400万円
上昇率:約20%
■エリア別
・都市部:上昇率が比較的高い
大阪市:約15%
名古屋市:約10%
福岡市:約5%
・地方都市:上昇率は低い
仙台市:約5%
広島市:約0%
札幌市:約-5%
■今後の見通し
今後は、東京と同様に、金利上昇や経済状況の変化の影響を受け、不動産価格が下落する可能性も考えられます。しかし、人口増加や都市開発の進展などにより、長期的な視点では上昇傾向が続くと予想されています。
バブル期を超える推移で不動産価格が高騰しているのにもかかわらず、日銀がJ-REITを購入していると言うことに驚きますが、今後の話として、Bardは、金利が上昇し、かつ、経済状況が悪くなると予想しているようです。J-REIT放出できないんじゃないですかね???
[あとがき]
今回の調査で、知らなかったことがいろいろと知ることができました。経済の素人としては、いろいろ疑問を持つ点が多い内容でした。
なお、 CP について、調べていませんが、 コマーシャルペーパー の略です。これについては、中小企業診断士の方は、財務・会計で勉強しているので、このブログでは省略させていただきます。
そんな調査した結果ですが、谷有り谷有りって感じましたが、皆様いかがでしょうか?今回の調査は、Bardからの回答からの一部の側面しか見ていないので、機会がございましたら、別の側面からのリポートをしたいと思います。別な、印象を持つかもしれません。
では、また!
2024年03月22日
2024年3月19日 日銀決定会合 〜経済学・経済政策〜
こんにちは!
EVE2です。
日銀決定会合 が2024年3月19日にありました。その会合において、大きな変更があったと言うことなのですが、何がどう変更になったのでしょうか?今回は、金融政策の変更点等について調べ、現在の日本経済の状況について、考えて見たいと思います。
[2024年3月19日 日銀決定会合]
2024年3月19日の日銀決定会合でどんなことが決定されたのか、 Bard に聞きました。
?イールドカーブ・コントロールの枠組みの見直し
→2022年12月20日 長期金利の許容変動幅を従来の±0.25%から±0.5%に拡大
→2023年10月31日 1%まで容認
→2024年03月19日 撤廃
10年国債金利を0%程度に誘導する方針は維持
マイナス金利の解除
?長期国債以外の資産の買入れの終了
ETFおよびJ-REITの新規買入れを終了
CP等および社債等の買入れ額を段階的に減額し、1年後をめどに終了
?物価上昇率の見通し
2023年度は2.3%程度、2024年度は1.6%程度、2025年度は1.1%程度と予想
?経済成長率の見通し
2023年度は1.1%程度、2024年度は1.5%程度、2025年度は1.4%程度と予想
?その他
現行の金融緩和政策は、経済・物価情勢を注視しながら、必要に応じて機動的に修正を行う
以上がBardからの回答です。各報道機関からの報道内容とほぼ同じです。
では、今まで、固い信念をもって金融緩和政策を行ってきましたが、なぜ、このような決定になったのでしょうか?引き続きBardに解説をしてもらいます。
日銀は、金融政策決定会合において、経済・物価情勢を総合的に判断し、政策を決定します。
? 物価上昇率
・2023年度は2.3%程度、2024年度は1.6%程度、2025年度は1.1%程度と予想
・主にエネルギー価格上昇による輸入物価上昇の影響
・生鮮食品を除くコアCPI上昇率は、2023年度は1.2%程度、2024年度は1.3%程度、2025年度は1.1%程度と予想
?経済成長率
・2023年度は1.1%程度、2024年度は1.5%程度、2025年度は1.4%程度と予想
・世界経済の減速や物価上昇の影響
・内需は、民間消費や設備投資の緩やかな増加により、底堅く成長していくと見込まれる
?労働市場
・完全失業率は、2023年度は2.5%程度、2024年度は2.3%程度、2025年度は2.2%程度と予想
・雇用情勢は、引き続き改善していくと見込まれる
?為替レート
・為替レートは、金融政策や経済・物価情勢等を反映して変動していく
・日銀は、為替レートの動向を注視していく
?その他
・新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の影響は依然として残っていましたが、経済活動は徐々に回復していました。
・ウクライナ情勢
ウクライナ情勢は不透明でしたが、日本経済への直接的な影響は限定的であると判断されました。
日本経済及びその環境が良くなってきたため、今まで、金融緩和政策をしていたが、緩和してきた政策をやめ、本来の形にしようというのが、Bardからの回答で分かります。ただ、政策の部分で、何をしていたのかよく分からないところがあるので、その政策について深掘りしたいと思います。
[イールドカーブ・コントロールの枠組みの見直し]
この用語よく聞きますが、実際にはどのようなことをしているのでしょうか?Bardに聞いてみました。
イールドカーブ・コントロール(YCC)とは、日本銀行が2016年9月から導入していた金融政策です。
?目的
YCCの目的は、長期金利を0%程度に抑えることで、企業の資金調達コストを低くし、経済成長を促進することでした。
?仕組み
YCCは、以下の2つの手段によって実施されていました。
・短期金利のマイナス金利政策
金融機関が日本銀行に預けている当座預金の一部にマイナス金利を適用することで、短期金利を低く抑えます。
・長期国債の買い入れ
長期国債を大量に買い入れることで、長期金利を0%程度に抑えます。
?効果
YCCは、導入当初は一定の効果を発揮しました。長期金利は0%程度に安定し、企業の資金調達コストは低くなりました。
?問題点
しかし、その後、欧米各国の中央銀行が金融引き締めに動き始めたことで、長期金利が上昇し始めました。日銀は、YCCを維持するために、大量の国債を買い入れることになりました。
?副作用
YCCによる大量の国債買い入れは、以下の副作用をもたらしました。
・日銀の財務状況の悪化
・国債市場の機能低下
?解除
これらの問題点を踏まえ、日銀は2024年03月19日の金融政策決定会合で、YCCを解除することを決定しました。
?今後
YCC解除後の日本経済は、以下の点に注意が必要です。
・長期金利の上昇
・円安の進行
・日銀は、今後も経済状況を注視し、適切な金融政策運営を行うとしています。
簡単に考えれば、長期金利を抑えるための政策と考えていいようです。
なお、Bardの回答で一部気になったところがあります。それは、円安の進行です。
今回の政策により、 イールドカーブコントロールが撤廃 され、かつ、アメリカは長期金利を下げるというステータスに入っています。その現状において、各報道機関が主張していた内容に基づけば、 金利平価説 により円高に進行するはずです。しかし、現状円安になっていて、かつ、その点について、Bardも指摘しています。なぜでしょうか?その点について、Bardは、
・経済成長率
・物価上昇率
・政治情勢
・リスクプレミアム
が加味された結果だと指摘しています。その指摘により、なぜ、円安に進むのでしょうか?引き続きBardに聞いてみました。
【円安に進む理屈と関連する説】
?経済成長率
日本よりも海外の方が経済成長率が高い場合、投資家はより高い収益を求めて海外に投資し、円を売却する傾向があります。
日本経済の停滞は、円に対する投資家心理を悪化させ、円安に繋がる可能性があります。
⇒関連する説
★購買力平価説
異なる国の通貨の購買力を比較し、為替レートが調整されるという理論。
★成長率パリティ説
経済成長率の高い国の通貨が買われるという理論。
?物価上昇率
・日本よりも海外の方が物価上昇率が高い場合、日本円の購買力が低下し、円安に繋がる可能性があります。
・インフレ懸念は、投資家心理を悪化させ、安全資産である円を売却する動きを促進する可能性があります。
⇒関連する説
★金利平価説
同上
?政治情勢
・政治的な不安定は、投資家心理を悪化させ、安全資産である円を売却する動きを促進する可能性があります。
・日本政府の政策によっては、円安に繋がる可能性があります。
⇒関連する説
★政治リスクプレミアム
政治的な不安定性によって為替レートに上乗せされるリスクプレミアム。
?リスクプレミアム
・世界経済の不確実性が高まっている場合、投資家はリスク回避のために安全資産である円を買う傾向があります。
・日本国債などの安全資産の魅力が低下すると、円安に繋がる可能性があります。
⇒関連する説
★リスクプレミアム説
・投資家がリスクに対して要求するプレミアムが為替レートに反映されるという理論。
上記以外にも、以下の要因が円安に影響を与える可能性があります。
国際収支
金融政策
市場心理
これらの要因は複雑に絡み合い、為替レートを決定します。
一部解説がおかしい点があるような気がしますが、ほぼ納得です。今まで、マスコミ各社が、円安の原因を、こぞって金利平価説を取り上げそれが原因だとしてきたものは、幻だったようです。
このブログでは、それについては何回か指摘してきたことなので、驚きはしませんが・・・。
[あとがき]
長くなってしまったので、今日はここまでとさせていただきます。
なお、イールドカーブコントロールを実現するために、マイナス金利を導入しているという回答が、Bardからありましたが、これについて、最後にあえて触れると、中小企業診断士の試験に出てくる 法定準備預金 が関連しています。
民間銀行は、受け入れている預金のうち、一定の割合を日銀に預け入れることが義務付けられています。これを、法定準備預金というのですが、民間銀行は、それ以外の資金を日銀に預け入れる場合があります。その場合は、当然普通の経済状況なら、日銀が金利を民間銀行に支払うのですが、マイナス金利の場合は、法定準備預金以外の資金にマイナス金利を適用し、利子を日銀がもらっているという状況だったようです。
それにより、民間銀行には、余剰資金を安易に日銀に預けるということはせず、多くの企業に貸し出してほしいという政策だったらしいです。
ちょうど、中小企業診断士の勉強をしている方なら、興味がある部分だと思ったので、最後に解説させていただきました。
日々勉強していること、役に立っていますね!
では、続きは、明日!
追伸・・・。
Bardからの解説で、イールドカーブコントロールの金利適用日付が前後している部分があったので、私の方で調べ修正させていただいています。
2024年03月13日
令和元年第19問 −解答− 〜財務会計〜
こんにちは!
EVE2です。
本日は、 財務・会計 令和元年19問に関する解答を求めます。
まず最初に、財務・会計令和元年19問を再掲します。
[財務・会計 令和元年 第19問]
[ROEの式について考える]
まず、問題のROEの式について考えてみましょう。
ROEの式は、普通は以下の式で求めることができます。
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本
しかし、与えられた式は、以下の通りです。
ROE = ?@(1株当たりの利益 ÷ 株価) × ?A(株価 ÷ 1株あたりの自己資本簿価)
?@?Aという数字は便宜的につけています。
これは、財務・会計でときどき見かける問題形式で、本来の式を変形し、全く別の指数を求める方法になります。
ただ、?A(株価 ÷ 1株あたりの自己資本簿価)は、 PBR ということができそうですが、?@(1株当たりの利益 ÷ 株価)は何を指しているのか分かりません。まず、なぜこのよな式へ変形をする必要があるのか疑問に思います。
AI を駆使し色々調べたのですが、?@(1株当たりの利益 ÷ 株価)に相当する指数は存在しないようです。これ以上調べても分からないので、設問の中身を見ていきたいと思います。
[設問ア]
設問のアは、よくわからないと話している?@と、 WACC との関係について聞いています。
?@の式は、よ〜く見てみると、1株あたりの利益がある時点の株価との比率を求めています。
しかし、WACCは 資本コスト や 割引率 を表すものなので、比較対象として何か関係があるかと聞かれると、全く関係がないと言っていいと思います。従って間違えです。
[設問イ]
先ほど話した通り、?AはPBRを指しています。そして、PBRを求めるときに使用している、1株当たりの自己資本簿価は、期末に作成される決算書の自己資本を発行済み株数で除したものになります。
そして、 ROE は、 純資産 を 自己資本 で除したものでありますが、その分母に、1株当たりの自己資本簿価を使用しても問題ありません(但し分子も分母の単位に合わせなければなりません)。
以上から、分母が同じPBRとROEは、分子によってその結果を異にし、その異なった結果は、全く別モノです。
ちなみに、ROEとPBRを求めることにより、何が分かるのかBardに聞いてみました。
[ROEを求めることにより分かること]
・経営効率
ROEが高いほど、企業は少ない資本で多くの利益を生み出していることになります。つまり、経営効率が高いと言えます。
・株主への利益還元
ROEが高い企業は、株主への配当金や内部留保を多く出すことができます。
・将来の成長性
ROEが高い企業は、将来の成長性が高いと考えられます。
[PBRを求めることにより分かること]
・株価の割高・割安
PBRが1倍より大きい場合、株価は純資産よりも高く評価されていることになります。逆に、PBRが1倍より小さい場合、株価は純資産よりも安く評価されていることになります。
・企業の財務健全性
PBRが低い企業は、負債が少ない財務健全な企業であると言えます。
・将来の成長性
PBRが低い企業は、将来の成長性が高いと考えられます
以上から、?Aが小さくなっても、ROEが低くなるとは限らないと言えます。従って、解答は、イです。
[設問ウ]
イで解説しましたが、?Aは、PBRであり、PERではありません。従って間違えです。
[設問エ]
この式が成り立つ可能性が残されています。ただ、解答イと比較すると断言できるレベルではないということで、これはこの設問においては間違えといっていいようです。
[あとがき]
問題を解いて分かったのは、結局意味不明の式に振り回されたと言うことでした。
解答を導く方法は、設問の中身を吟味し、その吟味した結果から、解答として一番可能性が高い選択肢を選択すると言うことになりそうです。
中小企業診断士 の試験で、今回のように、ときどき意味不明な問題が出題されることがあります。そして、何となく合っているんだけれど、その中でどれを選べばいいんだろうという問題もあります。実は、この問題はいい方で、 経済学・経済政策 ではもっとすごい問題が出題されることがあります。
そんな問題への対策は、試験前に多くの問題を解くのと同時に、試験前日はよく寝ると言うことになりそうです。
では、また!
2024年03月12日
令和元年第19問 −PER・自己資本− 〜財務会計〜
こんにちは!
EVE2です。
昨日は、問題の内容が理解できない財務・会計より令和元年第19問の用語の意味を調べ、問題を解く糸口を探そうとしました。
ROE と、 WACC について調べ終えましたが、今日はその続きです。
[PER]
この単語、株式市場の情報を見ていると、頻出する単語です。
なんとなく、分かっているつもりなのですが、もしかしたら、その詳細を理解していない可能性があります。
それでは、 Bard に PER について、改めて調べてもらいましょう!
PERとは、株価収益率の略で、株価が1株当たりの利益の何倍であるかを示す指標です。
■PERの計算方法
PER = 株価 ÷ 1株当たり純利益(EPS)
■PERの活用例
・株価の割安・割高判断
PERが高いほど、株価が利益に対して高く評価されていることになります。逆に、PERが低いほど、株価が利益に対して低く評価されていることになります。
・同業他社との比較
同業他社のPERと比較することで、その会社の株価が割安なのか割高なのかを判断することができます。
・業績予想に基づく投資判断
将来の業績予想に基づいてPERを計算することで、将来の株価がどのように動くかを予想することができます。
■PERの注意点
・PERは、業績によって大きく変動する
・PERは、成長率の高い企業には不向き
・PERは、他の指標と合わせて利用する
端的に言うと、世間の評価と実体を比較する指数になります。
PERが高いと言うことは、実際の実績よりかなり評価が高く、多くの投資家が将来を期待していると言うことをうかがい知ることができます。低い場合は、市場の評価と実体がほぼ同じで、それ以下だと将来に不安視しているといえるかもしれません。
株式市場の解説などを聞いていると、PERとは、株式市場の人気投票だという意見を聞いたことがあります。Bardの以上の解説から、まんざら、人気投票という表現は間違ってはいないようです。
なお、似た指標に、 PBR というものがあります。この機会についでに覚えてしまいましょう!
PBRとは、株価純資産倍率の略で、株価が1株当たり純資産の何倍であるかを示す指標です。
■PBRの計算方法
PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産
■PBRの活用例
・株価の割安・割高判断
・PBRが高いほど、株価が純資産に対して高く評価されていることになります。逆に、PBRが低いほど、株価が純資産に対して低く評価されていることになります。
・同業他社との比較
同業他社のPBRと比較することで、その会社の株価が割安なのか割高なのかを判断することができます。
・解散価値の推測
解散価値とは、会社が解散した場合に株主に分配される資産の価値です。PBRが低いほど、解散価値に近い株価であると言えます。
■PBRの注意点
・PBRは、業績によって大きく変動する
・PBRは、資産内容の異なる企業には不向き
・PBRは、他の指標と合わせて利用する
[自己資本]
続きましては、 自己資本 です。これについては、昨日少し触れましたが、この機会に詳細に調べてみましょう。では、まず、Bardに自己資本とは何なのか聞いてみます。
自己資本とは、企業が返済する必要のない資金のことです。具体的には、以下の項目が含まれます。
・資本金 : 会社設立時に株主から出資された資金
・資本剰余金: 資本金の設定や増資時の差額金、株式プレミアムなど
・利益剰余金: 過去に計上された利益のうち、内部留保されたもの
自己資本比率は、自己資本が総資本に占める割合を表す指標で、企業の財務健全性を示す指標としてよく用いられます。自己資本比率が高いほど、返済義務のある負債が少ないため、財務的に安定していると言えます。
■自己資本の主な役割
・事業の安定化 : 返済義務がないため、企業は安定的に事業を継続することができます。
・リスクの吸収 : 負債とは異なり、自己資本は損失を吸収する役割を果たします。
・投資家への安心感: 自己資本比率が高い企業は、投資家から財務的に健全な企業と評価され、投資を受けやすくなります。
まっ、知っている内容で、知識との乖離はないようです。なお、以前ですが、資本の流れとして右記の図を提供しています。参考書等の文章を読んで図式化したモノです。
[あとがき]
調べて見た結果、自分が持っている知識とそれほど乖離がなく、用語を調べただけでは問題を解けそうもないような気がしてきました。そんな感想をブログに書きながら、問題文を再度見直したのですが、 簿価 という記述に目がとまりました。
簿価とは、決算書上の数字です。もしかしたら、その簿価という記述が問題を解く糸口になるかもしれません。
それでは、明日は、具体的にどのように考えれば答えを導き出すことができるのか、考えていきたいと思います!
では、また!!!
■資本の移動 〜財務・会計〜(2023年11月5日)
https://fanblogs.jp/studyingmba/archive/57/0
2024年03月11日
令和元年第19問 −ROE・WACC− 〜財務会計〜
こんにちは!
EVE2です。
今回も、「よくわからないシリーズ」ということで、どうといたらいいのかわからない問題を詳細に分析していきたいと思います。
本日取り上げる過去問は、 財務・会計 から令和元年 第19問について分析していきましょう!
まずは、どんな問題なのか見ていきましょう!
[財務・会計 令和元年 第19問]
[この問題のポイント]
この問題のポイントは、用語を正確に理解できているかどうかという点にあると言っていいでしょう?そのため、この問題が意味不明と思っている時点で、用語が理解できていないと思われるので、まずは、前回同様に用語の意味を深掘りしながら、どう解いたらいいのか考えていきたいと思います。
[ROE]
問題本分に ROE がでてきています。
このROEよく見かけるのですが、どのようなことを指しているのでしょうか?
それでは、早速、ROEについて、 Bard に聞いてみましょう!
ROEは、株主資本利益率の略称で、株主が投資した資本に対してどれだけの利益を上げているかを示す指標です。具体的には、当期純利益を株主資本で割ったパーセンテージで計算されます。
ROEが高いほど、企業が効率的に利益を上げていることを示します。逆に、ROEが低い場合は、企業が利益を上げられていないか、あるいは資本効率が悪いかを示しています。
ROEは、投資家にとって重要な指標です。投資家は、ROEを比較することで、投資先となる企業を選ぶことができます。
ROEを上げる方法は、以下の2つがあります。
1) 利益を増やす
・売上を増加させる
・コストを削減する
2) 株主資本を減らす
・自社株買い
・配当金の支払い
ただし、ROEを上げるためには、企業の財務健全性を損なわないように注意する必要があります。
■ROEの目安
・10%以上:優良企業
・5〜10%:普通
・5%以下:低迷
■ROEの限界
・会計処理によって操作できる
・短期的な業績しか反映していない
・企業の将来性まで示していない
ROEは、企業の収益性を評価する指標の一つですが、他の指標と合わせて総合的に判断する必要があります。
Bardは答えてくれませんでしたが、ROEは数式により導き出すことができます。
ROE(株主資本利益率) = 純資産 ÷ 自己資本
上記式において、 自己資本 とは、
資本金: 株主から出資を受けたお金。
資本剰余金: 資本金に計上しなかった部分を含む。
利益剰余金: 過去の利益を積み立てたお金。
から構成されており、純粋に当該株式会社の資本を指し、 資本金 、 資本余剰金 から見ると、ROEとは、株主から出資を受けたお金がどのくらい有効に利用できているのか知るために利用されていると考えていいでしょう?
続いて、設問ア,から順番に理解が不十分だと思われる用語を深掘りして調べてみましょう!
[加重平均コスト(WACC)]
そういえば、前回、財務・会計平成28年第17問を深掘りしている最中に、 複利現価係数 、 年金現価係数 で利用する 割引率 はどうやって求めるのですか?っと聞いたところ、 WACC を利用すると回答がありました。WACCは日本語にすると 加重平均コスト と訳され、割引率は全く別のものだという認識だったのですが、その認識は違っていたようです。
では、早速どのようなものなのか、Bardに聞いてみましょう!
加重平均コスト(WACC)とは、企業が資金調達のために支払うコストの平均値を、それぞれの調達方法の比率に応じて加重平均したものです。企業は、事業運営に必要な資金を、主に以下の2つの方法で調達します。
・負債 : 銀行からの借入金や社債の発行など。利息を支払う必要があります。
・自己資本: 株主からの出資や利益の内部留保など。配当金を支払う必要があります。
それぞれの調達方法には、以下のような特徴があります。
■負債:
・メリット : 調達コストが比較的低い。
・デメリット: 金利負担が固定費となる。返済義務がある。
■自己資本:
・メリット : 返済義務がない。
・デメリット: 調達コストが比較的高い。
WACCは、これらの調達方法のコストを、それぞれの調達比率に応じて加重平均することで算出します。WACCは、企業が事業を行う上で必要な資金調達コストを総合的に判断するための指標として用いられます。
■WACCの計算式
WACCは以下の式で計算されます。
WACC = (負債コスト × (1− 実効税率) × 負債比率) + (自己資本コスト × 自己資本比率)
■WACCの活用
WACCは、以下のような用途で活用されます。
・投資判断: 企業の投資プロジェクトの収益性を評価する際に、WACCを割引率として用いる。
・企業価値評価: 企業価値評価の指標の一つとして、WACCを用いる。
・資金調達方法の検討: 負債と自己資本の調達比率を検討する際に、WACCを参考に判断する。
■WACCの注意点
WACCは、企業の財務状況や資本構成によって大きく変動します。また、WACCは将来の金利や経済状況の影響を受けやすい指標です。そのため、WACCを単独で判断するのではなく、他の指標と合わせて総合的に判断することが重要です。
以上です。なお、WACCの計算式に(1 − 実効税率)という部分がなかったので、追記しています。
端的にWACCを表現すると、資本を調達するときのコストです。それを割引率に使用するというのは、1つのモデルであり、現在のキャッシュの将来の価値を正確に知るものではないようです。加えて、それは、企業体、個人により大きく違い、もしかしたら、現在のキャッシュの価値と将来のキャッシュの価値がほぼ等しいという例があるのかもしれません。
[あとがき]
今日はここまでとさせていただきます。
財務・会計をしていて非常に勉強になった点があります。それは、式の変形です。式を変形することにより、少ない情報からより多くのことを知ることができることを知りました。特に、これからシステムを作ろうとしているモノからすると、非常に助かります。
今回は、その式の変形も含んだ問題となります。きちんと理解し、類似問題に対応したいと思います。続きは明日書きます!
では、また!
2024年03月08日
平成28年第17問 解答 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
すべての用語が理解できました。それでは、早速、平成28年第17問について、解いていきましょう!
まず、最初に、平成28年第17問を再掲します。
[平成28年第17問]
現在、3つのプロジェクト(プロジェクト?@〜プロジェクト?B)の採否について検討している。各プロジェクトの初期投資額、第1期末から第3期末に生じるキャッシュフロー、および内部収益率(IRR)は以下の表のとおり予測されている。いずれのプロジェクトも、経済命数は3年である。初期投資は第1期首に行われる。なお、法人税は存在しないと仮定する。
内部収益率法を用いた場合のプロジェクトの順位づけとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。たとえば、プロジェクト?@>プロジェクト?Aは、プロジェクト?@の優先順位が高いことを示す。なお、内部収益率の計算にあたっては、以下の表を用いること。
[解答群]
ア,プロジェクト?@>プロジェクト?A>プロジェクト?B
イ,プロジェクト?@>プロジェクト?B>プロジェクト?A
ウ,プロジェクト?A>プロジェクト?@>プロジェクト?B
エ,プロジェクト?A>プロジェクト?B>プロジェクト?@
オ,プロジェクト?B>プロジェクト?@>プロジェクト?A
[問題の考察]
用語の全てを理解し、再度以上の問題を見たのですが、パットしません。なぜって?まず、第1に、 内部収益率法(IRR) って、 正味現在価値 がちょうど0になるように計算するはずなのに、表のIRRには数値が入っています。ただ、 Bard に聞いたところ、このIRRとは割引率を指しているらしい・・・。
これが、分かると問題を解けそうじゃありませんか?
[解答]
表を見ると、プロジェクト?Aだけが都合良く毎期一定にキャッシュが200万円づつ入ってきています。これって、何を指していると思いますか?そうです。 年金 を指しているのです。これが、分かれば、内部収益率法(IRR)は、正味現在価値が0となるように求めるので、以下のような1次方程式を作ることができます。
年金 × 年金現価係数 − 投資額 = 0
以上の式に問題文から数値を入れると以下のようになります。
200 × 年金現価係数 − 500 =0
年金現価係数 = 2.5
以上の 年金現価係数 は、表の経済命数が3年の場合の年金現価係数を見ると、ちょうど、割引率が9%と10%の間ぐらいになりそうです。
以上の解答を、キャッシュフローの図に書き込みプロジェクトの優先順位を求めると以下の通りとなります。
?プロジェクト?A
?プロジェクト?@
?プロジェクト?B
以上から解答は、ウとなります。
昨日のBardは、割引率について、以下のように解答しています。
割引率が高ければ高いほど、将来のお金は現在価値が低くなります。
以上について、ちょっと、分かり難いので補足すると、 割引率 が大きければ大きいほど、正味現在価値は数値的に小さくなり、将来のキャッシュフローの価値が大きくなるということです。つまり、大きい順番に並べた、以上が正解です。
[あとがき]
まず、IRRに数値があるというところから混乱してしまいました。そして本文には書いていないのですが、表に書き込む数値が、年金現価係数ではなく、 複利現価係数 だという可能性もあるわけです。ただ、プロジェクト?@とプロジェクト?AのIRR=割引率から年金現価係数だということを理解しなくてはいけないようです。本番の時もこのような問題がでたら混乱しそうですね?山勘を働かせるというわけではないのですが、想像力を膨らませて解答しないといけないようです。
難しい問題は読み飛ばすというのが方針だったのですが、 X (旧ツイッター)でフォローしている方が、1点の差で落ちたというケースを何回か聞いています。できるだけ多くの問題を理解し解けるようにすることに越したことはないでしょう?
中小企業診断士試験 まで、私自身が分からない問題をこのような形で、理解できるように努めていきます。私と同じ場所で躓いている方がいましたら、参考としてください。
では、また!
2024年03月07日
平成28年第17問 複利現価係数と年金現価係数についてより深くレベル理解する 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
今まで、問題文が理解できない大きな理由の1つに、問題にでてきている単語の意味が、しっかりと理解できていないということが原因だと考え、理解できていないと思われる単語を深掘りし、調べてきました。そして、昨日は、平成28年17問を解いている途中に、唐突に令和4年第14問について記載したのは、理解できていないと思われる、 複利現価係数 と 年金現価係数 の関係が、令和4年第14問を解くことにより、よく理解できるからと思ったからです。多分、令和4年第14問を解くことにより、複利現価係数と年金現価係数が理解できると思うので、早速見て行きましょう!
[財務・会計 令和4年 第14問]
冗長的になりますが、昨日掲載した、令和4年第14問を再掲します。
B社は以下のような条件で、取引先に貸し付けを行った。割引率を4%としたとき、貸付日における現在価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
?@貸付日は2020年7月1日、貸付期間は5年であり、満期日の2025年6月30日に元本200万円が返済されることになっている。
?A2021〜2025年の毎年6月30日に、利息として元本の5%である10万円が支払われる。
?B期間5年のときの複利現価係数と年金現価係数は以下のとおりである。
〔解答群〕
ア,200.1万円
イ,201.3万円
ウ,207.7万円
エ,208.9万円
[複利現価係数と年金現価係数]
昨日の Bard からの複利現価係数と年金現価係数の解説の抜粋を見てみましょう!
[複利現価係数]
複利現価係数とは、複利計算を用いて 将来のキャッシュフローの現在価値を計算する ために用いられる係数です。
複利計算とは、利息が元本に組み込まれ、その利息にもさらに利息がつく計算方法です。
複利現価係数は、将来の1円を受け取るために、現在いくらの投資が必要かを表します。
[年金現価係数]
年金現価係数とは、将来一定額のキャッシュフローを受け取るために、現在いくらの投資が必要かを示す指標です。
年金とは、一定額のお金を定期的に受け取るものです 。年金現価係数は、この年金の現在価値を計算するために用いられます。
以上の解説から、元金200万円は、5年後の価値を知るためには、複利現価係数を利用すればいいことが分かります。そして、利息の10万円は、毎年受け取る年金に相当し、その現在価値を知るためには、年金現価係数を利用すればよいことが分かります。
[ポイント]
ポイントとしては、毎年もらう年金の利息率と割引率は違うと言うことです。勘がいい人のお察しの通り、私はこの問題を解くときに、割引率を5%としてしまいました。利息は、
将来受け取る利息の総額 = 利息 × 期数 = 10万円 × 5 = 50万円
という式で求められますが、利息の現在価値を知る場合は、以下の通りとなります。
利息の現在価値 = 利息 × 年金原価係数 = 10万円 × 4.452 = 44.52万円
そして、元本を複利現価係数を利用し計算すると、以下の通りとなります。
元本返済の現在価値 = 元本 × 複利現価係数 = 200万円 × 0.822 = 164.4万円
そして、将来得ることができるキャッシュは、複利現価係数で計算した元金と、年金現価係数で計算した利息を合計した金額となります。
164.4万円 + 44.52万円 = 208.92万円
以上から解答は、エです。
以上の解答のプロセスで勘違いしてしまいそうなポイントとしては、利息を5年間で50万円をもらうので、上記式の10万円の所を、50万円としてしまいそうですが、年金に対して使用するのが、年金現価係数なので、10万円としなければなりません。
[割引率]
上記で、何となくやり方は分かったような気がします。しかし、 割引率 を使用することにより、なんで、将来得ることができるキャッシュの現在価値が分かるのでしょうか?それについても、Bardに聞いてみました。
割引率を使用することで、将来得ることができるキャッシュの現在価値がわかる理由は、お金の時間価値です。
お金の時間価値とは、現在のお金と将来のお金は価値が異なるという考え方です。一般的に、現在のお金の方が将来のお金よりも価値が高いと考えられています。これは、現在のお金があれば、投資したり、消費したりして、将来より多くの価値を生み出すことができるからです。
割引率は、将来のお金現在価値に換算するために使用する金利です。割引率が高ければ高いほど、将来のお金は現在価値が低くなります。
■割引率を使用する理由
割引率を使用する理由は、以下の3つです。
1)お金の時間価値を反映するため
2)投資の収益性を評価するため
3)異なる投資案件を比較するため
■割引率の注意点
割引率は、以下の点に注意する必要があります。
1)割引率は、将来の不確実性を反映していない
2)割引率は、投資の収益性やリスクによって異なる
3)割引率は、経済状況によって変化する
では、一般社会ではどうやって割引率を決めているのでしょうか?これについても、Bardに聞いてみました。
割引率は、以下の要素を考慮して決定されます。
1)リスクフリーレート
リスクフリーレートとは、リスクを伴わない投資の期待収益率です。一般的には、長期国債の利回りがリスクフリーレートとみなされます。
2) リスクプレミアム
リスクプレミアムとは、リスクのある投資のリスクに見合った追加的な収益率です。投資のリスクが高ければ高いほど、リスクプレミアムも高くなります。
3) 企業の資本コスト
企業の資本コストとは、企業が資金調達するために必要なコストです。企業の資本コストは、リスクフリーレート、リスクプレミアム、企業の財務状況などに影響されます。
4) 経済状況
経済状況が良ければ、割引率は低くなります。逆に、経済状況が悪ければ、割引率は高くなります。
■割引率の決定方法
割引率は、上記の要素を考慮して、以下のような方法で決定されます。
・WACC法
WACC法は、加重平均資本コストを用いて割引率を決定する方法です。WACCは、企業の資本コストを表す指標です。
・CAPMモデル
CAPMモデルは、資本資産価格モデルと呼ばれる割引率決定モデルです。CAPMモデルは、リスクフリーレート、リスクプレミアム、ベータ係数を用いて割引率を計算します。
■割引率の注意点
割引率は、以下の点に注意する必要があります。
・割引率は、将来の不確実性を反映していない
・割引率は、投資の収益性やリスクによって異なる
・割引率は、経済状況によって変化する
[あとがき]
割引率の質問をしていて気づきましたが、Bardからの回答は今まで講義で聴いた単語ばかりです。そんな答えを見てふと思ったのですが、今まで勉強した内容は、断片的には知識にはなっているのですが、総合的な真の知識とはなっていないようです。まだ勉強が足りないと言うことでしょうか?これからも、総合的な真の知識とすべく勉強するしかないようです・・・。試験に間に合えばいいのですが・・・?
では、また!!!
2024年03月06日
平成28年第17問 複利現価係数と年金現価係数 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
本日は、昨日の続きです。
昨日は、理解できない平成28年第17問の中で、意味を正確に捉えることができない用語を抜き出し、その中で、 内部収益率 ( IRR )と 経済命数 について調べました。
本日は、 複利現価係数 と 年金現価係数 について調べていきましょう!
[複利現価係数]
それでは、早速 Bard に複利原価係数とは何なのか聞いてみましょう!
複利現価係数とは、複利計算を用いて将来のキャッシュフローの現在価値を計算するために用いられる係数です。
複利計算とは、利息が元本に組み込まれ、その利息にもさらに利息がつく計算方法です。
複利現価係数は、将来の1円を受け取るために、現在いくらの投資が必要かを表します。
■複利現価係数の計算方法
複利現価係数は、以下の式で計算できます。
複利現価係数 = 1 / (1 + r)^n
r:割引率
n:期数
■複利現価係数の活用例
・将来のキャッシュフローの現在価値を計算する
・投資プロジェクトの収益性を評価する
・年金などの金融商品の価格を計算する
[年金現価係数]
では、次に年金現価係数について、Bardに聞いてみましょう!
年金現価係数とは、将来一定額のキャッシュフローを受け取るために、現在いくらの投資が必要かを示す指標です。
年金とは、一定額のお金を定期的に受け取るものです。年金現価係数は、この年金の現在価値を計算するために用いられます。
■年金現価係数の計算方法
年金現価係数は、以下の式で計算できます。
年金現価係数 = 1 - (1 + r)^(-n) / r
r:割引率
n:期数
■年金現価係数の活用例
・年金の現在価値を計算する
・年金商品の価格を計算する
・投資プロジェクトの収益性を評価する
[複利現価係数と年金現価係数]
複利現価係数と年金現価係数の関係を表でみると、右記の通りとなります。
右記の表は、平成30年 財務・会計 第13問からです。
2%の列を見て行きましょう。
まず、複利現価係数2%の項番1と年金現価係数2%の項番1と同じ値になります。
次に、複利現価係数2%の項番2と年金現価係数2%の項番1を合計すると、年金現価係数2%の項番2と等しくなります。
最後に、複利現価係数2%の項番3と年金現価係数2%の項番2を合計すると、年金現価係数2%の項番3と等しくなります。3%の列も同様なので、計算してみて下さい。
以上から複利現価係数を積算した値が、年金現価係数と言えるのですが、その関係をもっと分かりやすく説明している問題があります。
[財務・会計 令和4年 第14問]
B社は以下のような条件で、取引先に貸し付けを行った。割引率を4%としたとき、貸付日における現在価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
?@貸付日は2020年7月1日、貸付期間は5年であり、満期日の2025年6月30日に元本200万円が返済されることになっている。
?A2021〜2025年の毎年6月30日に、利息として元本の5%である10万円が支払われる。
?B期間5年のときの複利現価係数と年金現価係数は以下のとおりである。
〔解答群〕
ア,200.1万円
イ,201.3万円
ウ,207.7万円
エ,208.9万円
[あとがき]
途中になりましたが、話が長くなったので、今日はここまでとさせていただきます。
最後に紹介した問題、ちょっと解いてみて下さい。解くことによって、複利現価係数と年金現価係数の関係がよく分かります。まっ、正直言うと、Bardの解説を読んでから問題を解答すると、簡単に解くことができるかもしれません。
もしかして、冗長的になるかもしれませんが、明日解説させていただいた上で、平成28年第17問のよく分からない部分を紐解いていきたいと思います。
では、また!
2024年03月05日
平成28年第17問 使用されている用語の意味を知る 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
今回も、よくわからないシリーズということで、理解できていない問題の内容を深掘りし、理解したいと思います。
本日の、課題は、 財務・会計 より平成28年第17問についてです。内容としては、 内部収益率法 に関する問題です。内部収益率法の問題って基本、公式に当てはめて解くという問題が多いのですが、この問題に限っては、公式に当てはめても今一つ理解できません。
まずは、問題の中で使用されている用語の意味をしっかりと抑えたうえで、何を問われているのか問題文を咀嚼し、解答を導き出したいと思います。
では、早速問題文を見ていきましょう!
[財務・会計 平成28年 第17問]
現在、3つのプロジェクト(プロジェクト?@〜プロジェクト?B)の採否について検討している。各プロジェクトの初期投資額、第1期末から第3期末に生じるキャッシュフロー、および内部収益率(IRR)は以下の表のとおり予測されている。いずれのプロジェクトも、経済命数は3年である。初期投資は第1期首に行われる。なお、法人税は存在しないと仮定する。
内部収益率法を用いた場合のプロジェクトの順位づけとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。たとえば、プロジェクト?@>プロジェクト?Aは、プロジェクト?@の優先順位が高いことを示す。なお、内部収益率の計算にあたっては、以下の表を用いること。
[解答群]
ア,プロジェクト?@>プロジェクト?A>プロジェクト?B
イ,プロジェクト?@>プロジェクト?B>プロジェクト?A
ウ,プロジェクト?A>プロジェクト?@>プロジェクト?B
エ,プロジェクト?A>プロジェクト?B>プロジェクト?@
オ,プロジェクト?B>プロジェクト?@>プロジェクト?A
[用語の意味を理解する]
まず、気になる用語を列記してみましょう!
・内部収益率(IRR)
・経済命数
以上です。
では、表の中を見ていきましょう!表の中の言葉としては、
・複利現価係数
・年金現価係数
以上です。 経済命数 という言葉を除けば、実は講義で既に教わった内容です。ただ、問題を理解できないということは、用語そのものの理解も足りないのかもしれません。改めて、この場で整理し、しっかりと理解したいと思います。
[内部収益率(IRR)]
では、早速、内部収益率(IRR)とは何なのか、Bardに聞いてみましょう!
■概要
内部収益率(IRR)とは、投資プロジェクトの収益性を評価するための指標の一つです。
IRRは、投資によって得られる将来のキャッシュフローの現在価値と、投資額の現在価値が等しくなる割引率です。
つまり、IRRは、投資したお金が年利何パーセントで増えているかを示す指標と言えます。
IRRが高いほど、投資プロジェクトの収益性が高いと言えます。
■計算式
IRR = Σ( CFt / ( 1 + r )^t ) = 0
CFt:t期目のキャッシュフロー
r:割引率
t:期数
■IRRの活用方法
IRRは、以下の目的に活用できます。
・投資プロジェクトの収益性の評価
・複数の投資プロジェクトの比較
・投資の意思決定
■IRRの注意点
IRRは、投資プロジェクトの収益性を評価するための指標の一つですが、以下の点に注意する必要があります。
・IRRは、将来のキャッシュフローの予測に基づいて計算するため、予測が誤っていると、IRRも誤ってしまいます。
・IRRは、投資期間を考慮した指標であるため、短期的な投資プロジェクトには適していない場合があります。
・IRRは、リスクを考慮した指標ではないため、投資プロジェクトのリスクを評価するには、IRR以外の指標も併用する必要があります。
■IRRと利回りの違い
・IRRと利回りは、投資プロジェクトの収益性を評価するための指標ですが、以下の点が異なります。
・IRRは、将来のキャッシュフローの現在価値と投資額の現在価値が等しくなる割引率です。
・利回りは、投資額に対する年間の収益率です。
・IRRは、投資期間を考慮した指標であるため、長期的な投資プロジェクトの収益性を評価するのに適しています。
・一方、利回りは、投資期間を考慮していない指標であるため、短期的な投資プロジェクトの収益性を評価するのに適しています。
以上です。中小企業診断士の問題としては、投資によって得られる将来のキャッシュフローの現在価値と、投資額の現在価値が等しくなる割引率という点について聞かれるということと、その点を利用した計算問題が出題されることが多いといった印象をもっています。
[経済命数]
続きまして、経済命数について、Copilot、Bardに聞いてみましょう!
■概要
経済命数は、ある固定資産が経済価値を産み出せる期間のことを指します。この概念は、投資や資産管理において重要です。
一方で、耐用年数は法的に定められた期間で、本質的に意味が異なります。耐用年数が過ぎても、経済価値を産み出しているケースも存在し、企業の将来の収益性を予測するために用いられます。具体的には、以下の3つの指標があります。
1. 総資本回転率
総資本回転率は、企業が1年間でどれだけの売上を上げているかを表す指標です。以下の式で計算できます。
総資本回転率 = 売上高 / 総資本
総資本:負債と資本を合計したもの
2. 資産回転率
資産回転率は、企業が1年間でどれだけの売上を資産を使って上げているかを表す指標です。以下の式で計算できます。
資産回転率 = 売上高 / 総資産
総資産:資産の部の合計額
3. 資本利益率
資本利益率は、企業が1年間でどれだけの利益を資本を使って上げているかを表す指標です。以下の式で計算できます。
資本利益率 = 当期純利益 / 資本
これらの指標は、それぞれ異なる視点から企業の収益性を分析するために用いられます。
■経済命数の活用例
・企業の将来の収益性を予測する
・同業他社との比較分析を行う
・経営改善のための施策を検討する
・経済命数の注意点
経済命数は、あくまでも過去の実績に基づいて算出される指標であり、将来の収益性を保証するものではありません。
経済命数は、企業の規模や業種によって異なるため、同業他社との比較を行う際には注意が必要です。
経済命数は、財務諸表の数字に基づいて算出されるため、財務諸表の正確性が重要です。
以上です。
[あとがき]
経済命数の解説を読んでいて、おゃって思ったのは、 総資産 と 総資本 が違うと書いてあること・・・。確か別の資料で同じものって書いてあったような気がしたのですが???メモしたような気がしたので、メモから当該箇所を探したのですが、見つけることができませんでした。
まっ、この瞬間から別物ということで理解しましょう!続きは、明日書きます!
では、また!!!
2024年03月01日
財務会計 平成22年第8問 解答 〜財務・会計〜
こんにちは!
EVE2です。
今日は、昨日の続きです。
昨日は、財務会計の平成22年第8問について、どんな問題なのか考察してみました。その結果、 資本利益率 、分かりやすく言えば、 ROE を、 総資本回転率 、 経営資本回転率 、そして 損益計算書 の数値を用いて解けばいいらしいと言うことがわかりました。
本日は、どのように問題を解いたらいいのか考えていきたいと思います。
[資本利益率(ROE)]
資本利益率とは、どのような数値なのでしょうか?損益計算書から解答できるかもしれないので、資本利益率を分解してみたいと思います。
資本利益率(ROE) = 純利益 ÷ 自己資本 × 100
但し、昨日の考察では、問題の制約として、純利益ではなく、営業利益から求める事になっています。そのため、読み替えると、以下の式となります。
資本利益率(ROE) = 営業利益 ÷ 自己資本 × 100
[与えられている情報の確認]
与えられている情報を再度確認してみましょう。
与えられている情報は、右の損益計算書と、以下の情報です。
総資本回転率 1.2 回
経営資本回転率 1.4 回
右の損益計算書から、 営業利益 を知ることができました。そのため、解答となる、資本利益率(ROE)を求めるためには、 自己資本 さえ知れば解答を導くことができそうです。
[自己資本を導き出す]
では、以上の情報からどのように知ることができるでしょうか?
まず、損益計算書を確認しましたが、この情報から自己資本を求める事は難しいようです。
では、与えられた情報、総資本回転率、経営資本回転率から求めることはできるでしょうか?
それぞれの情報を詳細に見てみましょう!
[総資本回転率とは?]
総資本回転率はなんなのか、 Copilot に聞いてみましょう!
総資本回転率は、会社の総資本(総資産)に対する売上高の割合を示す指標です。具体的には、総資本を有効に利用して売上を生み出しているかどうかを分析します。
以下に総資本回転率について詳しく説明します:
?総資本が回転するとは?
・販売業の場合、総資本(元手)で商品を仕入れ、諸経費を使って営業活動を行います。
・商品が売れて売上になり、その代金を回収すると再びお金が入り、同じサイクルを繰り返します。
・このサイクル1回が、総資本の1回転です。
?計算式
・総資本回転率 = 売上高 / 総資本
・総資本は貸借対照表の負債・純資産の合計で、売上高は損益計算書の売上高です。
?意味と分析
・総資本回転率が高いと、保有している総資本を効率的に活用して多くの売上高をあげていることを意味します。
・たとえば、同じ売上高のA社とB社を比べた場合、A社の方がより少ない総資本で効率的に売上を生み出していることになります。
?業種別平均値
総資本回転率は業種ごとに異なります。自社の総資本回転率を業種別平均値と比較して評価しましょう。
?総資本回転率を高める方法
・在庫管理を徹底する(棚卸資産回転率を高める)
・売掛金を回収する(売上債権回転率を高める)
以上です。なお、以上の情報からいろいろな角度から調べてみたのですが、総資本回転率から自己資本を求めるのは難しそうです。
では、次に経営資本回転率とはどのような数値なのか、Copilotに解説してもらいましょう。
経営資本回転率は、企業が保有する経営資本(運転資本、固定資本など)をどれだけ効率的に本業たるビジネスに利用して売上高を稼ぎ出しているかという観点から資本効率を見る指標です。
以下に経営資本回転率について詳しく説明します:
?計算式
・経営資本回転率 (回) = 売上高 ÷ 経営資本
・経営資本は、貸借対照表の総資産から短期借入金を差し引いたものです。
・売上高は損益計算書の売上高から返品・割引を差し引いたものです。
?意味と分析:
・経営資本回転率が高いほど、企業は少ない資本で多くの売上を生み出していることを示します。
・例えば、同じ売上高のA社とB社を比較した場合、A社の方がより効率的に資本を活用していることになります。
?改善方法:
・魅力的な新商品を開発して売上高を増やす。
・借入金を返済して有利子負債額(および経営資本)を減らす。
以上の情報から、いろいろな角度で調べたところ、経営資本回転率から、自己資本を求めることが可能なようです。但し、経営資本回転率を求めるためには、売上高は損益計算書から求めることは可能なのですが、経営資本は分かりません。
[経営資本]
では、続きまして、経営資本とはどのような情報なのか、Copilotに解説してもらいましょう
経営資本は、企業が本業のために実際に活用した資本のことを指します。具体的には、以下の要素を差し引いて算出されます:
経営資本 = ?総資産 − ?建設仮勘定 − ?投資その他の資産 − ?繰延資産
?総資産
会社が保有するすべての資産の金額です。流動資産と固定資産、繰延資産の合計額が総資産となります。
?建設仮勘定
自社ビルや新規工場などの建物・設備の建設中に発生する費用を計上するための勘定科目です。未完成の有形固定資産であり、まだ本業のために使用されていないため、経営資本には含まれません。
?投資その他の資産
長期資金を投資した資産で、有価証券や関係会社株式、出資金、長期貸付金などが該当します。本業の営業外の資産であるため、経営資本には含めません。
?繰延資産
長期にわたる継続的な効果が見込めるため、年度をまたいで費用化することが認められる支出のことです。会計上は創立費や開業費、株式発行費、社債発行費、開発費が該当します。経営資本には含めません。
経営資本は、資本利益率などの経営指標の算定に使用され、本業における資本の効果を明確に評価するための重要な概念です。
Copilotから以上の解答をもらったのですが、経営資本を求める式が、もう一つあります。
経営資本 = 自己資本 + 負債
以上の式から、自己資本を求めることができそうです。
[負債を探す]
すべての情報を確認し、その情報がどのような情報なのか確認しました。しかし、最後の負債がどこにもありません。問題文には、「どの程度」という記述があるので、もしかしたら厳格な数値を求めているのではないのかもしれません。
[現在ある情報で資本利益率(ROE)を求めてみる]
以上の情報から、資本利益率(ROE)の近似値を求めてみましょう!前提条件として、負債が分からないため、経営資本を以下の式で導き出せると仮定します。
経営資本 = 自己資本
ということを前提に式を作ると以下の通りとなります。
資本利益率(ROE) = 営業利益 ÷ 経営資本 × 100
経営資本は、1.4回と問題文から提供されているので、同数値と、損益計算書から、経営資本を求めることができます。
経営資本回転率 = 売上高 ÷ 経営資本
1.4 = 500,000 ÷ 経営資本
1.4経営資本 = 500,000
経営資本 = 357142.857142....
以上の結果から、解答は、以下の通りとなります。
資本利益率(ROE) = 営業利益 ÷ 経営資本 × 100
= 30,000 ÷ 357143(近似値を使用) × 100
= 8.39999664....
≒ 8.4
以上から解答は、8.4%で、選択肢エが正解です。
[あとがき]
AI 特に今回は、 Bard を駆使し、十分時間をかけて解答を導き出すことができました。 Studying から提供されている解答方法とは違うのですが、私は、以上の考え方が自分としてはしっくりきます。 ただ、やり方は分かり、全く同じで数字だけ違うという問題なら解答することはできると思うのですが、似たような問題となるとやはり、時間がかかり、試験時間内では解くことは不可能だと思われます。このような問題を見つけたら、その瞬間に次の問題を解き、最後に時間があれば、解答するというのが最善の対策となりそうです。
話はがらりと変わりますが、Studyingの勉強中には既に報告済みなのですが、 AI実力スコア が 400点 を越えました。後、1カ月で 420点 にすることは難しいように思われますが、チャレンジしたいと思います。
では、また!