必ずお読みください!
↑幼菌発見4日目。もう完全に「成菌」である。明日には収穫できるだろう。
↓別個体発見4日目。こちらも幼菌と成菌の混合という感じまで成長した。こっちのほうが成長が速そうだから、もしかしたら明日収穫できるかもしれない。
あ!ヌメリスギタケの株がない!
と思ったが、土日だったこともあり、きっと誰かが持って行ったのだろう。以前掲載した「収穫したヒラタケ」のうち、未収穫のチビヒラタケ30本くらいも土曜日に1本残らず誰かが持ち去っていた。
もちろん収穫してもらっても全然かまわないのだが、もうちょっと「優しい収穫の仕方」で収穫してほしかったなぁ。対人間では「早い者勝ち」でいいんだけど、対木・きのこに対してはもっと優しくあってほしいなぁ・・・などと、素人ながら思った。そのくらい荒っぽい採り方に見えた。
でもね、慌てず回り込んで眺めてみると、木の横および裏にはこんなにヌメリスギタケが発生しているんだよ。
↓ヌメリスギタケ群生
まあこれを収穫するのはけっこう危険なんだけどね、かなりの急斜面&崖になっているので。ということで、いくら大好きなヒラタケやヌメリスギタケの観察とはいえ、これだけ毎日同じところばかりだと、そんなに変化が起こるものではない。自然は人間の想像なんてとても及ばないスピード、規模で変化を繰り返すのだと思う。
そこで、1週間ほど前にニガクリタケ(強毒)と思われるきのこが大発生しているのを発見した小径に入ってみると、思わぬものを見つけた。テンションMAXだった。
今日は珍しく「秋晴れ」の強い日射しで、私の超高級格安スマホではうまく映すことができなかったのがなんとも残念であるが・・・今回はこのきのこさんを予想したい。みなさんにも予想していただくために、私の肉眼でとらえた色を「ひとこと」で表現するなら、「濃いクリーム系の傘色、白でわずかに黄色がかった柄(わずかにささくれるが比較的滑らか)」となる。なんだと思いますか?
では、予想です。
◎ タマゴテングタケ
○ タマゴタケモドキ
△ ウスキテングタケ
△ コタマゴテングタケ
? シロタマゴテングタケ
これ、年間に1〜2本見るんですよねー。恐ろしく美しいきのこで、まあもしかしたらこのきのこのせいでたいへんな目に遭われた方もいるのかもしれないが、個人的には大好きなきのこ。
きのこが好きな人どころか、学者さんの間でもまだはっきりとわかっていないところがあるといわれるのがタマゴテングタケとタマゴタケモドキの超猛毒コンビ。私はタマゴテングタケではないかな・・・と思う。
色的には、このあたりで毎年のように大発生するウスキテングタケかとも思ったのだが、ボツボツのあとがまったく見られないし、何より条線がないこと。そして、画像でははっきりとわからないのが残念でならないのだが、このきのこはウスキテングのようにクリーム色のペンキを塗りたくったような単調な色調ではないのだ。
なんというか、シルバーがかった濃いクリーム色で、ちょっとことばでは表現できないくらいの幻想的な色合いである。言ってみれば、コテングタケモドキにクリーム色の粉(クリープ?)をまぶした感じの深く複雑な色合いなのだ。
一説では北海道にしか出ないとされるタマゴテングタケだが、私ははじめて見てその美しさにほれ込んで徹底的に調べ、これはタマゴテングタケなんじゃないかと素人ながらに結論付けた。もう何年も昔のことだが。これが毎年1〜2本くらい発生する。今年はだいぶ遅いが、ついに出たかという感じである。
しかし改めて画像で見ると・・・ほとんど白に見えるのが悔やまれるなぁ。ご覧のとおり、ツバははっきりと白なんだけどね。
で、タマゴタケモドキとタマゴテングタケの違い。繰り返すが、識者の中には「両者は同じ!」とするいささか乱暴な意見の者も見られる。だから私のようなど素人に両者の区別をしろというほうが無理なのだが、あくまでも個人的見解。
タマゴタケモドキの画像をネットでみると、柄の模様がけっこうだんだらである。タマゴタケほど情熱的にだんだらしているわけではなさそうだが、たとえばタマゴテングタケの一族であるシロタマゴテングタケは、ドクツルタケにくらべて柄がツルっとしているのだそう。
そういうところから判断して、幼菌のころはけっこうドクツルちっくなどろどろの柄でも、こうして成長するとスッキリとした柄になっていることが多いこのタイプのきのこは、きっとタマゴタケモドキよりはタマゴテングタケに近いのではないか・・・と推測する。
上級者ともなれば顕微鏡で胞子を確認したり試薬をぶっかけて判断したりするそうだが、あくまでも趣味の範囲なので個人的見解にとどめたい。と同時に、大好きなきのこだけに、むしろすべてを知らないままでいたいという気もするのだ。
なお、ニュースなどでも取り上げられることがあるドクツルタケの致死量は「8g」なんてきいたことがあるが、タマゴテングタケの毒性はドクツルタケよりも「数段強い」とのことだから、猛毒御三家(タマゴテング、ドクツル、シロタマゴテング)の中では「超猛毒」を有するのがタマゴテングタケであると解釈して間違いないだろう。
第1Rのところで、「タマゴタケはきのこ界のアイドル・タマゴタケユタカ」とかワケわからんことをほざいたが、だとすれば、美しくも強烈にして唯一無二の存在感を示すタマゴテングタケは、「きのこ界のオルフェーヴル」がふさわしいんじゃないかなーなどと思う今日このごろである。