必ずお読みください!
もう何日だったか忘れてしまったが、ヒラタケ後半戦、例年よりだいぶ量が少ないものの、まずまず順調である。
↑きもちわるい道に発生してたヒラタケ
↓同じ。でもこっちのはあまりにも巨大であまりにも真っ白で、ちょっと気持ち悪くて収穫は見送った。
↑もう出ねえだろうなーと思ってた気持ち悪い道メインのホダ木、今度こそ打ち止めっぽい
↓ヒラタケではない。色合いはシモフリシメジだけど、ヒラタケが生えてる木に生えてた不明種。前回「ヤナギマツタケに似てる」といったやつに似てる。傘色は違うけど。でもヤナギマツタケはこの時期には出ないはず・・・
↑2本目のホダ。第2弾がやっと出たか。ちょっと小さいなーと思って、翌日まで待つことにした。これが土曜、翌日が日曜だったので誰か持ってくかなーとは思ったが・・・
↓翌日。ほとんど成長に変化はなかった。たぶんだいぶ冷え込んできた関係で成長が遅くなっているのではないか。
↑こんな感じ。手前のちっこいのはちょっと前まで「シメジ」としてスーパーで売られていたサイズのヒラタケ
↓いつもこんな感じで収穫してます。これでだいたい2kgちょい。
ヒラタケの色は、芦毛馬が好きな私にとっては好きな色である。ただ、およそ華やかさには欠けるなぁと思う。ひゃっはー!!!状態のときにヒラタケ画像だらけのこのページを見ると、カームダウンの効果は高いかもしれない。でもヒラタケを生で見るのは危険。ヨロコビと食欲が増してひゃっはーも加速するだろう。
で、ここからは「気分をザワつかせたい人」におすすめのお話。山の恐怖である。今回も現実的な恐怖。
上画像のように、ヒラタケ後半戦にいそしんでいたときに、これは起こった。といっても、この前載せた一連の「腹立つできごと」よりもちょっと前に起こった恐怖。
ちょうど「腹立つ」のときに黄色い暴走バカ車に襲撃されたのと同じ、林道で最も大きなカーブで目の当たりにした。「腹」のときにも少し触れたが、そこに雌鹿の亡骸があった。いや、おそらく雌鹿なのだと思う。はっきりは見ていないが、かなり大きな茶色の動物の頭部が、大きなカーブにしつらえられたガードレールの向こうに覗いていた。
胴体は見えなかった。だから根拠に基づいてはっきりと雌鹿と断定したわけではない。でもあれが雌鹿でなかったら・・・じゃあなんなんだよという新たな疑問&恐怖が浮上するので、消去法で雌鹿ということにしなければならない。話がややこしくなっちゃうんでね。
ではなぜ雌鹿の胴体が見えなかったのか、そして雌鹿としても差し支えないのか・・・ここに今回紹介する「恐怖」の本質がある。ちょっと考えてみてほしい。みなさん、どうして雌鹿のような大型獣の胴体が見えなかったと思いますか?
恐怖ではあるけれど、ホラーではないので「雌鹿の頭部だけが落ちていた」というわけではない。胴体はほぼ間違いなくそこにあったのだ。でも、それが見えなかったのである。なぜか・・・そのとき、私は雌鹿の胴体とはまったく異質のものをしっかりと見ていたのだ。
まさに「恐怖」であった。そろそろ答えが見つかったと思うので種明かしすると、実は、とんでもねえ数の「鳥」が雌鹿の胴体があるはずの場所に群がり、もそもそもそもそもそもそもそもそ・・・とうごめいていたのだ。私は思い出していた。ガキのころ偶然テレビでみてトラウマになった、ヒチコックの「鳥」を。
私は「しーらない。なにもみーえない」と念じながらその脇をすり抜けようとしたが、カーブのRが小さい(曲率が大きい)くせに勾配も非常に急である。私がいくら知らぬ存ぜぬを貫こうとしても、車のエンジンが「はいはい鳥のみなさーん、車が通りますよー!!!」と大声で唸りやがったので、鳥の数羽が飛び立った。
釣られて10羽くらいのカラスとやたらデカイ茶色の鳥2羽くらいが舞い上がった。もう「鳥」と「オーメン2」というトラウマ2部作を同時に思い出さざるを得ない状況は避けられなかった。誰もいない山の中で・・・こんなのカオスのどん底である。意味わかんねえわもう。
あのデカイ茶色(鳥のほう)はなにか?何年も、毎日のように山に入っているが、見たことがない。ここらでみかける鳥の最大の種はカラスである。次いでオオタカと思われる種。一瞬オオタカかとも思ったが、オオタカにしてはデカすぎる。オオタカとはいうけれど、意外と小さい鳥である。まあタカだからね。ワシじゃないから。
トンビかなぁとも思ったが、このへんにトンビがいるなんていう話は聞いたことがない。とすると、可能性があるとすればフクロウだろうか?フクロウなら、季節によってはこのあたりでほうほうと鳴くことがある。でもフクロウってあんなにでけえのか?カラス2羽分はゆうにあったぞ。私の車を先導するように遊弋飛行していたが、鳥にしてはやたらとケツがでかく見えた。
ところで雌鹿はなぜあんなところで死んだのか——思ったよりも話が長くなりそうだ。
雌鹿と思われる大型獣の死についての考察および、そのことに関係するまた別の恐怖についても後日言及する。
「本家予想ブログ」もよろしくーーー
2018年11月29日
2018年11月26日
第12R〜不明種数種/山の恐怖#0
必ずお読みください!
ここ数カ月で発見した不明種きのこ。もう今回は予想すら不可能なので、知っている人がいたら教えてくださーい!とただただお願いするしかない回である。
これは調べがついてほうほうなるほどへーなんて言ってた覚えがあるが、もう忘れてしまった。調べをつけるのがけっこうたいへんだったきのこなので、もう調べたくないという理由で掲載した。要は、知ってる人は教えてね、というところである。
ちなみに神社入り口鳥居付近にあった古そうな切り株から生えていたきのこ。確かこれ、食えるんじゃなかったかなー。食えるけどまずいですよ的なきのこだったように思う。発生時期は、こちらも不明種だった 第2Rのきのこ と同時期。
第2Rの不明種もどなたかぜひ教えてください!じゃあ次。
色的時期的には有毒のオシロイシメジかなーと思ったが、オシロイ感が全然ないのがどうだろうか?白いきのこといえば真っ先に思い出すのがドクツルタケだが、そういう系統のきのこではない。柄の感じからシメジ系じゃないのかなぁ・・・という気がする。ぽつんとたった1本だけ生えていた。時期はついこないだ。
大規模な絶壁前のちょっとしたサバンナ的草地に生えていた。夏にはヤマブキがちょぼちょぼ生え、台風で豪快にぶち折られた山柿の木が近くに生えていた。ほんじゃあ次。
これは廃道に入る前の林道の小規模広葉樹林帯の、台風にひねり折られた広葉樹から生えていたきのこ。ヤナギマツタケってやつに似てるみたいだが、なんか違うんだよなー。ちなみにコレ系のきのこはヒラタケが映えるのと同じ木から、ヒラタケと一緒に生えていたりする。
でもヒラタケと一緒に生えてたやつは、もっとハタケシメジ、シモフリシメジ的雰囲気のきのこだった。木から生えるシメジなんて見たこともきいたこともないからシメジではないと思うんだけど、さっぱり想像がつきません。
つーことで、どなたかどれか1つでもご存知の方は、どうぞご忌憚なく教えてください。では、ここからはガラッと雰囲気を変えて「山の恐怖」について。
ヒラタケ大漁の回では、オオスズメバチとクマが怖いなんていう話をしたが、やっぱり現実的な怖さという意味ではこいつらが断然怖い。その怖さを今日目の当たりにした。オオスズメバチはもうさすがにまったく見ない。いや、クマだって実際に見たわけではないが、今日はクマの濃厚な気配を察知したので、ちょっとこれについてご報告。
実は私、野生獣の糞には割と詳しい。別にそういう趣味があるわけではないが、山に入れば必ずといっていいほど何らかの動物の糞を目にするのだ。ちなみにはっきり目にしたことがある野生獣は、数が多いと思われる順にカモシカ、タヌキ、シカ、リス、キツネ、イノシシの子である。イノシシの子は別の山で、そちらはちょっとした観光地になっているため、大勢の観光客と一緒に見つけた。
観光客たちはのんきにカワイイを連発していたが、ヘタをすれば一緒にいた数人全員が命を落とすことになったかもしれないほどの、たいへんな危険であった。はっきり言って、イノシシは怖い。クマなんて比じゃないほど怖い。私は山でイノシシに出くわしたらもうあきらめる。まさか人が入るエリアに真昼間からイノシシが出るわけがないと思ってはいたが、子供とはいえ、実際に見てしまったのだから参った。
まあこれは一昨年くらいの話なので、その後イノシシの事故があったなんていう話は聞かないから、親がどこかに連れて逃げたのだろう。で、問題はクマのほう。実は、今日廃道入り口すぐのところに、クマの糞らしきものを発見したのである。これとまったく同じ場所に、一昨日もかなり大型獣のものと思われる糞があった。
そのときはこれは何の糞だろうか判断がつかなかったが、今日はおそらくクマのじゃねえかなぁと感じた。クマの糞て、割と食ったもんがそっくり糞になるんだそうだ。今日目撃した糞はまさにそんな感じ。もう山では見なくなったが、このあたりに多い山柿の実のような色の糞と、いかにも糞らしい色のペースト状の糞があった。
クマの糞て、けっこうペースト状になることが多い。しかも何かの実と思われる糞も一緒にあったから、これはどうやらいよいよクマなんじゃないの?と危惧している。糞もかなり新しい感じだったので、けっこうなニアミスだったのかもしれない。
あとは、私はけっこうフユイチゴが好きで、大量に生えている中からちょこちょこフユイチゴをつまんで食っている。これも実は危険なのだ。この山にはキツネ(ホンドギツネ)がいるので、エキノコックス感染症の恐怖も意外と身近・・・こえー。
つーことで、また折を見つつ、あと2〜3回くらいは「山の恐怖」にも迫りたいと思う。こういう現実的な恐怖とはまた別角度の怖さも経験しているので、これについても書いておこうと思う。そのうちね。
ここ数カ月で発見した不明種きのこ。もう今回は予想すら不可能なので、知っている人がいたら教えてくださーい!とただただお願いするしかない回である。
これは調べがついてほうほうなるほどへーなんて言ってた覚えがあるが、もう忘れてしまった。調べをつけるのがけっこうたいへんだったきのこなので、もう調べたくないという理由で掲載した。要は、知ってる人は教えてね、というところである。
ちなみに神社入り口鳥居付近にあった古そうな切り株から生えていたきのこ。確かこれ、食えるんじゃなかったかなー。食えるけどまずいですよ的なきのこだったように思う。発生時期は、こちらも不明種だった 第2Rのきのこ と同時期。
第2Rの不明種もどなたかぜひ教えてください!じゃあ次。
色的時期的には有毒のオシロイシメジかなーと思ったが、オシロイ感が全然ないのがどうだろうか?白いきのこといえば真っ先に思い出すのがドクツルタケだが、そういう系統のきのこではない。柄の感じからシメジ系じゃないのかなぁ・・・という気がする。ぽつんとたった1本だけ生えていた。時期はついこないだ。
大規模な絶壁前のちょっとしたサバンナ的草地に生えていた。夏にはヤマブキがちょぼちょぼ生え、台風で豪快にぶち折られた山柿の木が近くに生えていた。ほんじゃあ次。
これは廃道に入る前の林道の小規模広葉樹林帯の、台風にひねり折られた広葉樹から生えていたきのこ。ヤナギマツタケってやつに似てるみたいだが、なんか違うんだよなー。ちなみにコレ系のきのこはヒラタケが映えるのと同じ木から、ヒラタケと一緒に生えていたりする。
でもヒラタケと一緒に生えてたやつは、もっとハタケシメジ、シモフリシメジ的雰囲気のきのこだった。木から生えるシメジなんて見たこともきいたこともないからシメジではないと思うんだけど、さっぱり想像がつきません。
つーことで、どなたかどれか1つでもご存知の方は、どうぞご忌憚なく教えてください。では、ここからはガラッと雰囲気を変えて「山の恐怖」について。
ヒラタケ大漁の回では、オオスズメバチとクマが怖いなんていう話をしたが、やっぱり現実的な怖さという意味ではこいつらが断然怖い。その怖さを今日目の当たりにした。オオスズメバチはもうさすがにまったく見ない。いや、クマだって実際に見たわけではないが、今日はクマの濃厚な気配を察知したので、ちょっとこれについてご報告。
実は私、野生獣の糞には割と詳しい。別にそういう趣味があるわけではないが、山に入れば必ずといっていいほど何らかの動物の糞を目にするのだ。ちなみにはっきり目にしたことがある野生獣は、数が多いと思われる順にカモシカ、タヌキ、シカ、リス、キツネ、イノシシの子である。イノシシの子は別の山で、そちらはちょっとした観光地になっているため、大勢の観光客と一緒に見つけた。
観光客たちはのんきにカワイイを連発していたが、ヘタをすれば一緒にいた数人全員が命を落とすことになったかもしれないほどの、たいへんな危険であった。はっきり言って、イノシシは怖い。クマなんて比じゃないほど怖い。私は山でイノシシに出くわしたらもうあきらめる。まさか人が入るエリアに真昼間からイノシシが出るわけがないと思ってはいたが、子供とはいえ、実際に見てしまったのだから参った。
まあこれは一昨年くらいの話なので、その後イノシシの事故があったなんていう話は聞かないから、親がどこかに連れて逃げたのだろう。で、問題はクマのほう。実は、今日廃道入り口すぐのところに、クマの糞らしきものを発見したのである。これとまったく同じ場所に、一昨日もかなり大型獣のものと思われる糞があった。
そのときはこれは何の糞だろうか判断がつかなかったが、今日はおそらくクマのじゃねえかなぁと感じた。クマの糞て、割と食ったもんがそっくり糞になるんだそうだ。今日目撃した糞はまさにそんな感じ。もう山では見なくなったが、このあたりに多い山柿の実のような色の糞と、いかにも糞らしい色のペースト状の糞があった。
クマの糞て、けっこうペースト状になることが多い。しかも何かの実と思われる糞も一緒にあったから、これはどうやらいよいよクマなんじゃないの?と危惧している。糞もかなり新しい感じだったので、けっこうなニアミスだったのかもしれない。
あとは、私はけっこうフユイチゴが好きで、大量に生えている中からちょこちょこフユイチゴをつまんで食っている。これも実は危険なのだ。この山にはキツネ(ホンドギツネ)がいるので、エキノコックス感染症の恐怖も意外と身近・・・こえー。
つーことで、また折を見つつ、あと2〜3回くらいは「山の恐怖」にも迫りたいと思う。こういう現実的な恐怖とはまた別角度の怖さも経験しているので、これについても書いておこうと思う。そのうちね。
2018年11月22日
腹立つできごといくつか
ほんとうは「山の恐怖」について書くつもりだった。そもそもこのブログをはじめたきっかけはそこにある。山にはあらゆる危険が潜んでいる。その多くはあとで考えてみて「恐怖」と感じられる種類の危険だ。
そんなことは山歩きを趣味とする人間なら誰だってわかっている・・・ということを、ついつい忘れてしまうのだ・・・ということを、自分自身に言い聞かせるために書き始めたようなところもけっこうな割合で、ある。
ただ、今日は想定もしていなかった種類の危険に遭遇し、それが恐怖に変わる前に「怒り」へと変わったので、そのウサ晴らしをしたい。と同時に、このところちょっと目に余るマナー違反がいくつかあったので、これについてもついでに告発し、ウサを晴らしたい。
?@死の危険
時間が許す限り、できるだけ山に入るようにしている。もちろんきのこほかうまいもんを収穫したいという願いもあるのだが、腰に持病がある私はある程度腰に負荷をかけないと、次の日はひどい腰痛に悩まされるという、我ながらかなり面倒な体質である。
しかしここ最近多忙で、毎日入ることができないでいる。飛び石連休的なスケジュールで山に入っている。ここ2日ばかり山に入れなかったので、久しぶりな気がした。だから多少腰は痛かったが、意気揚々ではあった。
意気揚々でビートルズのドライブマイカーの口笛を吹きながら林道をドライブしていると、いつものように大きなカーブにさしかかった。「山の恐怖」というテーマでいつか書かなければならないとずっと考えていた、雌鹿の亡骸を発見した崖下の道だ。
目的地までごく短い林道ではあるが、最も危険な地点である。カーブを曲がり切ったとき、前からどぎつい黄色の車が猛スピードで走ってきた。こちらは急なのぼり。ということは、対向車は急な下りである。そんなところを猛スピードで降りてくるなんて、コイツ死にてえのか?と本気で思った。
ところが何を思ったか、その車はこちらに向かって突っ込んできたのである。私は一瞬の判断で「右」、つまり対向車線のほうに急ハンドルを切った。山岳道路ではそうしたイレギュラーなすれ違い方法も珍しくないから、そのクセがとっさに出たのだろう。
黄色の車は私がほんの0.5秒前までいたところに猛スピードのまま突っ込み、ガードレール(私の車線は左側が断崖である)に激しく接触して停止した。ガードレールがたわみ、黄色い車が真横に飛んだ映像がバックミラーに映し出された。
私は「・・・は?」という気分で車を降り、そのバカ黄色車のほうに歩いていった。車種はよくわからんが、オープンカーだった。ドライバーの安否が気になった。いや、別にこんな筋金入りのバカとしか思えないドライバーは死んでくれても一向にかまわないのだが、この山で死なれては困る。それにもし無事だったらひとクサレ怒鳴りつけてやりたい衝動をどうしても抑えることができなかったのだ。
だってそうでしょ?私、殺されそうになったんですよ。当然のことだと思う。幸か不幸か、そのドライバーは無事であった。車はかなり痛い目に遭っていた。運転席側に幾筋もの痛々しい傷が生々しかった。かわいそうに、罪もない車は。で、私が心底腹を立てたのは、ここからである。
近寄った私に対し、その大馬鹿ドライバーはどういう態度に出たと思いますか?「オイ!」と遠目から声をかけた私を振り返って一瞥を与えたドライバーは、再びエンジンの爆音とタイヤ音とこげくさい不快な残臭を残してまた同じような猛スピードで下り坂を見る見る走り去っていったのだ・・・もう本気でコノヤロー!!!!である。
あれだけ激しく車体をガードレールに接しているのだ。もしガソリンが漏れていたら一大事では済まない。その危険は十分すぎるほど考えられる自爆であった。なぜそう自分および周囲の人間を殺したがるのか。
ナンバーでも控えて警察に通報したほうが世のためでもあり、そいつのためでもあるかと思ったのだが、年甲斐もなく頭に血がのぼっていたため、そういう基本の対処を遂行できなかったのが悔やまれる。あのバカ、クスリでもやってるんじゃねえか?と、目的地まで考えながら慎重に車を走らせた。
おい、黄色いの。見てるか?おめえのことを言ってんだこのクソ野郎が!と、もしそいつがこれを読んでいたら呪怨のようにモニターから手を出してこっちに引きずり込んで・・・もうこのへんにしておく。
?Aシモフリシメジはもうダメだぁ・・・
前回サクラシメジの画像を掲載したが、例年ごく少数のシモフリシメジ(サクラシメジにくらべれば断然うまいシメジ)が発生する。廃道っぱたに出る推定20本程度のシモフリシメジなので、エリア的にはさほど広くはない。
前回はたった1本だけの画像を掲載したが、ムラサキシメジはけっこう群生して発生する。実はそのごく狭いエリアに、推定30本程度のムラサキシメジが発生しており、そのうちの1本だけをカメラに収め、掲載した。
私は10本くらい採取し、来年また増えればいいなぁと思い、残りはそのままにしておいたのだ。これが間違いだった・・・その前くらいにヒラタケ幼菌が発生した画像を掲載したと思うが、私が山に入れなかった間、おそらく土日にそのヒラタケは誰かがすべて採取していったのだと思う。
ムラサキシメジの発生場所はそのヒラタケのすぐ近くなので、きっと同じ人間の所業なのではないかと思うのだが、そいつ、ムラサキシメジもすべて採取していったのだ。いやそれは別にかまわないのだが、ムラサキシメジもシモフリシメジ同様、枯れ葉の下に発生する「もぐらきのこ」である。
おそらくそれを知っていて、そいつは枯れ葉の厚い層をすべて掘り返して根こそぎムラサキシメジを持ち去っていた。採取というより、イノシシか何かが農作物を劫掠した痕跡のように私には映った。ごく狭いエリアではあるが、あれをすべて掘り起こすなんて、けっこうな労力ですよ。
しかしムラサキシメジやシモフリシメジが発生するために、おそらく菌類はもっと大きな労力を費やして、あの場所を選んで発生したのだと思うと、なんとも気の毒である。
これまで出なかったムラサキシメジが出るようになったということは、地下菌のバランスに何らかの変化を生じたことになるのだとは思う。しかし居心地の良い枯れ葉の層を根こそぎひっくり返されるとは、菌たちも想像だにしなかったと思う。さぞかし無念の思いだろう。
ただし私が心底腹を立てたのは、そこからである。そのムラサキシメジ・シモフリシメジエリアからちょっと先の平らなエリアに、ビールの缶と弁当を食い散らかした残滓が放置されていたのだ。きのこを持ち去り菌床を劫掠した人間と同一かどうかは知らないが、ほんとうにどういう神経をしているのかわからない。
ただでさえこのあたりはクマが出没している危険なエリアなのだ。嗅覚が鋭いクマがこれを嗅ぎつけたりしたら・・・そう思うと放置したままにはしておけなかった。今度は私がそこらへんに落ちている堅そうな木の枝でその場に浅い穴を掘り、残滓を完全に埋め、空き缶とゴミをきのこ採取用の袋に入れて持ち帰らねばならなかった・・・何やってんだろ、オレ・・・ほんとうにナサケナイ。
?B大は埋めろよバカ!
山は人間の想像を超える力で、人間の想像を超える恩恵をもたらし、時に凶悪な牙を剥く。山に端を発する宗教心が芽生えるのはそういうところに理由の一端があることは容易に想像できる。私にも宗教心がある。信仰心というべきか。
しかし実は、こうして日々山に入るようになるまで、そんな気持ちは一切なかった。それは恥ずかしいことのような気もする。これまでなんとか教とかなんとか宗といった具体的な名前のある神様とか仏様を信仰したことはほぼないに等しい。親戚や知人の葬式や法事の際に手を合わせる行為は無意識のうちに信仰心が現れたものだ、なんて解説する識者もいるが、正直私の場合それは信仰心からではなく、単なる猿真似のようなものだ。
みんなが手を合わせるから私もそうしているだけである。みんなが死者を前に裸踊りをすることが慣例となっていたなら、きっと私だってそうしている・・・そんな程度なのだと私は思う。信仰心とか宗教心とか、そういうものとは明らかに異なる。合掌が信仰心の現れだと説いていたエライおじさんゴメンね。
山は神が宿る。ほんとに?と訊かれたなら、いやーわかんねえなぁと私は正直に答えなおすだろう。でも、神が宿っていなきゃあんなにきのこやら山菜やらの恩恵をもたらしてくれるはずはないとも思う。だからこそ、いるんだかいないんだかはっきりわからん「神」を便宜的につくり、これを崇め、感謝するのだ。ごく自然な発想である(と思う)。
恩恵をもたらすばかりではない。神の力は偉大で、不浄なるものを浄化するパワーも備えている。たとえば人間の体内から出た不浄なものも浄化してくれるのだ。しかもそれが木々草花の養分となるのだから世の中うまくできている。これも全部神様のおかげだ。
山に便所があればそれに越したことはないのだが、私が入る山の道程のほぼすべては廃道である。便所などない。あっても(たぶん)怖くて入れない。だから、たいへん申し訳ないが、恥を忍んで木陰ですることは私もある。小のほうは。実際この前ヒラタケ大漁の回にもそういうことを書いたと思う。
人間である以上、生理現象はどうしたって起こる。小ではなく大の対処をしなければならないこともある。私にその経験はない。でも人間だから、いつかそういうことが起こるかもしれない。そう思ったら今日からチリ神を持っていこう。
で、きっとそういう憂き目に遭った人間が、この山に入ったらしい。何度もいうが、生理現象である以上大だろうと小だろうと中だろうとそれは仕方がない。でもな・・・
山んなかでそのまま放置しておくんじゃねえよばかやろー!!!!
大だけならスルーする可能性が高いが、その周辺に使用済みの紙をたくさん残しておくバカが出現したのだ。もちろん紙なしの大だけでもダメですよそんなのは。
ヒラタケってけっこう白いじゃないですか。山に入るとね、どうしても「白いもの」に目が行っちゃうんですよ特にこの時期は。しかも一瞬ときめくわけですよ。白いぞ!と。その正体がわかっちゃったときのこのキモチのやりようがなさすぎるったらありゃしない。そんなとき、ただただナサケナイ気持ちを持てあますしかないのだ・・・
ということで、ちょっとは気が晴れた気がする。もちろんね、私がマナーを完ぺきに守っているかといわれれば、たぶんそんなことはないと思う。だいたい私が収穫しているきのこだって、誰か知らない人の土地のである。いうなれば泥棒行為だ(と思う)。だからエラそうなことは一言一句たりとも言えない立場ではある。
でも人間の最低限のマナーってのは、やっぱり「人の嫌がることをしない」ってとこにあるんだと私は思うんですよ。私がかすめとっているきのこだって、もし地主の方が「そうしないでほしい」という意志があるなら、私はもう一切ここできのことりはしない。
ちなみに別の場所に生える山菜のほうは、地主の了承を得ている。(田んぼなので)とってくれるならむしろありがたいとまで言ってもらっているが、きのこはまだである。地主含め、まず人と会わない場所なので了解を得るのは難しいかもしれない。
まあそれはともかく、小学生だってわかる基本の基本くらい、ちゃんとしようぜ大人なら、と思う。自戒も込めて。なんか今回は説教くさい話で申し訳ないです・・・
↑昨日収穫したヒラタケ(木の裏側に発生)。この木から発生するのは4年ぶり。きのこって、けっこう毎年状況が変わる。
↓木の後ろに見事に隠れたヒラタケ。巨大。ちょうど子供が使うグローブくらいのサイズ。
このあとちょっと仕事をして、これからまた山に行く。
そんなことは山歩きを趣味とする人間なら誰だってわかっている・・・ということを、ついつい忘れてしまうのだ・・・ということを、自分自身に言い聞かせるために書き始めたようなところもけっこうな割合で、ある。
ただ、今日は想定もしていなかった種類の危険に遭遇し、それが恐怖に変わる前に「怒り」へと変わったので、そのウサ晴らしをしたい。と同時に、このところちょっと目に余るマナー違反がいくつかあったので、これについてもついでに告発し、ウサを晴らしたい。
?@死の危険
時間が許す限り、できるだけ山に入るようにしている。もちろんきのこほかうまいもんを収穫したいという願いもあるのだが、腰に持病がある私はある程度腰に負荷をかけないと、次の日はひどい腰痛に悩まされるという、我ながらかなり面倒な体質である。
しかしここ最近多忙で、毎日入ることができないでいる。飛び石連休的なスケジュールで山に入っている。ここ2日ばかり山に入れなかったので、久しぶりな気がした。だから多少腰は痛かったが、意気揚々ではあった。
意気揚々でビートルズのドライブマイカーの口笛を吹きながら林道をドライブしていると、いつものように大きなカーブにさしかかった。「山の恐怖」というテーマでいつか書かなければならないとずっと考えていた、雌鹿の亡骸を発見した崖下の道だ。
目的地までごく短い林道ではあるが、最も危険な地点である。カーブを曲がり切ったとき、前からどぎつい黄色の車が猛スピードで走ってきた。こちらは急なのぼり。ということは、対向車は急な下りである。そんなところを猛スピードで降りてくるなんて、コイツ死にてえのか?と本気で思った。
ところが何を思ったか、その車はこちらに向かって突っ込んできたのである。私は一瞬の判断で「右」、つまり対向車線のほうに急ハンドルを切った。山岳道路ではそうしたイレギュラーなすれ違い方法も珍しくないから、そのクセがとっさに出たのだろう。
黄色の車は私がほんの0.5秒前までいたところに猛スピードのまま突っ込み、ガードレール(私の車線は左側が断崖である)に激しく接触して停止した。ガードレールがたわみ、黄色い車が真横に飛んだ映像がバックミラーに映し出された。
私は「・・・は?」という気分で車を降り、そのバカ黄色車のほうに歩いていった。車種はよくわからんが、オープンカーだった。ドライバーの安否が気になった。いや、別にこんな筋金入りのバカとしか思えないドライバーは死んでくれても一向にかまわないのだが、この山で死なれては困る。それにもし無事だったらひとクサレ怒鳴りつけてやりたい衝動をどうしても抑えることができなかったのだ。
だってそうでしょ?私、殺されそうになったんですよ。当然のことだと思う。幸か不幸か、そのドライバーは無事であった。車はかなり痛い目に遭っていた。運転席側に幾筋もの痛々しい傷が生々しかった。かわいそうに、罪もない車は。で、私が心底腹を立てたのは、ここからである。
近寄った私に対し、その大馬鹿ドライバーはどういう態度に出たと思いますか?「オイ!」と遠目から声をかけた私を振り返って一瞥を与えたドライバーは、再びエンジンの爆音とタイヤ音とこげくさい不快な残臭を残してまた同じような猛スピードで下り坂を見る見る走り去っていったのだ・・・もう本気でコノヤロー!!!!である。
あれだけ激しく車体をガードレールに接しているのだ。もしガソリンが漏れていたら一大事では済まない。その危険は十分すぎるほど考えられる自爆であった。なぜそう自分および周囲の人間を殺したがるのか。
ナンバーでも控えて警察に通報したほうが世のためでもあり、そいつのためでもあるかと思ったのだが、年甲斐もなく頭に血がのぼっていたため、そういう基本の対処を遂行できなかったのが悔やまれる。あのバカ、クスリでもやってるんじゃねえか?と、目的地まで考えながら慎重に車を走らせた。
おい、黄色いの。見てるか?おめえのことを言ってんだこのクソ野郎が!と、もしそいつがこれを読んでいたら呪怨のようにモニターから手を出してこっちに引きずり込んで・・・もうこのへんにしておく。
?Aシモフリシメジはもうダメだぁ・・・
前回サクラシメジの画像を掲載したが、例年ごく少数のシモフリシメジ(サクラシメジにくらべれば断然うまいシメジ)が発生する。廃道っぱたに出る推定20本程度のシモフリシメジなので、エリア的にはさほど広くはない。
前回はたった1本だけの画像を掲載したが、ムラサキシメジはけっこう群生して発生する。実はそのごく狭いエリアに、推定30本程度のムラサキシメジが発生しており、そのうちの1本だけをカメラに収め、掲載した。
私は10本くらい採取し、来年また増えればいいなぁと思い、残りはそのままにしておいたのだ。これが間違いだった・・・その前くらいにヒラタケ幼菌が発生した画像を掲載したと思うが、私が山に入れなかった間、おそらく土日にそのヒラタケは誰かがすべて採取していったのだと思う。
ムラサキシメジの発生場所はそのヒラタケのすぐ近くなので、きっと同じ人間の所業なのではないかと思うのだが、そいつ、ムラサキシメジもすべて採取していったのだ。いやそれは別にかまわないのだが、ムラサキシメジもシモフリシメジ同様、枯れ葉の下に発生する「もぐらきのこ」である。
おそらくそれを知っていて、そいつは枯れ葉の厚い層をすべて掘り返して根こそぎムラサキシメジを持ち去っていた。採取というより、イノシシか何かが農作物を劫掠した痕跡のように私には映った。ごく狭いエリアではあるが、あれをすべて掘り起こすなんて、けっこうな労力ですよ。
しかしムラサキシメジやシモフリシメジが発生するために、おそらく菌類はもっと大きな労力を費やして、あの場所を選んで発生したのだと思うと、なんとも気の毒である。
これまで出なかったムラサキシメジが出るようになったということは、地下菌のバランスに何らかの変化を生じたことになるのだとは思う。しかし居心地の良い枯れ葉の層を根こそぎひっくり返されるとは、菌たちも想像だにしなかったと思う。さぞかし無念の思いだろう。
ただし私が心底腹を立てたのは、そこからである。そのムラサキシメジ・シモフリシメジエリアからちょっと先の平らなエリアに、ビールの缶と弁当を食い散らかした残滓が放置されていたのだ。きのこを持ち去り菌床を劫掠した人間と同一かどうかは知らないが、ほんとうにどういう神経をしているのかわからない。
ただでさえこのあたりはクマが出没している危険なエリアなのだ。嗅覚が鋭いクマがこれを嗅ぎつけたりしたら・・・そう思うと放置したままにはしておけなかった。今度は私がそこらへんに落ちている堅そうな木の枝でその場に浅い穴を掘り、残滓を完全に埋め、空き缶とゴミをきのこ採取用の袋に入れて持ち帰らねばならなかった・・・何やってんだろ、オレ・・・ほんとうにナサケナイ。
?B大は埋めろよバカ!
山は人間の想像を超える力で、人間の想像を超える恩恵をもたらし、時に凶悪な牙を剥く。山に端を発する宗教心が芽生えるのはそういうところに理由の一端があることは容易に想像できる。私にも宗教心がある。信仰心というべきか。
しかし実は、こうして日々山に入るようになるまで、そんな気持ちは一切なかった。それは恥ずかしいことのような気もする。これまでなんとか教とかなんとか宗といった具体的な名前のある神様とか仏様を信仰したことはほぼないに等しい。親戚や知人の葬式や法事の際に手を合わせる行為は無意識のうちに信仰心が現れたものだ、なんて解説する識者もいるが、正直私の場合それは信仰心からではなく、単なる猿真似のようなものだ。
みんなが手を合わせるから私もそうしているだけである。みんなが死者を前に裸踊りをすることが慣例となっていたなら、きっと私だってそうしている・・・そんな程度なのだと私は思う。信仰心とか宗教心とか、そういうものとは明らかに異なる。合掌が信仰心の現れだと説いていたエライおじさんゴメンね。
山は神が宿る。ほんとに?と訊かれたなら、いやーわかんねえなぁと私は正直に答えなおすだろう。でも、神が宿っていなきゃあんなにきのこやら山菜やらの恩恵をもたらしてくれるはずはないとも思う。だからこそ、いるんだかいないんだかはっきりわからん「神」を便宜的につくり、これを崇め、感謝するのだ。ごく自然な発想である(と思う)。
恩恵をもたらすばかりではない。神の力は偉大で、不浄なるものを浄化するパワーも備えている。たとえば人間の体内から出た不浄なものも浄化してくれるのだ。しかもそれが木々草花の養分となるのだから世の中うまくできている。これも全部神様のおかげだ。
山に便所があればそれに越したことはないのだが、私が入る山の道程のほぼすべては廃道である。便所などない。あっても(たぶん)怖くて入れない。だから、たいへん申し訳ないが、恥を忍んで木陰ですることは私もある。小のほうは。実際この前ヒラタケ大漁の回にもそういうことを書いたと思う。
人間である以上、生理現象はどうしたって起こる。小ではなく大の対処をしなければならないこともある。私にその経験はない。でも人間だから、いつかそういうことが起こるかもしれない。そう思ったら今日からチリ神を持っていこう。
で、きっとそういう憂き目に遭った人間が、この山に入ったらしい。何度もいうが、生理現象である以上大だろうと小だろうと中だろうとそれは仕方がない。でもな・・・
山んなかでそのまま放置しておくんじゃねえよばかやろー!!!!
大だけならスルーする可能性が高いが、その周辺に使用済みの紙をたくさん残しておくバカが出現したのだ。もちろん紙なしの大だけでもダメですよそんなのは。
ヒラタケってけっこう白いじゃないですか。山に入るとね、どうしても「白いもの」に目が行っちゃうんですよ特にこの時期は。しかも一瞬ときめくわけですよ。白いぞ!と。その正体がわかっちゃったときのこのキモチのやりようがなさすぎるったらありゃしない。そんなとき、ただただナサケナイ気持ちを持てあますしかないのだ・・・
ということで、ちょっとは気が晴れた気がする。もちろんね、私がマナーを完ぺきに守っているかといわれれば、たぶんそんなことはないと思う。だいたい私が収穫しているきのこだって、誰か知らない人の土地のである。いうなれば泥棒行為だ(と思う)。だからエラそうなことは一言一句たりとも言えない立場ではある。
でも人間の最低限のマナーってのは、やっぱり「人の嫌がることをしない」ってとこにあるんだと私は思うんですよ。私がかすめとっているきのこだって、もし地主の方が「そうしないでほしい」という意志があるなら、私はもう一切ここできのことりはしない。
ちなみに別の場所に生える山菜のほうは、地主の了承を得ている。(田んぼなので)とってくれるならむしろありがたいとまで言ってもらっているが、きのこはまだである。地主含め、まず人と会わない場所なので了解を得るのは難しいかもしれない。
まあそれはともかく、小学生だってわかる基本の基本くらい、ちゃんとしようぜ大人なら、と思う。自戒も込めて。なんか今回は説教くさい話で申し訳ないです・・・
↑昨日収穫したヒラタケ(木の裏側に発生)。この木から発生するのは4年ぶり。きのこって、けっこう毎年状況が変わる。
↓木の後ろに見事に隠れたヒラタケ。巨大。ちょうど子供が使うグローブくらいのサイズ。
このあとちょっと仕事をして、これからまた山に行く。
2018年11月13日
第11R〜不気味で美しい(?)晩秋きのこ
必ずお読みください!
今日は雨模様。この調子では山に行けそうもないので、昨日の山の様子を書き留めておこうか。ほんとうは夕べ書こうと思っていたのだが、睡魔に勝てず力尽き、断念した。これまでも書こう書こうと思いながら睡魔やらなにやらに負け続けてきたので、今回はこのタイミングで絶対に書く。
↑この秋6発目くらいとなる1本目の折れた木に発生したヒラタケ。ヒラタケうどんで食いました。
↓でもまだあらたなヒラタケが発生した・・・さすがにもうこれで終わりだろう
1本のホダでだいたい2回くらいヒラタケは発生するが、条件次第では3回発生することもある。でも6回とか7回はちょっとありえない。ソノ木で6回も7回も発生してるじゃねえかよと思うかもしれないが、そこには実に巧妙なトリックが仕掛けられていたのだ!・・・なーんちゃって。
実はこの木、この前台風が来るまではなんのヘンテツもないただの木だったのだが、去年までは手が届かない木の枝の部分まで、著しく色が悪い柿のようにヒラタケが発生していたのである。それが台風によって粉々に・・・というほどでもないが、人間の骨にたとえるなら複合骨折と粉砕骨折がいっぺんに起こったような折れ方をしたため、供養の意味も込めて私が木の幹や枝を拾い集めてひとところにまとめておいたのだ。
その折れたほうの幹や枝から、昨年同様ヒラタケが発生したので、6回も7回も発生しているように感じられるのだ。実際1本の木だったころも、枝と幹の上部の発生が早くて、手が届く部分は遅かった。その順番が逆転しただけのことであり、発生回数が増えたということはほぼない。
いい加減ヒラタケ以外のきのこもそろそろ手に入れたいなーと思って山の景色を見ると、今年はここ数年より早く紅葉が進んでいるようである。ちなみにこのあたりの紅葉は美しくもなんともなく、ただただきったねえ色合いの枯れ葉である。
この時期になると、まだちょっと早いかなーと思いつつも、味ではヒラタケやブナハリタケを大きく上回るシモフリシメジへの期待が高まる。正直数には期待できないが、腐ってもシメジである。少しでも味わっておきたいではないか。特に今年はハタケシメジの収穫量が激減したから。
そんなことを思いながら、例年少量だけ顔を見せてくれるシモフリシメジの場所を探した。シモフリシメジは分厚い枯れ葉の層状の地べたに発生することが多く、歩いているだけではまず見つからないきのこ。ちゃんと枯れ葉を?き分けて発見する必要があるのだ。
ということで、分厚い枯れ葉ゾーンの前でしゃがみこんで枯れ葉をどかそうとしたところ・・・きのこを見つけた。コイツだ。
↑比較的大柄なきのこ
↓見た目のとおり、人工的な色合い。美しいが、これを食う思うとけっこう不気味な色合いかも
私は実物を見たことがなかったので少し驚いたが、正体はすぐにわかった。実際数本食べてみて、味も確認している。もちろん体調に変化はない。ということで、予想。
◎ ムラサキシメジ
○ ウスムラサキシメジ
▲ ウラムラサキシメジ
△ ムラサキフウセンタケ
△ シモフリシメジ
△ ホンシメジ
△ ムラサキヤマドリ
前回ヒラタケの煮つけをつくったのがバレて、調味料のつかい方(特に酒の量)についてきつく叱られたばかりだったので、今回は専門家に煮つけてもらって食った。なんつうか、食感がワイルドなヒラタケにくらべると著しく上品。ヒラタケは、良い意味での生臭みが強いが、こちらは「いかにも」という感じのシメジの香りと強いとろみ。
ただ、土くさいというか、このへんもいかにもワイルドマッシュルームだなぁと感じさせた。土臭さがニガテな人はヒラタケのほうがいいし、ワイルドマッシュルーム特有の生臭みがニガテな人は、こっちのムラサキのほうが合うんじゃないかな。いや、なかなかおいしいですよこのきのこ。てことで、まず間違いなく「◎ムラサキシメジ」が正解だろう。
味の比較でいうなら、ヒラタケ≦タマゴタケ・ブナハリタケ≦ムラサキシメジ<<<ハタケシメジ<<シモフリシメジ(個人の感想です)という感じかな。まあヒラタケはうまいんだけど、正直少々食い飽きた。
ウスムラサキシメジは、毒、もしくは食毒不明、あるいは食不適など、いろいろな言われ方をするが、「食えます」と書かれている文献は皆無。見た目はムラサキシメジに酷似するから、ムラサキシメジの収穫には注意を要する。ではどう見分けるか・・・ウスムラサキシメジは切り口から刺激臭が漂う。くせえ!と思ったアナタが手にした紫色のきのこは、きっとウスムラサキシメジですよ。
ウラムラサキシメジは、外側はなんだかよくわからんきのこの体をなすが、ウラ、つまりヒダ部分だけは上の画像のようにムラサキなんだとか。こちらもかなりおいしいきのこだということで、見つけたら食ってみたい気がするものの、よーく考えてみるとムラサキシメジ以上に不気味な色合いのきのこでもある。
ムラサキフウセンタケは・・・これから勉強しまーす!
シモフリシメジは今後に期待。そしてホンシメジ・・・おそらくマツタケ以上にレアであり、高価でもあるはずだが、実は私、このホンシメジを目撃している可能性があるのだ。ただその当時は、まだきのこなんてほとんど興味もなく、どうせスーパーで売っているシメジと同程度の価値しかないものと思い込んでいたため、かなり大型のシメジ型きのこを足蹴にしていたことがあった。
今にして思えば、シモフリシメジとはサイズも色の感じも明らかに異なるし、やっぱりあれはホンシメジだったんじゃねえかなーという気がする。味の比較の想像では、シモフリシメジの右側に<<<<<<<ホンシメジという感じで位置するんだと思う。無知はコワイですね・・・
てことで、今年は「ホンシメジとったどーーー!!!」のご報告ができるよう、山歩きをします。
今日は雨模様。この調子では山に行けそうもないので、昨日の山の様子を書き留めておこうか。ほんとうは夕べ書こうと思っていたのだが、睡魔に勝てず力尽き、断念した。これまでも書こう書こうと思いながら睡魔やらなにやらに負け続けてきたので、今回はこのタイミングで絶対に書く。
↑この秋6発目くらいとなる1本目の折れた木に発生したヒラタケ。ヒラタケうどんで食いました。
↓でもまだあらたなヒラタケが発生した・・・さすがにもうこれで終わりだろう
1本のホダでだいたい2回くらいヒラタケは発生するが、条件次第では3回発生することもある。でも6回とか7回はちょっとありえない。ソノ木で6回も7回も発生してるじゃねえかよと思うかもしれないが、そこには実に巧妙なトリックが仕掛けられていたのだ!・・・なーんちゃって。
実はこの木、この前台風が来るまではなんのヘンテツもないただの木だったのだが、去年までは手が届かない木の枝の部分まで、著しく色が悪い柿のようにヒラタケが発生していたのである。それが台風によって粉々に・・・というほどでもないが、人間の骨にたとえるなら複合骨折と粉砕骨折がいっぺんに起こったような折れ方をしたため、供養の意味も込めて私が木の幹や枝を拾い集めてひとところにまとめておいたのだ。
その折れたほうの幹や枝から、昨年同様ヒラタケが発生したので、6回も7回も発生しているように感じられるのだ。実際1本の木だったころも、枝と幹の上部の発生が早くて、手が届く部分は遅かった。その順番が逆転しただけのことであり、発生回数が増えたということはほぼない。
いい加減ヒラタケ以外のきのこもそろそろ手に入れたいなーと思って山の景色を見ると、今年はここ数年より早く紅葉が進んでいるようである。ちなみにこのあたりの紅葉は美しくもなんともなく、ただただきったねえ色合いの枯れ葉である。
この時期になると、まだちょっと早いかなーと思いつつも、味ではヒラタケやブナハリタケを大きく上回るシモフリシメジへの期待が高まる。正直数には期待できないが、腐ってもシメジである。少しでも味わっておきたいではないか。特に今年はハタケシメジの収穫量が激減したから。
そんなことを思いながら、例年少量だけ顔を見せてくれるシモフリシメジの場所を探した。シモフリシメジは分厚い枯れ葉の層状の地べたに発生することが多く、歩いているだけではまず見つからないきのこ。ちゃんと枯れ葉を?き分けて発見する必要があるのだ。
ということで、分厚い枯れ葉ゾーンの前でしゃがみこんで枯れ葉をどかそうとしたところ・・・きのこを見つけた。コイツだ。
↑比較的大柄なきのこ
↓見た目のとおり、人工的な色合い。美しいが、これを食う思うとけっこう不気味な色合いかも
私は実物を見たことがなかったので少し驚いたが、正体はすぐにわかった。実際数本食べてみて、味も確認している。もちろん体調に変化はない。ということで、予想。
◎ ムラサキシメジ
○ ウスムラサキシメジ
▲ ウラムラサキシメジ
△ ムラサキフウセンタケ
△ シモフリシメジ
△ ホンシメジ
△ ムラサキヤマドリ
前回ヒラタケの煮つけをつくったのがバレて、調味料のつかい方(特に酒の量)についてきつく叱られたばかりだったので、今回は専門家に煮つけてもらって食った。なんつうか、食感がワイルドなヒラタケにくらべると著しく上品。ヒラタケは、良い意味での生臭みが強いが、こちらは「いかにも」という感じのシメジの香りと強いとろみ。
ただ、土くさいというか、このへんもいかにもワイルドマッシュルームだなぁと感じさせた。土臭さがニガテな人はヒラタケのほうがいいし、ワイルドマッシュルーム特有の生臭みがニガテな人は、こっちのムラサキのほうが合うんじゃないかな。いや、なかなかおいしいですよこのきのこ。てことで、まず間違いなく「◎ムラサキシメジ」が正解だろう。
味の比較でいうなら、ヒラタケ≦タマゴタケ・ブナハリタケ≦ムラサキシメジ<<<ハタケシメジ<<シモフリシメジ(個人の感想です)という感じかな。まあヒラタケはうまいんだけど、正直少々食い飽きた。
ウスムラサキシメジは、毒、もしくは食毒不明、あるいは食不適など、いろいろな言われ方をするが、「食えます」と書かれている文献は皆無。見た目はムラサキシメジに酷似するから、ムラサキシメジの収穫には注意を要する。ではどう見分けるか・・・ウスムラサキシメジは切り口から刺激臭が漂う。くせえ!と思ったアナタが手にした紫色のきのこは、きっとウスムラサキシメジですよ。
ウラムラサキシメジは、外側はなんだかよくわからんきのこの体をなすが、ウラ、つまりヒダ部分だけは上の画像のようにムラサキなんだとか。こちらもかなりおいしいきのこだということで、見つけたら食ってみたい気がするものの、よーく考えてみるとムラサキシメジ以上に不気味な色合いのきのこでもある。
ムラサキフウセンタケは・・・これから勉強しまーす!
シモフリシメジは今後に期待。そしてホンシメジ・・・おそらくマツタケ以上にレアであり、高価でもあるはずだが、実は私、このホンシメジを目撃している可能性があるのだ。ただその当時は、まだきのこなんてほとんど興味もなく、どうせスーパーで売っているシメジと同程度の価値しかないものと思い込んでいたため、かなり大型のシメジ型きのこを足蹴にしていたことがあった。
今にして思えば、シモフリシメジとはサイズも色の感じも明らかに異なるし、やっぱりあれはホンシメジだったんじゃねえかなーという気がする。味の比較の想像では、シモフリシメジの右側に<<<<<<<ホンシメジという感じで位置するんだと思う。無知はコワイですね・・・
てことで、今年は「ホンシメジとったどーーー!!!」のご報告ができるよう、山歩きをします。
2018年11月11日
第10R〜カワイイけどこわ〜いきのこ
必ずお読みください!
ヒラタケのでかい収穫を終えるとしばらくなーんもなくなる。きのこの収穫って、年がら年中継続するわけではない。採れるときに首尾よく収穫できたらいいと思う。
ここ数日で見かけたきのこは数種類。ヒラタケのちょっとした群生や、おそらくブナハリタケと思われる白い影があった。ただしヒラタケはエライ高いとこだったりエライ谷底の大群衆だったりで、とても収穫したい気持ちにはならなかった。
ブナハリタケは、ブナの倒木が湿気の強いところでやたらと重く水分を含んで発生するというイメージ(1年だけそういう幸運に出くわしたことがある)だったが、今回はちょうど私の手の届くところに数枚のブナハリタケが発生し、手が届かないところから上に向かって発生した「生きたブナの大木」だったのが不運。へぇ〜、こんなブナハリタケもあるんだなーと思った。
ちなみにハリタケというのは、傘裏のヒダが針状にトゲトゲしているきのこのファミリー。トゲトゲしていても別に痛くはない。ほかにもマツタケ以上の高値がつくといわれるコウタケ(シシタケ)や、私が歩く山にクソほども出る食えないニセコウタケ(ケロウジ)などがたぶんハリタケの仲間。たぶんというのは、ちゃんと調べていないから。でもヒダはトゲトゲしていてハリタケファミリー特有のそれだ。
ブナハリタケはその代表格で、非常においしいきのこ。ヒラタケもおいしいが、ブナハリタケも負けてはいない。どちらも比較的簡単に手に入るおいしいきのこの代表格である。でもきのこって、やっぱり年がら年中採れるものではな・・・あ、年がら年中採れるきのこがあった。こいつだ。
これ、ご存知ですよね?おそらく最も身近な「食える天然きのこ」だと思う。そう、キクラゲちゃんです。このタイプは「アラゲキクラゲ」と呼ばれる毛が生えたキクラゲで、かなり肉厚で食感もコリコリしている。
こっちのほうが好きという人も少なくないが、私はふつうのキクラゲのほうが好きかなー。例年はアラゲ(画像のタイプ)が多いのだが、今年は春、そして秋口からふつうタイプのキクラゲがたくさん発生したのでうれしかった。いろいろな料理につかえて無難な味わい。今年は「刺身」でもチャレンジしたが、けっこううまかったですね。
↑ひところ毎日「ひと握り」のアラゲキクラゲ(ちょうど一食分)を発生させた私孝行の切り株
なんだよいくらも採れてねぇじゃねぇかよ・・・と思いますか?これ、画像にないのも含めるとひと鍋分採れてるんですよ実は。でもね、キクラゲが大量に発生してる画像は完全に放送禁止なので、健全なブログの性質上今回は割愛させていただきますよ。
キクラゲは、ネットなどで画像を見る分には、多少毒(フクロシトネタケ)や食毒不明(チャワンタケ系)など似た感じのきのこもあるが、実際に見て、触ってみればまったく別モノと判断できるはず。食えるのではノボリリュウタケ(チャワンタケの一族)なんかが同じ系統(得体の知れない系)のようにも感じられる。
で、今回のテーマはキクラゲではなく、パッと見とてもかわいらしい、こいつです。
↑日射しが強いのでわかりづらいが、見た目は美しい黄色薄い緑といった色合いで、1円玉サイズの傘、細い柄が朽木に数本群生
↓ヒダを見ると特徴的な・・・
野生きのこを食う習慣がある人なら、もう簡単ですね。クサウラベニタケやツキヨタケと並んで一番気をつけなければならない強毒きのこ群のひとつと予想する。
◎ ニガクリタケ
○ クリタケ
▲ ナラタケ
△ タモギタケ
△ ベニヒダタケ
△ ヒメアジロガサ
食ったらその苦さから判断しやすいが、おそらくニガクリタケで間違いない。こちらも毒きのこに分類されるクリタケ(しかしほとんどのきのこハンターは食う)や、可食のナラタケ(モドキ)の幼菌と似ている場合がある。
ニガクリタケは「苦いクリタケ」なのでこの名前がついたと思われる。クリタケと迷ったらその場でかじってみればすぐに判断できるといわれる(私はやったことがない)。ただし、いわゆる「きのこ鍋」にしていろんなきのこのダシに紛れてしまうと、これだけ小柄なきのこだと、苦みもわからなくなってしまう危険は大きい。
ニガクリタケは死亡例もあるくらい強い毒があるきのこなので、そういう怖さでいうなら「クサウラ<ツキヨ<ニガクリ」の順になるんじゃないかな。なお、食う以外の見分け方として、傘裏の色が有力。
ニガクリ2枚目の画像のように、なんだか薄汚れたえれぇきったねぇ色をしている。裏を見なければとてもかわいらしいきのこなんだけどね。
↑2カ月ほど前に見つけたニガクリタケ(と思われるきのこ)の大群生。なんとなく茶色っぽいので、もしかしたらクリタケよりずっと似ているなんとかタケっつー可食きのこかもしれないが、ニガクリを知っている人ならこれを見て食欲は湧かんだろう・・・
タモギタケはヒラタケの一族で、高い抗がん作用があるとされる黄色の優良菌。ヒラタケほどの香りも迫力もないが、そこそこうまかった(私は栽培ものしか食ったことがないが・・・)。
ベニヒダタケは家の花壇なんかにもふつうに出る黄色いきのこ。これも食えるということだが、正直食欲は湧かないなぁ・・・
ヒメアジロガサはコレラタケ(ドクアジロガサ)のファミリーで、ニガクリタケ以上の猛毒きのこ。食ったらヤバイですよーこれは。タマゴテングタケやドクツルタケと同じように、食ったら肝臓がズタボロになりますね。ニガクリタケと同じくらいの大きさだが、色は全然違う。
まあ私みたいに食い意地が張っている人間は、食っても腹のタシにならなそうな小型きのこで誤食する可能性はむしろ小さいのかもしれないですなぁ・・・
ヒラタケのでかい収穫を終えるとしばらくなーんもなくなる。きのこの収穫って、年がら年中継続するわけではない。採れるときに首尾よく収穫できたらいいと思う。
ここ数日で見かけたきのこは数種類。ヒラタケのちょっとした群生や、おそらくブナハリタケと思われる白い影があった。ただしヒラタケはエライ高いとこだったりエライ谷底の大群衆だったりで、とても収穫したい気持ちにはならなかった。
ブナハリタケは、ブナの倒木が湿気の強いところでやたらと重く水分を含んで発生するというイメージ(1年だけそういう幸運に出くわしたことがある)だったが、今回はちょうど私の手の届くところに数枚のブナハリタケが発生し、手が届かないところから上に向かって発生した「生きたブナの大木」だったのが不運。へぇ〜、こんなブナハリタケもあるんだなーと思った。
ちなみにハリタケというのは、傘裏のヒダが針状にトゲトゲしているきのこのファミリー。トゲトゲしていても別に痛くはない。ほかにもマツタケ以上の高値がつくといわれるコウタケ(シシタケ)や、私が歩く山にクソほども出る食えないニセコウタケ(ケロウジ)などがたぶんハリタケの仲間。たぶんというのは、ちゃんと調べていないから。でもヒダはトゲトゲしていてハリタケファミリー特有のそれだ。
ブナハリタケはその代表格で、非常においしいきのこ。ヒラタケもおいしいが、ブナハリタケも負けてはいない。どちらも比較的簡単に手に入るおいしいきのこの代表格である。でもきのこって、やっぱり年がら年中採れるものではな・・・あ、年がら年中採れるきのこがあった。こいつだ。
これ、ご存知ですよね?おそらく最も身近な「食える天然きのこ」だと思う。そう、キクラゲちゃんです。このタイプは「アラゲキクラゲ」と呼ばれる毛が生えたキクラゲで、かなり肉厚で食感もコリコリしている。
こっちのほうが好きという人も少なくないが、私はふつうのキクラゲのほうが好きかなー。例年はアラゲ(画像のタイプ)が多いのだが、今年は春、そして秋口からふつうタイプのキクラゲがたくさん発生したのでうれしかった。いろいろな料理につかえて無難な味わい。今年は「刺身」でもチャレンジしたが、けっこううまかったですね。
↑ひところ毎日「ひと握り」のアラゲキクラゲ(ちょうど一食分)を発生させた私孝行の切り株
なんだよいくらも採れてねぇじゃねぇかよ・・・と思いますか?これ、画像にないのも含めるとひと鍋分採れてるんですよ実は。でもね、キクラゲが大量に発生してる画像は完全に放送禁止なので、健全なブログの性質上今回は割愛させていただきますよ。
キクラゲは、ネットなどで画像を見る分には、多少毒(フクロシトネタケ)や食毒不明(チャワンタケ系)など似た感じのきのこもあるが、実際に見て、触ってみればまったく別モノと判断できるはず。食えるのではノボリリュウタケ(チャワンタケの一族)なんかが同じ系統(得体の知れない系)のようにも感じられる。
で、今回のテーマはキクラゲではなく、パッと見とてもかわいらしい、こいつです。
↑日射しが強いのでわかりづらいが、見た目は美しい黄色薄い緑といった色合いで、1円玉サイズの傘、細い柄が朽木に数本群生
↓ヒダを見ると特徴的な・・・
野生きのこを食う習慣がある人なら、もう簡単ですね。クサウラベニタケやツキヨタケと並んで一番気をつけなければならない強毒きのこ群のひとつと予想する。
◎ ニガクリタケ
○ クリタケ
▲ ナラタケ
△ タモギタケ
△ ベニヒダタケ
△ ヒメアジロガサ
食ったらその苦さから判断しやすいが、おそらくニガクリタケで間違いない。こちらも毒きのこに分類されるクリタケ(しかしほとんどのきのこハンターは食う)や、可食のナラタケ(モドキ)の幼菌と似ている場合がある。
ニガクリタケは「苦いクリタケ」なのでこの名前がついたと思われる。クリタケと迷ったらその場でかじってみればすぐに判断できるといわれる(私はやったことがない)。ただし、いわゆる「きのこ鍋」にしていろんなきのこのダシに紛れてしまうと、これだけ小柄なきのこだと、苦みもわからなくなってしまう危険は大きい。
ニガクリタケは死亡例もあるくらい強い毒があるきのこなので、そういう怖さでいうなら「クサウラ<ツキヨ<ニガクリ」の順になるんじゃないかな。なお、食う以外の見分け方として、傘裏の色が有力。
ニガクリ2枚目の画像のように、なんだか薄汚れたえれぇきったねぇ色をしている。裏を見なければとてもかわいらしいきのこなんだけどね。
↑2カ月ほど前に見つけたニガクリタケ(と思われるきのこ)の大群生。なんとなく茶色っぽいので、もしかしたらクリタケよりずっと似ているなんとかタケっつー可食きのこかもしれないが、ニガクリを知っている人ならこれを見て食欲は湧かんだろう・・・
タモギタケはヒラタケの一族で、高い抗がん作用があるとされる黄色の優良菌。ヒラタケほどの香りも迫力もないが、そこそこうまかった(私は栽培ものしか食ったことがないが・・・)。
ベニヒダタケは家の花壇なんかにもふつうに出る黄色いきのこ。これも食えるということだが、正直食欲は湧かないなぁ・・・
ヒメアジロガサはコレラタケ(ドクアジロガサ)のファミリーで、ニガクリタケ以上の猛毒きのこ。食ったらヤバイですよーこれは。タマゴテングタケやドクツルタケと同じように、食ったら肝臓がズタボロになりますね。ニガクリタケと同じくらいの大きさだが、色は全然違う。
まあ私みたいに食い意地が張っている人間は、食っても腹のタシにならなそうな小型きのこで誤食する可能性はむしろ小さいのかもしれないですなぁ・・・
2018年11月05日
パドック1〜野生きのこのとらえ方/ヒラタケ煮つけやべえ!
必ずお読みください!
ヒラタケ後半戦がスタートしている。キクラゲはほぼ通年だが、夏場のタマゴタケ、秋口のハタケシメジ(今年は台風の影響であまり採りに行けず)と割と大口きのこの時期も過ぎ、1年で最大のイベントであるヒラタケも、もうあとひと月もせず終わり。あとは、このへんではあまり数がとれないシモフリシメジ、冬きのこのエノキタケ、運が良ければブナハリタケが少し・・・今年もほんとうに残りわずかである。
例年多くは乾燥ヒラタケにして保存しているのだが、今年はできるだけ乾燥させないヒラタケを食うという目標を立てており、この目標を着々とこなしている。おそらくもう半月くらいは欠かさずヒラタケを食い続けている。そうはいっても、先日の5kgを乾燥し終わると、350缶よなよなエール18本入りの空き箱2箱分近くの乾燥ヒラタケができた。
ちなみに私は、大ザルで1日ほど粗干ししてヒラタケを半分ほどの大きさにし、そこから4〜5日みっちり天日で乾燥するようにしている。そうしないと、5kg以上のヒラタケがこの天日干し網の中に入りきらないのだ。
↑およそ半分になったヒラタケ天日干し2日目。見る見るちっこくなっていくが香りは徐々に増幅するフシギ。
これは前半戦のラストに掲載した満開ヒラタケの、食った分数枚を除きほぼ全部。はじめから他より水分が少なく大型・肉厚なため、完全に乾燥を終えてもこいつらだけでよなよなエールの空き箱がほぼ埋まってしまった。
近所の人(毎年家族がヒラタケを差し上げているらしい)がこれを見て、「そんなにあるなら農協にでも売れるんじゃないの?」と笑顔で言っていた。実は家族もそんなようなことを言っている。でも私は売るつもりはない。
あくまでも私は素人であって、あくまでも趣味としてきのこを楽しんでいる。というよりそもそもはじめからきのこ目的で山を歩いているわけではない。私は腰に爆弾を抱えており(ヘルニアです)、しょっちゅう医者にかかっていたことがかつてあった。
あるときかかりつけの医師に、「こんなにしょっちゅうお前の顔なんざ見たかねえな。お前んちの近くにせっかく山があんだから、少し山でものぼってテメエのコルセットを鍛えろ」と発破をかけられたのが山歩きのきっかけであった。つまり、山歩きはきのこ採りの手段ではなく、それ自体を目的としてスタートしたのだ。
確かに量的、質的には売れるヒラタケなのかもしれない。でも、売ってしまったら私は素人ではなくプロになってしまう。アホなことを言いながらこうして写真を掲載することなんてもうできなくなってしまうのだ。素人がきのこを売ることほど危険な話はない。材料を自分で調達してつくったダイナマイトを売り込むようなもんである。かなりのバカである自信はあるが、さすがにそこまでハイレベルのバカではない。
例年であれば、だいたい10カ月くらいかけて乾燥ヒラタケを家族みなで食う。今年は例年以上のハイペースで採りたてヒラタケを食い進めているのでそこまで持たないかもしれない。だいたい家族が「アンタのとってきたもんなんて気持ち悪くて食えない」なんて言ってるクセに、ヒラタケだけは食うし、けっこうな量を人に差し上げてしまう。
あげてもいいけど、だったら俺のとってきたきのこに文句をつけるなよと言いたい。言いたいけど言えない。だからここで言う。そしてそんな事情も知らない親戚からの乾燥ヒラタケの評判はすこぶる良好なのである・・・
で、後半戦のスタート。いつもならまだクソ暑い中真っ先に顔を見せるヒラタケ——台風が無残にへし折ったホダの——が、なんと今年はこんなヘンテコリンな時期にようやく顔を見せた。遅ればせながらもいいとこである。
↑ここのヒラタケは毎年良型。今年も私の手のひらを楽に超える良型を出してくれた。しかし量は半減した。
↓折れ残ったほうのホダにもちゃんと発生している。今年は例年よりひと回り小さく、ヤケに白い。
ちょっとびっくりしたが、今年も出てくれてうれしかった。いつも真っ先に顔を見せるヒラタケだけに、出ないでいるのはなんだかひどく寂しかったのだ。
↑良型ヒラタケときのこ専用ナイフ。大きいナイフだとホダを傷めるので、こういうサイズで切れ味鋭いナイフがベター。ベストはオペ用のメスなんだけどね、そんなもん持って山ん中をふらふらするわけにはいかない。
小ぶりの個体も多く、乾燥していたこともあっておそらく1?sにも満たないだろうと判断し、こいつらはそのまま食うことにした。1週間もあれば食い切れるかな・・・とタカをくくっていたが、野生のヒラタケを甘くみるとえらいことになる。かなりの量の煮つけをつくったのだが、ぜんっぜん減らねよこいつら・・・
でも、煮つけは我ながら絶品である。これこそ売れるっつーの。そんくらいうまい。私はあまり食いもんの画像ってのが好きではないのだが、「焼き」と「煮」の画像をあえて掲載しよう。こういうことはもう金輪際ないだろうから、心して見よ。
↑焼き。ほんとは七輪で炭火焼がベストだけど毎度毎度七輪引っ張り出すのもめんどう。トースターでも十分。それにしても、あんまりうまそうに見えない。だからやだったんだよなー。
↓煮。なんとかタケっつー茶色い毒きのこにそっくり。でも味はやべぇよこれ。自分でも驚いた。
例年初夏のころ、ヤマブキを採ってきて「きゃらぶき」をつくるのが上半期の大きな楽しみ。セリの佃煮もうまいが、きゃらぶきは数倍うまい。ちなみにヤマブキは「山吹」ではなく「山蕗」ですね。きゃらぶきは、ヤマブキをしょうゆと酒で煮詰めるんです。
私は酒のみなので、甘いきゃらぶきよりも、3本食ったら病気になるくらいしょっぱいきゃらぶきが好き。1本あるとめし1膳食えるくらいの味付けを好む。ちょこっとかじって酒をちびりちびりやるのだ。ほぼきゃらぶきの要領でヒラタケ煮も初チャレンジした。ただしきのこなので、多少甘みもつけた。しょうゆと酒と砂糖を適当にぶち込んで、あとはひたすら煮た。
朝晩だけ、めしを食っている時間をつかって1時間ずつくらい煮詰めたのが上の毒きのこっぽい煮つけ。甘辛くて酒が進むしなんつってもヒラタケ自身が出すダシは秀逸。こういう味はやっぱり日本酒——最近はまっている「どぶろく」でちびちびやっている。
タッパー2つにぎゅうぎゅうに詰め込むほどの煮つけができたので、こりゃあひと冬楽しめそう。なくなりそうならまた作ればいいや。
ヒラタケ後半戦がスタートしている。キクラゲはほぼ通年だが、夏場のタマゴタケ、秋口のハタケシメジ(今年は台風の影響であまり採りに行けず)と割と大口きのこの時期も過ぎ、1年で最大のイベントであるヒラタケも、もうあとひと月もせず終わり。あとは、このへんではあまり数がとれないシモフリシメジ、冬きのこのエノキタケ、運が良ければブナハリタケが少し・・・今年もほんとうに残りわずかである。
例年多くは乾燥ヒラタケにして保存しているのだが、今年はできるだけ乾燥させないヒラタケを食うという目標を立てており、この目標を着々とこなしている。おそらくもう半月くらいは欠かさずヒラタケを食い続けている。そうはいっても、先日の5kgを乾燥し終わると、350缶よなよなエール18本入りの空き箱2箱分近くの乾燥ヒラタケができた。
ちなみに私は、大ザルで1日ほど粗干ししてヒラタケを半分ほどの大きさにし、そこから4〜5日みっちり天日で乾燥するようにしている。そうしないと、5kg以上のヒラタケがこの天日干し網の中に入りきらないのだ。
↑およそ半分になったヒラタケ天日干し2日目。見る見るちっこくなっていくが香りは徐々に増幅するフシギ。
これは前半戦のラストに掲載した満開ヒラタケの、食った分数枚を除きほぼ全部。はじめから他より水分が少なく大型・肉厚なため、完全に乾燥を終えてもこいつらだけでよなよなエールの空き箱がほぼ埋まってしまった。
近所の人(毎年家族がヒラタケを差し上げているらしい)がこれを見て、「そんなにあるなら農協にでも売れるんじゃないの?」と笑顔で言っていた。実は家族もそんなようなことを言っている。でも私は売るつもりはない。
あくまでも私は素人であって、あくまでも趣味としてきのこを楽しんでいる。というよりそもそもはじめからきのこ目的で山を歩いているわけではない。私は腰に爆弾を抱えており(ヘルニアです)、しょっちゅう医者にかかっていたことがかつてあった。
あるときかかりつけの医師に、「こんなにしょっちゅうお前の顔なんざ見たかねえな。お前んちの近くにせっかく山があんだから、少し山でものぼってテメエのコルセットを鍛えろ」と発破をかけられたのが山歩きのきっかけであった。つまり、山歩きはきのこ採りの手段ではなく、それ自体を目的としてスタートしたのだ。
確かに量的、質的には売れるヒラタケなのかもしれない。でも、売ってしまったら私は素人ではなくプロになってしまう。アホなことを言いながらこうして写真を掲載することなんてもうできなくなってしまうのだ。素人がきのこを売ることほど危険な話はない。材料を自分で調達してつくったダイナマイトを売り込むようなもんである。かなりのバカである自信はあるが、さすがにそこまでハイレベルのバカではない。
例年であれば、だいたい10カ月くらいかけて乾燥ヒラタケを家族みなで食う。今年は例年以上のハイペースで採りたてヒラタケを食い進めているのでそこまで持たないかもしれない。だいたい家族が「アンタのとってきたもんなんて気持ち悪くて食えない」なんて言ってるクセに、ヒラタケだけは食うし、けっこうな量を人に差し上げてしまう。
あげてもいいけど、だったら俺のとってきたきのこに文句をつけるなよと言いたい。言いたいけど言えない。だからここで言う。そしてそんな事情も知らない親戚からの乾燥ヒラタケの評判はすこぶる良好なのである・・・
で、後半戦のスタート。いつもならまだクソ暑い中真っ先に顔を見せるヒラタケ——台風が無残にへし折ったホダの——が、なんと今年はこんなヘンテコリンな時期にようやく顔を見せた。遅ればせながらもいいとこである。
↑ここのヒラタケは毎年良型。今年も私の手のひらを楽に超える良型を出してくれた。しかし量は半減した。
↓折れ残ったほうのホダにもちゃんと発生している。今年は例年よりひと回り小さく、ヤケに白い。
ちょっとびっくりしたが、今年も出てくれてうれしかった。いつも真っ先に顔を見せるヒラタケだけに、出ないでいるのはなんだかひどく寂しかったのだ。
↑良型ヒラタケときのこ専用ナイフ。大きいナイフだとホダを傷めるので、こういうサイズで切れ味鋭いナイフがベター。ベストはオペ用のメスなんだけどね、そんなもん持って山ん中をふらふらするわけにはいかない。
小ぶりの個体も多く、乾燥していたこともあっておそらく1?sにも満たないだろうと判断し、こいつらはそのまま食うことにした。1週間もあれば食い切れるかな・・・とタカをくくっていたが、野生のヒラタケを甘くみるとえらいことになる。かなりの量の煮つけをつくったのだが、ぜんっぜん減らねよこいつら・・・
でも、煮つけは我ながら絶品である。これこそ売れるっつーの。そんくらいうまい。私はあまり食いもんの画像ってのが好きではないのだが、「焼き」と「煮」の画像をあえて掲載しよう。こういうことはもう金輪際ないだろうから、心して見よ。
↑焼き。ほんとは七輪で炭火焼がベストだけど毎度毎度七輪引っ張り出すのもめんどう。トースターでも十分。それにしても、あんまりうまそうに見えない。だからやだったんだよなー。
↓煮。なんとかタケっつー茶色い毒きのこにそっくり。でも味はやべぇよこれ。自分でも驚いた。
例年初夏のころ、ヤマブキを採ってきて「きゃらぶき」をつくるのが上半期の大きな楽しみ。セリの佃煮もうまいが、きゃらぶきは数倍うまい。ちなみにヤマブキは「山吹」ではなく「山蕗」ですね。きゃらぶきは、ヤマブキをしょうゆと酒で煮詰めるんです。
私は酒のみなので、甘いきゃらぶきよりも、3本食ったら病気になるくらいしょっぱいきゃらぶきが好き。1本あるとめし1膳食えるくらいの味付けを好む。ちょこっとかじって酒をちびりちびりやるのだ。ほぼきゃらぶきの要領でヒラタケ煮も初チャレンジした。ただしきのこなので、多少甘みもつけた。しょうゆと酒と砂糖を適当にぶち込んで、あとはひたすら煮た。
朝晩だけ、めしを食っている時間をつかって1時間ずつくらい煮詰めたのが上の毒きのこっぽい煮つけ。甘辛くて酒が進むしなんつってもヒラタケ自身が出すダシは秀逸。こういう味はやっぱり日本酒——最近はまっている「どぶろく」でちびちびやっている。
タッパー2つにぎゅうぎゅうに詰め込むほどの煮つけができたので、こりゃあひと冬楽しめそう。なくなりそうならまた作ればいいや。