2023年07月23日
トラック運転手のよく耳にする 430休憩とは 運転手の連続運転時間や休憩等のルールはどうなっている?
運送会社に勤務していると430休憩という言葉を耳にする事があります
430休憩とは何? と知らない人は何のことだろうと思ってしまいますよね
運送業界で働いていても 業務内容や 職種の違いから 関わりのない仕事をしている
人にはあまり馴染がない言葉かと思います (。´・ω・)?
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しかし長距離運行等をしている運送会社で働いていると430休憩という言葉はよく聞きます
長時間連続して運転をしないで途中で休憩を取るようにと 会社から指示されるからです
改善基準告示で連続で運転出来る時間が決められていて途中で運転を中断して休憩等を
取らないといけません ( `ー´)ノ
(改善基準告示とは 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の事です・・)
とはいえ長距離運行の場合 業務の多忙さから休憩をしないで無理して長時間運転
を続ける事もあるので それが原因で疲労や眠気から事故につながる事も少なくはありません(>_<)
トラック業界では労働時間の長さや過酷な労働環境が問題視されており その解決策
のひとつとして430休憩が導入されています
そうしたトラック運転手の連続運転や休憩時間はどんなになっているのか?
今回は430休憩について紹介したいと思います(-ω-)/
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目次
430休憩とは
2024年4月からの変更点
430休憩のメリット
430休憩が守れない理由
430休憩のデメリット
まとめ
430休憩とは
430休憩とは4時間を超える連続運転をする場合には4時間以内に最低でも
30分以上の休憩等を確保しなければならないという運転手の連続運転時間に
関する決まりの事を指す 通称です
運転手の労働条件改善を目的に定められた自動車運転者労働時間等の改善の為
の基準(改善基準告示)で連続して運転出来る時間は4時間が上限として規定されています(-ω-)/
4時間以内に運転を中断して30分以上の休憩など(非運転時間)を確保すればいいので
休憩でも作業中でも運転していない時間を30分確保すればいい事になります
そしてこの30分以上の休憩等は連続して確保しなければならない物ではなく
休憩等の時間を分割して確保し合計30分以上になるようにしてもOKです
ただし休憩等の時間を分割する際には一回につき10分以上必要です (@_@;)
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■非運転時間とは
休憩等の運転をしない時間を非運転時間と言います
非運転時間は必ずしも休憩のための時間でなくても構いません
荷物の積み下ろしの時間なども含まれます
トラック運転手の仕事の中には運転以外にも荷物の積み下ろしなどがあります
その積み下ろし作業で30分以上トラックが停車していた場合はそれが休憩等と
いうふうにカウントされるので30分を別にして休憩を取る必要はありません
そしてトラックを離れて作業をしたり 待機中でトラックを停止した状態でも
非運転時間としてカウントされます
とはいえ 規定上は休憩以外でも可能ですが連続運転で必要な30分は休憩にあてた
方が良さそうです ☆ミ
なぜなら30分を休憩にあてることで運転手はしっかり体を休めて運転に臨むことが出来るからです
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2024年4月からの変更点
現行の改善基準告示では 4時間を超える連続運転をする場合 非運転時間を4時間以内
又は4時間経過直後に30分以上確保すれば特に問題はないという事でした
しかし 改善基準告示は2022年12月に改正され 2024年4月からは改正後の告示が適用される事に
なります
そして改正後の告示では連続運転時間の規定において 運転中の中断には原則して休憩を与える
としています
休憩等 だったのが 休憩に変わってきます
つまり 現行のように非運転時間を30分以上確保すればいいという事ではなくなるのです
2024年4月からは4時間を超える連続運転をする場合 純粋に休憩時間を30分以上確保する事が
求められるようになります
連続運転時間の限度は改正後も4時間です
現行と変わりはありません
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430休憩のメリット
■運送業界全体の労働環境のさらなる悪化を防いでいる
430休憩の規制がなければ 荷主や会社からさらに無理な運行を言われる恐れがあります
トラック運転手の労働環境が今よりも悪くなり 運送業界全体の人手不足や事故の増加に
拍車をかけていた可能性があります
この業界は無理強いされやすいので規制が無ければいい様に使われる
と感じるトラック運転手も多くいます (>_<)
430休憩のような規制がなければ荷主や会社から無理な運行を強要される場合もあるので
やはり4時間以上は連続して走行してはいけないという規制は必要になります
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■休憩する理由になる
ルールとして決められていれば 運転手も堂々と休憩する事ができます
運行によっては 時間がなく食事休憩が取れなかったり 事故による交通規制や
通行止めが原因で思いもよらぬ渋滞が発生すると 予定していた以上に移動に時間を
取られる事があります
そんな時でもルールとして運転を中断して休憩をする事が出来るので 無理をして運転
しなくてもよくなります
時間が無いからといって休憩を省くことなく トラックを停止して体を休める事ができます
■交通事故のリスクが軽減される
430休憩の規制により運転手たちの運転時間が制限されることで疲労やストレスからくる
交通事故を軽減する事が出来ます
自分ではまだいける と思っていても 実は体は疲れていたり限界を迎えている事は
あります (-_-)zzz
実際休んでみると気が抜けたとたん 短時間で眠ってしまうこともあるので気がつかない
内に疲労が溜り 疲れているという事はあります
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430休憩が守れない理由とは?
■道路渋滞で停止出来なかった
道路渋滞の発生によって時間を遅延し 4時間以内に休憩場所まで走行出来ない時があります
渋滞は交通集中や事故による規制や通行止めなど いろいろな事が原因で
発生します
休憩場所までの到着時間を計算して走行していても 道路規制などで渋滞していると
その区間を抜けるのに予定していたより多く時間 が掛かってしまう為 4時間以内に
休憩を取る事が出来なくなってしまいます
■駐車場所が見つからない
トラックを停止して休憩をしたくてもトラックが停止する場所が見つからない時があります
ここ20年ほど国の厳しい指導によって多くの運送会社が法令を順守するようになり
運転手に休憩や休息を取らせるようになったのはいいものの以前はそれほど混むことの
なかった駐車スペースが慢性的に逼迫するようになりました
特に 夜間の高速道路上のサービスエリア・パーキングエリアなどはトラックで溢れ
かえっているので トラックを止めようと思っても 駐車マスは空いていなくて
それどころか 減速・加速レーン やエリア内の通路など 止めれるスペースがあれば
所狭しとトラックが止まっています
(みんな 休憩・休息をしようとトラックを停止させる場所を確保するのに必死です・・)
せっかく休憩をしようと立ち寄っても トラックを止める事が出来ない為 別の場所へ移動
する事になってしまいます( ̄▽ ̄)
そして移動した先でもトラックを止めるスペースが無くて休憩出来ない なんて事も・・・
探している間にどんどん時間が過ぎて休憩出来ないばかりか 労働時間をオーバーする
事もにもなります
連続運転時間の規制上限の影響で国道 県道 関係なく路上駐車が繰り返される現象
になっています
路上駐車の原因は430休憩だけではないんですが・・
430休憩は必要ですが休憩する為の駐車スペースがない事が問題ではないのでは?
というふうに感じます
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作業終了後に間をおかないですぐに出発をしないといけない時がある
積み下ろし場所やその時の状況によって変わりますが 忙しい時などは 作業が完了したら
すぐにトラックを別の場所へ移動するように促される時があります
待機している他のトラックの作業に早くとりかかり業務を円滑に行う為です
物流センターなどの場所では 作業待ちのトラックがたくさん待機しているのをよく見かけます
運転時間のリミットに余裕がない場合だとトラックを別の場所に移動する間に連続運転
4時間を超えてしまう事もあります
作業中などに車両を30分停止できればいいのですが・・
430休憩では車両を停止した時間をカウントしているので 休憩だけでなく 作業中に
トラックが停止した時間もカウントされています
430休憩のデメリット
■時間を気にし過ぎてストレスを感じてしまう
デジタコが装備された現在 1分単位で時間を管理されているので 4時間運転したら30分
運転を離脱 1回につき10分以上のルールにストレスを感じている運転手も多い様です
時間を意識して運転をしないといけないので常に監視されているようにも感じます
■休憩をとるタイミングは適切なのか
疲れや眠気を感じた時など運転手が休憩をしたいと思った時に休める方がいいようにも感じます
疲れを感じていない 眠たくない状態で無理やり休憩しても効果がない事もあり 眠たい時に
休憩がとれなければ意味があまりない時もあります
運行状況によっては 430以外の休憩時間を取る事が出来ない場合もあるので
疲労を感じた時に適切に休憩を取る事が出来れば というようにも思います
■連続走行時間の延長
もう少しで会社 目的場所へ到着しそうな時でも運転時間が4時間を超えるようだと車両
を30分停止しないといけません
あともう少しだけ運転すれば会社へ到着するような場合中途半端に休憩をするよりかは
早く家に帰ってゆっくりしたいと考えてしまいます
休憩した結果 帰る時間が遅くなるばかりか 労働時間も長くなってしまいます
まとめ
場合によっては30分休憩が取れないケースが多々あり 法令順守は無理な時があります
時間を縛ることより無理な運行をさせない 仕事に応じた報酬の支払いや休みを与える
事が大切だと思います
2023年07月08日
運送業 配送先への荷下ろしの際 パレットへ荷下ろしする時の積み付け方法とは! どうやって積めばいい?
トラックへ積み込んだ荷物を配送先で荷下ろしする際に荷受け担当者からパレットへ
荷物を積んで下さい とか言われる時がありますよね
配送先にもよりますが 大口個数の荷物の時なんかはよく言われる事があります
この荷物はこういう形で こっちの荷物はこの方法で積み付けして欲しい
なんて言われたりもしますが・・
なかには積めるように積んでとか こちらのお任せで積み付けして欲しいと
いう風に言われる事もあります
と言われてもどんなふうに荷物をパレットに積めばいいのか分からない時がありますよね!
初めて配送に行く所でも 当然のように言われてしまうので荷下ろしする側としては
ちょっと戸惑ってしまいます・・・(。´・ω・)?
(荷下ろし先の担当者は運転手は積み方をある程度把握しているだろうと思っている事があります)
上手く積むには荷物の特徴やパレットへの積み付け方を理解していないと中々出来ません
そして同じ荷姿の場合でも配送先が違えば保管方法の違いからパレットへの積み付け方が
違う事はよくあります
初めて行った配送先の場合では荷下ろし方法は聞かないと分からない事がほとんどです
今回はパレットへの荷下ろしの際の基本的な積み付け方法や 積み付ける時の注意点などを
紹介したいと思います(-ω-)/
目次
荷下ろしの際 何故パレットへ積み付けるのか?
パレット輸送
ダンボール箱に書かれている パレットパターンとは
積み付け方法
ブロック積み(棒積み)
交互積み
ピンホール積み(風車積み)
ダブルピンホール積み
レンガ積み
スプリット積み
窓積み
●回し●段積みとは
●回し●段積みの意味
積み付ける時の注意点
まとめ
荷下ろしの際 何故パレットへ積み付けるのか?
荷物をパレットに積み付けると 保管の際やトラックへの積み込み 荷下ろしの際
労力や時間の短縮に繋がります
一度パレットへ積み付けをしてしまえば保管や輸送の際 フォークリフトなどで倉庫内の
移動やトラックへの積み込みや荷下ろしもパレット単位で行う事が出来る為
作業者の負担や労働時間の軽減につながります
荷物を移動させる度に荷物を積み替えしていては時間や労力も掛かりますし 何より
何度も移動させる事によって荷物が破損する可能性が高くなります
そういった事を防ぐ為にもパレットへの荷物を積み付けの必要性は高まります
パレット輸送
パレット輸送とは荷物の運搬方法の一つでパレットと呼ばれる荷物を載せる為の荷役台を
用いた輸送方法です
工場や倉庫での移動 海上コンテナやトラックでの物流 運送会社の営業所などで作業効率や
生産性を高めたり 作業負担を軽減させる為に導入されています
パレットにはたくさんの荷物を載せることができフォークリフトやハンドリフトなどを使って
荷物を載せたままパレットを移動させたりパレットに荷物を載せたままトラックなどへの
積み込みをする事も可能です
重たい荷物を持って何度もトラックと倉庫を往復 なんていう事がないので作業者の
負担も軽減されます
ダンボール箱に書かれている パレットパターンとは?
パレットパターンとはパレットに荷物を積む際の並べ方のことです
様々なパレットパターンが存在して それぞれ特徴やメリットが違います
適切なパレットパターンを選ぶ事で荷物を安定して積み付けられたり積載効率
の向上に繋がります
パレットパターンは積み荷のダンボール箱に書かれている事もあります
パレットへの荷物の積み方が書かれているのでそれらを参考にして積み付けをすると
上手く積み込む事が出来ます
荷物を積み付けるパターンは綺麗に積み付けるだけでなくフォークリフトでの移動
トラック輸送・倉庫での保管時にどれだけ荷崩れをせず荷物が重みで壊れないかなどの
安定性が大切です
積み付け方が良くないと振動で荷物が移動したり つぶれたりして破損してしまいます
倉庫で保管する分にはその積み付け方でも問題は無くても トラックへ積載して移動すると
輸送中の振動で荷物が崩れたり重みで破損している事はあります
しかし全てのダンボールにパレットパターンが書いてあるわけではありません
そして 荷下ろしの時 形や大きさ 重さの違ういろんな荷物を組み合わせて
パレットに積み付けなくてはならない場合のほうが多いので 積み付けるにはある
程度の知識と経験が必要です
積み付け方法
積み付け方法は荷物の形や重量・パレットのサイズによって積み付け方法は異なります
また配送先の保管方法によっても積み付け方は変わるので(段数 組み方)
その都度確認しましょう
場合によっては荷物がパレットから多少はみ出したり 不安定な積み方になる
場合もあるかもしれませんが荷下ろし先が良ければそのような場合でも積み付ける時があります
■ブロック積み(棒積み)
単純な積み方なので早く荷物を積むことが出来て デパレタイズ(パレットから取り出す)
の際にも取り出しし易いので早く作業が出来ます
棒積みになっているので2個・3個の荷物を一度に積んだり下ろしたりすることが出来ます
しかし横からの力に弱く フォークリフトやトラックで運搬する際に荷崩れを起こす
可能性があります
対策としてはストレッチフィルムやラッシングベルトで固定すると荷崩れを
防ぐことができます
■交互積み
ブロック積みを一段ずつ90〜180度向きを変えて積むのが交互積みです
横向きの力に比較的強く 荷崩れし難いのがメリットです
交互に積んだときに荷物の大きさ形によって縦 横 の長さが合わないと使えない為
一段に並べた時の全体の形が正方形になるような限られた荷物でしか使えないという
デメリットもあります
そして荷物の形が正方形に近いとブロック積とあまり変わらないのであまり意味がありません
■ピンホール積み(風車積み)
ピンホール積みとは荷物を風車の形のように縦横に組み合わせた積み方です
真ん中に空間がある事から別名風車積みともいいます
1段ずつ向きを反転させることで横向きの力にも安定させることができます
またピンホール積みの応用として2つないし3つの荷物を組み合わせて1枚の「羽根」
にする積み方も現場でよく見るピンホール積みの一つです
ピンホール積みのメリットとしては中央に空気の通り道ができることから冷蔵倉庫や
低温輸送などで荷物を一定温度に保ちたい場合などにも使われます
しかし中央に隙間ができてしまうことからパレット上の積載率が下がってしまうという
のがデメリットです
■ダブルピンホール積み
ダブルピンホール積みはピンホール積みの発展型で中央の隙間部分を2つにした積み方です
通常のピンホール積みの一つの荷物を起点にもう一つピンホール積みをして残った部分
に荷物をおきます
これを左右反転させて積んでいきます
メリットとしては積載効率が高いという点があげられます
荷物とパレットの大きさによっては他の積み方よりも一段につき一つずつ多く積める
という場合もあるかもしれません
デメリットとしては積み方が複雑なので手作業で行う場合かなり生産性が落ちるでしょう
左右に反転させるための穴の部分は重なりません
多少手間を掛けてでもどうしてもパレットの積載効率を上げなければならない場合には
試してみてもいいかもしれません
■レンガ積み
レンガ積みとは一つの段で縦横方向に向きを変えて積む方法です
棒積みのようにならないよう 各段で180度ずつ向きを変えて積み上げます
荷物の形にもよりますが上からみたときに全体が長方形の形になることが多いので
カゴ車に積み込みをする際に見る事が多いかもしれません(もちろんパレットで
レンガ積みをすることも多いですが)
荷崩れがしにくくすべての荷物が外側から見える為 検品がし易いという点がメリットです
■スプリット積み
スプリット積みとはレンガ積みの応用形でレンガ積みの特徴である横向きの部分に隙間
(スプリット)ができる仕組みです
わざと隙間を空けているというよりも荷物の形状によって必然的に隙間はできるものなので
ほぼレンガ積みと同一といってもいいかもしれません
ポイントは隙間があいてしまう際は必ずパレットの内側に隙間を開けることです
内側にくっ付いてしまうと上に荷物を積んだ際に外側に支えがなくなってしまう(オーバー
ハングしてしまう)為荷崩れをおこしやすくなってしまいます
■窓積み
窓積みはレンガ積みの横向きの部分を2列に増やした積み方です
各段で180度向きを変えて互いちがいに重ねていきます
レンガ積みと同様 荷物の短辺の部分が少なくても一方は外側から見える為検品などが
しやすいのがメリットです
カゴ車や正方形でないパレットに積み付ける場合などによく使われます
正方形のパレットの場合 窓積みが可能なサイズであればピンホール積みで一段あたり一つ
多く荷物を積むことが出来 しかも外側からの検品も可能です
●回し●段積みとは
物流現場における積み方の指示では良く「6回し4段で積み付けて」
「8回し6段積みで」 などのような「●回し●段」という言い方をします
これは今まで見てきたようなパレットパターンと少し異なります
積み方ではなくパレット上の1段の個数と積み重ねる段数を指定する積み方の指示です
配送先では定期的に入荷している荷物の場合は それに合わせたパレットへの積み方が
ある程度決まっているので 荷受け担当者はその事を運転手に伝えて積み付けを
してもらいたいと考えています
●回し●段積みの意味
「●回し」とは一段の中にいくつ荷物をいれるか という意味です
「●段積み」とは読んで字のごとくその●回しを●段で積む
ということです
つまり6回し5段であれば一つのパレットの上には6×5で30個の荷物が積みあがることになります
「回し」という言葉からピンホール積みのような積み方をイメージする方もいるかもしれませんが
積み方に関してはこの言い方の指示には入っていない為 積み付け方法は(パレットパターン)
確認する必要があります
積み付ける時の注意点
基本的に同じ種類の荷物を積む時には決まったパレットパターンの積み方をすればいいのですが
物流現場では店舗向け出荷など色々な種類の荷物を一つのパレットに積み込まなければならない
場合も多くあります
その時パレタイズで気を付けなければならないのは荷物が破損しないようにする事です
フォークリフトで運ぶ際やトラックで運搬する際はかなり振動がかかるので
荷崩れや つぶれたりしないようにする必要があります
またバラバラの荷物を混載する場合 重い物 硬い物を下から順に積んでいく
ようにしましょう
軽い物 柔らかい物を下の方に積んでしまうと 後から上に重い物を積んだ
ときに下の荷物が潰れ そこからバランスを崩して全体が崩れてしまいます
まとめ
パレットへの荷物の積み下ろしは大変な作業です
ただ積み下ろすのではなくパターン積みをすることで 事故のリスクを軽減出来るだけでなく
作業効率も向上します
とはいっても最初は難しいと思うので 経験を積んで徐々に覚えられるように頑張りましょう
荷物を積んで下さい とか言われる時がありますよね
配送先にもよりますが 大口個数の荷物の時なんかはよく言われる事があります
この荷物はこういう形で こっちの荷物はこの方法で積み付けして欲しい
なんて言われたりもしますが・・
なかには積めるように積んでとか こちらのお任せで積み付けして欲しいと
いう風に言われる事もあります
と言われてもどんなふうに荷物をパレットに積めばいいのか分からない時がありますよね!
初めて配送に行く所でも 当然のように言われてしまうので荷下ろしする側としては
ちょっと戸惑ってしまいます・・・(。´・ω・)?
(荷下ろし先の担当者は運転手は積み方をある程度把握しているだろうと思っている事があります)
上手く積むには荷物の特徴やパレットへの積み付け方を理解していないと中々出来ません
そして同じ荷姿の場合でも配送先が違えば保管方法の違いからパレットへの積み付け方が
違う事はよくあります
初めて行った配送先の場合では荷下ろし方法は聞かないと分からない事がほとんどです
今回はパレットへの荷下ろしの際の基本的な積み付け方法や 積み付ける時の注意点などを
紹介したいと思います(-ω-)/
目次
荷下ろしの際 何故パレットへ積み付けるのか?
パレット輸送
ダンボール箱に書かれている パレットパターンとは
積み付け方法
ブロック積み(棒積み)
交互積み
ピンホール積み(風車積み)
ダブルピンホール積み
レンガ積み
スプリット積み
窓積み
●回し●段積みとは
●回し●段積みの意味
積み付ける時の注意点
まとめ
荷下ろしの際 何故パレットへ積み付けるのか?
荷物をパレットに積み付けると 保管の際やトラックへの積み込み 荷下ろしの際
労力や時間の短縮に繋がります
一度パレットへ積み付けをしてしまえば保管や輸送の際 フォークリフトなどで倉庫内の
移動やトラックへの積み込みや荷下ろしもパレット単位で行う事が出来る為
作業者の負担や労働時間の軽減につながります
荷物を移動させる度に荷物を積み替えしていては時間や労力も掛かりますし 何より
何度も移動させる事によって荷物が破損する可能性が高くなります
そういった事を防ぐ為にもパレットへの荷物を積み付けの必要性は高まります
パレット輸送
パレット輸送とは荷物の運搬方法の一つでパレットと呼ばれる荷物を載せる為の荷役台を
用いた輸送方法です
工場や倉庫での移動 海上コンテナやトラックでの物流 運送会社の営業所などで作業効率や
生産性を高めたり 作業負担を軽減させる為に導入されています
パレットにはたくさんの荷物を載せることができフォークリフトやハンドリフトなどを使って
荷物を載せたままパレットを移動させたりパレットに荷物を載せたままトラックなどへの
積み込みをする事も可能です
重たい荷物を持って何度もトラックと倉庫を往復 なんていう事がないので作業者の
負担も軽減されます
ダンボール箱に書かれている パレットパターンとは?
パレットパターンとはパレットに荷物を積む際の並べ方のことです
様々なパレットパターンが存在して それぞれ特徴やメリットが違います
適切なパレットパターンを選ぶ事で荷物を安定して積み付けられたり積載効率
の向上に繋がります
パレットパターンは積み荷のダンボール箱に書かれている事もあります
パレットへの荷物の積み方が書かれているのでそれらを参考にして積み付けをすると
上手く積み込む事が出来ます
荷物を積み付けるパターンは綺麗に積み付けるだけでなくフォークリフトでの移動
トラック輸送・倉庫での保管時にどれだけ荷崩れをせず荷物が重みで壊れないかなどの
安定性が大切です
積み付け方が良くないと振動で荷物が移動したり つぶれたりして破損してしまいます
倉庫で保管する分にはその積み付け方でも問題は無くても トラックへ積載して移動すると
輸送中の振動で荷物が崩れたり重みで破損している事はあります
しかし全てのダンボールにパレットパターンが書いてあるわけではありません
そして 荷下ろしの時 形や大きさ 重さの違ういろんな荷物を組み合わせて
パレットに積み付けなくてはならない場合のほうが多いので 積み付けるにはある
程度の知識と経験が必要です
積み付け方法
積み付け方法は荷物の形や重量・パレットのサイズによって積み付け方法は異なります
また配送先の保管方法によっても積み付け方は変わるので(段数 組み方)
その都度確認しましょう
場合によっては荷物がパレットから多少はみ出したり 不安定な積み方になる
場合もあるかもしれませんが荷下ろし先が良ければそのような場合でも積み付ける時があります
■ブロック積み(棒積み)
単純な積み方なので早く荷物を積むことが出来て デパレタイズ(パレットから取り出す)
の際にも取り出しし易いので早く作業が出来ます
棒積みになっているので2個・3個の荷物を一度に積んだり下ろしたりすることが出来ます
しかし横からの力に弱く フォークリフトやトラックで運搬する際に荷崩れを起こす
可能性があります
対策としてはストレッチフィルムやラッシングベルトで固定すると荷崩れを
防ぐことができます
■交互積み
ブロック積みを一段ずつ90〜180度向きを変えて積むのが交互積みです
横向きの力に比較的強く 荷崩れし難いのがメリットです
交互に積んだときに荷物の大きさ形によって縦 横 の長さが合わないと使えない為
一段に並べた時の全体の形が正方形になるような限られた荷物でしか使えないという
デメリットもあります
そして荷物の形が正方形に近いとブロック積とあまり変わらないのであまり意味がありません
■ピンホール積み(風車積み)
ピンホール積みとは荷物を風車の形のように縦横に組み合わせた積み方です
真ん中に空間がある事から別名風車積みともいいます
1段ずつ向きを反転させることで横向きの力にも安定させることができます
またピンホール積みの応用として2つないし3つの荷物を組み合わせて1枚の「羽根」
にする積み方も現場でよく見るピンホール積みの一つです
ピンホール積みのメリットとしては中央に空気の通り道ができることから冷蔵倉庫や
低温輸送などで荷物を一定温度に保ちたい場合などにも使われます
しかし中央に隙間ができてしまうことからパレット上の積載率が下がってしまうという
のがデメリットです
■ダブルピンホール積み
ダブルピンホール積みはピンホール積みの発展型で中央の隙間部分を2つにした積み方です
通常のピンホール積みの一つの荷物を起点にもう一つピンホール積みをして残った部分
に荷物をおきます
これを左右反転させて積んでいきます
メリットとしては積載効率が高いという点があげられます
荷物とパレットの大きさによっては他の積み方よりも一段につき一つずつ多く積める
という場合もあるかもしれません
デメリットとしては積み方が複雑なので手作業で行う場合かなり生産性が落ちるでしょう
左右に反転させるための穴の部分は重なりません
多少手間を掛けてでもどうしてもパレットの積載効率を上げなければならない場合には
試してみてもいいかもしれません
■レンガ積み
レンガ積みとは一つの段で縦横方向に向きを変えて積む方法です
棒積みのようにならないよう 各段で180度ずつ向きを変えて積み上げます
荷物の形にもよりますが上からみたときに全体が長方形の形になることが多いので
カゴ車に積み込みをする際に見る事が多いかもしれません(もちろんパレットで
レンガ積みをすることも多いですが)
荷崩れがしにくくすべての荷物が外側から見える為 検品がし易いという点がメリットです
■スプリット積み
スプリット積みとはレンガ積みの応用形でレンガ積みの特徴である横向きの部分に隙間
(スプリット)ができる仕組みです
わざと隙間を空けているというよりも荷物の形状によって必然的に隙間はできるものなので
ほぼレンガ積みと同一といってもいいかもしれません
ポイントは隙間があいてしまう際は必ずパレットの内側に隙間を開けることです
内側にくっ付いてしまうと上に荷物を積んだ際に外側に支えがなくなってしまう(オーバー
ハングしてしまう)為荷崩れをおこしやすくなってしまいます
■窓積み
窓積みはレンガ積みの横向きの部分を2列に増やした積み方です
各段で180度向きを変えて互いちがいに重ねていきます
レンガ積みと同様 荷物の短辺の部分が少なくても一方は外側から見える為検品などが
しやすいのがメリットです
カゴ車や正方形でないパレットに積み付ける場合などによく使われます
正方形のパレットの場合 窓積みが可能なサイズであればピンホール積みで一段あたり一つ
多く荷物を積むことが出来 しかも外側からの検品も可能です
●回し●段積みとは
物流現場における積み方の指示では良く「6回し4段で積み付けて」
「8回し6段積みで」 などのような「●回し●段」という言い方をします
これは今まで見てきたようなパレットパターンと少し異なります
積み方ではなくパレット上の1段の個数と積み重ねる段数を指定する積み方の指示です
配送先では定期的に入荷している荷物の場合は それに合わせたパレットへの積み方が
ある程度決まっているので 荷受け担当者はその事を運転手に伝えて積み付けを
してもらいたいと考えています
●回し●段積みの意味
「●回し」とは一段の中にいくつ荷物をいれるか という意味です
「●段積み」とは読んで字のごとくその●回しを●段で積む
ということです
つまり6回し5段であれば一つのパレットの上には6×5で30個の荷物が積みあがることになります
「回し」という言葉からピンホール積みのような積み方をイメージする方もいるかもしれませんが
積み方に関してはこの言い方の指示には入っていない為 積み付け方法は(パレットパターン)
確認する必要があります
積み付ける時の注意点
基本的に同じ種類の荷物を積む時には決まったパレットパターンの積み方をすればいいのですが
物流現場では店舗向け出荷など色々な種類の荷物を一つのパレットに積み込まなければならない
場合も多くあります
その時パレタイズで気を付けなければならないのは荷物が破損しないようにする事です
フォークリフトで運ぶ際やトラックで運搬する際はかなり振動がかかるので
荷崩れや つぶれたりしないようにする必要があります
またバラバラの荷物を混載する場合 重い物 硬い物を下から順に積んでいく
ようにしましょう
軽い物 柔らかい物を下の方に積んでしまうと 後から上に重い物を積んだ
ときに下の荷物が潰れ そこからバランスを崩して全体が崩れてしまいます
まとめ
パレットへの荷物の積み下ろしは大変な作業です
ただ積み下ろすのではなくパターン積みをすることで 事故のリスクを軽減出来るだけでなく
作業効率も向上します
とはいっても最初は難しいと思うので 経験を積んで徐々に覚えられるように頑張りましょう