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去年の秋、見逃していた映画ですが
上映期間の短い単館系は
配信鑑賞で楽しんでいるこの頃です。
この邦題だと
コルビジェとアイリーンの恋愛絡み?
そんな印象ですが
オリジナルタイトルは「The Price of Desire」(欲望の値段)。
2009年、サンローランとベルジェの遺品のオークションで
ドラゴンチェアが28億円で落札されたことを機に
デザイナー、アイリーン・グレイが注目され
監督も映画製作に興味を持ったらしい。
アイリーンは亡くなる前に
自身に関わる資料等を処分してしまったらしく
映画のためのソースを収集するのは大変だったようです。
革新的な家具デザイナーであり建築家であった彼女が
なぜ、人々から忘れられていたのか
どんな風にコルビジェと関わっていたのか
興味のある方には楽しめそうな映画だと思います。
詳しくはこちらで。
HP
<story>
1923年、フランス。
アールデコがひとつの潮流であった時代に
アイリーン・グレイは富裕層を顧客とした
家具デザイナーとして成功していた。
価値観が相反する彼とアイリーンは対立し
彼女は独自のコンセプトでE.1027を完成させた。
物語はル・コルビジェのモノローグで語られていきます。
何度か殴りつけたくなる衝動にかられますが。。^^;
二人の愛の巣に、特にアイリーンにとって
デザインであれ建築理念であれ
本来、コルビジェは完全なる部外者なのである。
建築家として才能に乏しいジャンが
彼に協力を依頼したことでややこしくなるのだが
そのジャンでさえ
E.1027の完成披露で設計者アンリーン・グレイの名を
公表しなかった。
コルビジェはE.1027がジャン名義であることをいいことに
「この家に不足した芸術を無償で提供する」
と、独善的に価値を押し付け
自分色に落書きを繰り返したのである。
現在も根本(建前ではなく)はあまり変わらないけれど
当時の男性の権利や地位は
女性に比べると
はるかに尊重され社会的に堅く守られていたのに
なんて懐の狭いこと。
才能ある女性に対するコルビジェの醜悪な蔑視は
かえってアイリーンへの脅威を物語るようだった。
それでもアイリーンは
(映画ではわかりにくかったけれど)
コルビジェを心から尊敬していると言う。
彼女の尊敬に満足し
なぜ、その個性を尊重することができなかったのか。。
ああ。。小さいわ。。
おまけに
コルビジェは彼女の知的財産を侵害、冒涜し
行うことは子供っぽく傲慢なのである。
まるで子供が「僕のもの」と唾をつけるように
または彼女の注目を煽るように
一方的な価値の押しつけで服従させようとするのは
ファシストではないか。
一方
ジャンは劣等感からなのか女癖が悪くコルビジェの言いなりで俗物に見える男だが
心ではアイリーンを愛していた。
関係に危機を感じながらも
終戦後、二人は復旧に尽力するようになり
ある日、ジャンがドイツ軍に占領されていたE.1027を訪れると
居座るコルビジェによって壁の落書きは増え
◇
たとえ、性格が○○でも、ね。
そうそう
エンドクレジットにもご注目。
当時の様々な分野で活躍したアーティストたちの名が
連なっております^^
こちらが裏手に建てた実際の小屋で
現在は見学できるらしいです。
アイリーンに刺激されたものでは?
◆
関連記事も面白いです。
こちらは、まだ観ていないのですがもう一つのドキュメント映画も同時期に公開されました。
「アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー」
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映画「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期… 2024.03.07 コメント(3)
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