音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2017年03月02日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ
北欧でのリラックス・ムードの1枚


 スタン・ゲッツ(Stan Getz,1927年生まれ1991年没)の人生は波乱万丈だったが、1950年代だけを切り取ってもそうだったと言える。ジョニー・スミス『ヴァーモントの月』への参加で得た名声や 『スタン・ゲッツ・プレイズ』 を筆頭とする名演の数々、かと思えば、麻薬中毒で強盗未遂を起こして服役、さらには米から逃げるかのように北欧へ移住。これらを思い起こすだけでも普通の人の人生ではない。

 スウェーデン移住は旅行先が気に入ってそのまま数年間移住生活を送ったとされるが、いろんな意味で“人生のリセット”に与する選択肢だったのだろう。そして、ストックホルムで地元ミュージシャン(トランペットのベニー・ベイリーだけがアメリカ出身の黒人ミュージシャンで、あとは現地ミュージシャン)と吹き込まれたのが、本盤『インポーテッド・フロム・ヨーロッパ(Imported From Europe)』である。

 面白いことに、上で述べたような人生の浮き沈みや苦悩のようなものは本盤からはまったく感じられない。スタンダードを中心に7曲が収録されているが、いずれもゲッツのテナーは“快調”と表現するのがぴったりだと思う。他のメンバーとのアンサンブルもよいし、このプレイも軽やかかつ伸びやかで、“これぞスタン・ゲッツの絶頂期”といった印象である。個人的なお気に入りは、収録曲中の4曲でピアノを担当しているベンクト・ハルベルクのペンによる1.「ベンクトズ・ブルース」、定番スタンダードの4.「トプシー」、バリトン・サックスで参加しているラーシュ・グリンによる、ずばりそのまんまの表題の6.「ストックホルム・ストリート」。これら以外の曲でも総じてスタン・ゲッツのテナーは軽やかに舞っている。代表盤的扱いをされることはあまりない盤だけれども、彼の作品として(特に早めに聴いた方がいいお薦めの順序として)は、結構上位にくる盤だとひそかに思っていたりする。


[収録曲]

1. Bengt's Blues
2. Honeysuckle Rose
3. They Can't Take That Away from Me
4. Topsy
5. Like Someone in Love
6. Speak Low
7. Stockholm Street


[パーソネル、録音]

Stan Getz (ts)
Benny Bailey (tp)
Åke Persson (tb)
Bjarne Nerem (ts; 6., 7.)
Erik Nordström (ts)
Lars Gullin (bs)
Bengt Hallberg (p; 1., 5.-7.)
Jan Johansson (p; 2.-4.)
Gunnar Johnson (b)
William Schiopffe (ds)

1958年8月26日(2.~4.)、9月15日(5., 6.)・9月16日(1., 7.)録音。




 ​
インポーテッド・フロム・ヨーロッパ [ スタン・ゲッツ ]





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Last updated  2017年03月02日 21時17分35秒
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