Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

プロじゃないから恥ずかしくないもん @ 正統派美少女 正統派美少女正統派美少女正統派美少女正…
連絡お願いします@ 連絡お願いします 連絡お願いします連絡お願いします連絡お…
神待ち掲示板@ 神待ち掲示板 神待ち掲示板神待ち掲示板神待ち掲示板神…
ヒクヒクしちゃう@ ヒクヒクしちゃう ヒクヒクしちゃうヒクヒクしちゃうヒクヒ…
疼いちゃう@ 疼いちゃう 疼いちゃう疼いちゃう疼いちゃう疼いちゃ…
いいでしょ?@ いいでしょ? いいでしょ?いいでしょ?いいでしょ?い…
予定は決まりましたか?@ 予定は決まりましたか? 予定は決まりましたか?予定は決まりまし…
できれば年上が@ できれば年上が できれば年上ができれば年上ができれば年…
集結だよ@ 集結だよ 集結だよ集結だよ集結だよ集結だよ htt…
おさわりの導入@ おさわりの導入 おさわりの導入おさわりの導入おさわりの…
2005/07/09
XML
テーマ: お勧めの本(7415)
この内容はエリス・ピーターズのカドフェルシリーズ第2作「死体が多すぎる」に関連して,  スティーブン王と女帝モードの対立(その1)  の続きです。

4 なぜ「女帝モード」か?
「王対女帝」ということで,この内戦がイギリス国内での「王国と帝国の勢力争い」と思いかねない(って自分がそうだった!!)が,それは 間違い

実は,ヘンリー1世の娘マティルダは神聖ローマ帝国(ほぼドイツ)の皇帝に嫁いでいた。しかし,皇帝は若くして死んでしまう。
そこに,兄ウィリアムの死。
ヘンリー1世はマティルダにイングランドの王位を継がせるとの約束を貴族たちにとりつけ,彼女をアンジュー伯ジェフロワ(英語名ジョフリー)に嫁がせる。

マティルダはこの結婚をあまりうれしく思わない。伯爵夫人になるより,皇帝夫人のままのほうが「格上」だから。

ということがあり,まわりには自分のことを,神聖ローマ帝国時代の呼び名 「Empress Maud(女帝モード)」 と呼ばせていた(小説の設定なのか史実なのかは不明)。

まぎらわしいことに, スティーブンの王妃 の名前もマティルダである(近い縁戚から名前をもらうことが多いうえ,親類関係も複雑に入り混じっているので,当時は同じ名前が非常に多い)。

ということで,これからは,彼女を(女帝)モードの名前で呼ぶことにする。

5 貴族の足もとはノルマンディ
「死体が多すぎる」の「時」である1138年,モードは王位を主張するだけでまだフランスにいた。
スティーブン王に攻められたシュルーズベリ地方の元領主フィッツ=アランもフランスのモードのもとに逃げた。

ということで,当時のイングランド貴族はほぼ全員が フランス(ノルマンディー一帯)出身 であることを頭に入れておく必要がある。

王宮の公用語もフランス語だった。王自身,戴冠する前はフランスにいたのだし,その名前も,Stephenとつづって「スティーヴン」という読みになり,「フランス出身」の名残をとどめているような気がする。

6 ケルト→サクソン→ノルマン
イングランドはローマ帝国からの侵入も含め民族の大移動の影響を受けてきた歴史がある。

最後の大規模な民族侵入といわれる,1066年征服王ウィリアム(1世)によるイングランドの征服以来,それまでの支配階級だったサクソンは被支配階級に落とされ,ノルマン貴族がフランスから入ってくる。
ケルトはそれ以前にサクソンによってウェールズなどに追われていた。

「死体が多すぎる」の登場人物で,ごく図式的にいうと,王やそれを取りまく貴族(ヒュー,アラインなども含め)とフィッツ=アランや逃げ遅れた娘はノルマン系,シュルーズベリの町の人々,修道院のブラザーたち,貴族に仕える従者などはサクソン系,カドフェルや一部のブラザーはケルト系ということになる(ブラザーの中にはノルマン貴族の子弟もかなりいたはずだが,誰がどうとは特定できない)。

ちなみに,サクソンもノルマンもゲルマン民族だが,ノルマンは,ノルマンディー地方に住みついた北方のヴァイキングを指す。

ただし,以上はあくまでも類型であり,融合もかなりあった。
女帝モード自身,父はヘンリー1世でノルマンであるが,母方の祖母はサクソン王家の出身,祖父はスコットランド国王である。

7 傭兵は外人部隊?
スティーブン王の戦闘の実行部隊(今回は大量処刑の執行部隊でもある)として「傭兵」が出てきた(今後も登場)。
彼らは, フランドル地方出身 の兵隊で,イングランドから見ると残忍な「外人」部隊だが,ノルマン人からは「お隣りさん」。

ノルマンによるイングランドの征服自体,サクソンより武力が勝っていたことによるのだが,その後貴族化してしまったノルマンより「野卑」な部分を残していたので,「傭兵」としては最適だった。

さて,次は「修道士の頭巾」にする予定です。

参加しています。よろしければ,人気ブログランキング  ←カチッとライタークリックお願いします
――――――――――
「カドフェルシリーズ」についてのこれまでの記事
スティーブン王と女帝モードの対立(その1) 「死体が多すぎる」 ウェールズとイングランド 修道院ってどんなとこ? 「聖女の遺骨求む」

新しいテーマ ナルニア年代記 !! よろしければ,こちらのテーマをご利用ください。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/07/09 07:58:54 PM
[読んだ本(ミステリ・海外)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: