森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.07.23
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幼い子供ががけっぷちで鬼ごっこをして遊んでいるとします。
崖に柵がなければ子どもたちが落ちてしまうかもしれません。そこで柵を作ります。
普通の親は「柵の向こうは危ないから超えてはだめ」と注意します。
子どもは「イヤだ」と言いました。そこで親はどう振る舞うか。例えば、
1、 そんな自分勝手なことをしてはいけません。わがままな子供を厳しく叱ります。
2、 分かったよ。じゃ柵を1m向こうにずらしてあげる。これだったらいいでしょ。
3、 柵の向こうで遊びたいんだね。残念。がっかりだね。柵の向こうに行かれないのよ。
子供が泣きやむまで泣かせておく。そして泣きやんだ時「よく我慢できたね」とほめる。

1の対応は、子供のネガティブな対応を否定する対応ですが、一般的にしつけとはこのように理解されています。
2の対応は、子供との葛藤に耐えられない場合にとられる妥協策です。
一見民主的な親子関係に見えますが、子供のことよりも自分の不快感を収めることを重視している関わり方です。
3の対応は、子供のネガティブな感情を大事にしながら、しつけの枠をくずさない対応です。
本当のしつけとは、枠をまげないでいられる落ち着きのある安定した強さと、子供のぐずぐずをよしできるゆとりのあるやさしさで、成り立っています。
つまりしつけとは安定した大人が子供を愛することなのです。

普通しつけとは、一般的な生活習慣、社会習慣を子供に教えて子どもの健康や安全を守っていくための教育です。
そのために間違った行動に対して、叱りつけて強制していくということが前面に出てきます。
この例を見るとしつけに当たってはまず子どものネガティブな気持ちを受け入れてあげることが大切です。
でも大人の意向を冷静になってしっかりと子供に伝えていくことだと思います。
ここは首尾一貫していないとまずいところです。
一度約束したのに、後でなし崩し的に子供の要求を叶えてあげることはあってはならないことです。
(怒りをコントロールできない子の理解と援助 大河原美以 金子書房参照)





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