[Stockholm syndrome]...be no-w-here

2022.07.25
XML
カテゴリ: 宝塚
この回では「人物相関図」を基に、僕が改めて推理した事を書いて行きたい。

相関図を見て一番驚いたのが、僕が怪盗ダアトと睨んだセシル・ピーター・ウェルズが探偵事務所の仲間だった事だ。
これは完全に想定外だった(笑)。
しかし、レグルスの項で書いたように、これによって「怪盗の正体が私立探偵」という可能性が生まれ、話としては面白くなった。
職業が「劇作家」という事で、重要参考人のカペルと繋がりができたのも嬉しい誤算だった。
更に、同じ探偵事務所にティア・シモニーまでおり、「怪盗ダアト=複数犯」説が俄かに信憑性を帯びて来た。

とは言え、やはり「ラブコメディ」という大前提は絶対に崩せない。
そこを踏まえた上で、どんなシナリオが考えられるか…。

そこで次に注目したのが、「謎の依頼人」である事が判明したアージュマンドだ。
アージュマンドという名前には、「高貴な」や「誉れ高い」といった意味がある。
名前の意味、そして依頼内容から察するに、王宮内の人間である事は間違いないだろう。

そして、もう一つ気になるのが「プリンセス役」という表記だ。
何故「プリンセス」ではなく「役」なのか…。

考えられる可能性は2つ。
・花婿選びは、飽くまでも男達の「王族としての適性審査」が目的であり、プリンセス本人がその場にいる必要が無い
・或いは、プリンセスが失踪して、本当に居なくなってしまった

物語としては、後者の方が俄然面白くなりそうだ。
そうなると、カペルが実は本物のプリンセスという可能性も出て来る。
彼女は、自分の意思とは関係無く結婚させられるのが嫌で、王族の証である「一角獣の聖杯」を持って家出した…。
旅芸人の一座に紛れ込めば、国外へも逃亡し易いだろう。

もしかすると、劇作家のセシルは事情を知ってその手助けをする事になったのかも知れない。
一方、そうとは知らないルーチェは秘宝探しの依頼を受けてしまう…。
であれば、アージュマンドはカペルの母親(=女王)、もしくは姉妹と考えるのが妥当だろう。

ただ、そうなると「怪盗ダアトは何のための存在なのか?」という疑問が生じてしまう。
怪盗ダアトになる理由が、セシルには無くなってしまうのだ。
もしかすると、カペルを匿っている内に秘宝を失くしてしまったか、コソ泥一味に盗まれてしまい、取り返そうと必死に探しているとか…(笑)。

こうなると、オンブル親子が怪盗ダアトという可能性も再び考慮しなければならなくなる。
例えば、宰相オンブルはコーラス王から密命を受け、息子や部下を使って家出したプリンセスと秘宝の行方を探している…、とは考えられないだろうか。
事情が事情だけにセシル側もオンブル側も表沙汰にはできず、双方が秘密裏に入り乱れて動いている間に、怪盗ダアトの噂が世間で勝手に広まってしまった…。
(コーラス王とアージュマンドも、お互いが別々に捜査を依頼している事は知らない)



と、ここまで書いてあった時点で、綺城ひか理の口から「宰相オンブルは“めぐり会い史上”最大の悪人」という衝撃の告白が…(笑)。
という事は、オンブル親子は独自にプリンセスを探しているという事か。
宰相オンブルはコーラス王を陥れ、息子を花婿にして王位を奪おうと企んだのかも知れない。
(ただ、そうなるとロナンがルーチェの「恋のライバル」という可能性は消えてしまうため、親子は別行動と考えるのが順当か…)

その陰謀に気付いたカペルは、王家を守るため秘宝と共に姿を消した…。
或いは、アージュマンドの方がプリンセスだとすると、姉を守るために妹のカペルが秘宝を持って失踪した…、とも考えられる。
何れにせよ、「一角獣の聖杯」が無ければ、正当な王位継承者と認められない決まりなのだろう。
日本で言えば「三種の神器」か。

そして、助けを求められたセシルとコメット座の面々が、月組【All for One】の剣戟(けんげき)一座よろしく芝居を使ってオンブル親子の陰謀を暴こうと台本を書いた。
これなら、旅芸人一座にも見せ場ができる。

そう言えば【All for One】で思い出したが、今回の【めぐり会いは再び next generation】でも男女の双子(カストルとポルックス)が登場する。
しかも、人物相関図では天寿光希が演じるユリウスと「待ち合わせ」とある。
名前から想像すると双子はコメット座の一員のようだが、ユリウスが歌姫エメロードの大ファンという事なので、彼女に会いに行くのだろうか。
その途中で、怪盗ダアトの騒動に巻き込まれるとか、或いはダアトと間違えられて捕まってしまい、それをルーチェが助けるというシナリオも考えられる。

また、アージュマンドないしカペルがプリンセスだとして、誰が花婿に選ばれるのかというのも気になる。
花婿候補4人の肩書きを見るとこれと言った人物がいないし、物語の展開によっては意外にレグルスという可能性もある。
獅子座の恒星レグルスには「小さな王」という意味があるからだ。



さて、僕の推理はこんな所だろうか。
これ以上は幾ら考えても際限が無いし、堂々巡りにしかならないような気がする。
後は、実際に観劇して答え合わせをしよう。

それにしても「花婿候補」に「審査委員」「姉妹」と書くと、どこぞの宮家の結婚騒動を思い出してしまうが、もしかして小柳奈穂子はそれを意識して脚本を書いたのだろうか。
いや、寧ろそこには触れない方が良いのか…(笑)。
この後、小柳奈穂子がインタビューで「ルーチェは親に弁護士事務所で働いていると嘘を付いている」とか「ロナンはルーチェのライバル役」と発言しているのを読んでニヤリとしながらも、それ以上は推理しなかった。

最終回は、これらを踏まえた上で「答え合わせ」と「まとめ」をして行きたい。
(一部、踏み込んだ発言をしているが、これは飽くまでも僕個人の解釈であり、小柳奈穂子の意図とは全く関係無い事を予め断っておく)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.07.25 22:28:10


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

love_hate no.9

love_hate no.9

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: