仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.12.20
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カテゴリ: 仙台
東北新幹線が新青森まで伸びたら、盛岡や八戸には全便停車するのかどうか、などと前回記した。その延長で、都市間鉄道の停車パターンはどうだろうかと思い、仙石線のダイヤを見た。快速は、ABの二種類に整理されているのだそうだ。

恥ずかしいことだが、私は、今でも一日に1本は仙台石巻ノンストップ便があると思っていたので、随分様変わりしたものだと思う。

様変わりと言えば、地下化する以前の記憶もだいぶ薄れてきた。仙台市(新しい杜の都づくり宮城野区協議会)の サイト で、仙石線の旧仙台駅(さらに昔は東七番丁駅)などの風景を見ることが出来る。 仙石線沿線 のトップの背景写真は、これまた懐かしい東九番丁踏切だ。社会人になりたての頃、車で迷い込んで、東西の方向感覚がゆがめられたような、不思議な気持ちに陥った記憶がある。小学校がそばにあって、また、とある代議士の看板が見えたことも覚えている。

その後、近くに住んだこともあるし、今では宮城野原にプロ野球の歓声がこだまする時世になった。区画整理された広い道路を車で走ると、宮城野大通りと二十人町通り、さらに国道45号が、こんなに近かったのかと驚く。

あの変則交差点の記憶も、せめてネット上で大事に温めていきたい。

■関連する過去の日記
榴岡天満宮 (08年12月7日)
五輪の思い出 (05年12月27日)

ところで、仙石線ダイヤに話を戻すが、石巻に住んでいた頃は、特別快速として仙台直通便が上下1本づつ。休日だけだったかも知れないが。そして、快速は停車駅の多いものと、少ないものの2パターンあったような気がする。例えば、本塩釜はいずれも停車するが、東塩釜や原町には停車しない快速もある、という感じで。石巻線とは別棟の仙石線ホームから、仙台に行くのに、どれに乗るか考えていたものだ。

現在は、最も速達するものは、A快速で、あおば通、仙台、多賀城、本塩釜、東塩釜、海岸、高城町、野蒜、小野、矢本、石巻。B快速は、更に、仙台市側の部分を多賀城駅まで各駅に停車するパターン。朝夕の通勤通学はBパターンで、日中と夜は速達のAパターンで、組まれているようだ。

昔から言われていることだが、仙石線のスピードアップが実現できれば、もっと便利になると思う。仙台に通勤する人が、9時前に着くためには、
 (石巻 → あおば通)
 普通 522 → 646
 普通 605 → 737
 快速 629 → 745
 普通 650 → 812
 普通 712 → 839
となる。この次は、747→916 なので、皆さん7時前には家を出ていることになる。私立高校生は、沿線の学校なら7時12分発の電車で間に合うのかも知れないが、仙台市内なら、6時29分の電車になるのではないだろうか。仕方ないとは言え、できれば何とかしてやりたい気持ちになる。

逆に仙台から石巻に通勤する場合。
 (あおば通 → 石巻)
 普通 502 → 624
 普通 527 → 649
 快速 631 → 740
 普通 642 → 806
 普通 709 → 835
 普通 732 → 857
のとおりで、あとは自宅から仙台駅までの距離次第だ。苦竹や福田町の人は割と楽かも知れないが、泉区や八木山などの団地から出てくるとなると、朝6時台前半にバスや地下鉄に乗り込むことになりそうだ。

かくいう私も、短い期間ながら、仙台から石巻に仕事で通ったことがあるが、今でいう上記の6時42分発の電車に乗った。自宅アパートは6時過ぎに飛び出して、仙台駅から階段を下りて、仙石線ホームに。乗ってしまえば、のんびり松島湾の朝日を眺めていけばいいのだが、毎日となると結構大変だった。

例えば、仙山線で山形駅から仙台駅まで来る場合、朝のダイヤは
 (山形駅 → 仙台駅)
 普通 628 → 753
 快速 715 → 829
 普通 755 → 917
となっており、石巻と同様の状況だ。ただし、山形仙台間なら、バスがある。
 山交ビル700 → 仙台駅前811県庁前816
 山交ビル800 → 仙台駅前911県庁前916
など、仙台に9時前に到着する便だけで20本近くもある。7時台後半のバスでも良いと考えれば、石巻に比較すると、かなり楽だ。

バスならもちろん石巻だってある。宮城交通の仙台石巻・女川線。
 石巻駅前628 → 仙台駅前743県庁前752
 石巻駅前648 → 仙台駅前808県庁前817
 石巻駅前740 → 仙台駅前855県庁前904
が朝のダイヤのようだ。頻度の点で、やはり山形には劣る感じがする。そもそも、スピード感がない。山形の場合、鉄道は朝の快速でも74分のところ、バスは71分で、しかも便が豊富で対抗力がある。石巻の場合、仙石線は快速で76分、バスは75分や80分で、物足りない。具体的に見ても、石巻駅650の電車と648のバスで、仙台市内への到着はさほど変わらない。

おそらく、石巻と仙台の間の高速バスは、三陸道を利府塩釜ICで降りて、県道利府街道を仙台市中心部に向かうものと思われるが、渋滞にはまる事情があるのだろう。

宮城県の場合、どの地域の県民も豊かに明るく暮らせるよう、産業や文化や生活の面での地域への目配りは必要だが、ハード面での整備を、均衡ある県土の発展という謳い文句の下に、県下一円に同質均等に行う必要はない。そして、投資の負担を県民が背負うことを考えれば、不要どころ、すべきでないと思っている。ごく単純に言えば、通勤も通学も交流も、文化面での一体性も含めて、全県を一極と考えて良いのだ。

だからこそ、日常の移動や交流を支える大量輸送手段は、できる限り便利に、できれば多様に、整備したい。近年幸いにして本県では道路整備が進んだ。ハードのためのハード整備の段階はそろそろ脱して、高速バスに乗る時刻の観点など、生活者の視点から、渋滞対策や鉄道高速化などに重点を移していくべきだろう。





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最終更新日  2009.12.20 15:31:48
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