仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2013.08.31
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カテゴリ: 東北
佐竹の殿様の家伝薬が、御典医藤井家の改良により一般薬として普及。明治以後は海外の製薬技術も取り入れ、複数の生薬を均一の粒度に調えるオンリーワンの技術で、国内外の超ロングセラーとなっている。

これが、龍角散だ。

■関連する過去の記事  秋田と龍角散 (2013年1月25日)

河北新報で今週前半の記事に出ていた。龍角散の考案者が住んでいたとされる美郷町で、甘草の試験栽培が始まった。甘草は、セキを止める効能があるグリチルリチンを含み、医薬品や甘味料に活用されるが、現在は国産は1割だけ。8割を中国からの輸入に頼っている。今年の2月に生薬の里の抗争を打ち出した美郷町が、龍角散社等と連携して安定供給をめざす、という内容。

町としては、江戸時代に町内に栽培された記録もあり、耕作放棄地を活用して、町の特産品に育てたいとしている。甘草は近年世界的に需要が高まり、中国の輸出規制のため価格が上昇傾向にあるという。

町では、7月に町有地5aに680本の苗を植えて、試験栽培を開始。最適な栽培法を研究し、3年目以降には収穫して、地元農家に本格栽培を呼びかける。

龍角散は江戸時代後期に六郷(美郷町)の医師藤井玄淵(-1827)が考案したとされる秋田藩の家伝薬。子孫が江戸に出て改良を加え明治期に製薬業を創業。現在は台湾や韓国、北米などに輸出されている。


以上が記事の概要だが、藩政時代からの深い縁をもとに、町おこしや経済効果を狙う取組は、大変興味深い。

経営ベースに乗るかどうか、品質の保持や栽培指導体制はどうするか、などおそらく相当な改題はあるとは思うが、龍角散社や薬品業界、学界などが、薬草文化の普及、漢方薬の自給化、創薬事業おこしや町おこしの観点から、前向きに取り組んでいただくことを期待したい。





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最終更新日  2013.08.31 13:21:00
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