ハイネの森

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2014.09.03
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カテゴリ: Ballet
『ペトルーシュカ』
    ペトルーシュカ ウラジーミル・マラーホフ
      バレリーナ 川島麻実子
       ムーア人 森川茉央
    シャルランタン 高岸直樹


幕開き、かなりの人数が舞台上にのっているが、謝肉祭の喧噪や雑踏感があまり感じられない。お祭りのワクワク感が薄いのだ。これは何が原因なのかな。間口の広すぎるフェスティバルホールのせいなのか、それとも、どうも折目正しい雰囲気があるダンサーのせいなのか。もうちょっと自由に好き勝手やっている感じを出したほうが、舞台が生き生きしただろう。
マラーホフのペトルーシュカは繊細で、藁人形の儚さが漂っていた。ムーア人の森川さんは、頭筋肉タイプの傲慢そうな雰囲気がうまく出てて、可愛い顔して一番悪いバレリーナと3人のバランスが良かった。
謝肉祭のわちゃわちゃ感がもっとあればな〜 “つかみはOK!”になってもっと盛り上がったのに。惜しい。




『スプリング・アンド・フォール』
      沖香菜子  梅澤紘貴


沖香菜子さんがピュアな雰囲気がある素敵なダンサーだった。これから楽しみな人だ。
女性ダンサーはツブが揃っていて、若い男女の恋模様が踊りから感じられるが、男性陣がねぇ、、、男子新体操団体競技みたいに見えてしまって、特に最初のほう。同じ衣装で同じような髪型、でもダンサーの個性が見えないとおもしろくない作品なので、没個性になってしまっていて残念だった。



『ラ・バヤデール』より“影の王国”
        ニキヤ 上野水香
        ソロル 柄本弾
 第1ヴァリエーション 吉川留衣
 第2ヴァリエーション 渡辺理恵
 第3ヴァリエーション 乾友子


最初のコール・ドは、どこに出しても恥ずかしくない東京バレエ団の真骨頂。いいもの観させていただきました。同じ振りが繰り返される永遠性、びしーっと揃っている足の角度の恐ろしいほどの統一性に、「幽玄美のある影」を感じた。
でもソリストにはその「幽玄美」が感じられない。



『オネーギン』より第3幕のパ・ド・ドゥ
      オネーギン マニュエル・ルグリ
      タチアーナ 吉岡美佳


先生は相変わらずストイックに身体作りに励んでいらっしゃるようで、姿形が変わっていない。10分足らずの寸劇でも、ちゃんとドラマを作って拍手喝采。下手な台本のセリフを読んでいるドラマよりも、よっぽどドラマティックだった。マニュエルは東バのベテラン女性ダンサーと相性がいいのね。



『ボレロ』
     シルヴィ・ギエム


全部かっさらっていっちゃった(笑)
“神降臨”をありがたく見させていただいた信者のような気持ち。
震災の年に兵芸で見た「ボレロ」のほうが客席に向かってくるパワーは大きく、何と言えばいいかな、、、兵芸の時は踊り終わった瞬間、力のベクトルが観客席に向いていて、今回は舞台上空に向かったようなイメージ。舞踊の女神様が去るまでのカウントダウンが始まったと、こちらに先入観があるからかもしれない。
来年の引退公演のチケット取れるかしらん? 東京だけかな。



東京で観た娘が、「最後にヴァローシャさんとマニュエルがスーツで出てくるよ」と言ってたので楽しみにしていたが、ギエム様のみで終了。期待しただけに、すごく、ものすご〜く残念だった。



(9月2日 フェスティバルホール)






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Last updated  2014.09.03 14:03:33
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