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昨日の続きです。§ 教育基本法改“正”法の問題点国家が、政府が、人間の内面に関与する、介入することは抑制すべきというのが原理であり、道徳律を法律に書くことは非常に問題がある。 今度の教育基本法の改正案は、まさに、国が教育に口出しをする。口出しではなくて統制する。そういう方向で書かれている。その最たるものが、教育の目標について書かれた2条を新設したこと。また、10条の「教育は不当な支配に服することなく、国民全体に対して直接に責任を負」うという規定を大きく変え、教育は法律に従って行われるものだ、という書き方をしている。さらに、17条「教育振興基本計画」では、政府が計画をつくり実行し、それを国会に報告すれば良いことになっている。基本法を根拠法としながら、政府のフリーハンドを許したら、政府が変わったら教育自体が大きく動くではないか。教育の安定性は非常に大事であり、教育の自律的な領域というのが保障されなければならない。衆知を集めて議論をし、本当に子どもたちを育てていくという、その仕事ができやすくするために法律があり、政治があると、私は基本的に考えている。17条に関してもっと言えば、競争と選抜をますます強めることになるんだろうと思っている。その時々の政府の恣意によって教育が左右されるのは非常に恐ろしいことであり、二度とあってはならない。そんな私たちの歴史を活かしたい。§ 今の教育現場の問題点・教育の自立性、自由というものを軸にした教育のシステムをつくらなければいけない。・教育基本法は改正すべきだという意見は、自民党結党以来50年続いている。 それが教育行政を通して、現場に浸透してきている。 東京都では早々と、教育委員会のやるべき仕事として、 「憲法、教育基本法の精神に即して」「子どもの権利条約の精神を大事に」という 文章を削除するなど、今やられているのはまさに統制的な教育行政だ。 そこでは教育基本法は生きていない。 生きていないところで教育は混乱していると私は見ている。 ・一般の人たちは、とにかく教育基本法を変えれば、教育の病理がおさまるんだと 受け止めている。教育基本法を変えなければいけないという世論もつくられている。 それは問題じゃないか。 病んでいるのはどこなのか、ということを本気で問わなければならない 憲法や教育基本法の精神が、現場に本当に生きていない、 そしてその精神を豊かに発展させようという実践の自由が、むしろ制約されている。 場合によっては、それは不適格教師だという形で、学校から排除される。 そういう問題を含んで、むしろ教育が病んできているのではないか。 教師は本当に自分の責任を深く自覚する中で、子どもの人間的成長発達を助ける 大事な仕事であり、そのためには、不断の研究が必要だ。 それは教育の内容についても、子どもの発達についても、父母の要求についても、 誠実に耳を傾けながら、最終的にどういう授業をやるのかという、 実践の責任は教師が持っている。だからこそ、崇高な使命とも言える。 今度の改正案では、 教師は「崇高な」使命をもっているという言葉が付け加えられたものの、 (人間の内面を侵す)法律に従わなければならないという書き方になっている。 つまり、教師が法律に従わなければいけないという意識だけで教育実践をやる。 それが何で、崇高な使命なのか。私にはとても考えられない。 法律の限界をどこまで自覚するか。 この機会に法律が関与して良いところと、そうではないところ、 関与してはならない領域があるということを、 しっかりと共有の認識にする必要があると強く思っている。 ・定時制高校には教育がある。 つまりテストや競争で人を評価するのではなく、 本当に傷ついた青年たちを大事にしよう、 あるいは経済的に貧しい、そういう負担を負っている青年もがんばっている、 それを支えようという、その空間が定時制だ。 夜間中学校の問題も同じように、初めてそこで救われたという、そこに教育がある。 つまり今現実に、競争や評価で縛られているところに本当に教育があるのか という問題とを対比させて考える必要がある。 私は今の教育政策の進行の中で、実は学校から自由が逃げていく、 教育から人間が消えていく状況が広がっていると思っている。 これは教育基本法の精神が生かされていないからだ。 東京都の政策では、定時制を減らす方向で動いている。 こういう問題に対して、ジュネーブの子どもの権利委員会は、 政府とNGOの報告書も精査しながら、昨年、東京都の定時制問題について、 もっと大事にすべきだと非常に厳しい勧告を出している。 日本の競争的な教育システムが人間をダメにしているという視点を含んでの指摘であり、 子どもの権利委員会は何を言っているのか、是非見ていただきたい。ここまで読んでくださったらおわかりいただけたかと思いますが、教育基本法改“正”法は、「右」とか「左」とかそんなレベルの問題じゃない。日本の民主主義の危機であると、私は感じています。「愛国心」の是非が問題なんじゃない。もちろん、愛に満たされて育ち、愛国心豊かな子もいれば、自分の出自に疑問を持っている子もいるし、自分の故郷を好きになれない子だっている。いろんな子がいて、いろんな感性があって当たり前。そんな子どもたちのおかれた環境やその子の持つ感覚、個性を無視して、価値観を強制することは、現代法治国家としてあるまじき暴挙であると、声を大にして言いたい。教育基本法「改正」情報センターのHPでは、海外メディアの反応も紹介されています。ニューヨークタイムスでも「改正教育基本法は、愛国心、公共の精神、伝統などを強調して、学校をコントロールする強大な力を政治家に渡している」と報じられたそうです。長い引用になってしまいましたが、お付き合い下さり、ありがとうございました。日本の民主主義を育てるべく、ともにできることから始めましょう!人気blogランキングへ
December 18, 2006
「参考人質疑」って、いつの間にかダーティなイメージがついてしまいましたが、堀尾輝久さんは犯罪者ではなく(なんて畏れ多いことを!)、日本教育学会の元会長。学生時代には法律を専攻していらしたこともあり、子どもの発達のみならず、教育法に関しても、まさしくプロと言えるお方です。 堀尾輝久『いま教育基本法を読む』岩波書店、2002教育基本法「改正」情報センターのHPに、衆議院の「教育基本法に関する特別委員会」に、堀尾輝久さんが参考人として出席した際(06/06/07)の議事録が掲載されていたので、熟読してみました。これは、昨日ご紹介した大田堯さんの一般向け講演に比べると難解ですが、現行教育基本法の成立過程、そして改“正”法の問題点が本当によくわかりますから、お時間のある時にでも、是非、お目通し下さい。とりあえず、堀尾さんのお話の要点を、2回に渡ってまとめてみます。だらだらと長くなりますが、本当に大切なことですから、良かったらお付き合い下さい。§ 教育へ、法や国が介入することの問題点・教育というのはいろんな人がいろんな議論をするのが大事であって、 それを法律でしばり、一つの方向付けを国がやるということは、非常な越権である。・人間の内面的な領域には、 国が関与しないというのが近代国家の原則である。 フランス革命期に、 コンドルセ(民主主義的な教育の思想家として評価されている人物)は、 「政府はどこに真理が存し、どこに誤謬があるかを決定する権利を持たない。 政府によって与えられる偏見は、真の暴政である。」と言っている。 あるいはドイツのフンボルトは、「国家活動の限界規制に関する考察」の中で、 公権力からの教育の自律性を主張している。 あるいはフランスの法哲学者デュギーは、「国家は学説をもたない。」 法学者のイエリネックは「市民国家というものは、人間の内面性に属するものは 何者も生産しない。」と言っている。 これが近代の法であり、 そして法が介入してはならない人間の内面的な領域が確立している。・教育勅語でさえ、これを法律にするかどうか、法の限界を議論の末、井上毅が 「人間の道徳に関わる問題を、議会で決めるべきものではない」 と、天皇の言葉として勅語を出した。・戦後の改革期、法学者たちは当然、こういう流れについても承知している。 だから、教育基本法でどこまで書けるのかと、実に丁寧に議論されている。 第92帝国議会の議論のなかで、なんでも法律にしたらいいということではないだろう と本当にくりかえし強調され、澤田牛麿は 「そもそも法律で書いていいことと悪いことがあるんだ」と非常に強調している。 ではなぜ、教育基本法を作ったのか。 それは、そのとき支配的であった教育が、あまりに戦前の教育勅語を軸にした、 国家主義と軍国主義に支配された教育であったため、それをどう克服するかという 現実の課題のなかで、教育目的についても規定せざるをえなかった。 例外的に、変則的ではあるけれども抑制的に、非常に慎重に、教育の目的も書いた。 そこまで書くのかという思いを持ちながら、 しかし日本の歴史を考えてみると、ここまでは書かざるを得ない。 しかしこれ以上書くような方向で改正してはならないぞ、というのが 田中耕太郎文部大臣(のちに最高裁長官、国際司法裁判所判事)の意見でもあった。 「(教育基本法第一条で教育の目的を)なにも規定しなければアナーキーがくるだろう。 しかし、反対に、もし、法が教育の隅々まで規定するようになれば、教育はその溌剌 たる生命を失い、死物化してしまう」田中耕太郎『ジュリスト』創刊号、1952年1月・戦後は国民主権、一人ひとりを大事にする、そして教育は人権である、 そういう考え方で自由な領域を、法は保障しなくてはならないという形で 教育基本法が作られた。 過去の反省をふまえて、一人ひとりの人間の尊厳、そして真理と平和を希求する人間を 作り、その人間を軸にして新しい国を作る。これが教育基本法の精神。 一国の平和主義ではなく、日本の新しい理念を国際的に広げようとする 責任や使命の自覚をもって、憲法を作り、教育基本法を作った。 法が人間の内面的な領域に立ち入るべきではないという考え方に関しては、弁護士村上英樹さんもブログで、わかりやすくご説明なさっています。フランス革命時、そして教育勅語でさえ、法の限界を自覚し、「人間の道徳に関わる問題を、議会で決めるべきものではない」からと、天皇の言葉にしたというのは、かなり印象的でした。200年あまり続く人類の叡智を無視した今回の改“正”法が、いかに野蛮なものかがわかります。§ 現行教育基本法は、アメリカから与えられたものか? 教育基本法の制定過程は、確かに占領下にあった。 しかしそのなかでいかに私たちの先輩たちが、独立の精神で、 自分たちの思いをつくったか、これは非常にはっきりしている。 アメリカ教育使節団がやってきたとき、阿部能成文部大臣がこういう挨拶をしている。 「日本がこれまで植民地国で、日本の教育を押し付けてきた。これは間違いである。 アメリカから専門家が来たのだけれども、そういうことをやらないで欲しい。」 これは非常に立派な挨拶だったと思う。 教育刷新委員会の委員長であり、教育基本法を作った中心メンバーの一人である 南原繁さんが、第1回家永裁判の証人をしている。 そこで、教育基本法の成立について、 「これは外から占領軍が押し付けたのだろう」 という反対尋問をされた際、毅然としてこう答えている。 「我々の委員会はそんなケチな委員会ではない。このメンバーを見たまえ。」 これでこの証言は終わっている。これは私はすごいものだと思っている。 アメリカの使節団も、 「私たちは日本の教育をこれまで抑圧してきたものを取り除くためにやって来た。 抑圧するため、枠をはめるために来たのでは無い」 と言っている。アメリカ使節団の良識であったと、私は思っている。学生時代の指導教官の業績の1つに、戦後家庭科教育の出発を丁寧に調査されたものがあります。朴木佳緒留・鈴木敏子『資料からみる戦後家庭科のあゆみ』学術図書出版社、1991この著作によれば、アメリカ教育使節団から「男女共学」などの基本的な方針は示されますが、具体的なところでは、日本の現状に即して、日本側委員の提案を取り入れており、上記の説明も納得できます。明日に続きます。人気blogランキングへ
December 17, 2006
教育基本法改悪法案廃案求め要望書 日本教育学会 歴代4会長ら 「しんぶん赤旗」2006年12月2日(土)日本教育学会の歴代会長四氏と二十九の教育関連学会歴代会長有志四十四氏が一日、教育基本法改悪法案の徹底審議と廃案を求める連名の要望書を発表し、参院教育基本法特別委員会の委員などに送付しました。 連名の要望書を出したのは大田堯、堀尾輝久、寺崎昌男の各元会長と佐藤学・現会長。四氏は廃案を求める見解を十月に衆議院特別委員会に提出していましたが、法案が衆院を通過し、参院での審議が始まったことを受けて改めて要望したものです。 要望書は衆院での与党単独による強行採決に抗議。世論調査でも慎重審議を求める声が多数であり、政府案は「全面改正であり現行法の廃止」であるにもかかわらず、その理由が不明確であるなど、重要な論点が十分審議されていないと指摘しています。「改正案」ではかえって「教育再生」を困難にするとし、学術研究機関・学界含む関係団体との協議の必要性を訴えています。 同日、記者会見した歴代会長は「教育基本法の問題には中国や韓国も関心を持っている。アジアの平和にかかわる問題だという認識を広げる必要がある」(大田氏)、「きちんと審議をすれば『改正』ではなく、教育基本法の精神を実現することこそ教育再生の道だということが明らかになると思う」(堀尾氏)、「二十九の教育関係学会の会長・元会長や政府の審議会に入っている人も賛同している。学界の目から見れば大変な問題を含んでいるということ」(寺崎氏)と語りました。 歴代会長の見解に対しては十一月二十九日現在で千八十五人の教育学研究者が賛同署名を寄せています。 昨日も書いた通り、私は全教系の人間でもありませんし、「赤旗」ってあんまり、引用したくないのですが、一般紙からはこの記事を見つけることができませんでした。(余談ですが、全教の組合を辞める時、 「わかった。組合はいいから、共産党に入らへん?」 とリクルートされたことがあります、ワタクシ もちろん? 丁重にお断りしましたが。)「大田堯、堀尾輝久」って、教育を専攻した人間なら誰でも知ってる、神様のような人たちです。教育学、教育法のプロたちが、「改“正”法には、問題がある」って言ってはるのんを、一般紙やニュース等ではどれほど伝えたのでしょうか?もし大きく伝えていないのだとすれば、マスコミとしての使命を失っている、かなりの末期症状と言わざるを得ません。改めて、お二人の名前で検索してみました。(お二人の著作を読み返せないのが、もどかしいっ!!!)少し古いですが、大田堯さんの講演の議事録、大田堯「わたしたちの教育基本法」(2004年6月19日、庄内地域づくりと子育て・文化協同の会主催)これは非常にわかりやすいので、是非、ご一読下さい。教育基本法に関する要点を挙げてみると・・・・現行教育基本法の「前文」や「教育の目的」をわかりやすく言うと、 自主的な人間、ウソをつかない人間、平和を願う人間になってほしい。 そのためには、できるだけ広い関わりの中で、全てのものがめいめい出番をもって、 自分の持ち味を発揮できる教育をして下さい。と書かれている。・生き物は全部違う。種の存続のため、違うことで民族と人類を支えている。 違うことが大切であり、それが基本的人権や個人の尊厳が大切ということ。・1946年1月1日天皇の人間宣言により、日本列島全員が不完全な人間だらけになった。 不完全だから、みんなが力を合わせて新しい国造りをするというのが民主主義。 完全な人間はいないというのが、憲法、そして教育基本法の精神。 ところが、完全な人間、決して誤らないという人たちが霞ヶ関にいる。教師も完全ぶる。 子供に対して親も完全ぶる。完全な親の元でいい子ぶる子供の苦悩がある。 それは憲法違反であり、内なる天皇制が自分にもいるということ。 その内なる天皇制を日々反省しながら、完全なものを追い出す決意のもとで、 新しい人間関係をつくるということが大切なこと。 基本的人権と民主主義、地を這う民主主義の実践の決意がなければならない。 ・教育基本法改“正”法と、現行法とは、 閉じられたナショナリズムに向かうか、 新しい人間関係を創造するアートに向かうかの選択である。「多くの人は教育基本法を読んでいません。自分たちは主権者なのですから、そういうことでは臣民根性が残っているといえますし、主権者意識が弱いと思います。教育基本法を改正するという問題提起が政府からあったのですから、もういっぺん読んでみようじゃありませんか。」恥ずかしながら私自身、まさか教育基本法が改“正”されるとは思わず、不勉強でした。大田堯さんの著作も完読できていませんが、違いを認めることの大切さや、民主主義に対する基本的な考え、また、上記、赤旗の「教育基本法の問題には中国や韓国も関心を持っている。アジアの平和にかかわる問題だという認識を広げる必要がある」というコメントを読み、昨日の日記に書いた感覚は間違っていないし、大田さんたちの精神をかろうじて受け継いでいることを自負しました。「組合、苦手だから」「今、マラウイにいるから」そんな逃げ口上は通用しません。教育界の末端にいる一人として、先人たちが築き上げてきた民主主義の根本を譲り渡してしまった責任は重いと感じ、一人、悔し涙を流しました。今さら何ができんねん?とあきらめることなく、今からでも、自分にできることを探していきたいと思います。人気blogランキングへ
December 16, 2006
子どもの頃、毎週聞いていた『あばれはっちゃく』の東野英心さん演じる父ちゃんのセリフです。 「お前のバカさ加減には、父ちゃん情けなくて涙出てくらぁ!」今日は、遠くマラウイから、参議院本会議のインターネット中継を見ました。電話回線なので、高い!とか言ってる場合じゃないほど、とっても重要な法案、教育基本法改“正”法が今日、可決されました。本題に入る前に、少し長くなりますが、前置きを。教育基本法の改“正”への反対を表明すると、「日教組系の反動分子」といった批判をネット等で見かけます。でも私の育った愛知では、小中学校の教職員は愛知教育大学出身で、なおかつ日教組系の組合の役員をすることが、出世コースでした。(有賀幹人『教育の犯罪ー愛知の管理教育』国土社、1983 鎌田慧『教育工場の子どもたち』岩波書店、1984 藤井誠二『オイこら・学校ー高校生が書いた愛知の管理教育批判』教育史料出版会、1984)今はどうか知りませんが。ですから、日教組=反体制派という構図は、私にはあまりピンと来ません。ちなみに私がこれまでお勤めした学校にあった組合は、どこも「全教」が主流でした。かつては、日教組=社会党系、全教=共産党系などと言われましたが、今はどう表現したらいいのかな?私がお勤めしたなかでも、特に全教系の組合の力が強かった学校では、のびのびとお仕事させてもらえました。校長からのトップダウンなど、あり得ませんでしたしね。組合の方々がこれまで運動してこられた成果、時には管理職をも上回る力は感じました。でも、組合は組合員を守るための組織なのだと痛感させられたできごとが幾度か重なり、私自身は日教組系でも全教系でもなく、組合はあまり好きではありません。さて、本題。可決の瞬間、涙が出ました。国会の採決に対して、呆然としたことはありますが、涙したのは初めてです。情けなくて、悔しくて、これからが不安で・・・教育基本法は、教育の憲法です。改めて読み返してみても、また、今、マラウイの教育現場から比べてみても、約60年前にこのような法律を手に入れられたことは、その後の日本の発展に大きく寄与したと感じます。なぜ今、教育基本法の「全部を改正する」必要があるのか、私にはさっぱりわかりません。歴史や、先人たちの功績をかき消そうとしているようにも感じます。改正賛成派、反対派の方たちの論点はいくつかありますが、1つは、「戦前」の歴史をどう評価するか、だと思います。「あやまちはくり返さない」という決意と理念がもり込まれた教育基本法を書き換えることは、戦前の教育は「あやまち」ではなかったという意志も大きく働いているでしょう。これは、日本の現代史に向き合うべき、とても大きな問題です。私たちがあの戦争をどう評価し、今後、どのような国をつくっていきたいのか。そういう視点からの話し合いも必要だったと思います。このテーマで、建設的な話し合いはなかなか困難でしょうが、それをしなければならないほど、根幹となる法律を改“正”するのですから。しかし実際には、やらせのタウンミーティングで、「国民の声を尊重した」と言い張り、数の力にモノを言わせた強行採決。こんなやり方で採決された改“正”法で、いじめが減り、教育現場が良くなるとは、とても思えません。これまでにも何度か書いた通り(→三角形の内角の和、金主主義)私はそうは思っていませんが、「多数決が民主主義の原則」とするなら、昨年の9.11、絶対安定多数小泉政権を誕生させた時から、国民が選んだ教育基本法改“正”だったのかもしれません。「思想信条の自由」や「国家の自然治癒力」(弁護士村上英樹のブログより)を取り戻すため、これから何ができるのか、考えていきたいと思います。そして、憲法改悪は絶対に阻止しましょう!人気blogランキングへ
December 15, 2006
よみうりテレビの「たかじんのそこまで言って委員会」で、日本の右傾化が進んでいる?というテーマが取り上げられていた。番組ホームページゲストは右翼団体一水会、元代表の鈴木邦男さん。自民党の憲法案は、押しつけられた現行憲法よりも自由度が低く、あんな案なら現行憲法の方がマシだといった類の発言が続き、私の持つ「右翼」のイメージとは大きく異なった。鈴木邦男さんのホームページ、一水会ホームページ何を隠そうワタクシ、以前、授業で男女雇用機会均等法やつくられた性差の話をした際、右翼を名乗る生徒から、「神国・大日本帝国の伝統をけがすものである」と、B4の紙に細かな文字がびっしりうめつくされたラブレター?をいただいたことがある。彼はその後も私が授業で配布したプリントには、授業の内容は一切書き込まず、裏面にびっしりと、現人神天皇の素晴らしさやアメリカ批判などを書き込んでいた。街宣車に乗っている自称右翼の彼の主張と、鈴木さんの主張はかなり異なり、驚いた。番組のなかで、他のコメンテーターたちから、ネットの中をはじめとする、過剰な「右傾化」は「右傾化」ではなく、与えられた情報を疑問視することなく、鵜呑みにしてしまう、権力には刃向かわず、従う、その証拠に、体制批判をしなくなった、つまり自分の頭で考えない人が増えているのだという指摘があり、なるほどなと思った。同番組では他にも、・「吊るし上げ報道」「懲罰的報道」は世論の要望であり、必要悪?・日本人にとっての宗教などのテーマが取り上げられ、興味深かった。価値観の異なる人の発言を、自分の発言でかき消したり、恫喝、威嚇するような場面はまったく賛同できなかったけれど。コメンテーターの一人に、オウム真理教のドキュメンタリー映画「A」の監督、森達也さんがいた。森達也さんのホームページ森さんが、鈴木邦男さんのことを、「人の話を聞く右翼」と評していた。思想や信条、宗教に関わらず、また価値観の異なる人、経験の浅い人、社会的地位を持たない人であっても、人の話を聴くのはすごく大切なことだと、改めて思った。人の話を聴いていますか? → 人気blogランキングへ山下さんが笑顔でいられる時間が増えますように・・・
June 11, 2006
自閉症の子のお話、そしてレイキと、ここ数日、シンガポールのうるま かれんさんと通じ合っているかのような私・笑かれんさんが日記に、自閉症の子を持つお母さんのエッセイを載せてはった。5歳になる息子さんが、バスやMRTの車内で、他の乗客にニコニコと握手してまわるようになった。多民族国家のシンガポールでは雰囲気が和み、乗客の目が優しくなるが、日本ではおそらく受け入れてもらえないだろうから、習慣になってしまう前にやめさせるべきなのかもしれない、という内容。(詳しくはこちら→「嬉しくて淋しい話」)握手をやめさせるべきか、彼のコミュニケーションを受け入れてもらえる今を満喫させてあげるべきか、私にはわからない。ただ、そのお母さんが危惧してはるように、日本では、車内でいきなり握手を求められたら・・・「汚い」「気持ち悪い」「何、この子・・・」と、敬遠されてしまうことの方が多いと思う。それだけゆとりや笑顔をなくしてしまっている人が多いんじゃないかな私自身、普通学級で自閉症のA君の担任をさせていただいて、A君との時間を満喫するより、保護者との関係や、他の生徒との関係性に時間を割くことの方が多かった。A君は、クラスメートとコミュニケーションをとりたい、でもコミュニケーションの取り方がわからなかったのだと思う。A君の行動に逆上した他の生徒から暴力をふるわれたり、A君のいたずらで、他の生徒が軽い怪我をしたり・・・気持ちにゆとりのない子たちが多く、「自分より弱い子に優しくする」「違いを認める」という“指導”は、なかなか生徒たちの心には届かなかった。それまで大人から裏切られることの多かった生徒たちは、教師がA君を“特別扱い”することを許さなかったし、毎日親と一緒に登校する、A君の家族関係にも嫉妬していたのかもしれない。日本人の行動基準は、ウチかソトかによる・・・ウチの人間との一体感を保つため、ソトの人間に対しては排他的であると中根千枝が書いているが(『タテ社会の人間関係』、講談社現代新書)、近年、その「ウチ」の円がますます小さくなり、違いを受け入れない傾向が強まっているように感じる。なんてエラソーなことを言っている私も、20年前に、車内でいきなり握手を求められたら、応えられなかったかもしれない。震災の時、たまたま最初にお世話になったボランティア団体は、平時はしょうがい者キャンプ等をしていた。慣れてはるせいか代表の人は、街でしょうがいを持つ人に普通に話しかけていた。そんな後ろ姿に学び、私も抵抗なくお声かけができるようになった。奇しくも私の海外デビュー、インドのアンドラプラデーシュ州で滞在させてもらったアウトカーストの村にある私設小学校でも、ポリオワクチンを接種していないために小児麻痺をもつ子たちのリハビリをしていた(★)。そのインドへと導いてくれた池住さん(★)は、大学の授業を終える時、いつも学生一人ひとりと握手をしていた。池住さんの影響か、私は、握手やハグが好きだ久しぶりに会った人とも、握手やハグをした瞬間、会わなかった時間を飛び越えられるような気がする。旅先でも、お互いの今後の旅の無事を祈り、「Have a nice trip!」と、握手(時にはハグ)で別れることが多い。車内でいきなり握手を求められた時、笑顔で応じられる自分でありたいそんな社会に、私たち一人ひとりの力で、していきましょうおすすめデス↓ 山下久仁明、『ぼくはうみがみたくなりました』、ぶどう社小説の映画化に向けて、ご協力を↓ 中根千枝、『タテ社会の人間関係』、講談社現代新書 福井達雨(止揚学園) 、『僕アホやない人間だ(2)』、海竜社 にほんブログ村 教育ブログ 人気blogランキングへ
May 4, 2006
今朝からテレビは、耐震偽造問題で逮捕者のニュース一色です。事件発覚直後、今回名前の挙がっている各社からシュレッダーされた紙くずが大量に出されていたそうですし、5ヶ月も経ってから逮捕したところで、事件の「本丸」にはたどり着かないと思います。国民の目がそちらに向けられている間に、今国会で大きなことがらが決められようとしていますね。憤りと不安を禁じ得ません。§ 米軍再編にかかる経費の日本側の負担の是非昨日の日記でも取り上げましたが、今後、どうなっていくのでしょうね。在日米軍再編:日本側負担額は3兆円 見込みより大幅増(毎日新聞、06/04/26) 在日米軍再編の米側担当者であるローレス国防副次官は25日、在日米軍再編に伴う日本側負担が計約260億ドル(約2兆9900億円)に上るとの見通しを明らかにした。 米軍普天間飛行場移設経費など日本国内の再編・移転費が「今後6~7年で約200億ドルとなり、(日米地位協定に基づき)全額が日本の負担となる」と指摘、これに23日の日米防衛首脳会談で決着した海兵隊グアム移転費の日本側負担60.9億ドルが加わると説明した。日本の負担は総額3兆円近くになる一方、米国の負担はグアム移転費米側分の41.8億ドルにとどまる。 同副次官は再編終了時期を基本的に2012年に置く一方、普天間飛行場移設に伴う米軍キャンプ・シュワブ沿岸部の代替施設建設は「厳密に12年までに実施されるかはわからない」と述べ、数年の延長がありうるとの見方を示した。「泥棒に追銭」という言葉が思い浮かぶのは私だけでしょうか。アメリカとの関係こそ、見直す時期に来ていると思います。§ 共謀罪法案与党が、あさって28日にも衆院採決に持ち込む構えの共謀罪法案。共謀罪法案についてはこちらのサイトに詳しく書かれています。詳細を聞き、日本史で習った「治安維持法」を思い起こすのは私だけでないはず。昨年9月に絶対安定多数の小泉政権が誕生する頃から、これが戦前の序章となるのではないか、大変危惧しました(★、★)「自民党の面々は総理の顔色をうかがってばかりいる」。先週、教育基本法改正案など後半国会で扱う法案協議に出席した公明党幹部は、自民党の煮え切れなさをなじった。その公明党も、首相の靖国神社参拝に反発しても反旗は翻せない。与党内には「小泉独裁」の雰囲気が長らく漂う。小泉首相:長期政権の三つのカギ 非情、抵抗勢力切り捨て(毎日新聞、06/04/26)久しぶりに体の奥から沸き上がる、静かな怒りを感じ、戦前の足音が忍び寄るかのような大きな不安を抱きつつも、具体的な手段をもたない自分・・・。6年前ソウルへ行った時、ちょうどロッテホテルの労使闘争中でした。ソウル駅前でも流血写真を展示し、道行く人にホテル側の横暴を訴え、ホテル前、そして道路を挟んで向かい側の銀行前まで座り込みが連なっていました。ホテルの中の照明は消され、昼間なのに薄暗く、殺伐とした雰囲気でした。昨年もKAL、アシアナが労使交渉の決裂により、数ヶ月に渡って国内線が欠航しました。私と同世代の韓国の友人たちに聞いても、学生時代デモに参加していますし、理不尽なことに反対を表明する手段を、彼らは持っています。フランスでも、先月からの大規模な学生運動により、26歳未満の若者を雇った場合、試用期間の2年間は企業が理由を通知せずに解雇できる「初期雇用契約(CPE)」の代替法案を余儀なくされた(日本経済新聞)ように、政治的「市民」の力が社会を動かす力となり得るのは、健全な社会だと思います。どうしたら小泉さんの暴走を止められるのでしょうね? 一般ニュース 人気blogランキングへ
April 26, 2006
千葉の補選、耐震偽造事件でようやく逮捕者、中学生による相次ぐ殺人、JR福知山線脱線事故から1年等の大きなニュースに国民の目が奪われているなか、沖縄に駐留している米海兵隊のグアムへの移転にかかる経費の日本側の負担を全体の59%、60.9億ドルとすることが、日米防衛首脳会談で合意された。60.9億ドルを、読売新聞は6,760億円、産経新聞は7,200億円と試算している。読売新聞によれば、「基地周辺対策費や、地元への振興費など、今後約10年で2兆円もの支出が必要になるという見方もある」という。米軍再編:日本側、大幅に譲歩 関連経費2兆円以上に (毎日新聞、06/04/24) 政府は「日本側からお願いしたことであり、応分の負担は当然」と説明してきた。しかし、一方で米軍は太平洋の戦略拠点としてグアムの機能強化を進めており、国会質疑では野党側が「米国の軍事戦略の一環」と主張。「日本のためか、米軍の都合か」の議論が整理されないまま、日米間の調整が進められてきた。 小泉政権下で在日米軍再編問題を決着させるためにはグアム移転経費負担などの関連法案を今国会で成立させる必要があり、大型連休前の合意を急いだ額賀福志郎防衛庁長官がワシントンに乗り込んで直談判することになった。政治決着を焦った日本側が大幅に譲歩した格好で、米軍普天間飛行場の移設などと合わせた再編関連経費は2兆円以上になりそうだ。「冷戦が終わり、ドイツから米軍が撤退するときドイツは費用を負担しなかった」(日本経済新聞)のに比べ、小泉政権最後のアメリカへの貢ぎ物のような印象を受けます。グアム移転費 負担の是非から考えよ (京都新聞、06/03/30) 外国軍隊の移転費用負担は、世界的に異例といわれる。独立国としての威信にかかわる問題でもあろう。 政府は負担にあたり、融資方式も検討している。根拠になる関連法案を今国会に提出する予定だが、まずは負担の是非をめぐる議論から始めるべきだ。必要と決まれば、その時点で負担割合の議論に入ればよい。 沖縄では一九九五年に米海兵隊員による少女暴行事件が起きた。海兵隊移転はそれ以来の懸案でもある。 県民の負担軽減のためにも、海兵隊移転は必ず実現させたい。とはいえ、費用の中身さえ国民に説明せず、拙速に負担に踏み切ることは許されない。 米当局は、日本に負担を求める根拠について「米国は日本を防衛している。日本は米国を防衛するわけではない」と説明している。 「守ってやるのだから当然」というのは筋違いだ。沖縄の米軍基地は、米国にとって世界戦略上の要の位置を占め、その恩恵は計り知れない。逆に沖縄の苦痛は計り知れないものがある。 グアム移転は、米国が世界的な米軍再編にとって必要であり、有益と判断したからだろう。独り善がりな主張には、日本政府が「過去の迷惑料」を請求するくらいの迫力で臨み、不当な移転費用要求なら撤回させてほしい。 ブログランキング ブログ村 人気blogランキングへ
April 25, 2006
夕方の角さんの番組(表題はそのタイトル。公式サイト)に、塩爺こと、塩川正十郎さんが出ていた。今後予測される消費税率アップに関し、「国の予算が赤字だとかは、霞ヶ関や政治家の都合。 消費税を上げることが、国民にとってどういう意味があるのか説明しなければならない。 ヨーロッパの消費税率が高くても、老後の保障がある。 例えば、消費税を上げたら、10年間は健康保険等の個人負担額を上げないとか、 国民が安心できる社会をつくる必要がある」というような発言をされていた。正直、驚いた。元自民党のなかにも、そのような考えの政治家がいたことに・・・「霞ヶ関や政治家の都合ではなく、国民生活を考える」そんな当たり前のことのできる政治家が、今、どれくらいいるのだろう?同じ番組に、桜美林大学の諸星裕さんも出ており、国民の意思が繁栄されにくい現状に対し、大統領選のようなシステムを望む一方で、マスコミの報道等、一面的な情報や、本音を語らず、耳障りのいいことを言う政治家に投票してしまうであろう日本人の傾向も危惧されていた。ヨーロッパの民主主義が根付くのに数百年かかったように、日本に民主主義が浸透するのにはまだまだ時間がかかるが、国民が成熟しなければならないと、お二人とも口を揃えていた。おっしゃる通りだと思う。「市民」として成熟したいものである。
April 14, 2006
今日、神戸空港が開港する。関空へ1時間、伊丹へ40分で行けるこの土地に当面、6都市しか就航しない地方空港を作ってどうするんだ?数十年前には、国際空港の建設候補地として上がっていた神戸沖。しかし、住民の反対運動により、国際空港は今の関空の場所に建設されることになった。関空ができたら、やっぱり神戸にも空港が欲しいよ~と作ってしまった。まるで子どものおもちゃだ。空港建設反対を唱える人たちはいた。残念ながら運動はさほど盛り上がらず、今日を迎えることとなった。素人の私から見ても、神戸空港が黒字経営になるとはとても思えない。誰が赤字を補填するのだ?神戸市の教育や福祉等を逼迫させないよう、祈っている。
February 16, 2006
ライブドア、耐震偽造、そして東横インなどなど、いずれも戦後日本が目指していた社会の到達点だと思う。お金が儲かれば、何をやったっていいじゃないか。80年代、経済摩擦が起こっていた頃、アメリカから日本は“economic animal”と揶揄されていたが、20年経っても変わらず、その道を突き進んだ結果が、それらの事件に象徴されている。仕事を通じて社会貢献とか、人間としての思いやりや優しさ、モラルよりもお金が第一。まさに金主主義社会。先日お話しした、年輩の男性と再びお話しする機会があった。彼は1代で会社を設立、上場企業へと成長させた人物。有名人や各種業界の社長たちと新地で飲み歩き、相撲の枡席や稽古場へ行くにつれ、もっとお金を稼がなければと自らを奮い立たせていたという。そんな彼とある女性と私の3人で飲む機会があった。その女性はご趣味をお持ちで、そのお話をいきいきと語る様子を聞くだけでも頬がほころび、可愛らしい女性だなと、私は思った。彼女がお手洗いに立った時、「可愛らしい方ですね」と社長に言ったところ、「どこが可愛いねん」確かにすっぴんだし、目鼻立ちも際立った美人とは言わないが、自らの人生を満喫してはる。それだけでも十分、魅力的だと私は思う。彼女の魅力がわからないなんて、なんて哀れな人生だろうと思ってしまった。この社長に限らず、目に見えないものを軽んじすぎてきたのが、戦後日本の歩んできた道ではなかったか。この3日間、近藤亨さんの生き方から、あれこれ考えさせられた。学びの多いバラエティ番組だった^^
February 3, 2006
今朝のとくダネ!で、これまで世界で行われた同時臓器移植のうち2/3を執刀した、マイアミ大学の加藤友朗医師が紹介されていた。日米の臓器移植に対する意識の違いとして、コメンテーターの方が、お釈迦様が前世で、空腹の虎に自らの体を与えた捨身(しゃしん)、現地の言葉で「ダナー」が、日本では「檀那」(だんな=布施の意)という言葉になり、ヨーロッパでは「donation」になったのであり、もとは同じ、臓器移植は仏教の意に反するものではないと説明していた。捨身。他人(獣)のために自らの体さえも差し出すなんて、なんと尊い行為なのだろう。以前、骨髄バンクに登録しようと思い、知人の医者に相談したところ、手術の詳細を聞き、恐くなってしまった。彼自身登録はしていないし、結局、私も登録しなかった。いつか臍帯血を作ることがあれば、それは登録しようと思っているけど、自分への負担はできるだけ小さくしたい私は、捨身など到底できない、ちっぽけなヤツだ。そんな私が「ボランティア」なぞおこがましく、結局、私も自分のために活動していたのだと、昨日の日記に書いた。少し補足すると、当時、私たちのような、にわかボランティアは先輩ボランティアの方たちからひどく非難された。既存のNGO団体のスタッフ然り、1日でも早く避難所に入った「ボランティア」然り。いくら経験が豊富で、尊い行為をしている人であっても、他人を傷つけていいわけがない。自分だけが「尊い行為」を独占したり、自分が誰よりも上にあがろうとしてる時点で、「尊い行為」ではなくなっていると思うし、その人の活動はほんまに「ボランティア」なのかと、今は疑問に思う。(当時はワケもわからず、それらの批判を甘んじて受け入れていた。)「ボランティア元年」とマスコミにもてはやされ、ブーム化されたが、ボランティアする人もされる人も不慣れで、さまざまな問題が噴出した。ボランティアの意味や功罪が整理できていないまま、ボランティアをすれば単位認定や実績評価などと、自分のためのボランティアを推進する風潮へとつながったような気がする。捨身できる人の方が少ないだろうが、「人のお役に立つ」せめてその基本は忘れずにありたい。
February 2, 2006
昨日の日記で、近藤亨さんの生き様に感銘を受けたことを紹介したところ、みなさんがコメントを寄せてくださり、そこからさらに考えを深めることができた。今日はまず、私の心の傷の1つ、震災ボランティアについてふり返りたい。私は震災以来、ボランティアやNGOが大嫌いだ。震災発生以来、3年間ボランティアに没頭し、被災地の住民としての傷よりも、ボランティア活動を通じて負った傷の方が深かったと思う。(★、★)私がボランティアやNGOが嫌いになったのは、多くの人たちが、人のためではなく、自分のために活動していたから。就職活動でアピールできると、学生さんたちは一流企業に就職し、大人たちもマスコミに露出し、大学教授や社長、議員などの地位を得た。また、震災から派生して、既存の国際貢献等しているNGO関係者にも幾人か会ったが、NGO活動を通じて地位や名声を得たい、零細企業の社長さんのような人たちも多かった。某国で学校を建て、地域の人たちに崇められている人もいたが、学校を作ることで、子どもたちは町へ出て、村の暮らしが成り立たなくなる問題には向き合わないまま、学校を建て続けていたり・・・クーラー付きの高級車でスラムを視察したり、現地のニーズとは異なるODAを、NGOが牽引したり・・・ボランティアやNGOの欺瞞を感じた。そこで傷ついた私は、ピュアすぎたのかもしれないな。ボランティアもNGOも、日本ではまだ歴史が浅く、発展途上と言える。活動を通じて起こる諸問題に向き合いながら、前進していくのだろう。向き合う。ここがポイント。反省のないまま走り続けてたら、善意の押しつけになる危険性がある。そして、「人のため」に活動できる人たちがどれほどいるのか。多かれ少なかれ、自分のためにしてる部分はあるよね。ボランティア活動を通じて、自分自身の傷を癒したり、自分の居場所を求めていたり、自分探しの途中だったり、いろんな人がいたけど、「ありがとう」と言ってもらったらうれしい。人のお役に立てたらうれしい。そんな気持ちが集まっていた。そんな人の善意を、自らの地位や名声、収入につなげた人たちが許せなかった。 ボランティアたちの善意を利用されたような気がしているし、結果として、私は彼らのように目に見えるものが残らなかったから、自分自身のボランティア活動を虚しく思っているのかもしれない。つまり、私も自分のためにボランティアしていたのだろう。孤独なお年寄りのお友達となり、生きがいを与えられたり、一人で洗濯機を運んでいて、警察に泥棒と間違えられたりしながらも、みんな人のお役に立っていた。それでええやん^^ 震災がなければ、出会ってなかったであろうたくさんの人に出会えた。人の傷みを感じられるようになった。それが私の財産^^
February 1, 2006
先週末、所さんのダーツの旅の再放送を見た。そのなかで紹介されていた近藤亨さんの生き方に深い感銘を覚えた。1921年生まれの彼は、新潟県園芸試験場の研究員を経て、54歳の時にJICAからネパールに派遣。 ネパールには育たないといわれたブドウ栽培の成功、さらにはジュナール(オレンジの一種)を特産品として輸出するまでに育て上げた。 「果物づくりの魔術師」として知られ、親交の深かった故ビレンドラ国王から勲章も贈られた。(JICAホームページより引用)70歳で派遣が終わった後も、ネパールの人たちの貧しい暮らしを改善したいと、ネパールの中でも秘境の地、ムスタンに移り住む。ムスタンは「何千年何万年、1度も鍬を入れられたことのない」(by 近藤さん)自然環境の大変厳しい高地。肥料を作るため、家畜を殖やす。そのためには家畜のエサとなる牧草を育てる。それにはまず、水路を引くことから始め、米作りができるようになってからも夜間の低温や家畜、異常気象と共存しながら、8年後、ようやくコシヒカリが収穫できるようになった。米だけでなく、野菜や果物など、さまざまな作物作りを伝え、さらに学校や病院を次々と建設し、84歳の今(05年10月当時)もムスタンの人々とともに歩み続けている。近藤さんの活動やムスタンの様子は、こちらのサイトで詳しく紹介されている。→模型電動士※リンクさせていただいた模型電動士さんから、 近藤さんが設立、理事長を務めておられる NPO法人ネパール・ムスタン地域開発協力会(MDSA)のホームページの URLを教えていただいたので、ご紹介します。→MDSA近藤さんの大きな動機となっているのが、太平洋戦争。彼は肺結核を患い、出兵することはなかったが、ともに農業を学んだ級友たちの多くが戦死したことを知り、自分は農業に命をかけようと誓ったという。私たちの世代には乏しい、激しい熱意と使命感。中国からの留学生の多くも、「国の役に立つため、勉強している」と口にする。私は、何を目指し、どう生きるのか。年齢制限から、できないことに目を奪われがちだったが、近藤さんが最初にネパールに旅立ったのは54歳で、30年経った今も現役。あきらめることなく、自分にできることで、人のお役に立っていけたらと思う。 * * *同じ番組の中で、インドのダージリン駅の駅長さんが紹介されていた。ダージリン鉄道は世界最古の山岳鉄道で、前に進んだり、後ろに進んだりしながら斜面を上がっていく方法はここで始まったのだと言う。ペルーのクスコでそのようにして上る電車に乗ったが、起源がインドと知り、びっくり。 駅で集まってくるお土産物売りの女性 電車の中から見たクスコの夜景駅長さんの話すインド英語があまりにも懐かしく、インドに帰りた~い!
January 31, 2006
先ほどTBS系のニュースにて、麻生外務大臣が名古屋市で行われた講演会で「(靖国神社に祀られている)ご英霊は、天皇陛下万歳と言って死んでいったんだ。 総理大臣万歳といった人は一人もいなかったと思う。 本来なら、天皇陛下が靖国神社を参拝すべきではないか。」と語り、さらに、「総理がどこへ行こうと自由であり、 靖国参拝をやめたところで、日中関係が良くなるものではない」と語っている様子が放送されていた。おっしゃる通り、天皇の名の下に多くの人命が奪われたのは事実であり、戦争責任を取るべきだと思うけど、麻生さんの発言の主旨はそうではないだろう。この国は一体どこに向かっているんだ?小泉さん、麻生さん、安倍さんをはじめとする政治家たちは、日本を戦前に戻したいのか?相手の嫌がることを、あえてすることで関係が改善するはずもない。なぜ靖国を参拝しなければならないのか、また韓国や中国はなぜあれほどまでに嫌がっているのか、お互い理解しあい、関係改善の方法を探らなければ、両国との溝は拡がるばかりだ。近隣諸国と良好な関係を築くことが世界平和への第一歩であり、そのための智恵を絞るのが政治家であって欲しいのだが。
January 29, 2006
東横イン 身障者用設備を無届け撤去 系列16店舗に疑い ビジネスホテルチェーン「東横イン」(東京都大田区)が全国の系列ホテルで、法律や市条例で義務付けられている身障者用設備や駐車場を、完了検査後に無届けで撤去する不正改造を行っていた疑いがあることが二十七日、分かった。 同日立ち入り調査した横浜市によると、設計図が建築確認用と改造用の二種類あった。完了検査時点では、バリアフリー化を義務付けた「ハートビル法(高齢者・身体障害者らが円滑に利用できる特定建築物の建築促進法)」などに適合するよう建築確認を受けた設計図通り、一階正面に一台分の身障者用駐車スペースを含めた計七台の立体駐車場と、二階に身障者用客室が設置されていた。しかし、完了検査直後に駐車場は無届けで撤去され、二階の身体障害者用客室はシングルの一般客室とリネン庫に改造されていた。(Yahoo!ニュース 06/1/28より引用)テレビのニュースで社長の記者会見を見たが、「玄関前に駐車場がない方が見栄えがいいし、 身体障害者用の部屋も年1、2人しか泊まらない。」と、悪びれず語る様子はとても「謝罪」とは思えなかった。横浜市のハートビル法では100万円以下の罰金、駐車場条例では50万円以下の罰金とのことなので、罰金の方が安く済むという計算だろうか。しょうがいを持つ人たちへの思いやりを欠いた、ニッポンらしさを露呈した事件だと思う。弱者に優しく、少数派の人たちも暮らしやすい社会こそ成熟した社会だと、私は思っている。日本はまだまだ、決して「豊か」な国ではないと感じる。「生活の豊かさ」世界第11位 『「弱者」の哲学』
January 28, 2006
先日、ある男性と話していて、正直がっかりした。かなり年輩の方で、社会的な地位もある経験豊富な方だ。その方にとって女性の魅力とは、名前や顔、スタイル、そして時計やバッグ、服など身につけている物だと言うのだ。スタイルは、本人の努力で維持しなければならないので、わからなくもない。顔も人生が表れるというし、穏やかな表情の、魅力的な人も多い。ブランド物を身につけられるのも、その人の努力によるのだろう。しかし、名前も、足の長さも、目鼻だちも、与えられた物であり、自分で選べるものではない。(中国人なら名前を変えられるし、整形も一般的になってはきているけど)自分の力では変えることのできない、表面的な部分で人間の価値を判断するなんて、なんて軽薄なんだろう。女性をそのようにしか見られない世代なのかも知れないが、なんだか寂しくなってしまった。この話をどうまとめたらいいのか迷っていたところ、昨夜、晩ご飯を食べに行ったお店で、声高らかに話している男性がいた。「オレ、186センチあるし、ルックスには恵まれてるから・・・云々」「やっぱりオンナには峰不二子かマリリンモンローを目指してもらわないと・・・云々」その男性が会計で、「オレの計算と10円合わない。メニューを持ってくるように」と言っているのを見て私は、とても格好いいとは思えなかった。(もちろん、酔っぱらっていてもちゃんと計算できて素敵と思う女性もいるのだろうが)私がすごく尊敬している先輩がいる。謙虚で、気配りが出来て、自分に厳しく・・・背は170センチ台だと思うし、顔もドテチンみたいだけど、一緒にお仕事させていただいて、私はその先輩のことをすごく格好いいと思った。今朝の占いによると、今日の魚座は「身近で一番の秀才」が、ラッキーパーソンで、その人に相談すると、これまで悩んでいたことが解決するらしい。「秀才」・・・?何に魅力を感じるかは、人それぞれなんだろうな。
January 25, 2006
堀江社長逮捕のニュースを聞き、槌田劭さんの「金主主義」という言葉を思い出した。学生時代、槌田さんの講演を聞かされた。第一志望の横浜の大学に合格していたにも関わらず、家庭の事情で、家から通えるすべり止めの大学に通うことになった私。気持ちを切り替えることが出来ず、ずっと不適応のままだったので、この大学で覚えていることと言えば、ラットの解剖をさせられたことぐらい。槌田さんの講演も義務でイヤイヤ参加させられ、講演の主旨である環境に関する話は全く覚えていないが、「今の日本は民主主義ではない。金主主義だ」という彼の論調は非常に明確で、10年以上経った今も強く印象に残っている。今、検索したところ、コラムをwebに載せてはる。たかしのコラム「金主主義」のみならず、テロに対する考え方や「自己責任」、そしてアメリカに盲従している小泉政権を危惧するコラムも大変興味深い。ライブドア関連のニュースは、どこでも話題になる。「あんなヤツを応援するような自民党を、大多数の国民が支持しているのだから、 多数決に従うことが民主主義やから、しゃーねー。」と、ある方。あば「私は、少数派の意見も大切にするのが民主主義だと習いました。」そのお方「・・・(呆れて)○○○(←カタカナの名前)でも読んだら?」あば「戦後直後の『民主主義』の授業で使われた 教科書にもそのように書かれていますが?」そのお方「そういう考えは全部否定されてきたんや。 まぁ、△△△でも読んでください。(捨て台詞)」私はそのお方のように博学ではないけれど、あきらめずにいたい。「金主主義の構造を変えぬ限り、悲惨な未来が待っている。 真の構造改革が必要なのだ。あきらめてはならない。 」槌田劭「金主主義を超えて構造改革を」“たかしのコラム”より引用それから以前、再犯について思ふ。でも書いたが、彼が有罪か無罪かを決めるのは警察ではなく、裁判であり、すでにホリエモンを犯罪者扱いした報道には、違和感を持っている。民主主義について、以前書いたもの→「三角形の内角の和」 『あたらしい憲法のはなし・民主主義』 『民主主義』
January 24, 2006
今年も残すところ、あと2日。毎年思うことですが、終わってみればこの1年も早かったですね。子どもの頃は10~11月が長くて長くてうんざりしていましたが、去年ぐらいから、この2ヶ月もあっという間に過ぎてしまいます。年をとった証拠でしょうか。Yahoo!に時事通信が選んだ10大ニュースが掲載されていましたね。こういう特集ページってすぐ見られなくなってしまうため、覚え書きとして、転載させてください。(卒業アルバムの最後のページみたいなものですね。)◇海外編◇1.ロンドンなど世界各地でテロ英国やエジプトなど世界各地で同時爆弾テロが相次ぎ、多数の犠牲者が出た。2.国際原油相場が高騰、一時は70ドル突破ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場が高騰、8月30日に1バレル=70.85ドルの史上最高値をつけた。3.鳥インフルエンザ、東南アジアや中国で猛威4.イラクで新憲法、議会選実施も政情不安定イラク戦争後の政治復興プロセスが進展し、同国では暫定国民議会選挙(1月)、移行政権発足(4月)、国民投票による新憲法制定(10月)を経て12月15日、正式政権樹立に向けた総選挙が実施された。しかし、多数派のイスラム教シーア派主導の政治状況に少数派のスンニ派が反発を強め、宗派間対立の解消は進んでいない。武装勢力の攻撃も沈静化の兆しはなく、一般市民を巻き込んだテロが頻発。10月にはイラク戦争開戦以来の駐留米兵の死者数が2000人を超えた。(イラク人犠牲者はどれくらいになっているのでしょうか?)5.大型ハリケーン米南部を直撃超大型ハリケーン「カトリーナ」が8月末にニューオーリンズなど米南部を襲った。6.パキスタンで大地震、死者7万人超すパキスタン北部で10月8日、マグニチュード(M)7.6の地震が発生、同国とインド北西部を中心に死者が7万人を超える大災害となった。7.中国各地で反日デモ、大使館にも投石4月、中国各地で日本政府の歴史認識に抗議し、国連安保理常任理事国入りに反対する反日デモが続発した。9日北京で発生した大規模デモは翌 10日に広州、16日には最大の経済都市・上海のほか杭州、天津にも飛び火。インターネットでの呼び掛けに応じた若者らは「愛国無罪」を叫びながら、日本 製品の不買などを主張して日系店舗を襲撃、日本大使館・総領事館に投石した。警察はデモ制止に消極的で、事態に巻き込まれ負傷する日本人も出た。8.中国、人民元切り上げ中国政府は7月21日、人民元切り上げなどを柱とする外国為替制度改革を9年ぶりに実施した。急増する貿易黒字に米国など国際社会から批判 が集中。1ドル=8.27元近辺でほぼ固定されてきた相場を同8.11元に切り上げ、1日当たり上下0.3%の変動を許容することにした。本格的な変動相場制度への第一歩として期待が高まったが、その後の相場変動はわずかな幅にとどまり、当局が介入を続けているとの批判が根強い。9.ローマ法王ヨハネ・パウロ2世死去東西冷戦下、社会主義国の民主化勢力を支援する「バチカン外交」を進め、現代史に大きな足跡を残したローマ法王ヨハネ・パウロ2世が4月2 日、バチカン(ローマ法王庁)で死去した。84歳だった。26年5カ月余の在位期間中、世界約130カ国を訪問し、「空飛ぶ法王」と呼ばれ、「ベルリンの壁」崩壊を頂点とする冷戦終結劇では、祖国ポーランドを含む東欧の民主化運動の精神的支えともなった。後継者を決める選挙会議「コンクラーベ」は4月19 日、ドイツ出身のヨゼフ・ラツィンガー枢機卿を選出、同枢機卿はベネディクト16世として第265代法王に即位した。10.イスラエル、ガザから撤退イスラエルは8月から9月にかけ、パレスチナ・ガザ地区の全入植地撤去と同地区駐留部隊の完全撤退を実現し、1967年の第3次中東戦争以来38年間に及んだ軍事占領が終結した。93年のオスロ合意に基づく中東和平プロセスが停滞を余儀なくされる中、シャロン首相が国内の治安維持などを考慮して決断。ただ、パレスチナ側は撤退後も地区内の空港などを自由に使えないほか、対エジプト境界の検問所でもイスラエル側が遠隔監視を続けるなど制約は多い。パレスチナでは、撤退後も過激派による自爆テロやイスラエル側との衝突が相次いでおり、自治政府の統治能力が問われている。◇国内編◇1.衆院選で自民圧勝、郵政民営化法成立2.JR福知山線で脱線事故、107人死亡3.マンションなどの耐震偽装発覚4.ライブドア、楽天がTV局株大量取得 5.全国でアスベスト禍 6.東証出来高バブル時上回る、システム・誤発注で混乱も 7.愛知万博開催、目標上回る入場者数 愛知万博(愛称=愛・地球博)が3月25日から半年間、愛知県内の2会場で開催された。日本での「総合博」は1970年の大阪万博以来。日 本を含む121カ国、4国際機関が参加した。テーマは「自然の叡智(えいち)」で、最新の環境技術が紹介された。シベリアの冷凍マンモスや企業パビリオン も人気を集め、入場者は目標の1500万人を大きく上回る2204万9544人に達した。開幕に先立って2月17日、同県常滑市沖に開港した中部国際空港 の旅客数も順調に延び、「元気な中部」が目立つ1年になった。8.小泉首相の靖国参拝で中韓とあつれき小泉純一郎首相は秋季例大祭初日の10月17日に靖国神社を参拝した。本殿に昇らず、記帳もしないなど私人としての参拝を強調し、中国や韓国に配慮する姿勢を見せた。しかし中国は「個別の指導者が間違った行動を取り、アジア人民の感情を傷つけている」(李肇星外相)と非難、韓国も「決して受 け入れられない」(盧武鉉大統領)と反発した。11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)や、12月の東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3首脳会議の際にも日中首脳会談は行われず、年内に予定されていた韓国大統領の訪日も見通しが立たない状況が続き、首脳交流は停滞した。 9.小学女児殺害や高1の凶行で衝撃 11月22日、広島市安芸区で小学1年生の女児が殺され、遺体入り段ボール箱が放置される事件が発生。12月2日には、栃木県今市市の小1 女児の他殺体が茨城県内の山林で見つかった。ともに下校途中を狙われ、子供の安全をどう守ればいいのか、保護者らに不安が広がった。12月10日には、京 都府宇治市の小6女児が学習塾で講師の大学生に刺殺された。高校1年生の凶悪犯罪も目立ち、両親殺害後、ガス爆発を起こした少年、同じ学校に通う同学年の 女生徒を殺害した少年、母親毒殺容疑の少女らが逮捕された。 10.紀宮さん、ご結婚パキスタンでの大地震による死者が7万人を超えているなんて、知りませんでした・恥昨年末に起こったスマトラ沖地震の被害状況が明らかになるにつれ、被災者数がうなぎのぼりに拡大するなかでの年明けでしたし、ハリケーンなどの大規模自然災害がたくさん起こりましたね。そして、続発するテロや、長引くイラク情勢、また脱線事故や小1少女等を狙った殺人等、本当に多くの人命が奪われた1年でした。来年こそは、こういったかたちで人命が奪われることが、できるだけ少なくなるよう願うばかりです。「イスラエル、ガザから撤退」はかなり歴史的な出来事だと思うのですが、10位というのは、まだ情勢が安定しておらず、不安要素も大きいからでしょうか。そして国内では、今年は何と言っても「自民単独過半数、与党絶対安定多数議席を獲得した、第3次小泉内閣の誕生」でしょうか。中国・韓国との関係悪化も、個人的にはもっと順位が高く、大変気になるところです。戦前へのプロローグでないことを、本気で祈っております。最後に、愛知万博が予想を上回る入場者数とのこと、良かったですね。人混みの苦手な私は、全く興味関心がありませんでしたが、年の瀬を愛知で迎え、ローカルニュースの今年の総括で、愛知万博のことを少し知りました。(遅!)ダイジェストで見たカザフスタンやニュージーランド、フィジー等の音楽とダンスは大変興味深かったですし、食やコーヒー等の文化の違いも面白かったです。イエメンで飲んだギシル(コーヒーの皮を煮詰めた飲み物)も紹介されていました。高齢で会場に行けない独居女性のお宅に、各国パビリオンから代表者が訪問したり、素敵な出会いも満載だったようですね。来年はこの万博の話題のように、平和的なニュースであふれることを願うばかりです。皆様、良いお年をお迎え下さいませ。
December 30, 2005
「河井継之助~駆け抜けた蒼龍・激動の幕末、北国にいたもう一人の坂本竜馬」 日本が近代国家へと生まれ変わる幕末に輝かしい理想を抱きながら人生を駆け抜けた河井継之助の半生を描く。金子成人脚本、松原信吾監督。 開国を求める欧米列強の圧力や討幕運動などで混乱が続く幕末。越後の長岡藩の藩政を任された継之助(中村勘三郎)は、永世中立を国是とするスイスの生き方を目指した。 薩長を中核とする新政府軍の江戸進軍が始まると、継之助は江戸藩邸の総引き揚げを決定。新兵器を購入し、長岡藩の守りを固めた。だが、新政府軍に寝返る藩が続出し、その勢力は予想を超える強大なものとなった。やがて藩内は新政府への恭順を要求する勢力と、会津など友藩と連合して戦うべきとする強硬派に分裂。継之助は板挟みになって苦悩する。(Yahoo!テレビ番組表より)残念ながら、途中からしか見られなかったが、久しぶりにテレビドラマを見た。龍馬好き(★)としては、幕末~明治ネタは結構好き。これまで小説を何冊か読んだが、河井継之助という人物は知らなかった。ドラマなので、老中が新兵器を操縦していたり、それはないやろという構成もままあったが、このような人物を紹介するのは意味あることだと思う。理想に燃え、戦いを何としても阻止しようとしたが、交渉はうまくいかず、結果的に藩を窮地に追い込んでしまった河井。理想を実現させることの困難さ、そして政治家としての決断の時期の難しさを感じた。明治維新は「世界でも類をみない“無血革命”」と、日本史の時間に習ったが、決して「無血」ではなかったし、徳川から薩長へと支配者が変わっただけ。もちろん薩長をはじめとする下級武士らがのし上がるチャンスではあったが、武士階級内のことであり、日本では一般市民が立ち上がった「革命」はまだ起こってないなと漠然と思った。260余年の徳川時代、とりあえず食べるものには不自由せず、文盲率が非常に低く、文化水準は高かったとされる。もちろん、食べるものに不自由した時期には一揆等起こっているが、この間(いや、それ以前からか)、被支配者として飼い慣らされ、まだまだ「政治的市民」としての感覚は未熟なんだろうなと改めて思った。「戦いはしたらあかんのや」という河井のメッセージが、劇中何度も繰り返される。先人たちの経験を活かし、二度と武器に頼らない社会を構築したいものである。ところで、このドラマでも唐沢寿明さんが龍馬役だったが、彼の龍馬はどうも違和感のある私。かといって、誰という役者さんも思い浮かばないのだけれど。ユ・オソンシや、チャン・ドンゴンシならいいかも~♪・笑
December 28, 2005
姉妹刺殺「母殺害忘れられず」(Yahoo!ニュースより) 大阪市浪速区のマンションで姉妹が殺害され、室内が放火された事件で、大阪府警浪速署捜査本部は19日、隣接ビルへの建造物侵入容疑で逮捕した住所不定、無職、容疑者(22)を強盗殺人容疑で再逮捕した。容疑者は「金を取る目的で2人を殺した」と容疑を認めている。放火についても「証拠隠滅でやった」との趣旨の供述をしている。 容疑者は16歳の時に母親を殺害した非行事実で中等少年院に入っており、調べに「母親を殺した時の感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」と供述。捜査本部で動機を追及している。 容疑者は00年7月、山口市の自宅で、母親を金属バットで殴り殺した非行事実で、中等少年院送致の保護処分を受け、03年10月に仮退院。04年3月の本退院(期間満了)まで保護観察下にあった。 ・・・ほんまやろか?「母親を殺した時の感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」って、私には理解不能だが・・・。このニュースから、3つのことを考えたい。まず、少年犯罪に関して。「少年法が甘すぎる」「いや、成熟していない少年を守るため、少年法は必要」といった議論はどちらを支持すべきか、私にはまだよくわからない。でも、再犯は、絶対に防いで欲しい。(少年事件に限らず、性犯罪者にも言えることだが)人を殺しては絶対にあかんのやと、何故一度で学習できなかったのか。以前、NHK特集で、愛知県の少年院のレポートを見た。少年たちが自分の犯した罪と向き合い、二度と罪を犯すことのないよう、刑務官の方たちがチームを組み、真剣に取り組んではる姿を見て、少年たちはここまで真剣に人と、そして自分と向き合うのは初めてやろし、もう二度と罪を犯すことのない、強さを身につけて欲しいなと願った。しかし、実際に少年院へ行ったことのある人に話を聞くと、自分の罪と対峙しきれなくても、期間が来れば出されてしまうものらしい。収容力やシステムの問題もあるのだろうが。再犯を防止するにはどのような方法が有効か、早急に、検討・実践してもらいたい。次に、死刑制度について。たまたま日曜のお昼間のトーク番組で、死刑制度がテーマになっていた。凶悪犯罪が続発している近年、死刑制度を支持する人が急増しているのだと言う。もし私が、自分の家族を殺されたら、犯人がのうのうと普通の暮らしをするなんて絶対に許せない。だから死刑を望む気持ちもわからなくはないけど、でも・・・、やっぱり死刑制度は野蛮な感じがする。そのトーク番組によれば、死刑制度が犯罪の抑止力になるかといえば、そうではなく、死刑制度のないヨーロッパ諸国と、あるアメリカや日本の犯罪発生率は、さほど変わらないのだそうだ。死刑か終身刑かといった議論ではなく、並立させ、遺族に死刑か終身刑か選ばせるといった、遺族の視点が必要だと茶髪の橋下弁護士が言っていた。あと4年以内に裁判員制度が始まり、法曹界以外の人間が、死刑か否か判断する機会が訪れる。「死刑」についても、考えるべき時だと思う。裁判員制度に関するページ最後に、「容疑者」取り調べの段階の情報を、こうして報道することの意味。日本では、警察に逮捕されたその瞬間から、犯罪者扱いされてしまう。彼が犯人であるかどうかを決めるのは警察ではなく、裁判なのに。学生時代の指導教官によれば、スウェーデンでは、裁判が終わるまでは黒か白かわからない、あくまでグレーの容疑者であり、実名や写真等公表されることはないという。当然、被害者に関しても。(これは伝聞情報なので、この件に関し、 お詳しい方がいらっしゃったら是非ご教授下さい。)裁判を経ていない人を犯人扱いしたり、被害者の方のプライバシーを無視した報道に、違和感を感じる。被害者の方のご冥福と、ご遺族の方が一日も早くお元気になられるよう、お祈りしています。(久々に熱く語ってしまった・照) * * *補足です。TBくださいました「ひねくれWYVERN ~泥棒にされた貧乏人の叫び~ 」さんの日記によれば、もともとこの容疑者は、新聞配達をして家計を助けるような少年でした。それが、母親が数百万円の借金を作ったことと、交際している女性に無言電話をかけたことに腹を立てて、バットで殴り殺してしまったのだそうです。
December 20, 2005
召集令状:生徒に配り、「非国民」批判も 福岡の中学教師(毎日新聞) 社会科の男性教諭(48)が、授業で「臨時召集令状」を全2年生218人に配って戦争参加の意思を聞き、「いかない」と回答した女子生徒に「非国民」と書いて返却していたことが分かった。校長は「戦争の悲惨さなどを教えるためで、問題はない」と話している。(中略) 町教委は、非国民と書いたことについて「確認できず分からない」という。そのうえで授業の狙いを(1)召集令状の持つ意味を理解させる(2)生徒の歴史認識を把握する--としており「決して思想信条を調べるものではない」と説明している。なんだかなー。行かない意志を表明した生徒に、教師が「非国民」のレッテルを貼ることが、「戦争の悲惨さなどを教える」ことにはならないと、私は思います。戦前教育が始まっているのかのような、空恐ろしいニュースでした。平和を願う人たちが「非国民」と言われるような時代が再来しないことを祈念します。
December 17, 2005
今朝、会社に向かう電車のなかで、きれいにくまどりをほどこした、かわいらしい女性の大声が響き渡りました。くまどり 「こないだヤったオトコ、なんか下手くそで~、 『あんた、童貞ちゃうん?』 って聞いたら、そいつ、真っ赤になってうつむいてやんの。 あははっ!」・・・・・・。サンテレビでしか見たことのない、ラブホのテレビCMでも、男性の声で「今度は○○(←ホテルの名前)に行ってみたいな」というセリフが流れると、今度は女性の声で「私は3回目~」と応じるものがあります。そのCMを見て、男女が入れ替わってきたなとは思っておりましたが・・・。性を問わず、そういうことを公共の場で、大声で話していたら、品がないと思ってしまう私は、やっぱり時代の流れについていけてないのかな・・・しとやかでありたい(1)、(2)♪めぐる~ め~ぐるよ 時代はめぐる~ 別れと出会いを繰り返し・・・ 〔送料無料キャンペーン中〕中島みゆき Singles2-CD-エイズ:世界の感染者初めて4000万人突破日本は若い世代が性行為での感染予防を怠っているために、30歳以下の若者が感染者の約3分の1を占めている。(毎日新聞 2005年11月21日)読売新聞によれば、日本では、10年前に比べ新規感染者が倍増しているそうです。コンドームを入手しづらい途上国ならともかく、先進国で新規感染者が増えているのは日本ぐらいだと聞いたことがあります。フリーセックスを満喫するのもいいけれど、せめて避妊&感染予防はしましょう・・・ 【羽根のようなソフトな感触】デュレックス フェザーライト 12月2日までの限定!世界エイズデーパック思わず作っちゃいました→これであなたも安心☆ ヤバイかな?と、心配な人は→STD研究所 性感染症.com・・・コンドームの写真を自分のブログに貼り付けられる私こそ、品がないって? 失礼致しました・・・
November 22, 2005
今日は何の日~♪ フッ・・・フゥ~♪ 11/15と言えば、七五三。七五三といえば、思い出す。慣れないお子ちゃま用スーツに身を包み、七五三参りに出かけた我が弟。神社に着き、車から降りてみれば、足下はいつものピッピサンダル・・・(歩くたびに音の鳴る、こんなヤツ↓)弟の七五三の写真には、足下が写っていません。今日は何の日~♪ フッ・・・フゥ~♪ 紀宮さまご結婚 披露宴に両陛下出席へ国から一時金として1億5250万円が支給される。(共同通信)紀宮さまへ1億5250万 皇室経済会議で一時金決定 紀宮さまの結婚に伴い、国から支給される一時金の額を決める皇室経済会議が(10月)6日、宮内庁で開かれ、一時金を限度額の1億5250万円とすることを全会一致で決めた。 宮内庁によると、会議は議長の小泉純一郎首相のほか、衆参両院の正副議長や財務相、宮内庁長官、会計検査院長の8人が出席し、非公開で進行。「東京で一戸建ても買えない額は少ないのではないか」「現在の皇室典範では、結婚で女性皇族が皇族の身分を離れる。時代にそぐわないのではないか」などの意見も出たという。(共同通信)私の納めた血税も、新居の乾電池代くらいにはなるのだろうか?もし仮に、私が結婚する時、国民全員が1人1円ずつご祝儀をくれたとしても、彼女には及ばず。「法の下の平等」とは机上の空論? 絵に描いた餅?(「紀宮清子内親王殿下に対する一時金(持参金)交付絶対反対」)今日は何の日~♪ フッ・・・フゥ~♪ 11/15と言えば、坂本竜馬が生まれ、そして暗殺された日。高校時代、日本史の先生が勧めてくれた『竜馬がゆく』にハマった。学生時代には京都の寺田屋や近江屋跡、長崎の亀山社中跡など、竜馬の足跡を辿った。その後も、生き方に迷った時、竜馬の眠る霊山護国神社へ行き、ぼーっとすることが何度かあった。日清だか日露戦争の前夜、海軍のエライさんの枕元に竜馬が立ち、「日本の勝利は間違いなし」と言った云々の立て看板に、明治の軍国主義に、竜馬も利用されちゃったんだなと気づいて以来、霊山護国神社へは行っていないが。〔坂本龍馬の足跡を訪ねて(e京都ねっと)〕竜馬のエピソードには、フィクションも多いらしい。それは、志半ばに倒れた、日本人好みの判官びいきのみならず、竜馬の人徳によるところが大きいとされている。(竜馬が一夜を共にした女性の晩年を、 竜馬を慕う志士たちが面倒みたというエピソードも残っている。)とにかく、人に好かれる人だっだようだ。竜馬は今のニッポンを、どんな思いで見ているのかな。 * * *誰からもツッコミがなかったので自爆ですが、♪今日は何の日~ フッフ~は、おもいっきりテレビのコーナーの曲、♪フゥ~の隣の写真は、すべてHGです(ネットで拾いました)。カラダだけでなく、目も素敵♪
November 15, 2005
今年の3月、定年退職した父。数年前から、定年後の生活を不安に感じていたようだ。弱気な発言も時折聞かれた。その父が、新たな人生を切り拓こうとしているらしい。半年あまり親と会っておらず、ろくな話もしていない私は、今がどうなっているのかさっぱりわからないのだが、とりあえず、今日の夜から帰省してみます。というわけで、明日からこの週末は、因習の村にかんづめです。おそらく、光ケーブルはまだ通っていないし、きっとばたばたしてると思います。時間があれば携帯から更新しようと思いますが、レスは遅れます。ご容赦下さい。しかし・・・。国内にいるのに、メール更新って、どんな村なんだ。実際、公共の交通機関で行こうと思い、検索したところ、最寄り駅まで約3時間30分。そこから日に10本しか走っていないバスで1時間程度。う~ん・・・。やっぱり韓国の方が近いなぁ。韓国に帰りたい・・・。
October 20, 2005
郵政民営化のみならず、しょうがいの重い人ほど負担の増える自立支援法案、そして今日の靖国参拝と、選挙前後、危惧した通りに事が進んでいる。小泉さんの靖国参拝に関し、みなさんの楽天ブログをひろい読みさせていただいた。日記にこの件を取り上げた方々のうちの9割は、支持しているようだ。戦前へと突き進もうとしているのは、利のあるお偉いサン方かと思っていた。しかし、若い人たちのなかにも、戦争を肯定し、中国、韓国を敵視する意見が多く見られる。日本が、2度と戦争を起こさず、そして巻き込まれないためにはどうしたらいいのかな。私は今、政治を語る元気がないので、この件に関してはコメント下さっても、レスできません。ごめんなさい。でも書き留めずにはいられませんでした。
October 17, 2005
相変わらず、ストレスに押しつぶされそうです。昨日は、自分のデスクにいるのもイヤで、他の作業をしようとしたのですが、避難する場所がなく、やむを得ず、普段はしない単調な仕分け作業をして、頭を空にしていました。でもこれって、問題から逃げてるだけなんですよね。今日は出勤途中、ぼーっと考えていたら、今の自分のストレスの原因は、大きく2つあることに気づきました。1つは、他人の評価を気にしすぎている私。周りの評価を納得できていない自分がいます。これに関しては、半年くらい前、飲み会の席で、Aさんが、私と、みんなのマドンナさんを比較して、「マドンナさんは、いつも人のことを悪く言うけど、 あばさんは、人のこと悪く言いませんね。なんでですか?」と聞かれたことがありました。私も人のこと悪く言うし、グチるけど、そんな風に見ていてくれる人もいることを知った、うれしい一言でした。でもその時、Aさんは泥酔中だったため、翌日お礼を言っても、何も覚えていらっしゃらなかったのですが^^;Aさんも転勤されてしまい、私に対する評価を実感できていないことが、今のストレスの一因かもしれません。でも、その一言を大切に、人のことを悪く言うのはやめようと改めて、思いました。もう1つの原因は、上にも通じますが、他人のふるまいを傍若無人に感じ、押しつぶされそうになっています。でもこれは、伝えたところで、その人には伝わらないだろうなと思います。もちろん、伝え方によっては、その人自身が気づいていない、変わるきっかけになるかもしれませんが、適切な表現方法が思い浮かばない現状では、負け犬の遠吠えにしかならないだろうなと、あきらめている自分もいます。とりあえず、過去と他人は変えられませんが、自分は変えることができるはず。自分が発想を転換するとともに、他人が私のことを蔑むからと言って、自分も自分のことを蔑む必要はありません。他人の評価やふるまいを気にしすぎず、自分を成長させていこうと思います。
September 22, 2005
先月、愛知県の雑木林に17歳の少女の遺体が捨てられていた事件で、岡崎市の職員が逮捕された。当初は、出会い系サイトで出会い、8万円で会う約束が、4万円しか払わなかった金銭的なトラブルから殺害したと報道されていた。しかし今日の報道によれば、容疑者は死体マニアのためのサイトの管理人であり、「死体が見たかったので、最初から殺すつもりだった」とのこと。まず、金銭で10代の女の子を呼び出すなんて、そんなことやめてくださいと思う。私の周りにも、出会い系をきっかけに出会い、結婚した人たちもいるので、男女がめぐり逢う1つの手段として、否定はしないけど、10代の女(男)の子を金銭で「買う」手段にするのはやめてほしい。10代の女(男)の子はお金がもらえるし、買う方は性欲が満たされたり、あるいは寂しさをまぎらわせる、需要と供給が成り立っているのだという人もいるけど、お金を出す輩がいなければ、彼女(彼)らも「売れない」わけで、一人の社会人として、次世代の子をモノとして扱うこと、ほんまにやめてほしい。そして、「死体が見たかった」という動機・・・。「死体が見たい」からと、見ず知らずの人間を呼びだし、殺すなんて、なんて身勝手な理由だろう。以前、現代では、人の死に接する機会や、死を悼む時間が、あまりにも少ないことを危惧する文章を読んだ。亡くなったことを実感し、悲しみに浸る間もなく、葬儀を済ませなくてはならない。一緒に住んでいる家族なら、葬儀の後、今まで一緒にいた人がいなくなったことを実感し、寂しさがつのるのだろうが、遠方で別々に暮らしている親戚だったら、葬儀に参加したところで、翌日からの生活が大きく変わることもなく、「死」の実感は薄いのかもしれない。以前、猿山で、小猿が死んでいた。死んでしまっているのに、その傍を離れようとしない親猿。見ているだけで心の痛む、ツライ光景だった。そのように死を実感する時間が、我々人間にも必要なのかもしれない。「死体が見たい」のなら、災害救援の現場に率先して駆けつけるとか、内戦の激しい地域へ行き、自ら平和の礎となってくださいと、思う。
September 18, 2005
◎在外邦人の選挙権制限、最高裁が違憲判決(読売新聞)海外に住んではる人は、比例区しか投票できなかったことを、チェンナイじんさんの日記で知りました。この判決により、次回以降、小選挙区も投票できるようになるわけですね^^しかも、「最高裁が法律の規定を違憲と判断したのは、戦後7件目で、立法不作為(怠慢)について最高裁が国の賠償責任を認めたのは初めて」という画期的な判決だったようです。私も、次回の国政選挙は海外で迎えたいものです。このニュースを調べていて、ちょっと古いですが、こんな記事も見つけました。◎どうなっているの? サマワ陸自、投票権なし(産経新聞)在外投票のためには「転出届の提出や三カ月以上の海外滞在などの条件がある上、在外選挙人名簿の登録申請が必要」ですが、現在サマワやクウェートで活動中の陸上・航空自衛隊員は、「投票日時点で三カ月に満たない。しかも、国内に住民票を残したまま現地に派遣されており、在外投票の資格がない」のだそうです。一方で、インド洋に派遣されている海上自衛隊員は、「『船舶内の不在者投票』(洋上投票)に基づき今回の衆院選で投票が可能」なのだとか。以前、自衛官の方から、自衛官を志望する人は体を動かしたい人が多いため、陸上自衛隊が一番人気が高いと聞きました。でも、現行法のままなら、投票の機会を維持できるという理由で、海上を希望する人が増えるかも!?・・・てか、自衛隊、海外にたくさん派遣されているのですね。カンボジア、そして今回のイラクくらいしか知らなかったけど、モザンビークやら、ルワンダ、ゴラン高原、東ティモールなどなど、いつの間に・・・。そして、もう1つ気になったニュース。案の定、始まりましたね。「国民」がどう判断するか、不安の方が大きいです・・・。◎憲法改正へ常任委 自公民 調査会格上げ合意(産経新聞)
September 15, 2005
今日のお昼のニュースで、何故自民党に投票したのかという、街頭インタビューを見ました。40~50代とおぼしき女性「小泉さんのブルーのネクタイが颯爽としていて、かっこ良かったから」マスコミもおもしろおかしく、こういう意見も流すのだろうなと思いました。しかし、20代とおぼしき男性「今、失業中なんで、小泉さんなら何とかしてくれると思って」・・・・・・。彼は、本気でそう思っているのでしょうか?ブラックすぎて笑えないと同時に、危機感を持ちました。政治や思想信条、宗教の話はタブー視されており、私も経験が浅く、慣れておりません。でも、もしインタビューの彼が、本気でそう思っているのなら、先に生まれた一人として、責任を感じずにはいられません。勇気をもって、政治を語り、疑問や不安を口に出し続けなきゃいけないと思いました。とはいえ、実際、パワーもいるし、消耗します。自分が至らないために、人を傷つけてしまったら、尚更です。これからも、私の発言を不快に感じたら、是非ご指摘下さい。みなさんのご指摘から、自分の過ちを認められる強さを身につけるとともに、みなさんと楽しく、前向きな時間を共有できるよう、成長し続けたいと思っています。私は未熟で短絡的な人間ですので、できれば、感情的になりすぎず、冷静にご指摘いただければありがたいです。そして、対話を閉ざさず、関係を保ち続けていただければ、幸いです。今後ともよろしくお願いします。
September 12, 2005
投票を終えた弟が、「投票済証」なるものを持っていた。どうするのか聞いたところ、明日、会社に提出しなければならないのだと言う。幸いにも、うちの職場ではそのようなしがらみはなく、これまで見たことがなかったが、投票所の入り口に「ご自由にお持ち帰り下さい」とばかりに山積みしてあったので、弟に限らず、会社に提出しなければならない人たちは、いらっしゃるのだろう。党別に色分けしているわけでもなく、誰に入れたかわかんないと思うんだけど、おおよその組織票を数える手段にはなるのかな?それとも、投票率を上げるためのプレッシャー?ちなみに、組織票の堅い某党は、足腰の悪いおじいちゃんおばあちゃんのために、マイクロバスを走らせているのだという。うちの田舎の話じゃないですよ。大都会神戸の話です。
September 11, 2005
4年前の今日、NYで起こったテロのニュースを目の当たりにし、これから世界はどうなっちゃうんだろうって、漠然とした不安がありました。今日は、その時以上の、得も言われぬ猛烈な不安感に襲われています。選挙速報によれば、絶対安定多数の269議席はおろか、自公で300議席を上回る、歴史的な圧勝とのこと。何度も書いた通り、バランスの問題だと思います。小泉さんは、国民に全権委任されたと、「改革」を断行しますね。これから先、少なくとも4年間は、誰にも止められません。この4年間で、マネーゲームに参加できない庶民の暮らしは、これまで以上に逼迫しますね。消費税は上がるし、年金や社会保障の月々の負担額は上がりますが、現行のシステムのままでは、老後の不安は払拭できません。自衛隊も軍隊になるのかもしれません。これが「戦前」の序章でないことを願うばかりです。私は、日本人であることを、誇りに思っていました。桜も好きだし、古都京都・奈良・鎌倉・・・も大好きです。千年を越す歴史建造物や伝統を、これほど豊かに、今に伝えられている国は、世界で数えるほどしかないと思います。衣食住も満ち足りて、生活の「豊かさ」を享受させていただいているし、怒りを昇華できる強さを、歴史から学んだと信じていました。アメリカでは、子どもが怪我をしても、ゴールド以上のカードを持ってなかったら、救急車にも乗せてもらえないというブラックジョークがあります。マネーゲームの勝者にならない限り、病気にもなれないし、怪我もできない、テロや自然災害の恐怖に怯え、子育ても、加齢も楽しめない・・・そんなアメリカ型社会を、今日、我々国民が選んだのだと思います。私は、「小泉万歳!」なんて言えません。どうしたら子育てを楽しみ、安心した老後を迎えられるのか、一市民として考え、行動していきたいと思います。
September 11, 2005
先日、テレビで、ドラマの方言指導をなさっている方が、日本国憲法を大阪弁にしたものを朗読なさっているのを聞いた。非常にわかりやすく、また、日本国憲法って、こんなに素晴らしいものなんだと、胸が熱くなった。それが本(CD付き)になっていることを知り、買い求めた。前文(大阪弁)「わたしら日本国民は、選挙の時汚い事はせえしません。候補者の話しはる政策をよう聞いて、自分の頭で考え、自分の意見をしっかりもって、自分のして欲しいと願うてることを実現させてくれる候補者に一票を投じます。ほんで、その議員さんらが、わたしらの声をよう聞きながら国会で議論して決めはった事で暮らしていきますのや。それは、いま、生きてるわたしらのためだけやのうて、これから生まれてくる可愛いお子さんたちやお孫さんらのためにも、世界中の人たちがグジャグジャグジャグジャ揉めごとを起こしたり戦争なんかせんと、仲良う協力していくことでみんなが豊かな人生を送れるようにと思うてるからだす」(大原穣子『方言で読む日本国憲法』五月書房、2004、16~17頁)一昨日の日記の、みなさんとのやりとりの中にも書いた通り、今回の選挙の争点を端的に、こう表した人がいる。マネーゲームをしやすくして、貧富の格差を拡げるアメリカ型の社会を目指すのか、あるいは社会的弱者も生きられる、ヨーロッパ型の社会を目指すのか。ハリケーン・カトリーナの被災地が、アメリカの二極化の現実を如実に表していると思う。それに、やっぱり単独過半数、絶対安定多数の独裁政権は怖い。小泉さんが暴走しかけた時、「待った!」をかけられる、バランスが大切だと思う。残念ながら、「自分のして欲しいと願うてることを実現させてくれる候補者」は見つけられていないけれど、「候補者の話しはる政策をよう聞いて、自分の頭で考え、自分の意見をしっかりもって」、今から新幹線に乗って、投票に行ってきます。諸般の事情により、住民票が実家にあるのです・・・
September 11, 2005
今朝のNHKのニュースで、9.11テロから4年という特集があり、ご家族がテロの被害にあった2人の日本人が紹介されていた。お一人は息子さんを亡くされたお父さん。息子さんはいつもと同じように出勤し、仕事をしていたのが、なぜ殺されなければならなかったのかと、オサマ・ビン・ラディン容疑者への質問状を携え、アフガニスタンへ。現地の記者にその手紙を託したが、未だ返事はない。アフガニスタンにて、物売りの子どもたちと接し、彼らが教育を受け、貧困から脱しなければ、新たなテロリストを生み出してしまうと危惧したそうだ。息子さんの残された貯金を元に基金を立ち上げ、アフガニスタンに学校を作ろうとしていらっしゃる。もう一人はお子さんを三人お持ちのお母さん。一番下のお子さんがお腹の中にいる時に、ご主人をテロで亡くされ、今も飛行機が突っ込んでくる夢を見るそうだ。でも、自分が憎しみに凝り固まっていたら、子どもたちにもそれが伝わってしまう。笑顔で幸せな家庭を築き、9.11以前の生活を取り戻すことがテロに立ち向かうことだとおっしゃっていた。お二人の強さに、涙があふれた。ブッシュさんは今年の慰霊式典でも、「テロとの『戦い』」を声高らかに叫んでいた。しかし4年経った今も、『戦い』では、テロは終息していない。暴力が新たな暴力を引き起こしているだけだ。お二人の遺族のような「強さ」と智恵こそ、ブッシュさんや小泉さんにも見習ってほしい。
September 10, 2005
マスコミ各社の予想では、自民単独過半数。公民と合わせれば「絶対安定多数」、すなわち各委員会の委員長を独占し、各委員会で、与党委員が野党委員を上回る269議席に届く勢いだと言う。つまり、衆院では法案が簡単に可決される、独裁政権の完成というわけだ。ニュースの街頭演説を聞いていても、焦点が絞り切れていない岡田さんより、小泉さんの方が説得力がある。「郵政民営化し、国家公務員を減らし、改革を前に進めよう!」でもね。私の24時間は郵便局だけで占められているわけではないので、郵政民営化すれば、景気も、年金も、少子化も、外交も、すべてがうまくいく、バラ色の日本がやってくるという小泉さんの論法には、とっても疑問を抱いている。§ 郵政民営化自民や民主は、三百数十兆円のお金をどうまわすかの議論に終始しているが、過疎地域の年金の受け取りや公共料金の支払い、家族への仕送りをどうするのかという、社民党や新党日本の主張に共感している。私の本籍地は、技術革新が20年以上遅れていたと思われる、とんでもない村だ。今でも、一番近いコンビニまで、車で15分くらいかかる。まだ国鉄だった時代に、赤字路線を廃止されており、最寄り駅まで、車で30分あまりかかる。そんな村にもかろうじて郵便局はあるが、郵政民営化されれば、利が上がらず、切り捨てられる郵便局の1つだろう。村人の生活は一体どうなるのか?§ 年金自民は、厚生年金と共済年金の一元化のみを強調しているが、民主は「すべての年金の一元化」、蓮舫議員は「議員年金も含めて一元化する」と明言しており、そちらの方が共感できる。新党日本の、支払った額と受け取れる額を明記した年金通帳案が実現すれば、安心して、年金を納められる。§ 税金小泉さんは「消費税を含めた税制抜本改革」と曖昧な表現だが、序盤に、武部幹事長が07年に消費税を上げると言った、それが本音だと思う。家計を逼迫させるサラリーマン増税ではなく、半減している法人税を元に戻すべきだという共産党案を支持。§ イラク派遣自民なら、アメリカとの関係を重視し、今後もイラクに派遣し続ける。しかし、イラクで行っている「インフラ整備」は、すでに無償期間が終わり、現在は有償で行っている。つまりイラクの借金を増やすことになるため、イラクはもうやめてほしいと言っているとの報道。相手がやめてほしいと言っているのに、勝手に工事をすすめ、代金を請求するなど、悪徳リフォーム業者以上にタチが悪い。「12月までに自衛隊のイラク撤退」を明言している民主の方が支持できる。§ 憲法九条これを、一番恐れている。自民のマニフェストには「自衛隊法を改正」し、「防衛庁を防衛省にする」と明記してあり、その行きつく先は火を見るよりも明らかだ。自民が単独過半数を取る勢いと聞き、すでに戦前に突入したかのような危機感を抱いている。子どもの頃、大韓航空機爆破事件の時、戦争が始まるかもしれないと不安を抱いたが、その時以来、戦争を身近に感じている。各党のマニフェストや、これまでの報道を見てきて、「国民」「改革」といった耳障りのいい言葉の中身を、吟味しなきゃいけないと思った。田中康夫新党日本党首は、街頭演説でこう言っていた。「小泉さんの『改革』で、国の借金が増えてしまった。 みなさんがお持ちの辞書の、『改革』の欄に『借金を増やすこと』って 書き加えなきゃいけませんね」自民の言う「国民」とは、経団連をはじめとする社長さんたち、もしくはマネーゲームに参加できる「勝ち組」の人たちだと痛感している。過半数を超す人たちがそれを支持しているということは、日本人のほとんどが「勝ち組」なのだろう。残念ながら、将来に不安のある私は、とても自民も公明も支持できない。かと言って、支持政党もないのだが、小泉政権を絶対安定多数にすることには、大きな大きな不安を抱いており、バランスを考えた1票を投じようと思う。
September 9, 2005
国連開発計画(UNDP)の『人間開発報告書』2005年版によれば、日本の「生活の豊かさ」は世界177ヶ国中11位だそうだ。調査の始まった1990年から2年間は世界でトップだったのが、バブル崩壊後、順位を下げ、とうとうベスト10外になったと、マスコミでは取り上げられているが、177ヶ国中11位て、すごいことやと思う。途上国から帰ると、改めて日本の快適さを感じる。3食満足に食べられ、きれいなお水が飲めて、お湯をひねれば、温かいシャワーが浴びられて、高校や大学まで行くことができて、毎月お給料のもらえる仕事があって・・・それだけでも十分、物質的には満たされた生活をさせていただいていると思う。でも途上国では、普段、私は日本で得られていない快適さを感じる部分もある。いたわりあう家族、豊かな自然、目を輝かせて勉強したり、路地で遊び回っている子どもたち・・・何を「豊か」と感じるかは、人それぞれだろう。例えば、小さな頃から働きづめで、「学校に行きたい」という子どもから見れば、学校へ行き、習い事までしている日本の子どもがうらやましいかもしれないが、日本のなかには、それらがストレスになっている子どもたちもいるだろうし。似たようなお給料をいただいている職場の人たちでも、貯蓄が趣味の人もいれば、家族を養い、子どもたちの将来のために慎ましく暮らしてはる人、ブランド物や高級車、エステなど、身の回りにお金をかける人、私のように後先考えず、時間ができれば海外脱出してる人間など、人それぞれ。いろんな生き方を選べる。これも豊かさの1つだろう。安全な水を飲み、食べたいものが食べられて、病気になれば薬が飲めて、気ままにしたいことをさせてもらっている私は、恵まれた生活を送っていると思う。でも、「あなたは豊かですか?」と聞かれれば、ん~?と答えに窮する。美味しいものを食べた時、きれいな風景に出会った時、楽しい時、辛い時・・・、それを共有できる人がいないのは、やはり寂しいことだと思う。行ってみたい場所が、まだまだたくさんある。将来の不安もある。・・・あなたは「豊かさ」を、実感していますか? * * *おかげさまで、日付が変わる直前に10,000カウント越えました。10,000人目の訪問者はゲストさん。ニアピンはチェンナイじんさん、tuaryさん、tanagotte38さんでした。いつもお世話になってます。飽き性の私がここまで続けてこられたのは、皆さんの温かい励ましのおかげです。今後とも末永くよろしくお願い致します。
September 8, 2005
夕方の『バンキシャ!』で、9.11テロ発生直後の消防士さんたちの様子が放送されていた。混乱と動揺の中での救助活動。映像を見ているだけで、涙があふれた。ビルの倒壊に伴い、救助中に犠牲となってしまった消防士さんも数百名とのこと。命がけの消防士さんのお仕事に改めて敬意を払うと同時に、この映像をどう捉えるのかも、人それぞれだなと思った。自分の大切な家族や、思い出の場所を奪ったテロリストたちに報復を求める人たちもいる。私は、報復は絶対にイヤだ。 報復すれば、今日見た映像のような、あるいはそれ以上の惨劇がくり返される。今日の番組の中でも、イラクでの死者は、9.11テロの被害者を大きく上回ったと紹介されていた。 暴力の連鎖により、石油や戦争産業は儲かるが、一市民には、悲しみしかもたらさない。ハリケーン被害の復興支援がなかなか進まない一因として、ブッシュ政権の予算では、テロ対策費に対して、自然災害対策費は1/1000しか計上されていないことを指摘する報道もあった。 命を奪うためにではなく、命をまもるために、税金を使って欲しいものである。
September 4, 2005
小学生の頃、三角形の内角の和が180°というのが、なかなか理解できなかった。確か先生の、こんな発問で始まったと思う。「大きな三角形の角度と、小さな三角形の角度を比べたら、どうなるでしょう? 大きい方が大きいと思う人? 同じだと思う人?」大きな三角形の方が、角度も大きく見えたので、迷わず、大きい方に手を挙げた。その後、先生のヒントにより、徐々に「同じ」に手をあげる人たちが増えていくのだが、何度説明を受けてもわからない。最後の最後まで、「大きい方」に手を挙げ続けたところ、「他のみんながわかったって言ってるのに、なんで、お前はわからないんだ!」と怒られた。みんながわかったから、自分もわかった、みんながOK言ってるから、自分もOK。そんなの教育でも、民主主義でもない。この教師から「民主主義=多数の意見に従うこと」と習ったおかげで、私はしばらく「民主主義」が嫌いだった。その後、「少数の意見も大切にする民主主義」という考え方を知った時には、目から鱗が落ちる思いだった。昨日の日記では、私とは意見の異なる方たちからコメントをいただき、あれこれ考えさせられた。でも、普段、意見をぶつけ合うことなんてないし、「討論」や「話し合い」は大事だなと改めて思った。みんながわかったから、自分もわかった、みんながOK言ってるから、自分もOK。そんな風に、私は生きられないし、これからも、いろんな情報や考え方にふれ、自分を磨いていきたいと思う。ちなみに三角形の内角の和は、休み時間に級友が、折り紙を切って並べて説明してくれたおかげで、ようやく理解できました。でも不思議だったな。
September 2, 2005
日本テレビの「きょうの出来事」で放映されていた党首討論を、途中から見た。小泉さんの論理のすり替え、質問に対する答えのはぐらかしは見ていて腹立たしく、なぜ小泉さんが多くの人々に支持されているのか、私にはさっぱりわからない。小泉さんの魅力を、是非、お聞きしたいものである。党首討論のなかで小泉さんは、日本を「世界一安全な国にする」と言っていた。自衛隊を軍隊にしようとしている彼にとっての「世界一安全な国」とは・・・?前にも書いた通り、私は、自分を鍛える期間として、自衛隊の2等陸海空士のようなシステムはいいと思っているし、阪神大震災時のような、自衛隊の災害救援は支持している。 でも、人殺しは絶対にして欲しくないし、死んでほしくない。だから「自衛隊」そして「軍隊」をどう捉えたらいいか、まだ結論は出せていない。小泉さんが書いた「世界一安全な国」という文字を読み、Tさんの講演が思い出された。以前、『マルコムX』を観ると思い出す人物として紹介した、沖縄出身のTさんは、「沖縄を通して考える、私たちの社会」について、大学等で講演されている。私はこれまでに3回、Tさんの講演を聴いた。毎回違った例を挙げ、非常にわかりやすく説明してくれる。そして、講演はいつも、こう締めくくられる。「僕は、個人的に米軍基地に強烈な恨みがあります。 だから僕が話をしたら、安保は嫌だ、基地は嫌だという話しか出来ません。 ある意味、とっても片寄っています。 安保は大事やで、基地は必要だという主張も、いろんなところからされています。 今日の話だけで、絶対に判断しないで下さい。 いろんな方向から情報を仕入れて、それをもとに考えて、 じゃあ自分はどういう考えを持つか、自分で考え、自分で判断して、 自分で決定できる、そういう人間になって頂きたいのです。 そういう意味で、今日の話は、一つの方向からの、 ほんの一つの情報として、覚めた頭で聞いてほしいのです。」カレーライスがライスカレーをバッシングするサイトをはじめ、沖縄の米軍基地がいかに大切かを力説する意見も多く見られる。Tさんがおっしゃっている通り、1つの意見として、Tさんの講演の内容を、フリーページに載せようと思う。「沖縄 ~歌とサンゴと基地の島~」お時間のある時にでも、お目通しいただき、「平和」について、そして、小泉さんの考えている「世界一安全な国」について、考える1つの材料としていただけたらと思う。
September 1, 2005
昨日に引き続き、食べ物の話題かと思った方、ごめんなさい。公示日に合わせて?、衆院選の話です。福島瑞穂・社民党党首の街頭演説が、テレビで放送されていた。「自民も、民主も、カレーライスか、ライスカレーか、 福神漬けが乗ってるか、乗っていないかの違いだけ! 私たちは、オムライス!」さすが福島さん、うまいこと言うなぁ。今から10年以上前、夫婦別姓や婚外子差別について調べていた私は、弁護士・福島さんの論文や著書に、ずい分お世話になった。その後、報道番組で見られるようになった、弁舌さわやかな、彼女のコメントも好きだった。もちろん、彼女が政界に入る前の話である。政治家・福島さんの著作は読んでおらず、支持できるかどうかわからないが、冒頭の街頭演説は、福島さんらしい、わかりやすい表現だなと思った。とは言え、辻元清美さんまで担ぎ出してる社民党のお家事情を見れば、山が動き、マドンナ旋風が吹き荒れたのも、今は昔。現在のところ、経団連が支持を表明したのをはじめ、世論調査でも自民が圧倒的に有利。(トヨタと言えば、民社の牙城だったのも、今は昔。)しかし、いくらインド好きな私でも、週に4日もカレーライスが続けば、イヤになる。要は「バランスの問題」だと思うのだ。29日に行われた党首討論の様子を、22~23時台のニュースで、偏りのないよう各局見比べてみたが、小泉さんの、人をバカにしたようなはぐらかし方は、正直、不快だった。「ケンカ上手」と、小沢一郎さんも評しているとのことだが、私にはとても、誠意が感じられなかった。小泉さんが「(過半数の241議席に)1議席でも欠ければ退陣」と明言するのは、自信の証。この選挙で勝てば、小泉さんは「国民の信任を得た」と、ますます強引になるだろう。小泉政権を見て、 「“戦後”は終わった。戦“前”に向かって、走り始めている」と指摘する識者たちの意見を、100%否定しきれない怖さを感じている。去年、旅先で出会ったアメリカ在住の中国系マレーシア人に「あなたは、小泉を支持しているの?」と聞かれ、たじろいでしまった。彼女は「小泉は、アメリカのご機嫌伺いばかりしていて、アジアに目を向けていない 」と言っていた。アジア出身の方の、そのような評価は耳が痛かった。党首討論でも、小泉さん自ら、アジア軽視の姿勢を吐露していたが。小泉さんを暴走させないためにも、ライスカレーにも、オムライスにも、おうどんにも、お寿司にも頑張って欲しい。
August 30, 2005
夕方の『報道特集』で、偽募金の特集をやっていた。募金する人のことを「お客」、集まったお金を「売上」と呼び、1カ所で月に500万、それを全国規模で実施、月収2,500万は下らないとの推測。うち半分が人件費、半分が仕掛け人の懐に入っているそうで、高そうなマンションを事務所にしてはった。この問題がクローズアップされるようになって以来、ほんまに募金を必要としている盲導犬協会の街頭募金額が3割ほど減っており、困っているというレポートだった。ぼろい商売だなぁ。この手の「商売」は今に始まったことではなく、昔からあったのだろうが。旅先でも、バクシーシや喜捨を求められることがよくある。インドの物乞いは有名だし、ミャンマーでも街を歩いていると、お金やペン、キャンディー等ねだられた。イエメンもかなり物乞いが多く、閉口した。女性は全身、黒装束に身を包んでおり、目だけだしているか、目すら出さず、顔も全隠しにしているかのどちらかだ。その全身、黒装束の女性に手のひらを出された時、正直、最初はびびってしまった。イスラムの教えでは「信仰」「礼拝」に続いて、「喜捨」が定められているそうなので、外国人にモノをねだるミャンマーとは異なり、イエメン人にも手のひらを差し出し、イエメン人が渡している光景は何度も見た。私たちの進路に立ちふさがり、お金を要求した男もいた。彼らの文化か、私の安全のためか、わからないが、ドライバーはお金を渡していた。このようなやり方は「喜捨」というより、「脅迫」「強奪」に近いと思うし、私にとっては、非常に後味の悪いできごとだった。冒頭の「偽募金」も、人の善意につけ込んだ、決して許せる行為ではない。記者が正義をふりかざし、「そんなことしていいと思ってるんですか!」と詰め寄っていた(※)。そんなやりとりの最中、募金をした女性に対し、記者が「この人たちはウソの募金をしているんですよ!」と言っていたが、きょとん?としたまま立ち去ってしまった女性の表情が印象的だった。募金する人にとっては「募金」する行為にこそ意味があり、募金の使い道はさほど問題ではないのかもしれない。イエメンで1度、こんなことがあった。手のひらを出してきた女性に対し、イエメン人のドライバーはYR30(YR10≒6円)の水を買ってくれるよう頼み、YR50を渡し、お釣りを受け取らなかった。「与える者→受け取る者」「持てる者→持たざる者」といった関係性を固定してしまうことなく、彼女の“労働”や“サービス”にチップを加えるような形にした、このような「喜捨」は、スマートだなと思った。※ それにしても、マスコミの人はなんであんなにエラソーなのか。 JRの脱線事故の時もそうだったが、 自分たちが正義の代弁者とでも思っているのだろうか。 今日のレポートも、そんな記者の横柄な態度に共感できなかった。
August 21, 2005
今日、いつも利用している駅で、人身事故があった。私が到着するほんの少し前のできごとだったらしく、ホームには警官や救急隊員、消防隊員がいて、駅員さんたちがモップでごしごしホームをお掃除していた。その横にはブルーシートに覆われた“モノ”があった。時折警官がそのブルーシートをめくり、写真を撮っていたため、病院にさえ運んでもらえない、即死だったのかもしれない。事故か、あるいは自ら命を絶ったのかはわからない。いずれにせよ、傷ましい・・・。これまで何人かの同級生や知人が、命を落とした。病気だけでなく、交通事故、そして自ら命を絶ってしまった人たちもいる。私自身、「死」の誘惑に駆られたこともある。仕事もプライベートも八方ふさがりだった頃、ホームで電車を待っている時に、「ここで飛び込んだらどうなるんだろう?」と思った。見えない力に自分の体が押さえられ、飛び込むことはなかったが。だから? 今日、瞬間的には、そのブルーシートに向かって、「これでやっとゆっくりできるね」と思った。でもやっぱり、残された家族や友人等、その人の周りの人たちの気持ちを考えると、いたたまれない。「自殺は卑怯だ」「生きたくても生きられない人だっているのに、自殺なんて傲慢だ」なんて言う人がいるけれど、私にはそうは思えない。突発的なこともあるだろうし、ほんまにそこまで追いつめられ、それしか手段が思い浮かばなくなってしまった人もいると思う。電車に飛び込むこともなく、今もこうして生きている私の悩みなど、ほんまに死を選んだ人に比べれば、ちっぽけな悩みだったのかもしれない。今回、「渡航の是非を検討」地域に行くにあたり、正直、生きて帰って来られるのかどうか、不安もあった。親との関係がうまくいっている時なら、心配かけまいと行先を変更したかもしれない。が、断絶状態の今は、仮に命を落としても、ま、いっか、という気持ちもあった。危険な目にあうこともなく、無事に帰ってきたのは、まだまだ死ねない、私にはまだすべきことがあるということなのかなと、思っている。ご冥福をお祈りいたします・合掌 * * *7/27~28分、写真UPしました。
August 17, 2005
同僚によれば、ブレア首相が「我々はテロに屈しない。みんな家に閉じこもらず、外出しよう」と言っていたらしい。「命がけで、外出はしたくないよな」と同僚は言っていたが。これを聞いて『MASTERキートン』の一節を思い出した。キートンの恩師がロンドン大空襲の折、瓦礫の中から教科書を引っ張り出し、「さぁみんな、授業を続けよう。ここで学びをあきらめてしまったら、ナチスに屈服することになる」という主旨のくだりだ。 漫画とはいえ、大好きなシーンであり、今回のブレアさんのコメントも、この恩師に通じるものを感じている。ブッシュさんの「テロに屈しない」は力で力をねじ伏せようとした、暴力の連鎖であり、石油や武器産業の利権の絡んだ商売戦争だった。でも、IRAを和平のテーブルにつかせた経験のあるブレアさんなら、紳士の国ならではの、オトナの「テロに屈しない方法」を提示してくれるのではないかと、大いに期待している。「ロンドン市民は比較的落ち着いている」と報道されていた。怒りを感情的に表したりしない、イギリス人気質なのかもしれないが、感情的になりすぎていないことに、望みを抱いている。もちろん、テロを甘受しろと言っているのではない。怒りを別のエネルギーに変えられる力と智恵を、期待しているのだ。9.11の折、メールで、ダライ・ラマさんがブッシュさんに宛てたとされる手紙が回ってきた。出所は不明だが、ダライ・ラマさんらしい考え方だと思ったし、是非いろんな人に読んでもらいたいと思い、知人たちにも送った。ある知人(もちろん日本人)から、こんな反応があった。「あなたはニューヨークに行ったことがないし、知り合いがいないから、人ごとだと思っている。私の姉はニューヨークに住んでいて、数時間連絡がとれなかったから、どれだけ心配したことか。WTCは私の思い出の詰まった場所であり、それを奪われた辛さがわかる?私はブッシュを支持する」おっしゃる通り、私はニューヨークへ行ったことはない。しかし阪神・淡路大震災を体験しており、一瞬にして目の前の風景が激変し、多くの人命が奪われ、残された人々の人生を変えてしまった痛みなら知っている。自然災害と違い、テロには犯人がいるのだから、それなりの罰や報復を願う人たちもいるのだろうが、私は非暴力を支持する。 ***ダライ・ラマからブッシュ大統領への手紙***ブッシュ大統領閣下私は、ハイジャックされたと見られる4機の航空機が引き起こした計り知れない惨状と、貴国を襲ったテロリストの攻撃に深い衝撃を受けました。非常にたくさんの罪の無い生命が奪われるという本当にむごい悲劇です。誰かがニューヨークの世界貿易センターとワシントンD.C.のペンタゴンをターゲットにするなど信じられないことです。私達は深い悲しみに沈んでいます。チベット人を代表して、深い哀悼の意と、この非常につらい時をアメリカの人々と共に分かち合っていることをお伝え致します。命を失った人々、怪我をした人、そしてこの暴力的な非常識な行為によって精神的な傷を負った多くの人々に私達の祈りを捧げます。本日、私は、アメリカ合衆国とアメリカの国民の為に、特別の祈りの法要をダラムサラのテクチェン・チューリンで行います。 私は、偉大で強い国アメリカ合衆国は、今回の悲劇を乗り越えることが出来ると確信しています。アメリカの国民は彼らの回復力、勇気、そして、このような困難と悲しみに直面した時の決断力を示してくれることでしょう。 私の立場から申し上げるのは、もしかしたら僭越かもしれませんが、私は個人的には、長い目で見た時に、報復というような暴力的行為が国家や人民にとって本当にためになる正しい行為であるかどうかを、真剣に考えてみる必要があると信じています。暴力はただ暴力の循環を増大させるだけだと思います。しかしそれならば、憎しみや怒り(それは、しばしばこのような愚かな暴力の根源的原因となってきました)に、私たちはどのように対処したらよいのでしょうか。これはとても難しい問題です。特にそれが国家に関係している場合に、またそのような〔愚かな暴力という〕攻撃に、どのように対処するかについて、やられたらやり返すという様な、ある動かしがたい観念を我々が持っている場合には。わたしはあなたがきっと正しい決断をされることと確信しています。 祈りと願いをこめてダライ・ラマ
July 9, 2005
昨日は週に1度のハングル教室の日。いそいそと出かけ、駅に着いて改札を通ろうとしたら・・・財布がない!・・・結局電車に乗れず、家に財布を取りに帰り、約30分の遅刻。先週も「カット」してもらうつもりで美容院に行き、お休みしたため、2週連続とほほ。そのためか、いつも以上にちんぷんかんぷんで、ついついハングルよりも、「教え方」に目がいってしまった。以前にも書いたが、私が通っているのは区民センターのハングル教室。当初は大教室に50人を超す受講生。(今年から始めた人は80人くらい詰め込まれているらしい)当然、講義型の授業になり、90分間先生が一人でしゃべってはる。以前、英会話教室にも通ったことがあるが、ここでは先生1人に対して受講生は1~3人だったので、理解できるまでとことん質問ができたし、基本的に問題を解くスタイルだったので、戸惑い、間違えながら、覚えていくことができた。でも、今の教室では、せいぜい先生の発音を真似するくらいで、出題は滅多にない。つまり、間違える機会さえないのだ。間違える=失敗する機会がほとんどない。これってまさにこれまでの学校教育のやり方だし、日本社会の縮図だと思った。教わったことをそのままできたり、一切失敗をせず、何でもこなせる人がいたら、素晴らしいと思う。職場のエリート君は、失敗を他人に見せないために、子どもの頃から家で並々ならぬ努力を重ねていたという。それも一つの手段だが、予測不能なミスは起こる。いろんな失敗をしてこそ、多くの学びや気づきが得られるし、たくましく生きていく力が身につくと、私は思う。失敗を許さない社会だからこそ、失敗を極端に恐れ、自分の失敗を認められず、言い逃れたり、誤魔化したりする人もいる。失敗ができるゆとりのある社会でありたいと、改めて思った。 * * *電車の乗り換えで須磨駅に降りる。JR須磨駅は、江ノ電以上に海岸に隣接している。ホームには潮の香りが漂っていた。夏なのねん。
July 6, 2005
今日からJR福知山線が再開された。JR福知山線・宝塚?尼崎間で55日ぶり運転再開ニュースで事故現場を走り抜ける電車、そして事故発生時刻に走った電車の中から手を合わせる人たちの映像を見るだけで、何とも言えないもやもやが体の中から沸き上がり、涙ぐんでしまい、ニュースを最後まで見ることができなかった。(私がこのように被害者に思い入れてしまうようになったのは、やはり震災の経験から。映画『タイタニック』でも、二人の恋愛話はどうでもよくて、画面の隅で人がバタバタと亡くなっていく様子に震災を重ね、号泣してしまった私)事故には無関係の私でさえ、こんな気持ちになるのだから、怪我を負った方やご遺族の方、マンション始め近隣住民の方はどんな辛いお気持ちでいらっしゃることだろう。もう2度とこのような事故が起こることのないよう、効率や利益よりも安全、そして人を大切にする企業へと生まれ変わって欲しい。
June 19, 2005
「老後は、外国の田舎で暮らしたい」とおっしゃる方に、なぜ外国なのか尋ねたところ、「日本の田舎に行ったら、いじめられそうな気がするんだよね」とのこと。思わず吹き出してしまった。実感として、非常ーーーによくわかる。私の本籍地は、住所に「大字」「字」がつき、旧家は今も屋号で呼ばれている、時代の波から取り残されたかのような村だ。そこで私は、中学1年まで過ごした。私にとっては非常に息苦しく、イヤな思い出しか残っていない。「時代の波から取り残された」というのが、決して誇張ではないことを実感するできごとがあった。職場で、20代の人がOHPを使うことになったのだが、原稿の焼き方がわからないという。この時代になぜOHP?と、疑問を抱きつつも、「スキャナーみたいな機械に、透明の薄いフィルムを敷いて、その上に原稿をおいて、ふたをして、発光させるんだよ」と、丁寧に説明した私。それを聞いていた周りの人たちは、一瞬静まりかえった後、「コピー機、通したらええねん」と、口をそろえる。「え? そんなことしたら、フィルムがとけちゃうんじゃ?」と、焦る私。私がOHPを使ったのも小学生の頃の話であり、その後技術が進んだらしい。が、しかし、40~50代前半の人たちでさえ原稿を焼く「スキャナーみたいな機械」を知らないと言う。50代後半の人が、その機械は理想化学の製品であり、そこから理想化学は発展したのだとマメ知識を教えてくれた。私が小学生の頃使っていた理想化学の機械は、世間一般ではすでに使われていなかったようだ。ちなみに私が小学校低学年の時の担任の先生は、ガリ版で学級通信等の原稿を作っていらっしゃったので、私はガリ版用の修正液のにおいも覚えている。この年代で、ガリ版を知っていることにも驚かれた。つまり、私の生まれ育った村は、世間より20年あまり技術革新が遅れていたと思われる。『ニュー・シネマ・パラダイス』のトトのように、成功や名声を収めていれば、胸をはって帰れるのだろうが、まだまだ私には「日本の田舎」は敷居が高いです。。。
June 6, 2005
今日は週に1度のハングル教室。なぜだか今日は、とっても行く気がしなかった。欠席連絡をしようと受話器を握ったのだが、"先々週、下を向くのも苦しいほどの二日酔いでも行ったな"とか、これまでちんぷんかんぷんだった内容が、"先週は少しだけ、先生の言ってることが理解できたな"などと思いがよぎるうち、体が勝手に身支度を始めていた。自分をとっても好きになれた瞬間だった。相変わらず内容はちんぷんかんぷんだし、みなさんに比べて私は、内容を全く理解できていないことを露呈した恥ずかしい場面もあったが、今日は出席しただけで、◎なのである。「自分を好きになる」素敵なキーワードだと思う。正直、今、職場の人間関係がうまくいっていないが、職場の人が私のことをバカにするからといって、自分まで自分のことをバカにする必要はない。自分を誉めてあげられる瞬間をいくつか重ねていけば、いつか素敵なレディになり(♪ダンデライオン)、心底自分のことを好きになれる日が来るんじゃないか。そう思った。
May 24, 2005
「傷つけた方は覚えてないくらいの小さな事が、傷つけられた方にとっては忘れられない大きな事で、そのエネルギーの差って凄いなって・・・」「PS 羅生門」“ビッグコミックオリジナル”小学館、2005/6/5号私もいっぱい人を傷つけてきたと思う。ほんま申し訳ない限り・・・ここ数年は、地位を武器にする方々の言葉や態度に傷つくことが多い。もちろん、その地位を得ようとしなかった私がいけないのだけど。私の被害妄想的な部分もあるやろなって、受け止め方を変えようと試みてはいるが、はじけてしまいそうになることもままある。私もプライドが高すぎるんやろな。人の痛みに敏感でありたい。
May 20, 2005
かねてから、学園紛争当時、闘士だった人たちが、予備校の講師をしたり、国会議員に立候補したり、かつて体制を変えようとしていた人たちが、体制の維持に加担するような職業に就いているのが解せなかった。私も少し年を重ねて、理想と現実のギャップや、現実との折り合いの付け方、生活の重みなどを感じ始めてはいるが。中南米をまわられた方の旅行記を拝読して、日本から遠く離れたところで暮らす、元闘士の方もいることを知った。バックパッカーになった人たちもいるらしい。なんだかうれしくなった。阪神大震災当時、パワーと混沌があった。学園紛争の頃もこんな感じだったのかな?と思いを馳せていた。実際にはそんな甘っちょろいものではなく、力やビジョンのある人にとって、震災は格好の手段だったわけで、ある人は大学の先生になり、ある人は社長に就任し、ある学生さんは一流企業に就職し、また別のある学生さんは議員になった。私は一住民のままである。正直、あの混沌に参加することなく、学業に専念にすべきだったのではないか、後悔もある。あるいは住民を手段に、新たな人生を開拓できたのではないかとも。そんな力もビジョンもなかったから、未だ立ち止まったままなのだが、人の不幸を踏み台にしなかった自分を誉めてあげたい気持ちもある。もし私が学園紛争に参加していたのなら、その後はきっとパッカー組だろうな。
May 17, 2005
社会人になると、友人はなかなか得がたいものだと思う。以前、尊敬する先輩が「休みの日くらい、違う業種の人と付き合いや~」とアドバイスしてくれたが、その言葉の意味を実感している。ここしばらく心が痛んでいたので、あっちゃんを誘って飲みに行った。あっちゃんとは年齢も業種も違うから、利害関係も上下関係もないし、自分の弱い部分をもさらけ出せる。そんな私を責めることなく、時に共感し、時に励ましてくれるあっちゃんの感性も大好きだ。この日は久しぶりに遠出?をして、和田さんのお店に行った。和田さんは、私が大好きなマスターだ。和田さんのお店のスタッフはみんなイキイキしてるし、本当に気持ちよく過ごさせてくれる。和田さんご自身がとっても謙虚な上に、スタッフの育成がすごく上手だと思う。焼酎を美味しく飲めるよう組み立ててくれるソムリエ術?も素晴らしい☆☆☆月曜なのに、ついつい飲み過ぎちゃいました^^;明日へとつながる活力源を与えてくれた、あっちゃんや和田さんに心から感謝♪焼酎や泡盛のお好きな方は、神戸へ来られましたら是非、和田さんのお店へ→遊食屋
May 9, 2005
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