小玉智子のお買い物ブログ

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2011年02月14日
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 アカデミー賞作曲賞・歌曲賞を合わせて5回も受賞したイギリスの偉大な作曲家、ジョン・バリーが1/30に心臓発作のためニューヨークで亡くなりました(享年77歳)。今回は、『007』シリーズの音楽や主題歌でお馴染みのジョン・バリーを追悼し、彼の手掛けた音楽と映画作品をご紹介します。

 1933年イギリス、ヨーク州出身。映画館主の息子に生まれ、幼い頃から映画や音楽に親しんで育ったジョン・バリーはジャズやR&Bのバンドマンとしてキャリアをスタート。1957年にEMIと契約し、アーティストのプロデュース、アレンジを手掛け音楽プロデューサーとして成功。その後、TVや映画音楽の作曲を始めました。初めての映画音楽は1959年の『狂っちゃいねえぜ』。1作目から『007』シリーズに関わり、『007/ゴールドフィンガー』(1964年)の大ヒットで一躍、注目を浴びます。ジョン・バリーの傑作スコアとシャーリー・バッシーのパンチの利いた歌声の主題歌は、その後のボンド映画のイメージを決定づけました。一方、私生活でもジェームズ・ボンドを地で行くプレイボーイだったようで、当時17歳のジェーン・バーキンとの結婚など、4度の結婚を経験しています。

 ジョン・バリーと言えば『007』のテーマ曲や主題歌があまりにも有名ですが、手掛けた映画のジャンルは幅広く、「この映画の音楽もジョン・バリーだったの」と驚くほど、私たちが知っている多くの作品を手掛けています。

 『007』同様、ダンディな大人の男性が主人公の作品としては、マイケル・ケイン主演のハリー・パーマーが活躍するスパイ映画『国際諜報局』(1964年)や、トニー・カーティス&ロジャー・ムーアの英米スターが共演するTVアクション・コメディ『ダンディ2 華麗な冒険』(1971年~)があります。『ズールー戦争』(1963年)では戦争スペクタクルに相応しい勇壮なメロディを聴かせてくれます。

 さらに作曲家としての地位を不動のものにしたのはアカデミー賞作曲賞、歌曲賞を受賞した『野性のエルザ』(1965年)。親を失った子ライオンのエルザと、彼女を育てたケニアの動物保護官、アダムソン夫妻との絆を描いたノンフィクション小説の映画化で、当時、映画やマット・モンローが歌う主題歌「Born Free」が大ヒットを記録。夫婦になついたエルザが野性に帰っていくまでの感動ストーリーは、ジョン・バリーの美しく叙情的な音楽によって、より一層、観客の涙を誘いました。

 3年後、ブロードウェイの舞台を映画化した『冬のライオン』(1968年)で二度目のアカデミー賞作曲賞を受賞。中世イングランドの国王ヘンリー2世(ピーター・オトゥール)と王妃エレノア(キャサリン・ヘプバーン)、三人の息子、そしてフランス国王も加わり、王位継承者を巡って熾烈な争いを繰り広げる本格歴史ドラマです。ここでは管楽器が奏でる力強いメロディに混声コーラスを取り入れたダイナミックなオーケストラ演奏により、歴史絵巻にふさわしい重厚感と斬新さを演出しています。

 同じくイギリスを舞台にしたロマンティックな史劇『ロビンとマリアン』(1976年)もバリーの作品。ロビンフッドとマリアンのその後を、ショーン・コネリーとオードリー・へプバーンという豪華二大スターが演じています。監督は『ナック』(1965年)でも組んだリチャード・レスター。リチャード・ハリス、ロバート・ショウなどが共演し、スタッフも英国勢で固めた本場イギリスならではのお洒落なラブ・ストーリーとなっています。

 バリーのスコアと言えば、『ある日どこかで』(1980年)に代表されるうっとりするような甘美なメロディも忘れることは出来ません。『スーパーマン』役者、クリストファー・リーヴと『007/死ぬのは奴らだ』(1973年)のボンド・ガール、ジェーン・シーモアの時空を超えた大恋愛を描いたラブ・ファンタジー。肖像画に恋をした青年が、その時代にタイムスリップするというあり得ないストーリーですが、ジョン・バリーのあまりに美しいスコアと、役者二人の情熱的な演技に、しばし現実を忘れて酔いしれてしまうのです。

 そして、バリーがグラミー賞を受賞したのがアメリカン・ニューシネマの傑作『真夜中のカーボーイ』(1969年)の同名テーマ曲。ひと旗挙げようとニューヨークへ出て来た田舎者のジョー(ジョン・ボイド)と足の不自由な詐欺師のラッツォ(ダスティン・ホフマン)との友情と挫折を描いた青春ドラマです。アカデミー賞作品賞、監督賞、脚色賞を受賞し、主演の二人も主演男優賞にノミネートされました。あの哀しく美しいハーモニカの音色、夢破れた二人の若者を優しく包み込む哀愁のメロディは、都会に生きる若者の孤独を見事に表現しています。監督のジョン・シュレシンジャーはイギリス人で、バリーとは『イナゴの日』(1975年)でも組んでいます。

 70年代には、イギリスの名撮影監督ニコラス・ローグがオーストラリアの砂漠に取り残された姉弟とアボリジニーの少年との交流を描いた『美しき冒険旅行』(1971年)や、不思議ちゃんのミア・ファローと、夫に依頼されて彼女を調査する私立探偵との恋愛を描いたキャロル・リード監督の『フォロー・ミー』(1972年)など、イギリス人監督の秀作を手掛けています。『美しき冒険旅行』のオーストラリアの雄大な自然を彩る幻想的な音楽や、『フォロー・ミー』のミア・ファローの心情を代弁するかのような、喜びや悲しみの入り混じった甘くキュートな旋律など、一度聴いたら忘れる事が出来ない名曲です。

 三度目のアカデミー賞作曲賞は、メリル・ストリープ&ロバート・レッドフォード主演、名匠シドニー・ポラックが監督した『愛と哀しみの果て』(1985年)。アフリカを舞台に描かれる男女のラブ・ストーリーには、ジョン・バリーの十八番であるストリングス(弦楽器を主体とした演奏)が多用されています。

 四度目は、ケヴィン・コスナーが製作・監督・主演した『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年)。南北戦争の英雄がネイティブ・アメリカンたちとの友情を深め、彼らを侵略者から守ろうとします。美しく感動的なシンフォニック・スコアを聴いているだけで雄大なアメリカ西部の風景が浮かんできます。

 ジャズ、ロック、映画音楽とマルチな才能を如何なく発揮し、50年代から常に第一線で活躍してきたジョン・バリー。数あるCDの中からどれか1枚を聴くだけで、誰もが聞き覚えのある音楽を耳にし、バリーの並はずれた才能の一端に触れる事が出来ます。映画と共に、これからも永遠に語り継がれていくであろうバリーの音楽に、ぜひ触れてみてください。

 次回は、2/4にDVD&Blu-rayが発売されたトム・クルーズ&キャメロン・ディアス共演のアクション『ナイト&デイ』(2010年)をご紹介します。





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最終更新日  2011年02月15日 22時46分26秒


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