小玉智子のお買い物ブログ

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2011年03月05日
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 自らの代表作である『ロッキー』『ランボー』シリーズに続きスタローンが挑むのは、往年のアクション・スターが総出演するこれまでで最高のアクション映画を作ることだった!
 シュワちゃん、ブルース、ジェット・リー、ミッキー・ロークも出演!今回は3/9にDVD&Blu-ray発売予定の『エクスペンダブルズ』(2010年)をご紹介します。

 自らを“エクスペンダブルズ(消耗品)”と名乗る鉄壁の精鋭部隊は、ソマリアの武装海賊に拉致された人質の救出に成功。だが、チームを危機に陥れたガンナー・ヤンセン(ドルフ・ラングレン)はチームから外される。次なる依頼は、南米の島ヴィナーレの軍事独裁政権を壊滅させる事。偵察に出掛けたリーダーのロン(シルベスター・スタローン)は、軍事政権のガルザ将軍を操る元CIA、ジェームズ・モンロー(エリック・ロバーツ)の存在を知る。ロンは、ガルザ将軍の娘サンドラ(ジゼル・イティエ)と島の人々を助けるため、たった一人、島へ戻る事を決意。だが、出発の日、そこには仲間が待っていた…。

 はじめて劇場スポットを眼にした時、「何これ!本当なの?」と疑った映画ファンも多かったのでは。だって、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリス、シルベスター・スタローン、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ミッキー・ローク、ジェイソン・ステイサムといった主役級のアクション・スターたちが一堂に会す映画なんて、80年代のアクション映画ファンにとっては、夢、また夢の話だと思うじゃないですか…。でも、スタローンは見事にやってくれたのです!

 そこにはスタローンの熱い思いがありました。
 本物のアクション・スターでなくともCGIや3D技術で誰もがアクション映画に主演出来る現代に、もう一度、本当のアクション映画を復活させたい!
 スタローンは言います。「一見、時代遅れに見えるかもしれないが彼らこそ真のヒーローだ、彼らの勇姿と魂を現代に蘇らせたい。」そのためには、80年代から活躍する主役級のアクション俳優たちに出演してもらう必要がありました。スタローンは、自ら脚本書き上げ、オファーしたい出演者たちが出たくなるようなキャラクター造形に力を入れ、脚本を100回以上も書き直したと言います。

 そこにはスタローンがこれまでに何度も繰り返し演じてきた変わらぬテーマがありました。それは『ロッキー』でアメリカン・ドリームを掴んで以来、追い続けて来た“真のヒーロー”であること、どんな逆境にも屈することなく再起する男のドラマ、常に弱者の味方であること、命も惜しまない男たちの熱い友情…。
 そんなバイオレンスの巨匠サム・ペキンパーの『ワイルドバンチ』(1969年)などにオマージュを捧げる魂のドラマに加え、男性映画の巨匠ロバート・アルドリッチの『特攻大作戦』(1967年)などのチーム作戦ものの面白さと、激しい銃撃戦と大爆発、カーチェイス、アルバトロス水陸両用飛行艇からの空爆攻撃といった最高のアクション映画を作るための見せ場を用意。
 確かに、古いかもしれないし、一行で語れる単純なストーリーかもしれない。でも、スタローンは『ロッキー』以降、一貫した作家性を貫き、主演の自分ばかりでなく、各キャラクター全員に見せ場を持たせ、さらに爆発と銃撃戦などを組み合わせたアクション映画を作り上げました。これを一本の映画に収めるのは、思った以上に大変な仕事だと思います。

 類似作品の『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』(2010年)や『RED/レッド』(2010年)と比べれば、そのキャラクター造形の違いは一目瞭然。

 『特攻野郎Aチーム』TVシリーズは、その陽気でノー天気なチームものがウリだったのに、映画版はリドリー&トニー・スコット製作のため、おバカ度が足りない大人向けのシャレた作品に変わってしまいました。リーアム・ニーソンはダンディでかっこいいですが、観客が求めるものとはずれていたのでは?と思います。一層、『チャーリーズ・エンジェル』のマック・Gか、『スタスキー&ハッチ』のベン・スティラーが監督した方が面白い企画だったのに…とちょっぴり残念です。

 日本でもかなりの話題となった『RED/レッド』は、紅一点のヘレン・ミレンが目立っているものの、全体的にはブルース・ウィリス主演の普通のアクション映画になってしまい、群像劇の妙は楽しめませんでした。あれだけ個性の強いジョン・マルコビッチも目立たないし、モーガン・フリーマンの扱いも、『エクスペンダブルズ』のドルフ・ラングレンの扱いと比べると、全くキャラクターへの愛情表現が足りません。

 『エクスペンダブルズ』のラングレンが演じるあのコミック・キャラの面白さったら。一番、美味しいキャラをラングレンに用意するスタローンの気遣いがたまりません。それ以外にも、ジェット・リーの絶妙な使い方や、唯一、2000年代のスター、ジェイソン・ステイサムにまで、彼女を用意したりエンディングにキュートなシーンを用意したりの気の使いよう。そんな風に、各出演者のスター性を微妙に笑いに変換するスタローンの余裕と比べると、『RED/レッド』のブルースは未だにスター性を維持したキャラクター設定なので、やはり、はじけ方が足りません。

 『エクスペンダブルズ』でのキャラクターいじりのうまさは、スタローンのセンスと作品への愛情以外の何ものでもなく、まさにスタローンの才能だと思います。

 そんな中、思わず泣けるのがミッキー・ローク演じるマネージャー、ツールとロンが語るシーン。ミッキー・ロークは低迷時代に自分の作品にキャスティングしてくれたスタローンへの恩返しで本作への出演を快諾したそうですが、ツールの台詞には、そんな二人の関係性や生き様を思わせる重みがあります。押さえる所はしっかり押さえて、島へ向かう。クライマックスのカタルシスを最大限に引き出すための重要なシーンです。それさえ出来ていれば、細部は荒くてもいいのです。後は突っ走るのみ!

 あの誰もが知る『ロッキー』(1976年)が、アカデミー賞作品・監督・編集賞を受賞し、スタローン自身が3日で書き上げたという脚本も脚本賞にノミネートされたという事実を知っている若者は、どれだけいるのでしょうか。もし、TVの短縮版や、生卵飲みなどの名シーンしか観ていない方は、ぜひ、じっくりと『ロッキー』を観て欲しいです。脳ミソ筋肉系映画かと思いきや、70年代のアメリカン・ニューシネマの影響が残る暗い作風にびっくりするかもしれません。とはいえ、ハッピーエンディングの『ロッキー』は、それまで主流だったアン・ハッピーエンディング時代の終わりを予感させるものでした。

 そして、ドルフ・ラングレンをスターダムに押し上げた『ロッキー4/炎の友情』(1985年)では、現代のアメリカン・プロレスの基本形ともいえるベビー対ヒール・キャラによる勧善懲悪、脳ミソ筋肉系映画を製作。最高のカタルシスを引き出しました。

 今回、本物の格闘技を披露したいとの理由から、総合格闘技界からも多数、ゲスト出演しています。スティーブ・オースティン、ランディ・クートゥア、ゲイリー・ダニエルズ、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ、そしてNFLで活躍したテリー・クルーズも出演。彼らの格闘技による肉弾戦も見せ場のひとつとなっています。

 さて、共演者にこれだけ気を使うスタローンですが、もちろん、主演である自分も手を抜いてはいません。特に、一緒に劇場で観た男性陣のおススメシーンは、ラストのマガジンチェンジと抜き撃ち。その速さと目線に注目!

 すでにスタローンを語るだけで字数オーバーになってしまいました…。共演者だけでなく、スタッフたちも80年代アクション映画を語る上で欠かせないキャノン・フィルム、そして現代のミレニアム・フィルムの関係者たちが製作に名を連ねています。
 往年のアクション映画をこよなく愛する男たちが作り上げた魂の一本をぜひ、ビール片手に楽しんで下さい。

 次回は、公開には少し早いですが、ナタリー・ポートマンがアカデミー賞主演女優賞を受賞したダーレン・アロノフスキー監督のサイコ・サスペンス『ブラック・スワン』(2010年)をご紹介します。





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最終更新日  2011年03月06日 11時36分07秒


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