小玉智子のお買い物ブログ

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2011年08月27日
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 西原理恵子原作のエッセイ漫画を、元夫婦の小泉今日子&永瀬正敏共演で実写映画化。今回は、9/7DVD&ブルーレイ発売予定のファミリー・ドラマ『毎日かあさん』(2011年)をご紹介します。

 人気漫画家サイバラリエコ(小泉今日子)は6歳の息子ブンジ(矢部光祐)と4歳の娘フミ(小西舞優)の母親。母トシエ(正司照枝)に助けてもらいながら、家事や子育て、仕事と殺人的な忙しさだったが、明るい家族たちとの楽しい毎日を送っていた。戦場カメラマンだった夫のカモシダ(永瀬正敏)はアルコール依存症で血を吐いて入院中。退院してはまた、酒を飲み、酔っ払って家族に迷惑をかけていた。ある時、カモシダは、リエコが描き上げたばかりの原稿を破り捨て、子供を怖がらせてしまう。これをきっかけに、ついに離婚。それでも子供の父親であるカモシダの面倒を見続けるリエコだった…。

 新聞連載から始まり、累計150万部を売り上げた原作コミックを基に、『かぞくのひけつ』(2006年)で日本映画監督協会新人賞、新藤兼人賞金賞(2008年)を受賞した小林聖太郎が監督し実写映画化。脚本は『サイドカーに犬』(2007年)、『歓喜の歌』(2008年)等を手掛けた真辺克彦が担当。

 原作コミックも高い評価を得ていますが、映画もたくさんの要素の中から子育て奮闘記、アルコール依存症の夫との夫婦関係、原稿の締め切りに追われる漫画家の日々などを上映時間114分の中にギュッと詰め込んでいて、鑑賞後にはかなりの充実感に浸れる作品に仕上げています。
 上海国際映画祭アジア新人賞最優秀作品賞受賞、日本映画批評家大賞主演男優賞(永瀬正敏)受賞作です。

 映画の見どころは、原作漫画と同様、自身の日常生活をありのままに描いた私小説的な物語の面白さにあります。漫画家の多忙さと子育ての大変さというのは想像もつきますが、元戦場カメラマンとの結婚と離婚の経験、さらには、アルコール依存症の夫との戦い、余命6カ月の腎臓ガン宣告を受けた夫の介護や最期を看取るという経験は、普通では全く想像のつかない世界です。

 夫のカモシダとは、フリー・ジャーナリストの鴨志田穣のこと。本作で描かれている通り、アルコール依存症を克服した矢先に腎臓ガンが発覚し、闘病生活の後、2007年3月に亡くなっています。アルコール依存症との戦いは、自伝的小説『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』に綴られており、こちらは浅野忠信&永作博美共演、東陽一監督・脚本・編集で映画化されています。

 『毎日かあさん』では、戦場カメラマン時代に戦場で見た悪夢の後遺症に悩まされてアルコール依存症に陥ったという解釈で描かれていますが、映画『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』を観ると、原因はそう単純ではないようです。確かに、戦場カメラマンでも渡辺陽一さんのように元気な方はたくさんいらっしゃいますよね。『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』では、アルコール依存症との戦いがメインに描かれているので、入院中の出来事などがシビアに語られています。この2作を観ることによって、夫婦それぞれの立場が描かれるので、より深くアルコール依存症について知ることが出来ると思います。

 そんな夫を抱えているとはいえ、あくまでも子供二人と母の奮闘記がメインに描かれるので暗いトーンにならずに観ていられます。息子のおバカっぷりを紹介するエピソードや、娘のキョートさがわかるエピソードが満載で、リエコの肝っ玉母さんぶりが楽しく笑いが絶えません。ここまでアホな子がいるのか?と呆れながらも、子供っていいもんだなぁとうらやましくなります。

 そんなサイバラ家の家族を演じるのは、私生活でも元夫婦であった小泉今日子と永瀬正敏。

 リエコ役の小泉今日子は、元アイドルというよりは、しわもくすみもありのままに撮られながら、リアルな肝っ玉母さんを演じています。本来なら7回も8回も血を吐いて、いつ死んでもおかしくない状態なのに酒を飲み続けて暴れる夫なんて、いつ離婚してもおかしくない状態ですが、自身も酒好きで、父親もアルコール依存症だったリエコは、夫に父親を重ねているのか、なんだかんだと太っ腹に面倒をみています。そうしたおおらかさとたくましさを持った母性の強さが小泉今日子の演技から伝わってきます。

 子役の二人も、子役的なわざとらしい芝居ではなく、自然体で役になりきっています。特にブンジを演じる矢部光祐クンの雰囲気は、本人としか思えないはまりっぷりです。毎日、バカやりながらも子供なりに悩みを抱え、父のことに心を痛めていることもさらりと描かれています。

 カモシダ役の永瀬正敏は、主役の小泉今日子にメインを譲り、台詞は少ないながらも存在感があります。ガン告知後に、復縁せずに半年を家族と過ごし、名台詞を遺して死んでいくのですが、この永瀬=カモシダの台詞には泣かされてしまいます。
 夫の死を前に泣きやまないリエコに、子供たちがとる行動にも泣けてきます。
 このクライマックスは、やはり元夫婦の小泉&永瀬ならではの味が出ていると思いますし、実話であるからこそ、泣けてしまうのです。

 全編で笑って泣けて、家族っていいもんだなぁと実感出来る感動のファミリー・ムービーです。2011年の邦画ベスト5に入るおススメ作です。

 9/7に発売予定のDVD&ブルーレイは2種。初回限定2枚組のDVD豪華愛蔵版には、メイキング、インタビュー、対談、舞台挨拶などの特典映像を収録。Blu-ray初回限定版には、DVD豪華愛蔵版と同じ内容に加え、西原理恵子かき下ろしによる『毎日かあさん』特別版コミックが封入されています。

 次回は、12/2にDVD&ブルーレイ発売が決定した妻夫木聡&松山ケンイチ共演の青春ドラマ『マイ・バック・ページ』(2011年)をご紹介します。





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最終更新日  2011年08月27日 11時28分50秒


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