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本日の一冊:「僕らは星のかけら」マーカス・チャウン(SB文庫)本日の一言-----------------------「すべての人間は兄弟である。 私たちは皆、同じ超新星で生まれたのだ。」 -アラン・サンディッジ---------------------------- タイトルにひかれて購入しました。詩的な響きが強いのですが、本書はれっきとした科学読物です。 原子の発見と、原子・元素がどこで、どのようにして誕生したのかを人類が解明してきた物語です。 人類の科学の進歩と共に人類や物質の構成要素、その成立過程が解き明かされてきました。(それは今も進行中です) どうやらそれらによると、原子や元素を作り出した「炉」は、宇宙創生といわれる「ビッグバン」と「星の内部」だったということがわかってきました。 本書のタイトルにもありますが、文字通り私たちは星のかけらからできており、死んだ後はいずれ星の素になるのです。そして永劫の時の流れの中で再び人間として再生するかもしれません・・。 科学読物を読んでいながら、「輪廻転生」ということを強く思ってしまいました。そうしてみると小さいことばかり考えないで、もっと大きなスケールで物事をとらえたいと、この時ばかりは稀有壮大な気持ちになったりもします。目次プロローグ第1部 原子 第1章 自然を構成するアルファベット 第2章 原子は最小の存在ではない第2部 原始と星明かり 第3章 崩壊する太陽 第4章 かすかな星明かりに基づく推論 第5章 本来の値を上回る水素の質量 第6章 太陽の内部構造 第7章 太陽のトンネル効果 第8章 太陽光の製法第3部 魔法の炉 第9章 神の加熱炉 第10章 時の始まりの灼熱地獄 第11章 恒星の謎を解く鍵 第12章 究極の核兵器 第13章 ベリリウムの障害を越えて 第14章 恒星のるつぼ 第15章 二つの場所にまつわる物語 第16章 創造の原動力エピローグ●for Chain Reading・「奇想、宇宙をゆく 最先端物理学12の物語」マーカス・チャウン (春秋社)
2006.01.31
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本日の一冊:「よくわかるエンタープライズ・アーキテクチャの基本と仕組 み」NTTソフトウエア(秀和システム)本日の一言-----------------------「本書のテーマである「EA(Enterprise Archtecture)」は、期待はずれのシステムを少しでも減らすことができるIT戦略です。 戦略とは、 ・可視化し、 ・ゴールの設定を行い、 ・ゴールまでの資源配分計画を行う と定義できますが、EAはまさにITの戦略策定そのものです。」 -NTTソフトウエア---------------------------- 会社の情報システムを全部入れ替えるなどど大それた話が経営トップから出ました。他人事だと思っていたら、いつの間にか私の仕事に・・。 ずっと以前に少しシステム関連には関係したことがあるのみです。ですが、「聞いてないよー」とも言えませんし、ベストをつくすのみです。 そこでにわか仕込みの知識を仕込むために本、ネットなどで情報収集しました。中でも、会社全体の戦略をいかに構築し、情報システムに反映させるかということが大きなテーマとなります。 何冊かの本を読んだのですが、ERPのようにベンチマークしたものにあわせていく場合もあれば、今回のEAのように企業としての現状とあるべき姿のギャップから取り組み課題を設定していいく場合もあるなど、多様な形態があるようです。 コラムにもありますが、本書のような比較的新しい書籍を読むと、門外漢の私が必要な用語・知識が学べます。(EAI、SOA、UMLなど) しだいに企業戦略とIT戦略は密接不可分になってきており、戦略の理解なくして情報システムは構築できず、また、戦略を効果的・効率的に推進するにはITの積極的な活用が必須となります。 そのような状況の中、本書では実際の経験もふまえて「EA」の解説から、費用、各ステップでの成果物まで丁寧に記述されています。 実際に今の会社でも応用可能だと思いました。早速検討中のプロジェクトで考え方を一部使ってみました。 さらにこれに「バランス・スコアカード」の考え方も組み合わせてみようかと思っています。目次第1章 EA概論 コラム SOA第2章 IT戦略の実現 コラム EAI第3章 EAの自治体における活用事例 コラム MDA第4章 あるプロジェクトマネージャーのEA導入奮闘記●for Chain Reading・「実践!エンタープライズ・アーキテクチャ」湯浦克彦(ソフト・リサーチ・ センター)・「ITとビジネスをつなぐエンタープライズ・アーキテクチャ」みずほ情報 総研(中央経済社)・「かんたん!エンタープライズ・アーキテクチャ」加藤正和(翔泳社)
2006.01.30
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ネット通販はあまり利用していないのですが、洋書の購入にはやはり便利なア○ゾンを使います。 ベストセラーなど日本のセンターに在庫があるものはすぐに入手できるので良いのですが、海外からの調達には問題があります。 今回も含めて過去何回か調達期日が再延長されています。それなのにお知らせは定型のメールだけ。督促状況もわかりません。これで待てないならキャンセルしろと言われているようです。 一応一ヵ月以上待っているんですけどね・・。 さらに頭にくるのは、一括発送ではなく到着しだい発送とメールがきていながら実行されていないことです。抗議のメールを送ろうにもカスタマーセンターのアドレスがどこにあるかわかりません。マニュアル対応があるだけです。そういえば電話番号もないなー。と不親切な面ばかり気になりました。 いっそのこと他社購入も、と思いましたが、そちらのサイトは不正アクセスに会い閉鎖中でした。 他にいいサイトはないのでしょうか? ちなみに私はクレーマーではないので、もう少し到着を待ちます。注文した本は読みたいですからね。
2006.01.29
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1/28: 少し片付けることがあり本日も出勤しました。 何か毎週土曜日出ているような気がするなー。 これから集約していく(であろう)システムがらみの書類に目を通していました。 また月曜日の会議の資料などもちょっと作成しました。 土曜日は来客・電話がないので、じっくり仕事に取り組めるのですが、実のところいまひとつ集中できないのです。 どうしてもどこかに「休み」という気持ちがあるからなのでしょうか? あと少し書類に目を通したら、夕食の買い物をして帰宅します。
2006.01.28
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本日の一冊:「やさしい重曹生活」岩井明子:監修(主婦の友社)本日の一言-----------------------「エコロジカルな重曹で、ひとにやさしい、地球にやさしい生活を」---------------------------- たまには生活感たっぷりの本も読むのです。ナチュラル、エコロジカル、サステイナブルなどちょっとかっこよくきこえますが、一昔前の「おばあさんの知恵」的なものが多いように思います。 いえいえ、けっしてバカにしているわけではありません。そのような伝統的な知恵を大切にしていきたいと考えているのです。 これもそのうちのひとつかもしれません。生活の様々な場面に「重曹」を使おうというのです。重曹は、自然にもともと存在しているものなので、環境にも安心というようなことが書いてあります。まあ、そうとも言えないことも多々あるのですが、人為的な化学薬品よりは身体にも環境にも良いような気がしました。(洗剤などは確かに問題になっています) 重曹ってそもそも何?というレベルだったのですが、私の頭の中では、「ふくらし粉」、「ベーキングパウダー」、「ベーキングソーダ」が同義語のように混在していました。パンやケーキをふくらませるのに使うやつだよなーという程度でした。 本書によると正解は、「重曹=ベーキングソーダ」。ベーキングパウダーはパンやケーキをふくらませるための成分が添加されているそうです。 そのようなものを生活の何にとりいれるのでしょうか。当然、「料理」はもともと活用されているので考えられました。後は「清掃」「消臭」「美肌」などいろいろあるようです。 単身生活をしていると普段気にしていなかったこと些細なことが気になることがあります。もともとボーっとしており、多少ほこりっぽくても気にならない性質なのですが、時折気がついて急にそうじしたりします。 そういうときに早速買ってきた「重曹」を活用してみました。以下は、試してみた結果です。・ワイシャツの襟は汚れが目立ちます。そのまま洗濯しても汚れがおちま せん。重曹を水で溶いて汚れをこすり(私は指でこすっちゃいます)、その あと洗濯する。びっくりするほどきれいになりました。・また、洗剤のみで洗濯するより重曹を加えたほうが仕上りが柔らかく感じ ました。私が感じるくらいだから相当違うのでしょう。(笑)・生ゴミに少し重曹をふりかけておくとニオイが緩和されました。これはいい。・洗面台の汚れが重曹で掃除するとすっきりとれました。・お風呂にいれてみましたが、これは??-効果がわかりませんでした。 思ったよりも効果ありですね。それなら今後は、料理やセーターの消臭などに使ってみましょう。ためになりました。 ●for Chain Reading・「重曹生活のすすめ」岩井明子(飛鳥新社)・「おばあちゃんの知恵袋」別冊宝島(宝島社)
2006.01.28
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本日の一冊:「洗心洞箚記(下)」大塩平八郎:原著、吉田公平:訳著(たちばな出版)本日の一言-----------------------「彼(大塩平八郎)が力説した、性善説に立脚した「太虚に帰一せよ」という一点は、社会倫理を根本からとらえなおすことをせまられている今日、一つの「思考の型」として、我々に示唆を与えてくれるものがあるのではないだろうか。 わたしたちは、あまりにも多くのものを身につけすぎているのではないか。身につけたものが生活の手段になっていることを考えると、身につけるものがまだ足りないかのようである。しかし、人間らしく生きるために本当にそれは必要不可欠なものなのだろうか。」 -吉田公平(まえがきより)---------------------------- 下巻では上巻よりも大塩平八郎の主張が強くでてきています。何度も繰り返し、「太虚に帰一せよ」と述べています。これは、雲ひとつない大空のように、一切の二義的・非本質的なものから解放された本来の自己になるようにということのようです。 興味を引いた個所がいくつかありました。ひとつは、読書についてです。有名な朱子の言葉が引用されています。本来、朱子が経書の解釈を強引に解釈したといわれ、陽明学は反対の立場をとることが多いようですが、大塩平八郎はさすがに大人物です。 反対の立場の人だからといって、むやみに攻撃したり、さげすんだりしていません。きちんと経書を読んで、内容を理解している人は違いますね。 朱子の読書の態度です。 ・「主体性をもって読書したならば、読むほどにためになる。読書して知 識を博くするというのであれば、書を閉じたら茫然となる。」 ・「聖人賢者の言葉を読みながら、心に理解できず、わが身のものにな らなければ、その人は書店を営んでいるにすぎない。ましてや読んだ 書籍が聖人賢者のものでない場合にはいうまでもない。このようなや りかたで人々を教導して、教化が実行されて風俗が善くなるように期 待したいとおもっても、その実現は困難である。」 ・「文字の意味を解釈し、文章の主旨を明らかにするのは、そのようにし て道をのべようとするからである。そうでなければ、文字の意味を解釈 したところで、何の役に立とうか。」 ・「書籍を読み学問をするのは、もともと心(人格)を陶冶しようとするから である。現今は心を陶冶できないばかりではなく、心を外に向けてはし らせて、休息もさせないから、逆に心を陶冶するための阻害要因となっ てしまっている。いったい、これでは心(実践主体)をとてつもなく迷わせ 惑わすということになってしまうではないか。」 ・「聖人賢者の心映えは、単に紙に書かれていることを読むだけで、どう してわかるだろうか。」 ・「ぜひとも自分自身にひきつけて推究しなければならない。」 ・「一句読んだならば、ぜひともこの句を自分は今後どのような場で実践 できるかを体認すべきである。」 ・「(前略)このように実践することをわきまえないと、書籍とわたしとは無 関係なままにおわり読書しても何も利益がない。」 ・「・・・漠然と読書して博識になるよりは、熟読して精緻に思索したほうが 良い。(後略)」 大塩平八郎もこの朱子の本の読み方に賛同しています。”本を読む-内容を自分なりに考えて理解する-自分なりに実践する”というプロセスが重要で、本を読んでも自分で考えず、実践しないのなら博識になるだけなので、意味はないと厳しく戒めています。 こういう言葉、耳が痛いですねー。 この著作を書いた大塩平八郎は、飢饉の襲った大阪の町で私財をなげうって人々のために尽くし、幕府にも救援を要請しましたが聞き入れられず、やがて「大塩平八郎の乱」へとつながったのです。 自分で正しいと信じたことを実践したのです。目次大塩平八郎の陽明学(吉田公平)本文 一、性善上より道を行ひ~一三八、湯潜庵曰く、「聖賢の箚記跋(一)箚記跋(二)箚記跋(三)附・佐藤一斎に寄せた書簡●for Chain Reading・「洗心洞箚記(上)」吉田公平(たちばな出版) *紹介済み・「小説 大塩平八郎」安達勝彦(耕文社)・「大塩平八郎」宮城公子(ぺりかん社)・「大塩平八郎 構造改革に玉砕した男」長尾剛(ベストセラーズ)
2006.01.27
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1/27: タイトルで買ってしまう本ってありますよね。 昨年買ったこの本などはその例です。 ●「僕らは星のかけら」マーカス・チャウン(ソフトバンク パブリッシング) どうやら原題とは違うようですが、何ともロマンチックなタイトルです。 どうせならひらがなで、「ぼくらはほしのかけら」という方が良かったの に・・。(でもこれでは詩集のようですね。) 内容は、科学的な読み物で、私たちの身体を構成している原子はもともとは 宇宙の星から作られているという話です。 先を読むのが楽しみです。 *読了した本はのちほど日記に書きますね。
2006.01.27
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本日の一冊:「内部統制実践ガイド」久保惠一(ダイヤモンド社)本日の一言-----------------------「米国では。エンロンやワールドコムの巨額粉飾事件を受け、サーベンス・オクスリー法が2002年に成立しました。その法律の404条は、国際的に見ても画期的な要求を企業に対して行いました。これは、会計監査を実施する監査法人が、その企業の内部統制の監査をする制度です。」 -久保惠一---------------------------- 上記のような状況はアメリカだからだろうと思っていたら、西武鉄道、カネボウ、そしてライブドア(容疑)と続々と日本の企業でも同様のことが出てきてしまいました。誠に情けないことですが、「企業」という「閉じた社会」ではまだまだ世間の常識では考えられないことが起こっているようです。 また、そのような「閉じた」「内向きな」状態の「集団」や「社会」を放置していること自体が社会の大きなリスクかもしれません。 このことは「文明崩壊」などでも繰り返し述べられていたように思います。 それらのリスクを回避する手段として、アメリカで導入されている内部統制の考え方と手法を日本でも導入することになりました。既に公開草案が出され、大まかな方向性が見えてきました。 それでもなかなか具体的には何をすれば良いのかがわかりにくいのが現状です。 本書は監査法人トーマツにより日本の内部統制制度(「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」)に対応した解説書という触れ込みがあり、どんなものかと読んでみました。 本書は2部構成になっています。 第1部では「内部統制で何が変わるのか」が解説され、現状チェックリストや導入スケジュールなどは具体的にイメージしやすくて良いと思いました。 第2部では、日本で導入予定の制度のポイント解説と基本的な枠組みが紹介されています。 これを読んでも実務としてすぐに「これをやればいいのか」という所までは落とし込めませんでしたが、業務フロー、権限規程整備、内部牽制、システム支援など、今までそこそこで済ませていた個所をかなり徹底的に整備しなくてはならないという認識ができました。 これはすぐにはできません。導入スケジュールをきちんと作り、少しずつ整備していく必要があるように思いました。目次第1部 内部統制で何がどう変わる 第1章 内部統制導入はグローバル企業の条件 第2章 内部統制の実務と制度対応のポイント 第3章 あなたの会社の内部統制をチェック 第4章 内部統制構築のスケジュールと課題第2部 「新制度」内部統制のポイント 第1章 内部統制に関する日本の現行制度 第2章 内部統制基準の制度化に向けて 第3章 内部統制の基本的枠組み 第4章 財務報告に係る内部統制の評価及び報告 第5章 財務報告に係る内部統制の監査Appendix 財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準 (公開草案)●for Chain Reading・「内部統制ガイドブック」あずさ監査法人/KPMG(東洋経済新報社)・「情報システムの内部統制」石島隆(中央経済社)・「内部統制マネジメント」ベリングポイント(生産性出版)
2006.01.26
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1/26: 海外で大企業の不正があいつぎ、経済のグローバリズムもあやしくなってきました。世界的大企業の身勝手さは、仕事関係でおつきあいのあった某企業の嘘と欺瞞で固めたやりかたで体験しました。 「理論」と「実践」の一致が、いかに重要だけどできていないかです。だから欧米主導はだめなんだよと思っていたら、日本でも大企業の不正があいつぎ「経済」と「倫理観」を誇っていたはずの国が面目なくなってしまいました。 そういうことが起こるたびに、複雑な防止策・管理統制の強化が行なわれます。どんどん管理コストが増加していきます。うーむ、こうなると信頼関係でやれるのはお互いの「顔」が見える小規模企業しかなくなってきますね。 などと思いながら、「新・会社法」や「内部統制」についての本をパラパラめくっていました。特に新・会社法はこの5月から施行予定なので、そろそろ実務的(具体的)なことが明確になっていなければならないのですが、なかなか出てきません。これからバタバタと対応していくのでしょうねー。時間切れにならないようにしなくては・・。 その一方で、「情報システム」の構想だとか、「経営計画」だとかの声も周囲に飛び交っています。いやはややることはたくさんありますね。(笑)
2006.01.26
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1/25: 先日ご紹介した「洗心洞箚記」(大塩平八郎:原著、吉田公平:訳著)は大塩平八郎が自分の書斎・私塾を「洗心洞」と名づけていたからついた名称のようですが、その由来についてお問合せがありましたので、少し調べてみました。 「洗心洞箚記」原文には「洗心洞」の由来は書かれていないようです。この本の著者の吉田公平氏が「まえがき」で「「易経」繋辞伝上「心を洗う」より」とされています。 「易経」のどこに記述されているかまで書いてなかったので、繋辞上伝を調べてみました。それらしき所を見つけました。●徳間書店「易経」P.263~ (繋辞上伝)易の効用 「六爻之義易以貢。 聖人以此洗心、 ← 退蔵於蜜、 吉凶民同患。」 「六爻の義は易りてもって貢ぐ。 聖人これをもって心を洗い、 ← 退きて蜜に蔵れ、吉凶民と患いを 同じくす。」●岩波文庫「易経」(下)P.240~ (繋辞上伝) *上記同様に記述がありました。 「~聖人はこの蓍と卦と六爻の三者に よっておのが心を洗いきよめ、 ← 一歩退いて精密な天道に身をまかせ きるかからこそ~」 ちなみに、「洗心洞箚記」では上巻だけで12箇所、「易経」が引用されていました。(引用の注は訳者です)
2006.01.25
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1/24: 新聞の号外まででたようですが、「ライブドア事件」が疑惑から関係者の逮捕という事態まで進展しました。 当事者にとっては、まさに「想定外」のことだったでしょう。 このような大企業による不祥事が続出すると、当然ながら企業管理体制の強化ということがすぐに言われます。 これまでも心無い経営者の不正によって、会社経営がかえって非効率になるような規制・管理面の強化がなされつつあるように感じます。 ある法律の専門雑誌で読みましたが、そうして何かあるたびに対策・防止策として強化されるそれらの規制が本当に効果を生むのかが疑問です。(コンプライアンスとか、内部統制とか) これまでの大きな不正の多くが、会社の一部の経営トップが主導しているように思われます。そしてそれに関与した監査法人なども問題です。 現代の会社経営も複雑化してくると、一部の専門家にしか内容がわからなくなっています。「経営トップ」「オーナー」「監査法人」「顧問弁護士」などに対するチェック・罰則を強化する手立てを考えると共に、そのような地位に着く人への「倫理」・「価値観」の教育と定期的なメンテナンスが必要になるのではないでしょうか。 どうも本質的に大切なことは何か、ということが企業トップには今まで以上に問われてくるように感じました。 そのようなことは一朝一夕には醸成されません。 教えることも難しいのかもしれません。 でも、コンプライアンスと言っているものとは違うように思います。 もっと大切なものです。 自分がそういう立場になった時に自らに恥じることのないように学び、実践していきます。
2006.01.24
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本日の一冊:「洗心洞箚記(上)」大塩平八郎:原著、吉田公平:訳著(たちばな出版)本日の一言-----------------------「一七 人はもし、自己の本来のありかたを見失わなかったならば、どのような場でも広大であり、どこにおいても安楽である。どうしてせまくてみすぼらしいことなどあろうか。どんな心配やおそれがあろうか。」 -大塩平八郎(吉田公平:訳)---------------------------- 題名からして難しいですが、これで「せんしんどうさっき」と読みます。江戸時代末期の「大塩平八郎の乱」で有名な大塩平八郎が記した陽明学を中心とした著述です。それを著者の吉田公平氏が現代語訳しているので、私でも容易に理解することができました。 「箚記」とは、辞書によると「読書した時の感想・意見などを随時書き記したもの。随想録。」とあります。 「洗心洞」とは、大塩平八郎がその書斎につけた名称で、易経の「心を洗う」ということばよりとられているそうです。 内容は、四書五経を中心に儒教、陽明学の書籍を読んだ随想録となっています。大塩平八郎の捕らえ方による経書の解釈もあるようですが、その根底には、「知行合一」、「致良知」という陽明学の精神が流れているように感じられました。 ごく簡単に言うと、「学んだことを実践しなくては本当に学んだとは言えない」ということでしょうか。簡単ですが、重い言葉です。 本書の紹介によると、明治以降の人格修養の書として、佐藤一斎の「言志四録」と並んで教養人に多く読まれていたとのことです。目次箚記自述後の自述箚記或問二条本文 一、天は特に上に在る~一八〇、彭南いん先生曰く、「当湖の●for Chain Reading・「洗心洞箚記(下)」吉田公平(たちばな出版)・「小説 大塩平八郎」安達勝彦(耕文社)・「大塩平八郎」宮城公子(ぺりかん社)・「大塩平八郎 構造改革に玉砕した男」長尾剛(ベストセラーズ)
2006.01.23
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1/22: 名古屋で先日雪かきをしたと思ったら、自宅に戻ってもまた雪かきをするはめになりました。 車の雪下ろしと駐車場の雪かきをして買い物に行きました。灯油もガソリンも高くなったなー、と思いつつセルフのガソリンスタンドで給油しました。 夜には名古屋に戻るために新幹線へ。あわただしい週末なのです。電車の中で、少し読書。 ・「洗心洞箚記(上)」大塩平八郎 (吉田公平:訳)(タチバナ教養文庫) 「せんしんどうさっき」と読みます。江戸時代末期の「大塩平八郎の乱」で有名な大塩平八郎の陽明学の読書雑感です。 現代語訳なので私にも読めます。 こんな本が手軽な値段、形態で出ていたのですねー。驚きです。
2006.01.22
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1/21: 土曜日の東京での会議のために、金曜日に名古屋から移動しました。 名古屋では降雪が予報で出ていたので、早めに新幹線に乗りました。 翌日、東京地方はかなりの降雪でした。 土曜日にでしたが、またもや一日中会議やら打合せに終始しました。 名古屋の大雪に慣れていた?せいか、このくらいの雪では驚きませんでした。でも、寒いなー。 ちょっと頭も痛く、早めに寝ることにしました。 ちなみに、自宅では布団が足りないので、私は山用のシュラフ(寝袋)に蓑虫のようになって寝ています。(笑)
2006.01.21
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1/20: システムがらみの会議のダブルヘッダーで、ほとんど一日中会議をしていました。 会議をすれば仕事をしたと思い込みがちですが、そろそろ期限が近くなってきましたので、自らネジを巻くように外部チームへ要請したのです。 そうしたら、急に一日中会議です。それならもっと前から用意すればいいのにー。ぶつぶつ・・。 まあ、それでもこれでだいぶ前進したことが確認できましたので、よしとしましょう。 あとは、報告会の設定とおとしどころの詰めをやらなくては。もちろん中身の更なる検討もです。 そうこうするうちにもう夜になりました。明日は朝から東京で会議です。おお、もう行かなくちゃ~。(バタバタ) 新幹線で読む本も買っていこう・・。(持っていく資料のチェックもしておきましょう。)
2006.01.20
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1/20: さらに騒ぎを増した「ライブドア事件」ですが、その一連のニュースを見ていて、先日読んでいた「国家の品格」(藤原正彦)や、「文明崩壊」(ジャレド・ダイアモンド)に書いてあったことを連想してしまいました。 企業経営者が新しい考え方で経営を進化させるのは大いに結構ですが、前提となる「倫理観」や「価値観」が単なる「金もうけ主義」では、やはりおかしいと思いました。 いろいろ思うところがあるのですが、カゼ薬を飲んでいるせいか頭がボーっとしていて(ほんとはいつもですがー笑)まとまらないので、今はここまでで・・。
2006.01.20
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本日の一冊:「文明崩壊(下)」ジャレド・ダイアモンド(草思社)本日の一言-----------------------「・・こういう考察に落胆した人たちが、わたしによく「あなたは世界の未来に対して、楽観主義者なのか、悲観主義者なのか?」と質問する。わたしは「慎重な楽観主義者ですよ」と答える。それはつまり、一方では、私たちの直面する問題の深刻さを知っているということだ。解決のために腰を据えた努力を払わなかったら、そしてその努力が実らなかったら、世界全体が今後数十年のうちに、生活水準の下降もしくはもっと嫌悪な状況を迎えるだろう。だからこそ、わたしは人生のこの時期に、職業的努力の大半を賭けて、問題を深刻にとらえなければ解決はおぼつかないということを人々に訴えようと決めたのだ。もう一方では、わたしたちにその意思があれば、問題を解決することはこのだとも考えている。」 -ジャレド・ダイアモンド---------------------------- 休日に一気に読めなかったのですが、平日も集中して読みきってしまいました。 「人間は惨事だと思っていることを、なぜ繰り返してしまうのだろう?」、「現代ならそんなことはないのに」など、当事者ではないと何とでも言えます。ところが、「現代」でも本書に紹介されているような「過ち」と思えるようなことが多数起こっているのです。 不思議なことです。私たちは「過去の歴史」を知り、「現代の科学技術」を保持しているのにも関わらずです。 まさに当事者としてその問題を正しく認識し、正しく対処することが大切なのでしょう。それを現代社会の人に知ってもらうために本書が書かれたと言っても過言ではありません。 全体を通して、現代の人類は未曾有の全世界的な文明崩壊の危機に面しているものの、決して絶望しているわけではありません。 その希望の根拠はふたつだそうです。 ・問題は解決不能ではないと言うこと。必要なことは、新しい科学技 術ではなく、既存の解決策を適用する政治的な意思「だけ」だと いうこと。 ・環境保護思想が世界中の一般大衆に広がりつつあること。 また、過去の社会の例からの教訓では、二種類の選択が事の成否を左右している重大な要素となるとしています。 ・長期的な企て。 ・根本的な価値観を問い直す意思。 著者の考えでは、現在の環境危機は極めて厳しい局面に来ているが、一方で世界的なレベルで危機感が認識されつつあり、また科学技術的にも対応できる可能性があるということです。 問題は、一部の国や人が、過去の事例のように危機に「目をつぶった」り、「痛みを認識しなかった」りすると破滅への道をまっしぐらということになりそうです。 そういうことにならないためにも、私たちひとりひとりができること、発言すべきこと、チェックすることなどを怠らないようにしなくてはならないでしょう。私も誰かが何とかしてくれるとばかり思わないように要注意です。 目次第2部 過去の社会 第9章 存続への二本の道筋第3部 現代の社会 第10章 アフリカの人口危機-ルワンダの大量虐殺 第11章 ひとつの島、ふたつの国民、ふたつの歴史-ドミニカ共和国と ハイチ 第12章 揺れ動く巨人、中国 第13章 搾取されるオーストラリア第4部 将来に向けて 第14章 社会が破滅的な決断を下すのはなぜか? 第15章 大企業と環境-異なる条件、異なる結末 第16章 世界はひとつの干拓地●for Chain Reading・「文明崩壊」(上)ジャレド・ダイアモンド(草思社) *紹介済み・「銃・病原菌・鉄」(上・下)ジャレド・ダイアモンド(草思社) -西洋(欧米)文明がなぜ現代で成功しているかを、歴史的に俯瞰 した著作。この本でピューリッツア賞を受賞。 *この本もとても読みたくなりました。・「セックスはなぜ楽しいか」同上(同上)
2006.01.19
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1/18: 昨晩は以前担当していた得意先との飲み会に参加しました。 実は現在だと競合関係にあるかもしれない相手先なのですが、むしろ気持ちよく迎えていただきました。 私と一緒に担当していたベテランの方2名が昨年会社を定年退職されました。お二人のその後の再就職先がそろって競合相手なのですが、その方たちからの呼びかけもあり参加させていただきました。 ビジネスライクなお付き合いが多い中で、このような関係もいいものだと思いました。利害関係がないところがいいですね。 そういえば、この「楽天日記」などを通じて知り合い、継続してお付き合いさせていただいている方々もそうです。 そのような関係なら広がってもいいなー、と思いました。
2006.01.18
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1/17: 日曜日だけでは読みきれなかった「文明崩壊」上・下(J・ダイアモンド)を読み進めようと思っていました。 そういうときに限って仕事で遅くなり、TVをつければ「ライブドア」強制捜査で大騒ぎ。何事かとしばらくニュースに見入ってしまいました。 食事をしてニュースに満足すると、もう11時近くです。読書の続きは「お風呂」と「ふとん」読書にしましたが、前日3時間しか寝ていないためにまぶたが下がってきてすぐにあきらめました。 こういう本は一気に読まないとリズムが狂うので、本日何とか読みたいのですが、今日は知人との飲み会です。早いうちに集中して片付けたいと思います。
2006.01.17
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本日の一冊:「文明崩壊(上)」ジャレド・ダイアモンド(草思社)本日の一言-----------------------「過去に数多くの社会が崩壊もしくは消滅し、大規模な古蹟を後代に遺してきた。・・当の施主たちは、はなはだしい労苦の末に築いた偉大なる建造物を打ち捨て、次代の闇に消え去った。ひとたび栄華をきわめた社会が、どうやって崩壊の憂き目を見るに至ったのか?個々の住民はどういう運命をたどったのか。 (中略) 私たちの属するこの豊かな社会にも、いずれそういう運命が降りかかるのだろうか?今日のわたしたちが鬱蒼たる樹林に覆われたマヤ文明諸都市の古蹟を眺めるように、いつか後世の旅人が、ニューヨークの摩天楼の朽ちゆく巨姿に見とれる日が来るのだろうか?」 -ジャレド・ダイアモンド---------------------------- またもや興味をひくタイトル「文明崩壊」です。SF小説のようなタイトルですが、過去のいくつかの文明の持続・衰退の原因を調査することによりその要因の法則性をあぶりだしたノンフィクションです。 人類の活動が大規模化して「文明」が成立する時、同時に自然には大きな環境負荷がかかります。それにどのように対応するかはその社会・文明の価値観の差となり、それによって文明が持続するか衰退するかが決まるようです。 過去の対応の成功例・失敗例(失敗のほうが圧倒的に多い)を教訓にして、現代の全地球規模での環境負荷について論じています。 上下で900ページを超える字がびっしりつまった本です。仮説を裏付ける科学的根拠なども提示できる範囲で詳細に文明崩壊について語られています。 それでも興味深いテーマと、仮説の論証もある程度あるため面白く読み進められます。 上巻では、現代のアメリカ(著者のなじみ深い土地)の問題から説き起こして、過去のいくつかの文明崩壊(イースター島、マヤ文明など)の例が語られています。 下巻では、幸いにして生き残った例が、ニューギニア高地と日本の江戸時代の森林保護政策が優れた対応の例として紹介されています。 私にとって興味深かったのは、 長年謎とされていたイースター島文明の滅亡についてもおおむね推定できたようです。完全に閉鎖された環境での繁栄と人口爆発。そこから起こる環境変動が絶頂期の文明を奈落の底に突き落とす。-人間が必要とする環境(食物・燃料など)を自然が持続的に供給(再生)不可能となってしまう。 その時、人々はどのような行動をとったのでしょうか? 本書によると、過去の社会が自らの環境を害することによって弱体化していく要因は主として以下の8つだそうです。 1.森林乱伐と植生破壊 2.土壌問題(侵食、塩性化、地力の劣化など) 3.水資源管理問題 4.鳥獣の乱獲 5.魚介類の乱獲 6.外来種による在来種の駆逐・圧迫 7.人口増大 8.ひとり当たり環境侵害量の増加 上記に加えて現代の私たちが直面している環境問題が4つ。 1.人為的に生み出された気候変動 2.環境に蓄積された有毒化学物質 3.エネルギー不足 4.地球の光合成能力の限界 何とかできるのでしょうか?目次プロローグ ふたつの農場の物語第1部 現代のモンタナ 第1章 モンタナの大空の下第2部 過去の社会 第2章 イースターに黄昏が訪れるとき 第3章 最後に生き残った人-ピトケアン島とヘンダーソン島 第4章 古の人-アナサジ族とその隣人たち 第5章 マヤの崩壊 第6章 ヴァイキングの序曲と遁走曲 第7章 ノルウェー領グリーンランドの開花 第8章 ノルウェー領グリーンランドの終焉●for Chain Reading・「銃・病原菌・鉄」(上・下)ジャレド・ダイアモンド(草思社) -西洋(欧米)文明がなぜ現代で成功しているかを、歴史的に俯瞰 した著作。この本でピューリッツア賞を受賞。 *この本もとても読みたくなりました。・「セックスはなぜ楽しいか」同上(同上)
2006.01.16
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ここしばらくは仕事の関係で、日曜日が唯一の休日となります。 そのため部屋にいることも多くなりそうです。 本日はそんな機会を利用して終日読書してます。 読んでいるのは、「文明崩壊・上」です。こういう本は一気に読まないと流れがわからなくなるのです。
2006.01.15
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1/14: 昨日「国家の品格」を読了し、日本のかつての自然を恐れ敬うという精神が改めて素晴らしいものだと思いました。 そういう感覚を持っていたところに浮かんできたのが、 ・「文明の崩壊」ジャレド・ダイアモンド(草思社)上・下 です。 本書は古代から発生した文明を追い、あるものは様々な危機を克服して存続し、あるものは滅亡してしまった、というその差異について比較検証している本です。 以前、書名と著者を見て即座に読もうと思いましたが、上・下で900ページ以上、あわせて4200円となると少し躊躇してしまいました。 ですが昨日は内容的に「国家の品格」のテーマとつながることが直感的にわかりましたし、目次を見ると日本の江戸時代の森林保護政策についても記述があることを見つけましたので、エイやと上下2巻購入しました。 部屋に戻り早速読み始めました。読み物としての構成も良く、文章も読みやすいですし、何より興味深く読めます。 通常の週末でしたら、そのままずっと読んで土・日で通読してしまうのですが、あいにくと本日(土曜日)は出勤です。 会社では別の山ほどある資料を読まなくてはなりません。 ああ、早く続きが読みたい。 今日は早めに帰ってガンガン読もうと思います。
2006.01.14
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1/13: ちょっと分量が多くなりましたが、私の思っていたようなことにひっかかってきましたので書いてみました。 いろいろと思うところありです。 皆さんはいかがお考えでしょうか? ●「国家の品格」藤原正彦(新潮新書)
2006.01.13
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本日の一冊:「国家の品格」藤原正彦(新潮新書)本日の一言-----------------------「戦後、祖国への誇りや自信を失うように教育され、すっかり足腰の弱っていた日本人は、世界に誇るべき我が国古来の「情緒と形」をあっさり忘れ、市場経済に代表される、欧米の「論理と合理」に身を売ってしまったのです。 日本はこうして国柄を失いました。「国家の品格」をなくしてしまったのです。現在進行中のグローバル化とは、世界を均質にするものです。日本人はこの世界の趨勢に敢然と闘いを挑むべきと思います。普通の国となってはいけないのです。欧米支配下の野卑な世界にあって、「孤高の日本」でなければいけません。「孤高の日本」を取り戻し、世界に範をたれることこそが、日本の果たしうる、人類への世界史的貢献と思うのです。」 -藤原正彦---------------------------- 「国家の品格」、何と魅力的なタイトルでしょう。 2005年の11月発売で、その魅力的なタイトル(新潮新書にはよくあります)とこの著者、そして新書という手軽さで、すぐに「読みたい」と思った本です。 著者の藤原正彦さんは、お茶の水女子大学の数学の教授で、無類の読書好き。一般向けの著作も得意にされています。最近では、日本人の読書離れに深い懸念を示されて読書普及の活動も積極的にされているようです。 私としては、山にはまっている頃にむさぼるように読んだ、作家の新田次郎さんと藤原ていさんのご子息というインパクトが強いです。 新田次郎さんの作品では、山の持つ自然の崇高な美しさ・厳しさと、それに挑む人間のドラマに感動しました。 また、藤原ていさんの著書「流れる星は生きている」では、第二次大戦での敗戦時に中国からの決死の脱出行が実録で書かれています。母と幼児3人での苦闘です。涙なくして読めません。 その中でようやく生きながらえることができた幼児が藤原正彦さんです。そちらの作品を読むと、母の愛情と土壇場での根性の座り方、人間の真実の姿に直面してしまいます。 本書に話を戻しましょう。この本は新書、それも新潮新書ですのでもともと長くはなく、しかも講演をベースにしていますから、とても読みやすい。しかも内容は興味深いものです。 日本人としての「誇り」というものを少しは感じることができるように思いました。明治維新以来、日本は西洋に「追いつけ追い越せ」とがんばってきました。それでもその当時モノの見えていた、西郷隆盛、勝海舟、福沢諭吉などは、西洋の「心」を真似するのではなく、合理的精神や文明の発達を真似しようとしていたのです。その時代はそうしないと軍事力で植民地化されてしまったからです。 ところがいつしかそれが「心」や「価値観」まで真似するようになってきてしまいました。 そして第二次大戦後は、さらにそれがアメリカに範をとるようになり、何でも真似するようになってしまったようです。もちろん、良いと思うこともたくさんあるでしょうが、「グローバル・スタンダード」、「効率化」、「競争」などの行き過ぎは何かおかしいと思います。 そういう点に意義を唱え、日本特有の価値観や考え方をもっと大切にすべきで、それは世界にも誇るべきものである、という著者の主張は誠に痛快です。本文中でも触れられていますが、かつての新渡戸稲造や内村鑑三のように世界に向けてのPRということが今こそ意味を持つことでしょう。 それにしても、思わず感心してしまったのは、著者自身のアメリカやイギリスでの体験と日本人としての価値観をきちんと整理していることです。 西洋を理解しないままでの手前勝手な主張ではないのです。 また、これだけの著作の中に具体的な古典・名著への言及が多く、それらを自分なりに解釈されていることです。このような読書のしかたが文字通り「活きた読書」なのですね。 もちろん各国の古典も日本の名作も視野に入っています。 著者の言う「愛国心」という言葉を誤解をしないように読まなくてはいけないのですが、著者は決して日本のエゴを通す国益主義を賛美しているのではありません。そうではなくて「祖国愛」をきちんと持つことを主張しているのです。 こういう本がベストセラーになって多くの日本人が読んでいるのは良いことだと思います。次は本書でも主張されているような我が国の独自性の確立と伝統精神の発揮をすることでしょう。明治維新のころではありませんが、「和魂洋才」という言葉を復活させたいものです。 そしてこの本の最後に述べられているくらい大きな志を持って、人生・生活の方向づけをしていこうと考えました。・「世界を救うのは日本人 日本は、金銭至上主義を何とも思わない野卑な国々とは、一線を画す 必要があります。国家の品格をひたすら守ることです。経済的斜陽が一 世紀ほど続こうと、孤高を保つべきと思います。たかが経済なのです。」 会社でもその使命感、ビジョンを再認識し、読書の普及や推進に役立ちたいと初心に帰るヒントを与えてくれたように思います。目次第一章 近代的合理精神の限界 *「資本主義」、「市場原理」、「グローバル・スタンダード」の徹底には 私もとても疑問があります。第二章 「論理」だけでは世界が破綻する ・「英語はたどたどしくても、なまっていてもよい。内容がすべてなので す。そして内容を豊富にするには、きちんと国語を勉強すること、とりわ け本を読むことが不可欠なのです。」 *「国際人」は英語を話す以前に、話す内容(自国の国語、歴史、文化 価値観など)をきちんと学んで確立しておくことが大切だということは もっともです。恥ずかしながら、私もあまり大きなことを言えません が。 *論理を極めているはずの数学者が「論理だけでは世界が破綻する」 というのは説得力がありますね。 第三章 自由、平等、民主主義を疑う *トマス・ホッブス、ジョン・ロック、アダム・スミス、マックス・ウエー バーと著者の読書からの仮説が興味深いです。 *真のエリートの条件 1.文学、哲学、歴史、芸術、科学といった、何の役にも立たないよう な教養をたっぷりと身につけていること。そうした教養を背景とし て、庶民とは比較にもならないような圧倒的な大局観や総合判断力を 持っていること。 2.「いざ」となれば国家、国民のために喜んで命を捨てる気概がある こと。第四章 「情緒」と「形」の国、日本 *4つの愛(以下の順番で拡大するもの) 1.家族愛 2.郷土愛 3.祖国愛 4.人類愛第五章 「武士道精神」の復活を *日本人の道徳の基本としての「武士道精神」の復活には賛成したい ものです。「金銭」<「道徳」ですね。第六章 なぜ「情緒と形」が大事なのか *「情緒と形」が大切な理由 1.普遍的価値 2.文化と学問の創造 3.国際人を育てる 4.人間のスケールを大きくする 5.「人間中心主義」を抑制する 6.「戦争をなくす手段」になる第七章 国家の品格 *天才の出る風土 1.美の存在 2.何かにひざまずく心 3.精神性を尊ぶ風土 *情緒+形=国家の品格 1.独立不羈 2.高い道徳 3.美しい田園 4.天才の輩出●for Chain Reading・「世にも美しい日本語入門」安野光雅/藤原正彦(ちくまプリマー新書)・「祖国とは日本語」藤原正彦(新潮文庫)・「世にも美しい数学入門」藤原正彦/小川洋子(ちくまプリマー新書)・「若き数学者のアメリカ」藤原正彦(新潮文庫)・「古風堂々数学者」同上(同上)・「心は孤独な数学者」同上(同上)・「天才の栄光と挫折 数学者列伝」同上(新潮選書)・「流れる星は生きている」藤原てい(中公文庫)
2006.01.13
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本日の一冊:「バランス・スコアカードの創り方」伊藤一彦/上宮克己(同友館)本日の一言-----------------------「本書は、バランス・スコアカード経営を実践している中小企業の社長と多数の中小企業へのバランス・スコアカード導入を支援しているコンサルタント(中小企業診断士)による中小企業のためのバランス・スコアカード導入手引書です。」 -伊藤一彦---------------------------- 情報システムの再構築や、経営計画にバランス・スコアカードの考えを使っている事例が増加してきたようです。このところ目を通している実務的なビジネス書にもよく登場します。 実際に経営企画部門などで仕事をしていると、このようなことに無関心ではいられません。少数のスタッフが経営戦略や企画をひとりよがりで作成すれば、それでできあがりという時代ではありません。 とは言え、現在働いている会社で無理に新しい手法を導入する必要もないように思えます。 本書では、中小企業を中心としたバランス・スコアカードの説明と導入法がステップ式で書かれています。事例もいくつもありますので、今まで使ったことのない私でも良くわかりました。 バランススコア・カードは4つの視点から会社をとらえ、かつそれぞれの効果がバランスがとれるように戦略立案から進捗管理まで可能な経営ツールです。 1.財務の視点 2.顧客の視点 3.業務プロセスの視点 4.人材と変革の視点 また、本書にはデモ用のCD-ROMも付いており、バランス・スコアカードをアプリケーションにしたソフトの概要もわかるようになっています。 全体的にとてもわかりやすく、それほどの専門知識がなくてもバランス・スコアカードを利用した経営企画を立案できそうに思えました。(もちろん策定には充分な討議が必要です) 巻末のURLから本書の著者の会社のホームページへ行き、アプリケーション・ソフトの資料も請求してみることにしました。更新料は必要ですが、1ユーザーの金額が3万円と廉価であることは魅力です。 今のところ最大の疑問は、現在の会社規模で使用できるかどうかです。 目次第1章 社長が語るバランス・スコアカード成功の法則第2章 バランス・スコアカードの基本第3章 バランス・スコアカードの作成 1.計画損益計算書の作成 2.ビジョンの策定(企業理念と環境分析) 3.ビジョンの策定(3C分析) 4.SWOT分析 5.戦略の作成(クロス分析) 6.視点の決定 7.戦略の決定 8.戦略マップの作成 9.重要成功要因の設定 10.業績評価指標の設定 11.目標とアクションプランの作成 12.実績と結果の分析第4章 中小企業のバランス・スコアカードの活用事例付録 戦略策定支援ツール「戦略創造」(CD-ROM)●for Chain Reading・「実践ナビゲーション経営 バランススコアカード簡単導入法」 落合和雄/編著(同友館)・「中小企業・税理士のための実践バランス・スコアカード」 大淀ITCパートナーズ/編(清文社) *最新版で、実務向きの書名のみ紹介
2006.01.12
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1/12: 一時期のお酒の不摂生により2つの健康上の問題を抱えてしまいました。 もちろん普段はなんともないのですが、悪化させないようお酒は控えめにしています。 それでも意思が弱いので、手元にお酒があるとあるだけ飲んでしまいます。従って普段は手元にお酒を置かないようにしています。 先日の飲み会が蔵元直営の店で、おみやげにそこのお酒(日本酒)をいただいてしまいました。このところ日本酒は飲んでいなかったのですが、やはり手元にあると口をつけてしまいます。 お酒を飲むのにスタイルは気にしませんので、愛用のらくだのマグカップ(厚手で丸みをおびた変わった色のカップです。砂漠をいくらくだのような絵がかいてあるのです)で何でも飲んでしまいます。 昨日は珍しく仕事関連の本を部屋でもお酒を飲みながらパラパラ眺めてました。もちろん会社ではこんなことしません。 不思議なもので、多少お酒を飲むと頭の回路が違う所につながるようで、素面の時には出てこないアイデアがでてきます。そういうものはすぐに書き留めておかないと後で思い出せません。(酔っ払ってしまうこともあるので) 2~3枚の下書きができましたので、昼間の仕事でそれをリファインする予定です。ときたまとんでもないことも書いてあったりするので、自分ながら面白いです。(これ以上調子に乗って飲みすぎないよう注意です) そのうち仕事にあきたので、経営コンサルタントの山本真司さんがメルマガなどに書いていたもののハードコピーを読んだりしていました。 そうこうしているうちに11時をまわりました。もうお風呂に入る時間です。お風呂の友としては、息抜き用の本です。重くない新書や文庫がいいですね。(そういえば、本をおいて読めるようにお風呂のふたを買おうと思っているのですが、いつも忘れてしまうのです) ・「国家の品格」藤原正彦(新潮新書) 講演がベースとなっており、興味深い話題で、テンポもよいので、半分くらい読んでしまいました。藤原正彦氏は数学の先生ですが、大の読書家でもあるので、随所に本の話が出て面白いなー、と思いました。
2006.01.12
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本日の一冊:「すごい考え方」ハワード・ゴールドマン(中経出版)本日の一言-----------------------「夕食会で私は「会社が成長するための条件にはどんなものがあると思いますか?」とハワード氏に尋ねてみた。すると、彼はしばらく考えて「そうだね、雰囲気(ムード)がいいということかな」と答えた。「雰囲気がいい」ことが成長の秘訣とは何とも素敵ではないか。」 -松林博文(訳者)---------------------------- 大橋禅太郎さんの「すごい会議」で紹介されていたマネジメント・コーチのハワード・ゴールドマンさんの著作です。これまたインパクトの強いタイトルでそのものずばりでかえって辟易してしまうのですが、大橋さんの本が思いのほか面白かったので、こちらも読んでみようと思い立ちました。 「ふつうの考え方」と「すごい考え方」をパソコンのOS(オペレーティングシステム)にたとえるところなどに興味をひかれました。(このたとえは山本真司さんもつかっています) 「言葉」や「考え方」を変えると、素晴らしい効果がでてくるという「ほんとかよ」とつっこみたくなるような事が随所に出てきますが、読み進むうちになるほどそうかもしれないと思ってきます。 ビジネス・ノウハウ本では似たような考え方が違う表現でいくつもの本に紹介されます。そのような要素を整理すれば立派なノウハウ集になると思います。そして、簡単なのに実行していないことが結構あるものだと気がつかされます。 要は簡単なことでも「実行」して「徹底する」ということが大切なのではないでしょうか。抑えるポイントは本書でも明確です。どなたでも当然と思えることがほとんどです。これを「すごい会議」ともども今の仕事に活用してみたいと思います。目次第1章 OS:あなたはどんな「言葉」を使っていますか ・「人間は言葉で動いている。」 ・「「書き出す」ことによって、自分の目標が具体的に表現され、夢を実現 するための第一歩となる。さらに、書き出されたことが意識に深く刻み 込まれ、現実化しやすくなる。」第2章 言葉:未来語を使って可能性を語ろう ・「言葉には力が宿っている。言葉により、対象にある意味を与えてしまう と、その意味に束縛されるようになる。」 ・「結果:過去の視点(起きたこと) 成果:いまから未来のより広い視点で物事をとらえる(これから可能な こと、他の分野にも応用できること)」第3章 雰囲気:「何」を「どのように」話すか、を意識する ・「「言葉」(何を話したのか)+「雰囲気」(どのように話したのか) =「作り出されるもの」」 ・「創造的に考える」第4章 目標:「~しよう」ではなく「~する」と宣言する ・「あなた自身が何を考え、どう感じているのか、常に意識しよう。」 ・「(ビジョン)を実現するために、(期限)までに、(戦略的フォーカ ス)を達成する」 ・ビジョン:長期的な何をしたいか ・戦略的フォーカス:具体的にイメージした2年以内の目標。 ビジョンへのステップ。何をやるか(what)。第5章 問題抽出:「誰かが悪い、自分は正しい」と思い込んでいないだろ うか ・すごいOS(すごい考え方) 効果的になろう 1.何が起きているのか-事実を知る 2.何が可能か-提案する 3.どんな行動をとるべきか-コミットメントする ・「「ひどい現実」を直視し、それをオープンにすることからすべてが始ま るのである。」 第6章 アクションプラン:「誰が何に対して責任を持ちますか?」 ・「戦略的フォーカスで「何を」を「どうやって」に結びつける ・「戦略的フォーカスは、複数のアクションが同時並行で行なわれてこそ 達成される」 -誰が何に対して責任を持つのかを明確にする ・設定した目標にブレがなく、それに沿って一貫した行動をとる -ゴールに向かうプロセスにおける本人の熱意で、周囲の人たちを 巻きこんで行く ・「自発的「責任」とは、周りの環境や他人から与えられるものではない。 自分で、宣言して初めて成立するものなのである。」 ・「周囲の人達と共に、より良いものを作り出していくという意思」 ・「部署間の職務境界が急速に薄れてきている環境においては、より大 きな視点で物事をとらえて行動しなければならなくなってくる。そこで は、自らの責任を自ら定義できる人が求められている。」第7章 戦略ボード:「私は~します。あなたには~してほしいのですが」 ・「共感できる目標達成に対して、何らかの貢献がしたいと願っている人 達はたくさんいるはずだ。そうし人達を巻き込めるかどうかは、その目 標達成へのやりがいと、あなたの熱意なのである。」 ・「「行動」に対するチェックの目は、常にそれが「結果」を生むためのも のかどうかに向けられている。」第8章 問題解決:アイディア出しの時に「投票」をしてはいけない ・「目標に対して最後までコミットメントする。明らかな解決案が見つから ない時にでも、簡単にはあきらめない。」 ・問題から解決案へ ステップ1 「問題」を「問い」として表現する。 ステップ2 現状を把握する。 ステップ3 打開策を見つける。 ステップ4 行動案に合意する。 ・コミットメント管理シート ・誰がコミットメントしたか ・何を達成するか ・期限 ・成功に向けての仕様(結果、資源、進行状況チェック) 第9章 プロジェクト:「うまくいっていますか?道を外れていませんか?」 ・チャート使った進捗管理によってこまめなチェックと修正を行う。 ・「チームにおいては、誰か1人だけがコミットするのではなく、全員が何 らかのコミットをしよう。(中略)全員が明確な目的意識をもちながら自 分の役割を果たしていく。」 ・行動規範を明文化する。第10章 コーチング:自己満足的なアドバイスをしていないだろうか ・「もしも周囲の環境でうまくいっていないことがあれば、それは自分自身 に原因があり、その問題は解決することができる」 ・「他人のせいではなく、自分の問題としてとらえることができると、解決 案が見えてきたのだ。」第11章 コミュニケーション:「~を行ないましょう」から「~を担当しま す」へ ・ミーティングでの発言 1.一般的な意見:「~だと思います」 2.提案:「~を行ないましょう」「~してもらえますでしょうか」 3.コミットメント:「~します」 *各自のコミットメントをミーティングで引き出す。第12章 サイクル:「君ならぴったりのトマトを探せるはずだ」 ・「目標を達成した人達、目標に向かって着実に進んでいる人達のことを、 ちゃんとほめたたえよう。(中略)他人の優れた点を認められない人や 組織に成長は見込めない。」 ・「感謝を表現しあう環境の中では、メンバーの間に全力を尽くすという習 慣が生まれる。」 ・「やり始めたことをまず継続してほしい。さらに定期的にレビューしてほ しい。」 ・「スキルや知識は全体感を持ちながら身につけることだ。」●for Chain Reading・「すごい会議」大橋禅太郎(大和出版) *紹介済み
2006.01.11
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1/11: たまにはこのような思わせぶりのタイトルもいいでしょう。 このように書くと「うらやまし~」と言う人続出でしょうね。 昨晩は知人との新年会(単なる飲み会?)でした。 当初の予定では知人の美女2人(どちらもハンドルネームはAさん)と予定していましたが、さらにそこに初登場のMさんが・・。 場所は離れのコタツ部屋。狭い空間で美女3人と鍋を囲んで一杯飲みました。誠に贅沢な設定です。 飲み会がスタートすると、話題といい、お酒の飲みっぷりといい、最初から女性陣のペース。私は圧倒されっぱなしでした。いやはやかないません。タイトルからイメージする情景とは全く違いますね。(笑) こちらはどうも呆然とするばかりでした。あまりにそうしていたので、酔ってもいないのに帰りに上着を忘れそうになったりしました。 あきれることに今朝もボーっとしていました。(基本的にいつもそうなんですが) 昨晩帰り際に日本酒の一升瓶をお土産にいただき、それを通勤用のかばんにいれて大切に持ち帰りました。かなり重いのですが、いつも本などを何冊も持っているので、会社に出かける時にもあまり気にしませんでした。寸前でハッと気が付き、一升瓶を出してから出勤しました。会社まで持ってきてから気が付いたら恥ずかしいですよねー。(気をつけましょう) 常々、娘が「天然ぼけ」なので、誰に似たんだかと思っていましたが、ひょっとして私・・?と思わせる出来事でした。
2006.01.11
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本日の一冊:「The Catcher in the Rye」J.D.Salinger(Little,Brown Books)本日の一言-----------------------"I keep picturing all these little kids playing some game in this big field of rye and all. Thousands of little kids, and nobody's around -nobody big, I mean - except me. And I'm standing on the edge of some crazy cliff. What I have to do, I have to catch everybody if they start to go over the cliff - I mean if tyey're running and they don't look where they're going I have to come out from somewhere and catch them. That's all I'd do all day. I'd just be the catcher in the rye and all." -Holden Caulfield---------------------------- 正月に村上春樹さん訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読み、突如原書も読みたくなりました。その時の勢いで一気に読んでしまいました。 ペーパーバックで210ページほどですが、なかなか私の英語力では時間がかかりそうでした。ところが、今回は訳を読んでいたこともあってか3日くらいで読了できました。もちろん丹念に読んだわけではないのですが、このくらいで他の原書も読めると日本語の本と並行して読んでも面白いなー、と思いました。 原書ではやはり独特の言葉遣いが多く、うっとうしく感じました。これが訳者によって違う所だったのですね。これなら村上さんの訳の方が良いかもしれません。 それでも細かい描写で、こういうことが言いたかったのか、とか、ここはこういう意味だったのか、という所もあり部分的には楽しめました。 実はこの原書も活字だけが無味乾燥にずらずらと並んでいる本なので、とっつきにくかったのですが、訳書を読むついでにかたずけることができて良かったと思っています。 こういうパターンも味のある読み方でしょうから、また何かの本で挑戦してみたいと思います。 和訳のないものも良いのでしょうが、それは本によりますねー。●for Chain Reading・「ライ麦畑でつかまえて」J・D・サリンジャー(野崎孝:訳)(白水社) -こちらは定番の新書版です。・「キャッチャー・イン・ザ・ライ」同上(村上春樹:訳)(白水社) *紹介済み
2006.01.10
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1/9: 先日の新年会のその後です。 一次会が終わり、二次会は三々五々の状態となりました。 私はかぜ気味で薬を飲んでいましたので、程ほどにしようと思っていました。 そこに現れたのが、会社でも有数の酒好きの人です。何回か一緒に飲んだ仲なので、誘われると断れません。 一緒に二次会にいきましたが、周りが若手店長さんばかり。よくよく聞くと20代後半の同期がほとんどだそうです。おまけにお誕生日の女性店長もいてケーキを居酒屋に持ち込んでの誕生会?までやってしまいました。(私がやったわけではありませんー念のため) その後お開きになりましたが、酒好きの人はまだ元気です。翌日が休みなので、泊りできたという女性店長を誘い三次会へ。私も連れられていきました。結局2時過ぎまで飲んでしまい、次の日(土曜日)は出社をやめました。(正確には起きられませんでした) 一緒に飲みにいった仲間は出社していただけに、ちょっと情なかったです。やはりカゼ薬がきいたのでしょうか。 それにしても20代の女性と飲んだのなんて久しぶりだなー、と後から思いました。これってかなりオヤジ入ってますね。(笑)
2006.01.09
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1/9: 本日は出勤です。 しかも一日中会議です。 会社の各部門の打合せとなります。 うむむ・・、もう正月気分でいられません。 また後ほど書き込みます。
2006.01.09
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近くにいながら行ってませんでした。せっかくなので、お参りに行きました。そろそろお正月気分もぬけてきているので、そんなに人がいないだろうと思っていたら大間違いでした。今日でも結構な人出なんです。さすがに大きな境内で混乱はありませんでした。 家族の無事と今の会社の発展をお祈りしてきました。 今度はすいている時に散歩がてら行ってみます。そういえば近くには、ひつまぶしの有名な店もありましたね。〈終〉
2006.01.08
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昨日は会社の新年会でした。酒飲みの同僚に誘われて若手の二次会に乱入しました。あとは・・。後日ご報告します。本当は今日は出勤するつもりだったのですが・・。酒に弱くなりました。〈終〉
2006.01.07
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本日の一冊:「宮本武蔵の「五輪書」」童門冬二(PHP研究所)本日の一言--------------------------------------------------- 図書館で何気なく手にとって借りた本です。著者の童門さんは本書のように歴史上の人物・古典から現代を生きるヒントを引き出す本を数多く書かれています。 以前、上杉鷹山、中江藤樹、吉田松陰と面白く読んだ記憶がありますので、そのような本を期待して読んだのですが、ちょっと勝手が違いました。 宮本武蔵の「五輪書」を現代語で訳し、それを現代に適用しているのですが、どうも訳したところと著者の意見がごちゃごちゃしており整理不足を感じてしまいました。 奥付をみると、1984年に他社からでた作品を大幅に加筆修正したものとあります。それでもどうも消化不良の感じです。●for Chain Reading・「武蔵と五輪書」津本陽(講談社文庫)・「五輪書 生きる極意」宮本武蔵:著、水野聡:訳(PHP研究所)・「五輪書」同上、渡辺一郎:校注(岩波文庫)
2006.01.06
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1/6: 今日は会社の新年会です。もちろん当社での新年会は初めて。 100人以上が出席する会社の大きな催しです。 場所も名古屋の繁華街、栄のホテルで開催されるとのことです。 私は直接運営には関係ないだろうと思ってお気楽にしていたら、いつのまにやら最前列になっていました。 もちろんゲストではありませんが・・。(笑) 今回は「社長オンステージ」があるので、社長が張り切っています。 そういえば先日の会議で思い当たることがありました。 社長:「最近、右手が痛くて・・。」 ぶ:「どうかしましたか?」 社長:「ベースの練習しすぎで・・。」 ぶ:「どこかで演奏されるんですか?」 社長:(ニヤリとする) これですね。その時はわかりませんでしたが、社長は若い頃にバンドをやっており、今でも洋楽が大好きだそうです。 これはすごいことになりそうです。
2006.01.06
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本日の一冊:「キャッチャー・イン・ザ・ライ」J・D・サリンジャー 村上春樹:訳(白水社)本日の一言-----------------------「で、僕がそこで何をするかっていうとさ、誰かその崖から落ちそうになる子どもがいると、かたっぱしからつかまえるんだよ。つまりさ、よく前を見ないで崖の方に走っていく子どもなんかがいたら、どっからともなく現れて、その子をさっとキャッチするんだ。その言うのを朝から晩までずっとやっている。ライ麦畑のキャッチャー、僕はただそういうものになりたいんだ。」 -ホールデン・コールフィールド(J・D・サリンジャー)---------------------------- この本、ずいぶん寝かせておいた気がします。奥付を見ると2003年4月。なんだまだ2年くらいじゃないか。たいしたことないや。(笑) 発売当時は、「あの名作を村上春樹さんが訳す!」と話題騒然でした。村上春樹さんの翻訳(レイモンド・カーヴァーなど)が好きな私としては、これははずせないと思ってすぐに購入したのです。 以来2年間、某書店のブックカバーがついたまま実家の本の山に埋もれていました。この間、某書店は撤退し、そのあとには大手チェーン書店が入っています。 なぜ購入してすぐに読まなかったのか?-その理由はこの原作にあるようです。青春期を描いた普及の名作といわれていますが、私にはいまひとつピンときません。過去に何回も挫折して、ようやく読み通した本です。(もちろん日本語で) それでも村上春樹さんの訳ならテンポ良く読めるだろうと、再びチャレンジしたのですが、すぐに投げ出してしまい、結局本の山に埋まってしまいました。 今回は一気に勝負に出て(別に勝負してるわけじゃありませんが・・)読みとおしました。どうやら読みにくいと思っていた原因は以下のようです。 1.当時の若者たちの言葉をふんだんに使って原書が書かれているので、 それを忠実に訳しているのが私の読むテンポとあわなかったようです。 今回の訳では、村上春樹さんの小説のようになっているので読みや すく感じたのでしょう。 2.主人公のホールデンのあまりの青臭さに感情移入しにくいのです。 いくら青春期・反抗期とはいえ自分の同時期を振り返っても違和感だ らけでした。単なる下品なわがまま坊やという感じです。 名作と思うのはあくまでも個人の価値観なんだと改めて実感しました。私にはあまりあわないタイプの本なのですね。 本書を読んでいて、以前読んだ「影響力の武器」を思い出しました。「周囲が名作だというから」ということで社会的な権威に盲目的に従おうとしていたのかもしれません。 それにしても村上さん訳のおかげか、かなりきちんと今回は読めました。さすがですね。おしむらくは翻訳の村上さんによる解説が原著者の要請によってつけられていないことでしょう。残念なことです。 そして勢いで、こちらも以前購入してほったらかしになっていた原書も読み始めてしまいました。無事に読了しましたら報告しますね。(いつになるやら・・)●for Chain Reading・「ライ麦畑でつかまえて」J・D・サリンジャー(野崎孝:訳)(白水社) -こちらは定番の新書版です。・「The Catcher in the Rye」J.D.Salinger -ついでに原書も読んでみましょう。
2006.01.05
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1/4: ここ何年も年始の行事が一定していました。 1/3には高校からの仲間たちと母校の先生の新年会にお邪魔していたのです。 その先生も今年でいよいよ定年とのこと。今年はだいぶ盛り上がるのでは、と休みをあけておいたのですが、年末になって突然の中止連絡が・・。 何かあったのでしょうか?ご本人は健康そのもののようでしたので、心配はないと思うのですが・・。 仲間たちに連絡しても状況がわかりません。 なかなか仲間たちにも会えないので、いい機会だっただけに残念でした。そして何よりも身内同様の先生にお会いできないのも・・。 後日改めて先生に連絡してみようと思います。
2006.01.04
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1/1: 2006年、初読みは亞さんと山本さんの本を少しずつ読むことからスタートしました。・「リーダーの易経」竹村亞希子・「40歳からの仕事術」山本真司 2冊とも個人的な関わりもあり、また内容も良いので時折読み返しているのです。 もう何回も読んでいますが、部分的にでも新たに心にとどまるところが得られれば充分なのです。 あれれ?そういえば、山本さんのこの本は当日記でご紹介していないようですね。そのうちご紹介させていただきましょう。
2006.01.03
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●本日の一冊「中村天風 一日一話」中村天風財団/編(PHP研究所)本日の一言-----------------------「尊き人生の要諦とは 金殿玉楼の中にあって暖衣飽食、なおかつ何らの感謝も感激もなく、ただあるものは不平と不満だけという憐れな人生に比較して、まことや人生のいっさいを感謝に振り替え、感激に置き換えて活きられるならば、截然としてそこにあるものは、高貴な価値の尊い人生ではないでしょうか! -中村天風---------------------------- 2005年を締めくくる本にこの一冊を持ってきました。(実はたまたまですが) 今年は最後に中村天風氏の本を何冊も読むことになり感銘を受けました。その著作・講演集の中からダイジェストした名言を一日一話として編集したのが本書です。 手軽なサイズでありながらビニール装なので、折に触れちょっと読むのによさそうです。 本を読んでも実行せず、あるいは実際の人生に役立てない、ということがないように肝に銘じたいものです。 2006年は少しでも人間的成長を遂げたいと心に念じています。 ●for Chain Reading・「中村天風 心を鍛える言葉」岬龍一郎(PHP文庫)・「図説 中村天風」中村天風財団(海竜社)・「君に成功を贈る」中村天風(日本経営合理化協会) *紹介済み・「盛大なる人生」中村天風(日本経営合理化協会) *紹介済み・「運命を拓く」同上(講談社文庫)
2006.01.02
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1/1: 酔っ払っている間に2006年になってしまいまいました。 皆様明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 皆様のご多幸をお祈りいたします。 本年の読書は「量」だけでなく「質」も考えて読みたいと思っています。 量的にはどうしても仕事関係の本も多くなるでしょうから、それは超スピードでこなせるように練習します。 また、趣味の読書は興味の赴くまま行くことにします。あれれ?そうすると昨年とあまり変化ないということでしょうかね。 まあ読書する本の傾向が少しずつ変化してますので、面白い本がまた違ったところで引っかかってくるかもしれません。 とここまで書いているのは実は1/4です。 すみません。バックデートです。
2006.01.01
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