ふつうの生活 ふつうのパラダイス

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2006年06月22日
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カテゴリ: 中学生の話


クラスの中の一つの班がちょっとした規則違反が見つかったために、班行動による見学中止になってしまったのです。
結局その班はお土産すら買えず、駅で他の班が戻るまで待つしかなかったらしい。

その後、二日後に学校で担任からも注意が入り「こんな風にルール違反がでると、来年の修学旅行で班行動させられなくなるよ」と説教されてその班の子供達はかなりこたえたらしいのです。

とにかくその班の子供達の親御さんが、今回のことで子供がかなり心理的にダメージを受けたことを訴えていたのです。
子供達は遠足から帰ってくるなり、泣きまくりだったとか。

先生にすれば遠足当日はそのままになっちゃって、その次の日は教師サイドに用があって、仕方なくその次の日になったらしいのですが、子供にすれば三日もかかって怒られるのはたまったもんじゃないということで、まあ、それもそうかなあと思わないでもないけどね。

たいしたことないと言えばたいしたことないし、この程度のことでここまで厳しくするのもどうかとお母さん達は訴えていました。

確かに今回のルール違反はたいしたことじゃないけどね。
それと修学旅行のことを持ち出されたのがさらに混乱の元になっているようですね。

先生にすれば、全体のことを考え、トラブルなく、規律正しく、自分たちで責任のとれる行動ができるかどうか歯とても大事なことなわけで、それがひいては遠い関西という旅行先での行動にもつながってくるのです。
そして、生徒になにかあったら、たいへんですから、引率する責任もあるし、ほんといえば班行動より、全体行動の方が監視もきいて先生にとっては楽なんだけど、それでは子供達の自立性や、責任感や、行動力、判断力が育たないわけで、だから、ある程度の大変さと危険性を覚悟の上で子供達に班行動をさせるわけで、内心ひやひやものだと思うのですけどね。

でも、親にすれば、この程度のことで楽しいはずの遠足がおじゃんになったということが、そしてわが子がビャンビャン泣いたことが納得いかないようで、保護者会はたっぷりと盛り上がりました。

ルール違反は確かにいけない。

しかも、この程度のことでと思えばなおさら。

でもねじゃあ自分が納得しない規則はやぶってもいいのですか。
自分が納得しないことは守らなくてもいいのなら、それって何のためのルールですか。

それでも、お母さんの中には、「他にもやってる子がいたのに、何で自分だけこんな目にあうんだと言って、子供が怒っていた」と言うのですけど、何で、親が子供のこんな意見に同調しちゃうんだろう。

ルール自体が納得いかないのなら、改変してもいいとは思うけど、それはその後の話だと思うのですね。
こんなルールでも、学校サイドが許し始めるときりがなくなっちゃうと思うんだけどね。


ところでこんな場合、親はどうすればいいかと言うと、わたしなんかだと、
「ばかね。なんで、先生に見つかった段階でガム飲んじゃわなかったの。」
と子供に言うと思う。
今回話題のルール違反ていうのは、まあどうってことないことなんだけど、遠足の見学中に歩きながら、ガム噛んでたってだけのことなんですけどね。

「そういう時は口開けろと言われたら、あるいは見つかったその段階で、飲んじゃうのよ。証拠が無ければ向こうだってどうしようもないんだから。」
と言うかもしれない。こういうのは現行犯ですからねえ。

まあ、悪知恵ってやつですね。悪知恵を親なんかが教えていいんでしょうかねえ。
昔だったら、子供の中でがき大将が教えてくれたり、先輩が教えてくれたりしたんだと思うんだけど、いまどきそんなの期待できないし。

ルールを守るのは大切なことなんだけど、じゃあルールどうりにやってていいかというと必ずしもそうはいかないもの。
ルールってのは最大公約数を基準にして作られているものなんだから、個別には事情的にかみ合わない場合だってあるわけで、だから、そういう時はルールといえども、くそまじめに守ってもいられないもの。戦後配給の食糧だけでいたら、ぜんぜん足らなくて死んじゃった人がいたように。多くの人が闇で食べ物を手に入れたり、買い出しに行ったりしたものだ。

でも、やっばり決まりは決まりなので、おおっぴらに破っちゃまずいものだ。
それで、ルール違反をする時は見つからないようにやるんだよと親としては子供に教えなきゃならない。
それは何も悪いことしなさいと教えてるわけじゃなくて、時と場合を的確に判断し周りのことを良く考えて行動するこつ、生きていくためのコツの伝授なんだろうかと考えてみたりしたのでした。

学校の中では校則を守ってまじめに過ごしても、社会に出ればそれだけではすまない微妙な裏ルールや融通を利かせる気配り、配慮もまた必要になってくることを、親もまた知っているからだ。

それで、うちの娘の班も実はお土産に買ったお菓子を食べてたんだよと娘が言うのです。

それでも、一応見つからないように気を配り、場所を選定するくらいの知恵はあったらしい。
見つからないようなところを選んで、さささーっと食べちゃってたらしいです。

あらあ、たのしそうねーと母は笑う。

おかあさんいいのーと娘が不可解そうだけどね。

いいのさ、そんな風にして生きる力をつけていくんだからね。


イマドキの遠足は楽しいためのものじゃないと私は思うわけです。
生きる力をつけるための勉強の一端です。遠足は気晴らしで行くんじゃないんだな。
でも今回、楽しく遠足が出来なかったことがお母さん達にとっては納得いかないわけで、私はこういう蜂蜜菓子のような甘ったるさたっぷりの母親だらけの保護者会にいつも胸焼けしそうになるんだけどねえ。

うちの子がかわいそうのオンパレードなんだもんナ。
こんな風に母親がかわいそうを振りまき始めた時、「何いっテンダーそんなに子供甘やかしてどうする!」と一喝してくれるのが男である父親の役目だと思うんだけど、イマドキのオトーサンたちは奥さんと一緒になって「うちの子がかわいそうだー」とか言って二人そろって仲良く校長室あたりに怒鳴り込んできたりするんだもんねえ。

まあそれはいいとして、うちの娘は
「遠足イヤだあ、いきたくない。だって班の中に仲のいい子いないんだもん。
風邪ひかないかな。お母さん遠足行くのやめちゃだめ?」
とか言ってましたけどね。

「社会にでてから、自分とあわない人たちの中に入って働かなくちゃならないこともあるんだから、練習だと思っていきなさい。」
と諭して行かせましたけれど、いざ、行ったら、結構楽しかったらしい。
特にこっそりお菓子を食べたことなんかがねえ。規則破りは楽しいからなあ。

それにしても私なんかは人の中で上手にやるなんてぜんぜん苦手で、人間関係もへたくそで、責任感も協調性も無いのに、さもえらそうに子供に説教しなきゃなんなくて、そういうところが親ってやつのつらいところだな。

あー背中がむずむずしちゃうよぉ。


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最終更新日  2008年12月08日 14時04分57秒
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