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弁護士にしてジャーナリストだった日隅氏(遺影)は、権力が隠そうとする情報に迫った。
木村氏の活躍を天国から目を細めて眺めていることだろう。=15日、都内 撮影:筆者=
国民の知る権利や表現の自由を守るために貢献のあった個人や団体に贈られる「日隅一雄・情報流通促進賞」。
2017年の特別賞は森友疑惑を発掘、白日の下にさらした豊中市議会の木村真議員に決まった。今夕、都内で授賞式が行われた。
昨年5月、木村議員は、異変に気付いた。地元豊中市が公園として借り受けることを望んでいた土地が柵で囲われ、『瑞穂の國記念小學院 児童募集 / 学校法人・森友学園』のバナーが取り付けられたのである。
近畿財務局に情報公開請求したところ黒塗りだらけの文書が出て来た。『国有地の売却は公開が原則なのにおかしいではないか?』。
豊中市議会でも取り上げ、マスコミ各社に情報提供した。だが一向に報道してくれない。
思いあまった木村議員は2月8日、大阪地裁に情報公開を求める訴えを起こした。
翌9日、朝日新聞がやっと記事にした。安倍一強を揺さぶる森友疑惑は、木村議員の執念がなければ世に出ることはなかった。
朝日新聞は提訴後の記者会見を受けて報道したに過ぎないのだ。
表彰状を手にした木村議員は「表彰されるなんて小学校一年の時の良い歯のコンクール以来」と大阪人らしいギャグを飛ばしながら、「自分の地域で起きているおかしいことを問題提起しただけ」と淡々と語った。
マスコミの記者たちは自分がカバーしている役所や政界で起きている おかしな ことを、 おかしい と思わなくなっているようだ。
彼らに代わって警鐘を鳴らしてくれた木村議員には、感謝する他ない。
表現の自由や情報公開などに力を入れ、知る権利や情報通信分野で活躍するメディアやジャーナリスト、
市民を顕彰している「日隅一雄・情報流通促進賞」の2017年度大賞に、 東京電力福島第一原子力発電所
事故の影響で汚染した土壌の計測と集積に取り組んでいるプロジェクト「みんなのデータサイト」が決定
しました。各地の団体に散逸する土壌汚染データを収集し、市民の立場で科学的データをわかりやすくま
とめて公開していることが評価されたものです。
また奨励賞には、SEALDs参加者への取材を重ねた写真家の尾崎孝史さん、特別賞には、情報公開を重ねる
ことで、森友学園問題を社会に明らかにする役割を果たした豊中市議会議員の木村真さんと、共謀罪などを
めぐり、噛み合ない与野党の国会質疑を音読する取り組み「コッカイオンドク」を発案した小原美由紀さん
がそれぞれ選ばれました。 同賞の表彰式は12月15日に開催します。
<表彰者>
大 賞:「みんなのデータサイト」の活動(石丸偉丈さん)
奨励賞: SEALDs参加者への取材活動(尾崎孝史さん)
特別賞: 森友学園問題にかかわる情報公開を含む調査活動(木村真さん)
特別賞:「コッカイオンドク!」活動(小原美由紀さん)
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