全5件 (5件中 1-5件目)
1
2023年3月刊エタニティ文庫著者:にしのムラサキさん勤め先が倒産した日に、恋人にも振られた凪子。これからどうしたものか……と思案していたら、偶然そこに現れた幼なじみの海上自衛官・康平からいきなりプロポーズされた! 勢いに流されてOKし、始まった新婚生活だけれど……旦那様は不器用ながらも甘く優しく、とことん一途。おまけに職業柄、日々鍛錬(たんれん)を欠かさないものだから精力絶倫! 溢れるほどの熱情で、凪子は身も心も溶かされてーー? 妻一筋のコワモテ夫と恋に鈍感なユルふわ妻のキュン甘?溺愛ライフ、文庫だけの書き下ろし番外編も収録! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 鮫川凪子=アラサーの元OL。 勢いで応じた求婚によりエリート自衛官の妻になった。 鮫川康平=海上自衛官。幼い頃から凪子一筋で再会した際にプロポーズした。 裕之=凪子の元カレ。勤め先が倒産し無職になった凪子は長年付き合っていた彼氏にフラれ一人やさぐれていた所、数年ぶりに幼馴染の康平と再会した。今の状況を話し、今はフリーだと溢すと康平は俺と結婚してくれないかといきなりのプロポーズ。康平とはお互いの家がご近所さんで高校卒業まで毎日顔を合わせていた仲だが、てっきり恋愛対象として見られていないと思ってたのに何がどうしてこうなった。その場は一先ず別れたものの、翌日バラの花束を持って実家に訪れた彼の姿に母親が盛大な勘違いをかましてくれて、交際してたのは康平だったのねと大喜び。それもそのはず、彼は海上自衛隊の士官でエリートコースまっしぐら。そんな人と結婚すれば将来は安泰だ。盛り上がってる母を他所目に、普段はキリッとしている彼も実はぼんやりした性格なのを思い出した。なんか私がここで断ったらいずれ悪い女に騙されて自殺でもしそうで怖い。そんな失礼なことを考えながら、つい流されて凪子はそのプロポーズを受け入れたのだった。海上自衛官は訓練などで海上にいることが多く、その兼ね合いで二人が結婚するまで1年近くかかった。が、お互い気心は知れているので交際期間をすっ飛ばして婚約者となり、いざ結婚に至っても当初凪子はあまり関係性の変化を感じていなかった。しかし、康平の方は凪子を溺愛。こいつってこんなに暑苦しい奴だったっけ?と戸惑いつつも、何だかんだと彼がいないと調子が狂う。入籍してすぐに佐世保に転勤になっても喜んで付いて来たし、専業主婦で良いと言ってくれている。こういう所が元カレとは違うんだなとしみじみ。よくよく思えば元カレの裕之は俗にいうモラハラ気質で、かねてより専業主婦は寄生虫だと見下していた。だから無職になった凪子をあっさり捨てたのだ。今思うと本当に理不尽で腹が立つ。でも康平がいない間は暇なので、週二ではあるがハンバーガーショップでパート務めすることに決めた。そんなある日、店に裕之が偶然訪れて二人はバッタリ。実は新婚旅行後にSNSで結婚報告した際に、俺に黙って結婚したのかと噛みつかれたのだが自分で振って置いて、その言い分に唖然。彼の話では再就職すればまた付き合いを再開するつもりだったらしい。さすがに勝手すぎると切り捨て、それから連絡は無かった。なのに、どうやら彼も佐世保に転勤になったという。海上自衛官と結婚し悠々自適な生活をしているんだろうと凪子を馬鹿にし、例の専業主婦を馬鹿にする持論を言い始めた時は心底呆れた。とはいえ、店長たちの怒りを買い追い出された挙句出禁にされていた。二度と会いたくないけれどもし近所に住んでるとしたら嫌だなー。別れて改めて判る、なんでこんな奴と付き合ってたんだろう。貴重な20代を返して欲しい。康平が訓練から帰って来れば、でろでろに甘やかしてもらって幸せな気分を味わえるのに。すっかり康平がいないと生きていけない体質になった凪子は、偶然知った勤め先の店長たちの複雑な恋模様をじれったく思いながらも、プライベートでは幸せを満喫していた。しかし、裕之は今更ながら凪子が惜しくなり、彼女を付け回すと言うストーカー行為を繰り返し・・・。このクソモラハラ男は世の中の専業主婦の皆さんに袋叩きにされても文句言えませんね。案の定、この持論を職場でも言ってて同僚達もドン引き。こいつ絶対友達すらいないだろう。凪子はぼんやり+にぶにぶな性格だったから付き合ってこれただけで、そんな彼女を溺愛する康平と結婚した今では元カレの酷さに気付き、復縁を望まれてもとんでもない。ましてや後を付けられていたことが判り、当然夫に報告すると、康平の兄が警察のお偉いさんだったこともあり裕之は御用。まぁ、凪子のことを脅してもいたので脅迫罪とどうも別件で警察にマークされていたらしく、その後彼女達の前から姿を消します。罪状的に相当絞られただろうから仕事もクビだろうしイイ気味。この騒動後、今イチ康平に対する気持ちが判ってなかった凪子は漸く自分の気持ちに気付き、恋心を自覚。めでたくラブラブ夫婦となり、第一子も授かって終わり。文庫版の書下ろしは後日談で康平目線の長女・希が産まれてんやわんやの鮫川家の日常のお話でした。終始コメディ調であっという間に読み終えてしまいました。ぼんやりで少し鈍い似た者同士が結婚したら?的な内容で、明るい話が読みたい方におススメです。評価:★★★★★
2024.01.07
コメント(0)
2020年3月刊エタニティ文庫著者:玉紀直さんインテリアコーディネーターの小春は、腐れ縁のライバル・一之瀬と、仕事相手として五年ぶりに再会する。二人はかつて、ひょんなことから身体を重ねた間柄だが、その直後に彼は彼女に何も告げずにイタリアへと旅立ってしまったのだ。新進気鋭のデザイナーとなって帰ってきた彼は、過激なスキンシップで小春を甘く翻弄してきて……!? トモダチ以上恋人未満の関係に劇的変化は起こるのか? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 加納小春=デザイン会社に勤めるインテリアコーディネーター。一ノ瀬颯都=小春の幼馴染。留学後インテリアデザイン会社を起ち上げた。蘆田エリカ=小春の勤め先の社長令嬢。10歳の頃からの付き合いで、気の置けないライバルでもあった小春と颯都。そんな二人の関係が変わったのは5年前。落ち込む自分を彼が慰めてるうちにお互い何となくそんな雰囲気になって、一線を越えてしまったのだ。実は長年颯都に片思いしていた小春に後悔はなく、これを機に気持ちを打ち明けるつもりだったのだけれど、そんな彼女の気も知らず翌朝颯都は小春に何も告げずに、留学のためイタリアへと旅立ってしまったのだった。初恋を忘れられないまま、仕事に打ち込んでいた小春は、人気のインテリアコーディネーターになっていた。引き抜きの声も多いが今のところはこの会社で頑張ろうと思っている。年に2回ほど送って来る絵葉書に書かれていた短い近況報告によれば、あいつは留学後はそのまま向こうで就職してインテリアデザイナーとして働いているらしい。いくら短い文面でも便りを寄越すくらいだから彼に忘れられているわけでは無さそうでホッとしている。お互いにインテリアデザインの道に進んだのも、共通の夢があったから。子供時代に見た幸せそうな結婚式と会場になったチャペル。当時でも古い建物だったが、いつかあの思い出のチャペルのリノベーションをしたい。それから少しして、何とあのチャペルの改装が決まり、スタッフとして小春が抜擢されて彼女は大喜び。どうやら指揮を取るのはイタリア帰りのデザイナーらしく小春を指名して来たのだそうだ。イタリア帰り?まさかと思っていると案の定、デザイナーとは颯都のことで、二人は5年ぶりの再会を果たしたのだった。彼はなんだか若干イタリアに染まっていたが、再会早々小春のことを恋人扱いして来てビックリ。勿論今でも颯都のことが好きだけれど、一度関係を持ったらもうそういう仲と言うことなんだろうか。だが、それ以前に彼から好きだと一度も言われていない。複雑な心境ながら、好きと言う気持ちに抗えずズルズル関係を続けているが、二人組んでの仕事は想像以上に楽しく勉強になる。ましてやあのチャペルなのだから乗りに乗っていた。二人の仲も口に出さないだけで颯都も自分と同じ気持ちならいいな、と思い始めていた頃、後輩から小春の勤め先の社長令嬢のエリカが颯都とイタリアで同棲していたらしいと聞きいて大ショック。しかも、結婚も決まっているそうで会場があのチャペルだと知り・・・。当然これは小春の早とちりなんですが、エリカの結婚話とイタリアでの生活のこと聞くと、これは普通に誤解するわと。すっかり颯都はエリカと結婚するものと思い込み、身を引く決意をした小春。誤解を解こうと必死な彼の話も聞かず、颯都の前から姿を消そうとしますが、リノベーション完成の挨拶で、小春にプロポーズした彼の言葉でその本心を知ります。後に、颯都も言ってましたが、一人で悩まず疑問があるなら本人に聞け。これいつも別ジャンルでも思うことで、マジそれなって感じ。彼とエリカは兄妹の関係で、イタリア滞在時はお目付け役として同居していたと言うオチでした。ので、結婚相手も勿論颯都ではなく別の人。誤解も解けてプロポーズを受け入れた小春は彼と婚約して終わっています。腐れ縁過ぎて告白のチャンスを逃していた二人が紆余曲折を経て一緒になるまでのお話ですが、気安い中でも態度だけでなく、ちゃんと言葉にしないと伝わらないよ、って教訓めいたものを感じます。元は2016年発行のエタニティブックスの焼き直しですが、文庫版では書き下ろしで二人の3年後のエピソードが掲載されています。評価:★★★★☆
2023.11.09
コメント(0)
2021年4月刊エタニティ文庫著者:玉紀直さん寝具メーカーの企画開発課に勤める夢乃。徹夜明けの朝、会社の仮眠室で目覚めると──なぜかイケメン副社長の腕の中だった!? 「君の身体は最高だ!」「お戯れはいけませんッ、副社長っ!!」そのままなぜか彼の「抱き枕」となり、あれよあれよという間にルームシェアまですることに。彼の甘く情熱的な束縛に、夢乃は身も心も絡め取られていき……!? ワケアリ副社長と恋愛初心者OLの、魅惑のベッドライフ?文庫だけの書き下ろし番外編も収録! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 長谷川夢乃=寝具のメーカーの企画開発課に勤める会社員。 蔵光優=夢乃の会社の御曹司で副社長。長谷川慎一郎=夢乃の兄。2017年に刊行された同タイトルのノベルスを文庫化したものだそうです。寝具メーカーの企画開発課に勤める夢乃は、ここ数か月と言うもの新商品の開発に心血を注いでいた。そしてその作業もいよいよ大詰め。ミーティングが白熱化し、徹夜する羽目になった彼女が仮眠室で一眠りして目覚めると、何故か副社長である蔵光優に抱きしめられていてビックリ。程なくして目覚めた彼によれば、仮眠室が使用中とは思わず寝ぼけて倒れ込んだベットにいた夢乃を抱き枕代わりにしてしまっていたらしい。悪びれず礼を言う彼に男慣れしていない夢乃はドキドキしっぱなしだったが、翌朝アパートで寝ていると大家から告げられた言葉に衝撃を受けた。このアパートは今週末に取り壊されること、引っ越し準備は済んでいるかと。どうやら、封書や共用スペースでの張り紙などで、半年ほど前から幾度も知らせてくれていたようなのだが、夢乃は丁度そのころから商品開発にかかりきりでお知らせの類の封書はDMと勘違いし見もせず捨てていた。さすがにあと3日で引っ越しなんて無理過ぎる。大家にしてみれば、あれほど知らせたのに、と夢乃の都合など知ったこっちゃないと一先ず、早々に退去してくれと言う。拙いことになった。偶然にも7つ年上の兄が近況伺いの電話をくれたものの、さすがに頼るのは憚られた。だが、社内だったために、この会話を偶然蔵光に聞かれてしまった。しかも、何を思ったのか住むところが無いなら一先ず自分のところに来ないかと提案された。間取りは3LDKでそのうちの一つを自由に使っていいと言う。しかも家賃はタダ。その上に生活費も蔵光持ちだと言う。だが、年頃の男女が同居というのは気が引ける。彼は更に絶対に手は出さないと言い、実は、と切実な悩みを打ち明けられた。彼はかなり前から不眠症に悩んでおり、昨日夢乃を抱き枕にしたときはぐっすり眠れて驚いたこと、出来れば同居して眠れない日は抱き枕になってほしいのだと。絶対に手は出さないと言い切られるのも、女としての魅力が皆無なのかと少々複雑ではあったが、家賃と生活費は向こう持ちと言うのはありがたい。それに、睡眠科学の点から開発に取り組んでいる彼からレクチャーを受けられるかもしれない。葛藤の末、夢乃は蔵光の提案を受け入れ・・・。手は出さないと明言しておきながら、結局二人は早々にお互いを意識するようになって、同居が始まってそう時間が経たないうちに付き合い始めます。でも、大手企業の御曹司で副社長、更にハンサムとくれば周りが放って置かない。特に秘書課の美人は明らかに彼を狙っていると思い込み、出張にあの秘書が付いて行ったことが判りモヤモヤ。挙句の果てにシスコン気味の兄に同棲がバレて騒動に。ただ、付き合ってるだけなら問題は無いが、今は時期が最悪だった。コンペ用の商品の企画担当者と副社長が恋人同士というのはどうしても勘ぐる者も出て来るはずと。蔵光の浮気を疑っていたこともあり、暫く二人は離れ離れになるも、無事にコンペも夢乃の商品が勝ち取り、誤解も解けて元鞘に。文庫版用の書下ろしでは、夢乃も相当のブラコンだったと露見する似た者同士な兄妹のエピソードでした。妙に安眠効果のある抱き心地の良さで玉の輿に乗った的な内容でしたが、逃がして堪るかとばかりにグイグイくるヒーローの押しの強さよ(苦笑)それにしたって、作中蔵光も怒ってましたが、アパートの取り壊しってもっと余裕をもってやるものでは?夢乃も私生活はぼんやり気味の子なんで、お知らせの類を見もせずに捨てたりとよくはないんですが、それでも管理会社がしつこく電話するなり訪問して説明するのが筋だと思う。こっちはちゃんと半年前から言ってましたから、ってのはかなり不親切だよなぁ。評価:★★★★☆発売時期もあってかオフィスラブものとして割とセオリー通りなお話です。
2023.07.09
コメント(0)
2023年4月刊エタニティ文庫著者:栢野すばるさん大手メーカー・葛城工業の令嬢だったが、両親の事故死を機に家が没落し、屋敷も財産も失ってしまった真那。そんな彼女に、六歳年上の幼馴染・時生が救いの手を差し伸べてくれた。しかし真那は彼に、あえて酷い言葉を投げかけて立ち去り、憎んで忘れてくれるように仕向けた──その数年後、冷たい表情を湛えた時生がふたたび真那の前に現れ、非情な契約結婚を持ちかけてきた。これは復讐? それとも……没落お嬢様と元使用人の息子の下剋上(!?)ラブ、文庫だけの書き下ろし番外編も収録! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 成瀬真那=大手メーカーの令嬢。使用人の息子である時生の妻となった。 成瀬時生=真耶の夫。母は名家のお嬢様、父は大手メーカーの社長という家で、大切に育てられた真那だったが、高校生の時に両親が事故死して以来、状況は一変。元々、祖父は両親の結婚を反対しており、結果愛娘である母が亡くなったことで、一人残された孫娘には相応しい相手をと喪も明けぬうちから縁談を強要するように。だが、男性に対して強い潔癖症めいた症状が出る真那には拷問に等しく、いくら怒鳴られようとも祖父の言いつけには従わなかった。ストレスでどうにかなりそうだった彼女は、家政婦の息子・時生に依存。男性が苦手な真那も彼だけは何故か平気で、恋心を抱く存在であった。そして時生もまた真耶に長らく想いを寄せていた。しかし、二人の恋を祖父が許すはずもない。縁談を急いたのも時生から引き離すためもあったろう。いくら反対されようとも将来を約束し合った彼らだったが、不慮の事故にて真那はその日の記憶を失くしてしまっていた。3年後、アメリカに赴き力を付けて帰国した時生が真那を迎えに行くと、彼女から心無い言葉できっぱり断られて衝撃を受けた。実は、祖父からの攻撃を逸らすための真那なりの気遣いだったものの、時生はすっかり誤解してしまい気持ちを弄ばれたと彼女を恨んだ。それから更に時が経ち、逆らい過ぎて祖父と袂を分かった真那が遺産を全て処分し、翻訳家として細々暮らしていた頃、父の会社の役員となった時生が現れ、契約結婚を持ち掛けた。未だ彼女に未練がある時生は、せめて形だけでも真那を側に置くことを望み・・・。誓いの言葉を交わした日の記憶を失くしてしまった事で、ヒーローに恨まれてしまったヒロイン。でも、ヒーローの方は恨みもあるけれど、恋心は消せず真耶に尤もらしい理由を付けて、婚姻届けにサインをさせ入籍。ヒロインの方は、あんな心無い言葉を言って傷つけてしまった上に、祖父の妨害のせいで優秀なのに日本の企業では働けないようされていたことに罪悪感を持っていました。そんなこんなでお互い複雑な心境を抱きながら過ごすんですけど、勝手に入籍したのと相手がヒーローと知って祖父が大激怒。ヒロインを無理矢理別邸に軟禁という暴挙に出て、とことん二人の障害として立ち塞がります。今時、身分違いで猛反対とか古いんだよっ、とは思うものの、愛娘が事故死したってのが大きな原因なんだろうな。反対してた相手に嫁いだ挙句、早死にされたら確かにやるせないかも。でも結局、孫の幸せのために祖母が動いてくれて、軟禁されてる間にあの日の記憶を取り戻したヒロインはそのことを詫び、誤解も解けてハッピーエンド。ヒーローも別に可愛さ余って憎さ百倍みたいな感じじゃなかったでしたからね。文庫用の書下ろし短編では、相変わらず妻LOVEなヒーロー目線の北米での暮らしが描かれています。評価:★★★★☆思ってたよりドロドロしてなくてホッとした。
2023.06.26
コメント(0)
2016年7月刊エタニティ文庫著者:玉紀直さんちょっぴり恋に臆病なОLの朱莉。彼氏はいないけれど、大学の同級生だった征司とは十年来の親友で、今は同じ職場で働いている。二人は、仕事でもプライベートでも息がぴったり。朱莉は、これからも彼とはそんな関係が続いていくと思っていたのだけれど……。ある日突然、彼から告白されちゃった!? さらには肉食獣のように激しく迫ってきてーー。友達関係からはじまる、ドラマティックラブストーリー! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 東野朱莉=医療機器販売会社に勤める会社員。 三宮征司=朱莉の大学試合からの友人で上司。長谷川亮哉=二人の大学時代の友人で、朱莉の元カレ。積読を減らそうシリーズです。リンクがノベルス版の電子書籍しかなかったのですが、所持しているのは文庫版。文庫版には書下ろしの番外編が収録されています。朱莉と征司は大学生時代からの友人で、その付き合いも9年目。お互いの家を行き来し、たまに泊まったりしていても男女関係になったことは一度もない。例え朱莉がモノグサな征司の散らかり放題の部屋を掃除し、しょっちゅう彼の夕食づくりをしに来ていたとしてもだ。5年前、裏切りともいえる程の手痛い失恋を経験した朱莉は、新しく恋をしようと言う気にならず、征司との関係が気に入っている。というかずっと続いて欲しい。友達なら自分の前から彼が消えることはないだろうから。だが、そんな彼女にある日、征司が告げたのは「そろそろ友だちはやめないか」という衝撃の一言。そして大人の関係になろうと。何の冗談かと思いきや、彼は本気でなし崩しに一線越えてしまった朱莉。それからというもの、掃除をしたり食事を作ってやったりとやっていることは前と変わらないのに、そこに一つばかりする項目が増えてしまった。内心戸惑っていた朱莉ではあったが、そんな彼女に更に追い打ちをかける様に、元カレの亮哉と再会。自分から告白しておきながら二股を掛けた挙句、酷い言葉を投げつけて朱莉をフった男がへらへらして目の前に現れ、怒りがこみ上げたがその日は早々に別れた。だが後日、征司と飲む約束をしたと言う亮哉から朱莉は当時交際に至った、信じられない話を聞き・・・。この元カレが本当にクズでアホ。というか、罪悪感すら持ち合わせてないんでしょうね。付き合うきっかけや朱莉を捨てた理由等、この辺りが結構肝になるので敢えて記載しませんが、自分勝手すぎて征司じゃなくてもグーで殴ってやりたい。こいつの独りよがりな考えで、二人がしなくても良い回り道してたのかと思うと、友人二人を失くすくらい軽すぎる罰ですわ。色々墓穴を掘って、今カノにもフラれそうだし、いい気味。こういうしでかしたことに悪びれない人の思考回路ってどうなってるんだ。ある意味サイコパス。そもそも、交際して早々に関係持って、一ヶ月で二股掛けて朱莉をポイ捨てって信じられない悪党ぶりだったし、そりゃ朱莉も恋愛に臆病にもなるわ。しかし、このトラブルのおかげで朱莉も長年の自分の気持ちに気付いて、征司と恋人同士に。結婚も決まってハッピーエンドで終わっています。書下ろしの番外編は挙式間近の二人がお互いにマリッジブルーなのでは?と心配するほのぼのエピソードでした。評価:★★★★★胸糞な男も出てきましたが、内容自体はさらっと読めて、征司の一途さがイイ。
2023.04.30
コメント(0)
全5件 (5件中 1-5件目)
1