inti-solのブログ

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2010.10.03
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カテゴリ: 環境問題
地球の歴史上、生息する生物種のかなりの割合が一斉に絶滅する大量絶滅と呼ばれる現象が、何度か起こっています。その中で、一般的にもっとも有名なのは、今から6500万年前、恐竜が絶滅した白亜期末の大絶滅でしょう。
もちろん、それも地球史に残る大事件ではあるのですが、しかし地球史上最大の絶滅劇は、それより古い時代にありました。約2億5千万年前、古生代の二畳紀末の大量絶滅がそれです。一般に知名度のある生物としては、三葉虫がこのときに絶滅しています。また、我々人類(哺乳類)の遠い祖先に当たる「単弓類」(哺乳類型爬虫類)も、全滅はしませんでしたが、いくつかの系統を残してほとんどが絶滅しています。
当時生存した生物全ての化石が見つかっているわけではないので、どのくらいの生物が絶滅したのか、確たることは言えませんが、陸上生物の7割、海洋生物では、属のレベルで8割以上、種のレベルでは95%が絶滅したと推定されています。いかにすさまじい絶滅劇だったかがわかります。

二畳紀の続く三畳紀も、その終わりの時期(約2億1000万年前)に大量絶滅が起こっています。このときは、海生生物のうち、属のレベルで5割以上、種のレベルでは8割が絶滅したと推定されています。(陸生生物の絶滅率は不明ですが、それよりは低いと推測されています)。ペルム紀末よりは多少マシとはいえ、すさまじい規模の絶滅です。

その次が、前述の白亜期末の大量絶滅。恐竜ばかりが有名ですが、海生生物も大量に絶滅しています。有名なところではアンモナイトの絶滅でしょうか。この時期の絶滅率は、海生生物のうち、属のレベルで5割弱、種のレベルでは76%という推計があります。実は、その前2回の大量絶滅より、絶滅率は多少低い(あくまでも推計ですけれど)ですが、やはりすさまじい大絶滅であることに違いはありません。

これらの絶滅の原因は何だったのでしょうか。有名どころでは、白亜期末の恐竜絶滅は、巨大隕石の落下が原因だという説があります。実際、この時期に巨大隕石の落下があったことは確かなのですが、それが絶滅の原因(少なくとも「唯一の」原因)だったかどうかは何とも言えません。というのは、恐竜にしても、その他の生物にしても、隕石落下が推定される時期以前から、絶滅が進行していたのではないかという説があるからです。それから、陸上・海中とも動物は大量絶滅が起こっていますが、植物の絶滅はほとんどなかったと推定されています。
では、隕石以外にどんな理由があるのかというと、火山活動です。火山くらいで全世界の生物が絶滅するのか、などと驚いてはいけません。現在の人類の想像を絶するような巨大な火山活動が、過去にはあったのです。

史上最大規模であるペルム紀末の大量絶滅は、火山活動が原因(最初の引き金)であったと推定されています。このとき溶岩が噴出したのは現在のシベリアですが、現在残っている溶岩台地の面積は150万平方キロ、日本の約4倍の面積です。この火山活動が地球温暖化を招き、温暖化がメタンハイドレート層(海底に堆積する氷化したメタンガス)の崩壊、メタンガスの大気中への噴出を招き、さらなる温暖化につながるという連鎖反応で、急激な気温の上昇、大気中と海中の酸素濃度の急減が起こり、ほとんどの生物が絶滅したと考えられています。(メタンは、二酸化炭素より遙かに温室効果が大きい)

ところで、大量絶滅はここに挙げたものが全てではありません。ペルム紀以前にも何度かありました。そして、白亜紀の恐竜絶滅以降も、大量絶滅はあった、いやあるのではないかと言われます。すなわち、現在こそ、大量絶滅が現在進行形で起こっている最中ではないか、ということです。
約1万数千年前に最終氷期が終わった際、マンモスを代表として、かなりの種類の大型哺乳類が絶滅しています。そして、現在に至っては、絶滅速度は過去の平均速度の1000倍とされます。最終氷期が終わってから現在までの1万年は、人類の歴史の上では途方もない年月ですが、地球の歴史の上ではほんの一瞬で、ひとつながりと見なされます。ペルム紀末の大絶滅だって、100年や200年で進行したわけではなく、数十万年程度はかかっています。従って、単位時間あたりの絶滅速度で見れば、現在はペルム紀末を上回る速度で絶滅が進行している時代、と言えます。もちろん、これから短期間のうちに絶滅の進行を止められれば、現在は大量絶滅の時代ではない、ということになります。全ては、これからの我々人類の行動にかかっているかもしれません。

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http://mainichi.jp/select/science/news/20101003ddm001040059000c.html
http://mainichi.jp/select/science/news/20101003ddm003040143000c.html

失われる恵み:COP10・名古屋会議を前に/上(その1)

◇巨額マネーもたらす生物 日本、ソロモン諸島に「ハンター」
◇遺伝資源争奪、国益かけ激化

医薬品や化粧品のもととなり、巨額マネーをもたらす生物が、地球温暖化や開発で急速に消えている。現在の絶滅速度は過去の平均速度の1000倍に達し、限りある生物の恵みをどう確保するのか、各国は危機感を募らせる。11日から名古屋市で開幕する国連生物多様性条約第10回締約国会議(COP10=名古屋会議)を舞台に、国益をかけた神経戦が始まる。
「これは、地元の伝承医が腫瘍(しゅよう)や貧血の治療に使っている葉だ」--。赤道近くの太平洋に浮かぶソロモン諸島のマングローブ林を歩いていた渡辺高志・高知県立牧野植物園上級研究員(高知工科大特任准教授)が目を輝かせた。背丈をやや上回り、赤い花が印象的な木は、地元の伝承医が重宝しているのを知っていたからだ。
渡辺さんは、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)などに薬用効果のある植物を探す「植物ハンター」だ。7月からの2カ月間で、数百件の植物を採取し、日本に持ち帰った。
探査は、ソロモン諸島が、以前から縁のあった小山鉄夫・植物園長に「有用な薬用植物を調べてほしい」と要請したのがきっかけ。07年、研究チームとソロモン諸島は相互協力の契約を結んだ。ソロモン諸島側は、日本側が漢方をはじめとする薬用植物を探し、新薬開発につなげるのを認める一方、日本側はソロモン諸島側の有用植物の目録づくりを支援する。
契約の背景には、日本の医療用漢方製剤の原料の8割を中国に頼り、自給率は10%にとどまるという現実がある。プロジェクトにかかわる医薬基盤研究所の川原信夫・薬用植物資源研究センター長は「中国では砂漠化と資源枯渇が懸念される。中国から原料を入手できなくなる事態を想定する必要がある」と話す。
    ◇
人類にとり医薬品など有益な物を提供する動植物や微生物は「遺伝資源」と呼ばれる。
ソロモン諸島に対しては、オーストラリアが数年前に同様の契約を打診していた。
インドネシアは03年、日本の製品評価技術基盤機構(NITE)と6年契約をしたが、期限を迎えると、直ちに米カリフォルニア大と手を組んだ。米製薬会社メルクは、コスタリカ国立生物多様性研究所から数千点の遺伝資源を提供してもらう引き換えに、将来得られた利益の半額を提供する契約を結んだ。
米国は、官民問わずマラリアやがんなどに効果のある遺伝資源を探し、原産国に利益配分する。「米国は国策として遺伝資源を世界規模で収集している」とNITEの安藤勝彦参事官は語る。
    ◇
遺伝資源の活用で開発された製品の売り上げは、年45兆~70兆円。抗がん剤の約4割が自然由来の成分を使っている。各国が独自の契約を結ぶ中、遺伝資源が豊かな途上国は、先進国が途上国から持ち出し、利益を得たのに十分還元されていないと不満を募らせる。
ペルーは05年、各国での特許出願状況を調べ、カムカムなどアンデス地方原産の農産物で勝手に特許を取得した「バイオパイラシー(遺伝資源への海賊行為)」として、日本を含む先進国を非難する報告書を世界貿易機関に提出し、各国をあわてさせた。日本の特許庁は「そのような事実はない」と否定したが、生物が紛争の火種になると印象づけた。
9月22日、ニューヨークの国連本部で開かれた生物多様性首脳級会合で、途上国代表のイエメンのアルサイディ大使は「バイオパイラシーは終わりにすべきだ」と訴えた。
遺伝資源の国外への持ち出しを法律で厳しく規制する途上国の動きに、先進国は「研究や企業活動に支障が出る」と懸念する。名古屋会議では遺伝資源の利用と利益配分の国際ルール「名古屋議定書」の採択を目指すが、両者に歩み寄りは見えてこない。(以下略)





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最終更新日  2010.10.03 20:55:44
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