inti-solのブログ

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2010.10.24
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ボリビアの首都ラパスは、海抜3600m、世界でもっとも高いところにある首都として知られています。
ラパスというのはアンデス高原に刻まれたラパス川の谷間にできた街で、町中が坂、坂、坂、平らなところがまったくない、「坂の街」です。日本で言えば神戸みたいなものですが、もちろん神戸より遙かに標高が高く、坂の斜度も、多分神戸より急だと思います。
ラパスの高度を海抜3600mと書きましたが、これは大統領府や国会などのある中心街の高さです。実際には、街は海抜3400mから4000mにかけて、標高差600m以上の広がりを持っています。おそらく、一つの街(市街地)としては世界一高度差が大きいだろうと思います。立体都市と言ってもいい。

さて、そんな坂の街に、どうやって飛行場を建設したらいいんでしょうか。坂の中腹になんか飛行場は作れません。
神戸は、海を埋め立てて空港を作りましたけど、ボリビアは内陸国です。ラパス川を下っていっても、平らなところが出てくるどころか、どんどん急な谷間になっていきます。多分、何百キロも下らないと、飛行場が作れるような平坦地はないんじゃないかと思います。
↓がラパスの全景です。谷底から中腹に街が広がっているのが分かりますね。
ボリビア・ラバスの街

平らなところはどこにあるかというと、写真右手の、谷を登り切った先に平坦地があります。ラパスの空港、エル・アルト国際空港はここにあります。だから、ラパスの中心地は海抜3600mnほどですが、空港は4000mの高さにあるのです。それにしても、よくもまあこんなところに飛行場を建設したなと思います。
このエル・アルト国際空港より高いところにも飛行場はありますけれど、「国際空港」としてはエル・アルトが世界最高地点になるようです。

この写真の右端の谷の中腹(かなり上端に近い辺り)から、撮影場所の方向に向かって撮影した写真が、↓です。
チャカルタヤ 遠景
空港とラバス中心街を結ぶ高速道路からの撮影です。最初の写真の撮影地は、写真右の、ちょうど雲が出ている辺りになります。
ラパスの中心地から谷を見上げると、↓のような感じです。
ボリビア・ラバスの街

足腰を鍛えないと、この街は歩けません。
なお、空港のある海抜4000mの高原にも、もちろん人が住んでいます。ラパスとは別の街で、空港と同じくエル・アルト市という名です。
谷の中腹にある坂の街ラパスとは違って、こちらは比較的平坦です。だったら、そっちの方が暮らしやすいじゃないかと思うかも知れません。高度を考えなければそのとおりなのですが、ラパスの中心街は3600m、エル・アルトは4000m、400mの差が、非常に大きいのです。空気の濃さが違うし、気温も違う。ラパスの中心街では雪が降ることは滅多にない(数年に一度くらい)ですが、エル・アルトは頻繁に降雪があるようです。
だから、ラパスでは、谷間を下って高度が下がるほど高級住宅街となり、逆に坂を登っていくほど貧しい住民が増え、坂を登り切ったエル・アルトはもっとも貧困層の多い地域ということになります。でも、驚くことに、海抜4000mのこの街に、なんと65万人もの人が住んでいるのです。一方、ラパスの人口は90万人弱です。両方あわせれば、人口150万人という大都市です。

Wikipediaの英語版にエル・アルト国際空港の写真がありました。
ボリビア・エル・アルト国際空港

空港の周りも住宅密集地であることが分かりますね。

最後にボリビアに行った2001年、 ラパス在住の杉山さん に、ここエル・アルトで開かれる結婚式の披露宴に連れて行ってもらったことがあります。杉山さん率いるグループ「バクシカナ」のメンバーの兄弟の結婚式でした。
私はその結婚式に招待されていたわけではありません。その前の日、「バクシカナ」の練習を見学させてもらったら、翌日そのメンバーの一人とたまたまホテルの近くでばったり出くわしたら、「今日俺の弟の結婚式があるから来ないか」というのです。招待状とかはどうなっているわけ?と思ったけれど、南米の結婚式は、招待者の友達、友達の友達と、参列者が招待者の何倍にもなるのが当たり前なのだそうで、招待状なんて誰も気にしていませんでした。
でも、礼服なんて持ってないし(そんなものを持って旅行に行くわけがない)、場所がエル・アルトと聞いて、私は考え込みました。ラパスより格段に貧困層が多く、格段に治安の悪い場所で、しかも夜ですからね。でも、結局杉山さんが、帰りも送ってくれるというので、付いていきました。
服装も、フォーマルな背広姿の人が多かったけれど、普段着の人もいたので、まあ大丈夫だったみたいです。日本でいう礼服(黒のスーツに白ネクタイ)の人はいませんでした。

エル・アルトの結婚式
新郎新婦の親族たちですけれど、誰も白ネクタイなんて締めていません。しかし、後になって気がついたのですが、ビールケースの前で新郎新婦の撮影をしていたんですね。
会場自体は、↓こんな感じのところです。多分大きな食堂を借り切ったのかな。
ボリビアの結婚式会場
で、杉山さんの「バクシカナ」がこの結婚式で演奏したのですが、そこに私も飛び入りで参加させていただきました。そのときに気がついたのですが、空気が薄いところで笛を演奏すると、高山病は治るんですね。(このときは、高山病というほどではなかったですが、やっぱりちょっと頭は重かった)考えてみれば、目一杯深呼吸をしているんだから、普通の状態より酸素を多く吸っているんですよね。
帰りは、暗闇の中、高速道路まで歩いていって、そこで乗り合いタクシーを拾って帰りました。杉山さんに「この辺りは治安が悪いからね、パクシカナのメンバーの誰それは、前歯がないでしょう。彼はこの辺りで強盗に顔面を殴られて、前歯が全部折れちゃったんだよ」と言われて、ひぇ~~~~と思いました。前歯がなくなったら管楽器奏者失業です。(でも、彼は前歯なしでもバリバリとサンポーニャを吹いていたな)
ま、何事もなく帰ってこられましたけど。

おっと、話が脱線してしまいました。何の話だ、空港ですよ。
で、この空港、滑走路の長さが4000mあるのです。日本では最長の成田空港のA滑走路と同じです。ところが、これだけ長い滑走路でも、まだ長さが足りません。離陸に必要な揚力を得るための速度(離陸速度)が他の空港よりずっと大きいからです。実際、素人目にもはっきり分かるくらい、離陸の時のスピードは速いし、機体はなかなか浮き上がりません。

そのため、この空港では、燃料を満タンにしてジェット機が離陸することはできないのです。だから、最小限の燃料だけを搭載し、近くにある標高の低い空港(ボリビア第二の都市であるスクレのビルビル国際空港か、隣国チリのアリカ、ペルーのリマなど)まで飛んで、そこで燃料を満タンにして、改めて遠方の目的地を目指します。逆に着陸の方は、どんな遠方から来ても、燃料を消費して機体が軽くなっているので、着陸可能です。だから、たとえばアメリカン航空のラパス便は、マイアミ→ラパス→サンタクルス→マイアミという三角コースを取っています。

この空港は3回使いました。1989年と94年、2001年です。滑走路は特大ですが、ターミナルビルは非常に小さい。感覚的には釧路空港とか旭川空港などと同じくらいか、それより小さいかも知れません。しかも、これらの日本の地方空港は、出発客は2階、到着客は1階という2階建て構造ですが、エル・アルト空港は乗客が出入りするのは1階部分だけなので、客にとっての床面積は更に小さい。

89年に使ったときは出発だけでしたが、94年にこの空港に到着してみて驚いたのは、その当時この空港には手荷物受け取りのターンテーブルがなかったのです。異荷物受け取り場には、工事現場にあるようなベルトコンベアーが1台置いてあって、手荷物はそれに載って運ばれてきました。
もっとも、南米の別の空港では、手荷物を待ち受ける乗客の前に、牽引車が荷物を満載した貨車を引っ張ってきて、「はい、どうぞ自分の荷物をお持ちください」ということもありましたから、それに比べれば随分マシでしたけど。

しかし、最後に行った2001年には、手荷物受け取りのターンテーブルが新設されていました。おーーーー、と思いました。
どうやら、最近はターミナルビルも増築されて、かなり近代的になっているようです。ターンテーブルも、1台だけではなくなっているでしょうね。





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最終更新日  2010.10.24 21:22:21
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