inti-solのブログ

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2010.12.30
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カテゴリ: 環境問題
このブログで武田邦彦に対する批判を度々繰り広げていますが、何しろ武田のブログを見ると、すべての記事に突っ込みどころが満載ときています。武田批判の記事だけでも、このブログの記事が毎日書くのに困らないくらいですが、それではあまりにこのブログが面白くなくなるので、あまり武田邦彦は取り上げないことにしています。
ところが、今日は、別件で調べごとをしていて、うっかり武田邦彦のブログを見てしまったのですよ。

・・・・・・・・うかつでした。またも妄想パワー炸裂の記事が満載状態です。

http://takedanet.com/2010/12/post_f913.html

「私には環境省とNHKの殺人と感じられる。」

約2年前、私は2冊の本で次のことを指摘した。
(中略)
2) 温暖化が進むと熱中症などの被害がでることが予想される.台風(温暖化)は防ぐことができないが窓に釘を打つこと(個別の対策)はできるので、クーラーを積極的につけるようにするべきだ(「偽善エコロジー(幻冬舎)」)。
ところが、環境省とNHKは、
1) 温暖化の原因はCO2で、100年後に被害がでる、
2) 従って、電気を節約して温暖化を防ぎ、シロクマやツバルを救おう、
という大々的キャンペーンを打った。
その結果、2010年は100年間で最大の猛暑となり、500人の人が熱中症で亡くなった。
環境省とNHKは「巨大台風(温暖化)が来る」と言い、それを防いでシロクマやツバルを救うには、「節電」を唱え、クーラーの設置を抑制した。
その結果、猛暑の中でお年寄りが死んでいった。
国や責任ある報道機関は、国民を犬死にさせてはいけない。すでに2008年には、少なくとも武田はハッキリと「クーラーをつけるべきだ」、「自治体は暑くなったときにお年寄りが、クーラーをつけるのをいやがるかも知れないので、その人たちを救う方法を考えておいた方がよい」と提言している.
猛暑の対策は「未知」ではなく、具体的に提案がされていたのである.もちろん「対策」だから、現実的でなければならず、それは私ばかりではなく、少しでも安全や科学に携わっている人には予測できたことだ。
それにも拘わらず、環境省とNHKは100年後の気温やシロクマの命を報道し、目の前に迫った日本人の命を救わなかった。
・・・・・・・・・・・・
殺人罪というのはどういうときに適応されるのだろうか?
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いやー、凄い、凄すぎる理屈です。
確かにNHKや環境省が様々な機会に節電を訴えていることは事実でしょう。というか、当たり前のことです。電気は大半が火力発電か原子力発電によって生まれます。そして発電の原料である石油や天然ガス、石炭あるいはウランは、いずれも有限の資源です。いつ資源が尽きるかは諸説あってはっきりしないけれど、百年後か千年後か、あるいは数千年後だとしても、人間の生物種としての寿命より化石燃料やウランを取り尽くす日の方が遙かに早く訪れるであろうことだけははっきりしています。
であれば、無駄づかいは止めましょうというのはごく当たり前の理屈に決まっています。
で、節電の呼びかけがけしからぬというなら、NHKより環境省より、もっともっと大規模に節電の呼びかけを行っている組織が存在しますね。
いうまでもなく電力会社です。テレビCMをはじめとする広告で、大々的に節電を訴えています。その規模は、NHKの比ではない(何しろ、NHKは民放や新聞雑誌に節電広告を打つことなんかないのですから)し、まして環境省など比較の段ではない。
しかし、何故か武田邦彦の非難の矛先は常にNHKであり環境省であって(あるいは朝日新聞などのマスコミ一般)、電力会社が彼の非難の対象になることはない。

電力会社が酷暑の夏に節電を訴えるのは当たり前の話です。電力消費が総発電容量をオーバーしてしまったら電力供給がパンクしてしまいますからね、そんな事態を招かないためには節電を訴えるしかないのです。

で、それはそれとして、環境省もNHKも、もちろん電力会社も節電の訴えを行ったことは事実ですが、「クーラーを使ってはいけません」「クーラーを買ってはいけません」なんて、そんな呼びかけをしたんでしょうか?
するわけないよね、武田邦彦は、いったいいつ誰が「クーラーの設置を抑制」するような主張あるいは宣伝を行ったのか、根拠を示す必要があるけれど、彼は常に書き逃げで、自分の主張の根拠をきちんと示したためしはありません。だから、私も「また例によって武田邦彦が無根拠無責任な書き逃げをやっている」としか思わないことにしています。

今年猛暑であり、多くのお年寄りがそれによって亡くなったことは事実です。そして、その原因の一つがクーラーがなかった、あるいはあっても使えなかったことにあるのは事実です。
では、クーラーがなかったのは、あるいはあっても使えなかったのは何故か。それは明らかに貧困問題であり、その背後には景気の問題があるのであって、「NHKや環境省が、環境問題を盾にクーラーを買うな・使うなと言ったから」ではないことは明白です。

武田邦彦の言い分は、まるっきり「郵便ポストが赤いのは共産主義のせいだ」というのと同種の、何でもかんでも社会の問題すべてを「環境保護派の罪」にしようという妄想そのものとしか言いようがありません。

で、この話には続きがありまして、上記の記事は12月28日にアップされたものですが、同日に彼はもう一つの記事をアップしています。
それがこれです。

http://takedanet.com/2010/12/post_4f4f.html
「年寄りは死ぬべきである」

(内容は引用しません。リンク先を読んでください。)
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この記事の内容自体もとんでもないものであり、批判すべき点は多々ありますが、それについてはひとまず措きます。
「猛暑の中でお年寄りが死んでいった。国や責任ある報道機関は、国民を犬死にさせてはいけない。」と書いた同じ人間が、同じ日にアップした次の記事では、「年寄りは死ぬべきである」というのです。
「年寄りは死ぬべきである」のだとしたら、お年寄りに「クーラー設置抑制」を呼びかけることは(実際にはNHKも環境省もそんなことはしていないけれど)、むしろ武田の主張に合致しているんじゃないのでしょうか。

少しは整合性のあることを書けよと思います。

要するに、武田の主張は、酒場で勇ましく時事放談をやっている酔っぱらいと大同小異のレベルであり、とても「論」などと呼べるような代物ではありません。それで大学教授だというのですから、しかも一時は出す本出す本みんなベストセラーだったというのですから、日本の知的レベルというのはいったい・・・・・・。





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最終更新日  2010.12.30 14:07:19
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