inti-solのブログ

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2013.12.10
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テーマ: 戦争反対(1248)
カテゴリ: 戦争と平和
輸送防護車4両購入へ 防衛省、邦人搬送に投入
防衛省は9日、緊急時に自衛隊による在外邦人の陸上搬送を可能にする改正自衛隊法の成立を受けて、地雷などに耐えられる輸送防護車4両を新たに購入する方向で検討に入った。財務省などと最終調整した上で、12日にも閣議決定する平成25年度補正予算案に盛り込みたい考えだ。
輸送防護車は、海外から購入する予定で、米国製の「M-ATV」やオーストラリア製の「ブッシュマスター」と呼ばれる機種の装甲車を想定している。いずれも道路脇に仕掛けられた地雷や手製爆弾に耐えられる機能を備えている。
自衛隊でも国産装甲車の開発を急いでいる。実用化まで外国製の装甲車で代替する。改正法で航空機や船舶に加え、車両による邦人搬送が可能になったが、テロ攻撃からの安全確保策が課題となっていた。

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悪法秘密保護法が成立する少し前に、自衛隊法の改正案も成立していたようです。
これについては、以前にも記事を書いたことがあります。

自衛隊法改正?

結局、安倍政権は海外で自衛隊が邦人の陸上輸送を行うことまで可能にする法改正を実現してしまいました。その上、実際にそのための車両まで購入するというのです。

ひとことで言って、何でもかんでも武力で解決しようという方向に傾きすぎていて、そこにどれだけの現実性があるのかが、省みられていないようです。

今回の自衛隊法改正の背景にあるのは、今年1月、アルジェリアの天然ガスプラントで起きたテロで、日本人10人が犠牲になった事件があります。
こういう事件を防ぐために何とかならなかったのか、という気持ちは分かるのですが、結論としては「なんともならなかった」と言うしかありません。少なくとも、自衛隊が乗り出すことが事態の改善に結びつくことはありません。

そもそも、自衛隊が海外で陸上輸送を行う、ということはつまり自衛隊の地上部隊が外国の領土上で作戦行動を行うということです。それには当然相手国の許可がいります。相手国の許可なく地上部隊を外国に送り込むことは侵略でしかありません。
もちろん、自衛隊の飛行機を外国に飛ばすこと自体も相手国の同意が必要なのは同様なのですが、飛行機を空港まで受け入れることは、拒否される可能性は低い。たとえば、日本政府専用機は、航空自衛隊が管理・運営していますが、海外の空港で受け入れを拒否されたという話は聞いたことがありません。空港というのは、そもそも外国からの飛行機を受け入れることが当然の前提として存在するものだからです。
しかし、それに比べて自衛隊(軍)が相手国内で陸上輸送というのは、はるかに敷居が高い。まずたいていの国が、自国内で外国の軍が動き回ることを容認はしません。
そもそも、日本自体が、国内で大事件が起きたとき、外国の軍隊が「自国民保護」という名目で日本国内で自国民輸送の任に当たることを容認するかどうかを考えてみるべきでしょう。そういう行動を認める可能性がある相手は米軍だけでしょう。それ以外の国に対して、日本政府が軍による国内での地上輸送を認めるはずがない。
とすれば、当然諸外国だって日本の自衛隊による国内での地上輸送を認めるわけがない、という結論になります。外国の軍を国内に受け入れるかどうかというのは、国家主権の根幹に関わる問題ですから、そこはそんなに簡単に曲げられるものではありません。
たとえば、アルジェリアのテロで犠牲になったのは日本人だけではなく、フランス人やイギリス人もいましたが、フランスやイギリスは自国民保護のためアルジェリア国内で陸上輸送をしたでしょうか。確認はしていませんが、おそらくそんなことはしていない(できない)はずです。

相手国の同意もないのに自衛隊による陸上輸送を強行する、そんなことは許されるものではないと同時に、不可能なことでもあります。
ふつうに考えて、4両やそこらの輸送防護車を無理やり送り込んで、相手国軍に取り囲まれたら、勝つ術などあるわけがない。両手を上げるしかない。
別に自衛隊に限った話ではないです。世界のどこにでも、相手国の軍事力を圧倒できるだけの兵力を送り込む、そんな能力をもつ国は、世界中に米国しかないのです。日本がその米国と道東の能力を持つことは不可能だし、望ましくもない。

過去、緊急時の邦人輸送が大きな問題になったのは、イラン・イラク戦争時のイランと、湾岸戦争時のイラクですが、そのいずれの場合も自衛隊が現地で陸上輸送を行うことなど、物理的にまったく不可能でした。世界のいかなる国の軍隊も、イラン・イラク戦争時のイランや湾岸戦争時のイラクの国内で地上輸送を行うことなど不可能だったことは、説明の必要もないでしょう。

そういう意味では、まったく実現性のない事態のために自衛隊法を改正して、そのための装備すら購入しようという、実に税金の無駄遣いとしか思えないことをやっているわけです。





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最終更新日  2013.12.10 22:44:18
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