inti-solのブログ

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2016.01.15
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テーマ: 私のPC生活(7544)
カテゴリ: PC・通信・IT関係
「4K番組は録画禁止」という驚愕のシナリオ
官民一体で4Kデジタル放送を検討する次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)は技術仕様や放送・サービスの運用規定の仕様をまとめている。BS衛星での4K放送開始が近づく中、民放キー局は無料放送の録画禁止の盛り込みを提案し、譲ろうとしない。消費者がテレビ放送を楽しむスタイルを大きく変える可能性があるルール決めなのに、議論の過程が公開されず、消費者側の意見を届ける手段もない。

テレビ番組の録画にコンテンツオーナーやテレビ局が抵抗したのは今回が初めてではない。広く知られているのは、ハリウッドとソニーの8年間の係争だ。このときソニー創業者の盛田昭夫は、「タイムシフト」という造語を生みだした。放送時間に拘束されたテレビ放送を、好きな時間に楽しめるのがビデオ録画機の機能であり、無料放送を個人が私的利用の範囲で複製し、放送時間外に楽しむことは著作権侵害に当たらないとした。(ベータマックス訴訟)
それ以来、テレビ放送をタイムシフトして視聴者が自由な時間に楽しむことは著作権侵害にあたらず、自由に行えることが運用ルールとして定着。生活スタイルの中にも溶け込んでいる。

しかし、デジタル放送によって、放送側で「番組の蓄積・記録・コピー制御」が可能になった。技術的には録画の可否を、放送局側がコンテンツごとに決められる。コピーワンスやダビング10などは、こうした複製制御の運用規定の一部で、技術的には今すぐ複製禁止、つまり録画不可能の放送が行える。
もっとも、上記のような判例や利用者の慣習があり、録画禁止という機能は実際には運用されていない。
この、無料放送の複製禁止を可能にするルール改変が、いま行われようとしている。運用規定発表間近の12月8日にNexTV-F技術委員会に提出した報告によると、放送事業者と受信機メーカーの意見は真っ向から対立し、放送局側が複製禁止の運用を強く求めている。しかし、複製禁止を可能にした後の運用基準は現時点では提案されていないようだ。

本件に対してメーカーや消費者団体が敏感に反応するのは、過去に放送局側が運用ルールを一方的に変えた前歴があるからだ。現在、デジタル放送視聴にはB-CASカードが必須である。もともと有料放送などの暗号化に使うもので、無料放送はB-CASカードなしで視聴可能のはずだった。しかし、実際の運用では全放送がB-CASカードなしでは受信できなくなった。
しかも「運用可能だが実際には運用しない」とされていた無料放送のコピーワンスも断行した。B-CASカード必須の運用を強行したのは、コピーワンスへの布石だったのかもしれない。
この経緯を考えれば、消費者の意見も取り入れながら、ガラス張りの場で、複製禁止番組の運用ルールが検討されるべきである。

コピーワンス導入当時、放送局は「放送時のミスなどリスクを避けるため、番組ごとに複製運用条件を変えることはできない」と主張した。そこから類推すれば、BSを用いた4K放送(おそらくそれ以降のすべての4K放送も)は、無料放送も含めてすべて複製禁止になるかもしれない。
放送局側が一方的に運用を変更した過去の事例や、番組ごとに異なる運用は行えないと突っぱねていたことを考えれば、「柔軟な運用を行うために導入すべき」とする意見には説得力がない。
消費者の使い勝手やライフスタイルに影響を与える重大な決定を、放送コンテンツに大きな影響力を持つ5局が密室で一方的なルールを決めることは、独禁法上の懸念も考えられる。(要旨・以下略)

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4K放送導入に際して、全番組を録画禁止にする機能を導入しろと放送局は主張している、ということです。地上波デジタル放送では、一時期コピーワンス(番組の録画はできるが、その複製は不可能)という機能が発動されたことがあります。あまりに批判が多くて、現在はダビング10(録画した番組の複製は10回まで可能)という運用に変更されています。視聴者の意見は一切無視して、放送局の都合だけで、すべての放送局、すべての番組で一律に、コピーワンスという機能がいつの間にか決まり、しかも、さしたる周知もなく、それが実際に運用されたのです。

その前例から考えれば、録画禁止にする機能を実装したら、テレビ局はそれを実際に発動するでしょう。その最初から最後までを密室で決めようというわけです。

もともと、多くの視聴者にとって4K放送にはさしたるメリットがありません。家電量販店で、50インチの大型テレビの4KとフルHDを並べて展示しているのを見たことがあります。「差を見比べてください」というのですが、正直なところ、私にはそんなに大きな違いは感じませんでした。まして、30インチ台のテレビでどこまでの差があるのかは、大いに疑問です。
そもそも、それ以前に、我が家のテレビは26インチですが、画面解像度はHD画質(1366x768)です。現在、32インチまでのテレビはほとんどがこの解像度です。この解像度だと、地デジのフルHD画質(1920x1080)放送すら、生かすことができません。世の中に普及しているテレビの相当の割合(おそらく、一般家庭では5割を超えるのでは)は、地デジの解像度すら、テレビの性能を超えてしまっているのです。1920x1080ですらそうなのに、まして、4Kなんて、絵に描いた餅に過ぎません。
そんな、絵に描いた餅のためにコピー制限を強化する、つまり使い勝手を悪くするというわけです。視聴者にとっては、デメリットしかない。

おそらく、そんなことをしても、多くの視聴者は、ただテレビを見なくなるだけではないかと思われます。私は、近年テレビの視聴時間が、パソコンがなかった時代に比べて格段に短くなっています。下手をすると1週間に1時間も見ていない週もあります。見ているときでも、半分以上は録画です。リアルタイムでテレビの前に座れるとは限らないので。おそらく、多くの人も私と大同小異の傾向ではないかと思われます。
録画禁止にしたら、みんなが放送時間にテレビの前に座って見るでしょうか?よほど強い興味のある番組ならそう努力するでしょうが、見逃してしまったらそれっきりです。おそらく、ほとんどの番組は、録画禁止になったら、見逃してそれっきりになるでしょう。つまり、どんどんテレビ離れは進むだろう、ということです。





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最終更新日  2016.01.16 09:47:24
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