inti-solのブログ

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2016.01.17
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カテゴリ: その他
スキーバス転落 運行代金、基準下回る ツアー会社提案か
14人が死亡した長野県軽井沢町のスキーツアーバス転落事故で、バス運行会社の「イーエスピー」が、ツアーを企画した旅行会社「キースツアー」から、道路運送法が定める基準運賃を下回る19万円でバス運行を受注していたことが、国土交通省の特別監査で分かった。イ社を巡ってはずさんな運行管理が相次いで発覚しているが、国交省は利益率の低い受注がイ社の安全運行体制に影響した可能性もあるとみて調べる方針。
ツアーは往復約680キロ。国の基準運賃は27万円が下限になる。基準に反する運賃は道路運送法違反で、イ社は行政処分の対象になる。発注したキ社も旅行業法に抵触し、18日間の営業停止処分となる可能性がある。
観光庁などはバスを手配した「トラベルスタンドジャパン」に事情を聴いた。ト社側は「キ社から運賃提案があった。最初から基準を下回っていた」と説明。「キ社から『今冬は雪が少なく客も少ない。当面は低い値段でやってほしい』という要望があった」と明かしたという。
ツアーバスを巡っては、旅行会社側がバス会社に安価で発注し、バス会社が利益を出すために安全コストを軽視する実態が指摘されてきた。このため国は45人が死傷した2012年の関越道ツアーバス事故後、貸切バスの運賃基準を引き上げた。
イ社は事故車の運転手2人が出発する前に健康状態などを確認する「点呼」をしていなかったことを明らかにした。点呼は道路運送法に基づいてバス事業者に義務付けられた業務で、社長が担う予定だったが、遅刻してできなかったという。
ツアーバスはその後、運行計画と異なるルートをたどり、国道18号バイパスで事故を起こした。社長は高速道路料金を節約する目的だった可能性について「経費節減で下を走れと指示することはない」と否定した。(要旨)

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14人の死者を出し、しかも、運転手2人を除くと、いずれも10代後半から20代はじめの若者ばかり、なんとも痛ましい事故です。事故現場は凍結も積雪もなかったということなので、事故の原因は運転手のミス(おそらく居眠りか、または何らかの突発的な病気で意識を失ったか)である可能性が濃厚です。そして、その背景にはどうやら、旅行会社が国の定める基準運賃を破る安値で発注した事実があるようです。
何しろ社長が自ら運転手の点呼をする(遅刻したので点呼できなかったようですが)というのだから、かなり小さなバス会社なのでしょう。発注元から「値段を下げろ」と言われたら、力関係上、とても逆らえないところだったのでしょう。
要するに、安かろう悪かろうで、発注価格が低いから、いろいろなところで手抜きをして経費を下げた、その結果としての事故だった、ということになるのだろうと思います。高速料金をケチって一般道を走って、節約した金額はいくらだったのでしょう。一つか二つ手前の料金所で高速を降りることで節約できる金額は、おそらく1000円2000円程度でしょう。それを節約した結果、会社を潰すほど高くつくことになってしまったわけです。(倒産すると決まったわけじゃないけど、少なくともバス事業はやめるそうです)
もっとも、後述するように私が北アルプスに行く際よく利用する「さわやか信州号」でも、その日の道路の混雑状況によって、降りる料金所を臨機応変に変更する、というのはよくあることです。運行計画上どうなっているのかは知りませんけど。

旅行会社側は「今冬は雪が少なく客も少ない。当面は低い値段でやってほしい」と言ったとか。先日 「雪がない」という記事 で、この冬が例年と比べてどれだけ雪が少ないかについて書いたばかりです。その中で、雪が少ないと、冬山好きの登山者、スキー場関係者、スキーヤーが困る、そして春先以降の深刻な水不足につながる可能性がある、ということを書きました。そのときには、まさか雪が少ないことが原因で14人の死者を出すバス事故が起こる、なんてことは予想もしませんでしたが・・・・・・。

それにしても、私も山登りでは度々バスを使うのでこういう事故は気になります。かつては、JRの夜行急行「アルプス」や、松本行夜行普通列車が私の山行の足だったのですが、いずれも廃止となってしまいました。現在は全席指定の臨時快速「ムーンライト信州」があるのですが、指定券が全然取れないので、アルピコ交通(松本電鉄)の「さわやか信州号」か毎日新聞の「毎日アルペン号」を使うことが多くなりました。もっとも、最終の特急「あずさ」で松本・茅野・甲府まで行って、夏・秋なら駅前で野宿、冬なら駅近くのホテルで宿泊という「プチ夜行」や、そもそも夜行ではなく朝東京を出て山に行くことも増えましたが。

北アルプスの上高地への道(国道158号線と長野県道)や南アルプスの広河原へ道(南アルプススーパー林道)は、なかなかの断崖絶壁を走っており、しかも、夜明け前や日没後に走ることも多々あるわけで、こんなところでもしバスが転落したら、確実に即死だなと思います。もちろん、そんな事態に巻き込まれたことは、幸いにしてありませんけど。
スキーバスの事故は、今回の件以外に、 1975年の青木湖バス転落事故 と1985年の 犀川スキーバス転落事故 という前例があります。犀川の事故は、夜行バス、乗客は大学生ばかり、運転手は連続勤務で過労と、今回の事故と非常に類似しています。

もっとも、ラテンアメリカに行くと、日本よりずっと交通事故が多くて、バスもまた例外ではありません。以前に、そのことで記事を書いたことがあります。

南米と交通事故

ボリビアの首都ラパスから、世界遺産の町ポトシまでの道は、途中のオルーロまではだいたい舗装されていてそんなに悪くないものの、オルーロから先は未舗装(今はどうか知りません、1994年当時は、です)で、しかも断崖絶壁。そこを、夜行バスが結構なスピードで走るのです。夜明け直後に窓の外を見たら、私は度肝を抜かれました。南アルプススーパー林道と大同小異の断崖絶壁ですが、違うのは舗装されていないこと(南アスーパー林道も、広河原から北沢峠の間で、一部未舗装区間があるけれど)と、ガードレールがないこと。
しかし、ボリビアでももっとも危険な道路は、このポトシへの道ではありません。もっと、はるかにやばい道がある。それが、首都ラパスからアンデスの海抜4600mの峠を越えて、熱帯低地のユンガス地方のコロイコにいたる道。例によって、未舗装でガードレールなし。雨季には大量の雨で路肩が崩れることもよくあり、「毎週車が落ちる」と言われます。多分、それは全然誇張ではない。旅行者の間では、「コロイコに行くときは、大型バスには乗るな、コレクテイーボに乗れ」というのは有名な話。コレクティーボというのはラテンアメリカに多い乗り合いタクシーで、ハイエースなどワンボックスカーが使われます。道幅の狭い断崖絶壁の道路では、大型のバスよりハイエースなどのほうが転落の可能性が低いだろう、ということです。





これに比べると、いや、比べちゃいけませんね。





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最終更新日  2016.01.17 22:28:15
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