inti-solのブログ

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2018.06.25
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カテゴリ: 戦争と平和
沖縄の米軍、朝鮮半島のためだけではない 在韓米軍撤退すれば在日米軍拡充も
朝鮮半島が緊張緩和すれば、辺野古移設は必要なくなる-。沖縄県の翁長知事は沖縄全戦没者追悼式で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する理由として「東アジアをめぐる安全保障環境の変化」を挙げた。だが、沖縄に駐留する米海兵隊は朝鮮半島有事のためだけに存在するのではない。朝鮮半島情勢の変化に基づく在沖米軍の縮小論は十分な根拠に裏付けられているとはいえない。
翁長氏はこれまで、辺野古移設が「沖縄の基地負担軽減に逆行している」と訴えてきた。しかし、住宅密集地に位置する普天間飛行場が移設できれば、周辺住民の負担軽減につながる面は否定できない。
そこで、辺野古移設に反対する新たな理由として加えたのが朝鮮半島情勢の変化だ。米政府は12日の米朝首脳会談を受け米韓合同軍事演習の一部を中止しており、これにからめた議論は耳目を集めやすい。
しかし、朝鮮半島の緊張緩和が即座に在日米軍の削減にはつながらない。防衛省幹部は「在日米軍の駐留根拠は朝鮮半島だけではない」と語る。在沖米海兵隊は、日本の防衛支援や台湾、南シナ海有事への対応など広範な任務も有する。
韓国に駐留する米軍も、朝鮮半島有事への対応だけが任務ではない。昨年6月の米韓首脳会談で署名した共同声明には「米韓はアジア太平洋地域でルールに基づく秩序を維持するため協働する」と明記している。
仮に在韓米軍が撤退しても、どこかで穴埋めをしなければならない。日米外交筋は「在沖米海兵隊の重要性が高まりこそすれ、必要なくなるということはあり得ない」と断言する。
元陸上自衛隊東部方面総監は「在韓米軍が撤退するなら在日米軍を増やさなければならない」と指摘する。翁長氏の発言は「結論ありき。辺野古移設が嫌だから朝鮮半島の緊張緩和が米軍縮小につながると思い込んでしまう」と述べた上で、こう続けた。
「安全保障で一番危険なのはウィッシュフル・シンキング(希望的観測)だ」

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例によって産経の記事です。
そもそも普天間基地の移設問題は、元々日本の中でも圧倒的に米軍基地が集中している沖縄で、基地を撤去するのに何故同じ沖縄県内に移設するのか、ということに尽きます。いくらもっともらしい理由を並べたところで、それは沖縄の人たちの賛同を得られることではありません。
加えて、普天間基地にいるのは海兵隊ですが、米軍の中でも海兵隊は特に評判がよくありません。米空軍の嘉手納基地は、普天間よりもずっと規模が大きいにもかかわらず、反対運動は普天間ほどには激しくない(反対運動はありますが、普天間ほど大規模ではないし、翁長知事も嘉手納の返還要求は掲げていない)のは、空軍より海兵隊のほうが嫌われているから、ということも大きな理由の一つでしょう。
さらに言えば、嘉手納基地に展開する米空軍は、それだけでたいていの国の全空軍力を上回るくらい、圧倒的に強力ですが、普天間の海兵隊は、それだけではほとんど戦力になりません。米軍にとって重要なのは嘉手納であって普天間ではないのです。

それにしても、安全保障で一番危険なのは希望的観測だ、という言葉は、悪いけど笑ってしまいました。だって・・・・・・

「朝鮮半島の緊張緩和が即座に在日米軍の削減にはつながらない。」
「仮に在韓米軍が撤退しても、どこかで穴埋めをしなければならない。」
「在沖米海兵隊の重要性が高まりこそすれ、必要なくなるということはあり得ない」
「在韓米軍が撤退するなら在日米軍を増やさなければならない」


というのはすべて、日本側(の親米派)の言い分、あるいはそれと軌を一にした在日米軍の組織的な言い分に過ぎません。トランプ政権の言い分ではありません。
そういう言い方をするなら

「独裁政権の支配する北朝鮮との妥協はあり得ない」
「核合意が成立しても米韓軍事演習を中止なんてあり得ない」

だったはずです。しかし、それをトランプ政権はあっさりとやってしまった。
トランプはきわめて問題の大きい政治家であり、わたしは好意的に評価することは出来ません(日本でトランプにもっとも好意的だったのは、他ならぬ産経をはじめとする保守・極右派連中)。ただ、トランプのような政治家が支持を集めたのは、米国がもはや世界の中で圧倒的な超大国ではない、世界の支配者然として振舞うことなど、もう出来ないという現実の反映です。

トランプの考えは、米国の利害に絡む部分では実利を得たいけれど、それ以外はどうでもよい-極論すればそういうことでしょう。ならば、米国を射程におさめるかもしれない核ミサイルさえ何とかすれば、それ以上米国が朝鮮半島をめぐる問題に関わる必要はない、ということになります。また、中国とも経済面では戦う気満々のようですが、軍事的に戦う気などさらさらなさそうです。経済面でも、トランプの目から見れば中国も日本も同じようなものでしかありません。

それなのに、「在韓米軍が撤退しても、どこかで穴埋めをしなければならない。」なんて、トランプがそんなふうに考えるわけがないでしょう。
要するに、産経自身がもっとも希望的観測に陥っている、ということです。いや、産経だけじゃないでしょうね。防衛省も外務省も、「日米安保体制の維持がすべてに優先する」という固定観念に囚われて、思考停止に陥っているとしか思えません。





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最終更新日  2018.06.25 00:09:39
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