inti-solのブログ

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2018.09.02
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カテゴリ: 環境問題
原発推進派の池田信夫が、福島第一原発から出て、タンクに貯蔵されている汚染水(トリチウム水)をサッサと海に流せと叫んでいます。

トリチウム水を止めているのは福島県漁連だ

マグロは汚染水より危ない


墨田金属工業日誌が、それを痛烈に批判しています。

「硫黄酸化物の大気放出禁止は非科学的だ」
硫黄酸化物は火山から大量に噴出される。人間活動の比ではない。硫黄そのものは生物に必須の元素である。だから工場からの硫黄酸化物も大気排出してよい。希釈のために高い煙突を立てて、その濃度以下まで希釈して排出すればよい。
科学カルトがそう言い出したら馬鹿にされるだろう。公害防止の歴史や大気汚染防止の枠組みを無視している。そもそも法はそれを許さない。
だが、お理工さんたちはトリチウム水でそれを言っている。曰く自然界で大量生成される。半減期は短い。人間の体内からもすぐに出ていく。そもそも体の中に何ベクレルあると思っている。そう言い出している。
だが、原発からの排出物である。それを全く無視している。排出物を垂れ流しにすることは許されない。その仕組みがある。
彼らのいうことは不法投棄業者の逃げでしかない。「自然で枯れ木は何トン出ると思っているのか?」とうそぶいて建築廃木材を捨てる行為を肯定するのがお理工さんである。
あるいは、糞尿の海洋投棄と並べてもよい。魚介類も排出する。糞尿を捨てたところで害は少ない。昔はそうしていたし、今でも沿岸から50キロ離れれば船舶はそうできる。だから糞尿は海洋投棄してもよい。
連中のいうトリチウム海洋投棄肯定はそれと同じだ。(要旨・以下略)

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タイトルと書き出しがいささか逆説的ですが、要旨としては、まったくそのとおりと言うしかありません。実のところ、トリチウム水が本当に、完全に無害なのかどうかについては異論があり、確実なことはいえません。加えて、福島第一原発の汚染水は、トリチウム以外の放射性物質は除去した、ということになっていますけど、実際にはそれ以外の放射性物質も基準値を超えることが度々あるようです。その点は措くとしても、池田の、マグロは汚染水より危険、という言い分に至っては、馬鹿としか思えないものです。

第一に、マグロが危険だから、別の危険な水を垂れ流してよい、という理屈はないでしょう。懲役5年の犯罪を犯した奴が許されて社会復帰しているから、俺だって懲役2年くらいの犯罪を犯しても問題ない、と言っているようなものです。

第二に、マグロの水銀濃度が高くて人体に有害だとしても、マグロは食材として美味しい、という事実があります。だから食べる。「ふぐは食べたし命は惜しし」なんてことわざもあります。美味しい魚であるからこそ、危険性とのトレードオフが生じます。しかし、例えば糞尿は人体に危険なものではありません。加熱処理してしまえば、口にしても何の問題もない。だからと言って、そんなものを口にする人間はいない。口にするメリットが何もないからです。

原発の汚染水を海に流すことも同じです。少なくとも環境負荷という意味で、メリットは何一つありません。そんなものをマグロの危険性と同列に論じるのは、無意味の極みです。
汚染水を海に流したい、というのは、単に、そうするほうが安上がりだという政府(と東京電力)の都合でしかありません。90万トンというと莫大な量に感じますが、東京都民が1日に使用する水の量が400万トンであることを考えると、たいした量ではありません。

墨田金属が「科学カルト」「お理工さん」と揶揄する連中と同様、池田も「科学的根拠が」と言いますが、世の中は科学的根拠だけで動いているわけではありません。「マグロは美味しい」にどのような「科学的根拠」があるのか、「糞尿は汚い」「ゴキブリは汚い」等々にいかなる「科学的根拠」があるのかと考えてみれば、世の中「科学的根拠」など無関係に動いていることのほうがよほど多いことが分かるはずです。それを無視して「科学的根拠」を錦の御旗に掲げても、理解も納得も得られるものではない、ということです。





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最終更新日  2018.09.03 07:59:09
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