inti-solのブログ

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2025.08.21
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テーマ: ニュース(96520)
一連のヒグマ騒動を見ていると、毎日クマが人を殺しまくっているとでも思っていそうな人たちが散見されるわけですが、実際にはクマによる死者数は、ヒグマだけでは2021年の4人、ヒグマとツキノワグマの合計では2023年の6人(ヒグマ2人とツキノワグマ4人)が最多です。残念ながら今年は、過去の最多記録を更新する可能性がありますが、10人を超えることになるかというと、おそらくそういうことにはなりません。

実は、熊よりもよほど危険な動物が日本ではほかにいます。※

※「危険」はいささか抽象的な表現ですが、こごは「もっとも死者が多い」という意味で捉えます。

細菌やウイルス(細菌は動物ではないし、ウイルスは生物ですらないですが)、あるいはそれらを媒介するハエ、カ、ネズミ等という、いささか斜め上の回答もあり得ますが、これらは除いて、その「動物」の直接の力で人間を襲って危害を加えるものに限るとします。
誰でも想像するものに、まずサメがいますが、サメによる人的被害は、少なくとも日本ではかなり少ないようです。
それに次いで毒蛇、という答えも考えられるでしょう。
調べた限り、毒蛇による死者数の正確な統計は見つかりませんでしたが、AIによる概要では年間約10人となっているので、事実であればクマによる死者より多いです。死亡事故のほとんどはマムシによるもので、数年に一度ヤマカガシによる死亡事故も発生することがありますが、意外にも沖縄のハブによる死者は、復帰前は年間7~8人出ていたものの、21世紀以降はずっとゼロです。

実は日本でもっとも死者の多い動物はハチです。
これも、大半はスズメバチ類です。
その被害規模は、毎年20人前後であり、熊による死者よりずっと多いのです。しかも、過去においては、もっとはるかに多かった時代もあり、1984年には年間で73人も亡くなっています。( 出典はこちら

しかし、クマが人を殺せば、否、人の多い地域に出没するだけでもニュースで全国に報じられますが、マムシやスズメバチが人を殺しても報じられることはありません。地方紙の片隅くらいには載るかもしれませんが。マムシにしろスズメバチにしろ、人家の近くに出没すれば駆除されますが、「マムシを殺すな」「スズメバチを殺すな」と主張するヘビ愛護団体とかスズメバチ愛護団体というのも聞いたことがありません。逆に「マムシなんか絶滅させろ」「スズメバチなんか絶滅させろ」などと叫ぶ人たちも聞いたことがありません※。マムシなスズメバチで死者が出てもほとんど報じられないし、当然その駆除も報じられないからです。

※もっとも、これは部分的はクマについても言えます。人を襲ったクマの駆除が報じられると、その役所に「クマを殺すな」「もっと殺せ」とクレームが殺到するそうですが、実は毎年多くのクマが駆除されていますが(2023年には全国で1万頭近く)、れらについて一つ一つにクレームが殺到しているという話は聞きません。理由はマムシやスズメバチと同じで、クマの駆除だって、人身事故の後以外はいちいち報じられないからです。

もう一つ言えるのは、さすがにマムシを絶滅、スズメバチを絶滅、なんて不可能なことは誰にだってわかること、ということもあるでしょう。人家の近くは駆除するけど、山の中でまで駆除なんて非現実的なのは明らかです。
ところが、マムシやスズメバチなら容易に理解できることが、それに比べれば死者は少ないにもかかわらず、クマになると理解できず(あるいは理解しようとせず)「絶滅させろ」と叫び出す。どうしてマムシやスズメバチで不可能なことが、クマでは可能だと思えるのか、不思議で仕方がありません。
「自衛隊か警察にスズメバチ対策の専門部隊を設置して根絶しろ」などと言われれば、ほとんどの人が「アホかっ」と思うはずですが、クマについては大真面目にそんなことを言っちゃう人がいるわけです。
ネット上の一部空間は、この件に限りませんが、過激で勇ましい、しかし非現実的な極論ばかりが大手を振ってまかり通っています。残念ながら、その先に、建設的な結論など出てくるはずもありません。





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最終更新日  2025.08.21 19:00:05
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