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ミステリというよりもホラーな感じ、か?奇談・怪談絵巻と言うのがピッタリである。祖父江慎の装丁もこれまた凝っていて(奇妙に)面白い。体調に不安を覚えて深泥丘病院に検査入院した作家である語り手の記憶は薄ぼんやりしていた。京都を舞台に繰り広げられる、せめぎあう日常と超常、繰り返す怪異と忘却―忘却の後に覚醒がくるも、それもまた霞がかっていく。左目にウグイス色の眼帯をした医師・石倉(一)の担当は脳神経科右目にウグイス色の眼帯をした医師・石倉(二)の担当は消化器科ウグイス色の眼鏡をかけた医師・石倉(三)の担当は歯科看護師の咲谷の故郷は私の妻と同じ猫目島~ネタバレメモ~・顔”ちちち”と病室に響く音。その音は自分の胃の中にある顔からか―!?・丘の向こう如路塚線を煙を吐いて走るのは蒸気機関車―でもなく、得体の知れない物体だった。・長びく雨二十日以上も続く雨の日、端からぶら下げられたのは、シーツを被せた死体(=てるてる坊主)だった?・悪霊憑きアンソロジー「川に死体のある風景」に載った一編。水の悪霊を祓われた女が死んだ?憑き物と殺人が交差。黒鷺署の神屋刑事登場。・サムザムシ歯の激痛に耐えかねて病院へ。以前、南九州にある家内の郷里の猫目島で治療したことを告げると、家内と同じく「一生モノのはずなのに」と呟く医師。かつて虫歯にはサムザムシを寄生させていた―!?・開けるな妻が如路塚の古代遺跡で買ってきた発掘セットから出てきたのは鍵だった。思い出すのは、父方の祖父が住んでた家にあった、祖父が「開けるな」と言っていた鍵がかかった建物のこと―・六山の夜八月十六日は「五山の送り火」の日。今年は六山だという。六山目になった瞬間、私は眩暈に襲われ見れずじまい。・深泥丘魔術団創立者でもあり、深泥丘病院の経営母体である<医療法人再生会>の会長先生の趣味も手伝い、病院で恒例の<奇術の夕べ>が催されることに。・声インフルエンザにかかった私はタマミフルを服用。庭で聞こえる奇声の正体は妻の言うようにフクロウだったのだろうか?人面でありはしなかったか?不思議なものはないのか、やはり不思議なものだらけなのかミステリ作家である私は認めたくないと思いつつも曖昧模糊とした世界に浸かり、でも、気付くと周囲は怪異などなかったようでもあって―まだ続くようなので楽しみ。
May 22, 2008
禁じられた数字である「食い逃げされてもバイトは雇うな」を真っ向否定するタイトルである。読めばまぁ、分かるのだが、こんな内容なら二冊同時に発売すべきでは・・・第1章 数次の達人は、特になにもしない―数字のウソ禁じられた数字とは、事実だけれど正しくはなく、人の判断を惑わすもの→・作られた数字~結論ありきで生まれた数字(誘導的な設問アンケート、操作されたランキングなど) ・関係ない数字~さも関係ありそうに思わせる数字(宝くじ売場の当選確立、映画構想7年など) ・根拠のない数字~根拠がないのにもっともらしく聞こえてしまう数字(倍々で考える予測数値など) ・机上の数字~計算上はうまく行くが、実現性の薄い数字(1日5頁こなす宿題、条件・環境を無視した平均値など)→数字の裏側を読むことを習慣化すると良い (数字を見たら疑う、信頼しない癖をつけ、数字だからといって特別視しない)第2章 天才CFOよりグラビアアイドルに学べ―計画信仰・「利益演出」=合法的に利益を増減させること←上場企業などは計画作成能力・成長性が求められるため、意図的に数字を動かすことがあるそうな→計画道理にビジネスを進める重要性が増している→企業は毎年成長することが期待されるため→事業計画を元に発表される業務予想は「作られた数字」である可能性がある・売り上げの1億円(簡単)と利益の1億円(大変)の違い・費用(使ってなくなるもの→利益を減らし、節税にもなる・備品、広告費など)と 資産(長期的に使われる財産→利益の増減には直接関係ない。減価償却を行なう・不動産、在庫など)・利益が増えすぎたら抑え、少なすぎたら継ぎ足すと長期的な会計上の縛り(問題)も。→計画は環境の変化に対応できないこともあり、計画を立てず、選択肢から選ぶというやり方も必要かも。 ・ローリング予算~3ヶ月に1回、予算を見直す ・ゼロベース予算~前年の予算に引きずられない ・脱予算経営~思い切って予算計画を廃止第3章 「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い「費用対効果」の「効果」はオールマイティ。前提によって変化する曖昧な場合も。会計的には効率化を求める。改善すべきムラ・ムダを把握してこそ「効率化」の意味がある。準備不足、机上の計算ではムリを生む。→効率化~目先の利益を優先する考え方で、長期的に見れば利益を失うこともある。・「二分法」は論理的に見せ、複雑なものをシンプルに見せる利点がある。・「会計的な行動」(低コストで効率的に稼ぐ)と 「非会計的な行動」(経営安定化のため、リスクを低下させるための、コストがかかる非効率な行動)からビジネスは成り立つ。→「食い逃げされても~」社会的信用度、長期的損失、捜索のための時間などを考えたらバイトも必要?(バイトを雇わないのが会計的、雇うのは非会計的)第4章 ビジネスは二者択一ではない―妙手を打て・会計的に正しい判断≠ビジネス的に正しい・二分法に利点はあるが、相反する両者を一気に解決する妙手を考えることが経営者の仕事→妙手を考えるためには、二分法を捨て、視点を大きく変え、ギリギリまで考えることが必要。終章 会計は世界の1/2しか語れない―会計は科学会計(どんな環境でも同じ結果)≠ビジネス(環境によって結果も異なる)会計的、非会計的視点両方を取り入れて考えると良い。→複数の視点を常に持つことが大切参考になるところも多いが、「いろいろな考え方があり、単一思考は危険」だという当たり前のことが書いてあるばかりでした。
May 14, 2008
本をテーマにしたアンソロジーだけあって、本屋(古本屋)ネタ多し。また、猫の出演率も高い。分からないではないな・・・初め(恩田陸)と終わり(三崎亜記)だけ関連付けた物語であるが、あとは自由に展開。・恩田陸 飛び出す、絵本森で飛び回る本と本の狩人の話・本多孝好 十一月の約束登校拒否時だった僕に取引を持ちかけた老人は約束の日に現れなかった。だが、そのことがきっかけでいろいろな本を読むようになった僕。・今江祥智 招き猫異譚「選書」(客の好みそうな本をみつくろってくれること)もしてくれる本屋には目利きの看板猫がいた―・二階堂黎人 白ヒゲの紳士本屋に来る白ヒゲの紳士は、いつも文庫の棚を入れ替えていった。 文庫の整理番号を暗号とするのは「配達赤ずきん」でもあったな。・阿刀田高 本屋の魔法使いいつも魔法のように本を取り寄せてくれる本屋のおばあさんがいた。 これも本が飛んでくるといった意味で「初め」と「終わり」の話に関連付けていたのかも?・いしいしんじ サラマンダー祖父が本を丁寧にめくるのは、ある人からの手紙を探す癖がぬけないからだった。・柴崎友香 世界の片隅で難しくて分からないような本も、誰かが書いて誰かが読んでいる。・朱川湊人 読書家ロップ飼い猫ロップはロシア語の本がお好き?・篠田節子 バックヤード傷ついた時に辿り着いた本屋の地下には新陳代謝する活字の魂や作家の年が住み着き、働くものを驚かせたり、励ましたりする何か(モノ・人・場所)があった―・山本一力 閻魔堂の虹猫あり貸し本屋・閻魔堂店主は、お屋敷の娘との縁に期待するが―・大道珠貴 気が向いたらおいでね彼と待ち合わせるのはいつも本屋で。・市川拓司 さよならのかわりに記憶を読み、その人の人生を一冊の本にしてくれる店のバックには感傷的な死神がいた!?・山崎洋子 メッセージ気がつくと本がぐちゃぐちゃに。初めはバイトの青池君を疑うが― こちらも本が暗号となってメッセージを送っているというつくり(息子から母へ)・有栖川有栖 迷宮書房山中で入った本屋は望む物語を具現化出来た― 「注文の多い料理店」へのオマージュ作品、かな?・梨木香歩 本棚にならぶどんどん崩れゆく私の身体は本に混ざっていくのだろうか?・石田衣良 23時のブックストア本の話が合う年下の書店員に告白された弓佳。・内海隆一郎 生きてきた証にいつの間にか書棚に入っている自叙伝。棚差ししたのは誰か?・三崎亜記 The Book Day役目を終え、本の墓場へと向かう本、新たな持ち主へと長い度を続ける本の群、飛び立つ本との別れ
May 14, 2008
図書館戦争 図書館内乱×レインツリーの国 図書館危機・メモ 図書館革命(完結したはずの)シリーズ番外編。アニメ化やコミカライズの影響で、もう一冊でるらしい。作者もあとがきで注意しているように、ベタ甘使用(砂を吐くほど・笑)でありました。主に郁と堂上の話。(付き合い初めから結婚するまで)~ネタバレメモ~1.明日はときどき血の雨が降るでしょう告白し、付きあうことになった郁と堂上。玄田隊長による堂上の退院(季節は秋)&王子様卒業&カップル成立おめでとう横断幕や、自分の方が堂上のことを好きだという郁に(やってられないと)やさぐれる柴崎がツボ。所蔵図書盗難事件が起こり、犯人確保するも、返り血を浴びて微笑む郁にはまた二つ名(ブラッディ笠原)が。切りとられたバーコードの発見者は毬江(21歳大学1年)で、小牧とのちょっぴり甘いやりとりや、柴崎を庇ったりする手塚の姿あり。2.一番欲しいものはなんですか?正月休に堂上の実家を訪れることになった郁は、マイペースな(堂上)母、穏やかな父、はっちゃけた妹(郁よりは年上)に翻弄され、酔いつぶれる。さりげなく手塚に帰省した土産を渡す柴崎だが、賄賂を疑われ、庇われた礼ということに。図書館では酔っ払いの居座りが問題に。リストラされた中年男のいいがかりにより、手塚土下座。彼に親身な対応をした郁は抱きつかれ、堂上を悪戯に心配させる。その後、酔っ払った時に駄々漏れした郁の欲望(もっとキスがしたい)が叶えられたりもする。3.触りたい・触られたい二月付き合い始めて七ヶ月、バレンタインデーに始めて手作り(家庭部の協力あり)する郁。だが、キスの先に踏み出せず、過剰反応を示した彼女を思いやる堂上は距離を置くことに。ぎこちない二人だったが、館内で起こった催涙弾の事件により元に戻る。昔の自分のような郁の感情(勘)にまかせて突っ走る行動を認め、そのままでいいと思う堂上の姿も。二人を温かい目で見守る周囲(小牧・手塚・柴崎)が微笑ましい。柴崎のプライド高さゆえの悲劇(歴代の恋愛)も発覚。素直にチョコを渡せず、自分の食べ残しのチロルチョコを押し付けるように手塚にあげる柴崎が可愛い。4.こらえる声郁初体験も爆笑ネタを残す。吉祥寺の武蔵野第二図書館で薬物中毒者による立てこもり事件発生。人質になった若い母親を救出するため、郁がエサとなり、見事犯人の隙をついて事件解決の糸口をもたらす。エサとなるのが当たり前だと周囲に分かるほど魅力的になったことが判明。武蔵野第一図書館では、4歳の子供(高木雄大)が頻繁に行方不明となり、探索されるようになる。秘密基地を作るつもりかお菓子まで隠す雄大。そのことを母に告げた柴崎だったが、実は雄大は虐待を受けていたことが判明。自分の行動がさらに虐待の種となったと知った柴崎の側に寄り添うのは手塚である。5.シアワセになりましょう二人が付き合い始めて一年以上経ったころ(みかんやりんごが実家から送られてくる季節)堂上と小牧は一正に、郁・手塚・柴崎は揃って三正に昇進。(副隊長・緒形と狙撃の名手・進藤は三監に)昇進を機に二人で外に部屋を借りたいという郁の希望は、バカバカしいと却下されてしまう。堂上の本当の気持ちに気付けず、郁のむくれ期間は長期化。館内で暴言を吐いた中学生は、良化委員会推奨語のみを使って極度に差別的な表現をする作家・木島ジンの影響を受けていた。木島ジンの書籍絡みの検閲のタレ込み問題や、いまだに歩み寄れていない手塚兄弟も描かれる。仲直りしたと思ったら、一気に婚約まで話が進む二人なのでありました。それにしても、情緒がない郁と不器用な堂上なので、ベタ甘であるがなんとも面白いプロポーズ!?となっている。酔っ払いやホームレスの居座り、盗難、危険物チェックの難しさは現在の図書館にある問題でもあるのだろう。
May 9, 2008
THE DEATH YOU DESIRE膵臓ガンで余命六ヶ月―死を告知されたソル電機の創業社長・日向貞則が選んだ「生きているうちにしか出来ないこと」は、社員であり、一緒に会社を起こした境の遺児・梶間晴征に自分を殺させることだった。幹部候補を対象にした、保養所での"お見合い研修"に梶間以下、4人の若手社員を招集。梶間に真意を知られぬまま、復讐として殺されることを計画した日向だったが、計画がさりげなく妨害されていく。殺されることを計画するというのはなかなかインパクトあり。扉は閉ざされたままの碓氷優佳が今回も暗躍。~ネタバレメモ~日向貞則・ソル電機創業者。一緒に会社を起こした境を殺してしまったが、明るみにならず。 境の妻と一夜の過ちあり。小峰 ・秘書課長。研修者梶間晴征 ・材料部材料開発課の主事。 亡き境の息子。母の死ぬ間際に父は日向に殺されただろう事を知らされ、 日向に対し復讐心(殺意)を抱く。研修後、欧州研究センターへ赴任予定。園田進也 ・企画部所属。周囲を押しのけても出世欲あり。恋愛に意識なし?堀江比呂美 ・営業部所属。親友・西田奈美が園田に仕事を妨害されて転職した為、彼に恨みあり。野村理紗 ・広報部所属。梶間に惹かれている?"お見合い研修"であることを隠しながら、研修者の関係を良好にするために呼ばれたゲスト。安藤章吾 ・日向の甥。翻訳家。兄の秀和は成城のペンションオーナー。国枝真里子 ・冷静で観察力に優れた雑誌の編集者。章吾の婚約者。碓氷優佳 ・姉が章吾の後輩。「扉が~」で晴れて!?彼となった男は章吾の親友。 非常に優秀。今回も日向の目論見を看破、彼が殺されぬよう画策。ラスト、抵抗もしなければ、梶間に真意を察せられてしまう可能性を優佳に気付かされ、抵抗を試みることにした日向。冒頭では保養所内で人が死んだという通報のみ。結局どちらが死んだのか(相討ちという可能性もある)分からないのがいい。
May 8, 2008
2006.4.12~2007.3.28に朝日新聞に掲載されたエッセイがまとめられたもの。ミュージカル映画(プロデューサーズ)を観て、清水ミチコのエッセイにおける自分の描写が気にかかり、「オーラの泉」出演後、助言に従い妻と向かい合う時間を作り、こんぴら歌舞伎を観に行って宿泊先で意地を張り、特殊メイクで新境地を得、料理はちょこっと上達し、いびきに悩み、CMで右往左往、名匠市川監督の映画(リメイク版犬神家~)に出演することになり、映画(有頂天ホテル)の海外上映、昔の恥ずかしい映像に赤面し、老猫の体調を気遣い、自分も首が回らなくなったり、捻挫したり、舞台のための脚本を何本か書いたり、演出したり、アナグラムに凝ったり、丑年生まれは喜劇に向くと考察、週刊誌の突撃取材を受けたり、絵を描いたり・・・そんなめまぐるしい日々が綴られている。最後には「コンフィダント・絆」出演者の特別インタビューが収録されている。(相島一之・寺島康文・中井貴一・生瀬勝久)本書収載期間の仕事は「「アパッチ砦の攻防」より戸惑いの日曜日」、東京ヴォードヴィルショー「エキストラ」、「コンフィダント・絆」ありふれた生活1 2 3 4 5
May 2, 2008
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